| 【発明の名称】 |
耕耘機の変速操作装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】早田 裕光
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| 【要約】 |
【課題】走行速と耕耘速が複数段にとれ、かつ低速と中速とでは直ちにロータリーが回転しない耕耘機の変速操作装置をうることを目的とする。
【解決手段】軸支部を中心として揺動自在な1本の変速レバーを、高速走行速、及び後進側の変速フォーク軸と、低速及び中速走行速の変速フォーク軸とに切替自在に係合できるように構成し、高速走行速及び後進側の変速フォーク軸との係合時にはロータリーフォーク軸をクラッチ切側に、また、低速、中速走行速の変速フォーク軸との係合時には、ロータリーフォーク軸をクラッチ切側またはクラッチ入側に切替自在になるように前記軸支部とロータリーフォーク軸との間に連動機構を介在配置し、変速レバーの変速ガイドをH型ガイド溝に構成して、低速、中速の切替溝と高速、後進の切替溝との間を中立溝で連通するように構成し、かつ、前記連動機構の前記中立溝に対応する部位を切り欠いて構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軸支部を中心として揺動自在な1本の変速レバーを、高速走行速、及び後進側の変速フォーク軸と、低速及び中速走行速の変速フォーク軸とに切替自在に係合できるように構成し、高速走行速及び後進側の変速フォーク軸との係合時にはロータリーフォーク軸をクラッチ切側に、また、低速、中速走行速の変速フォーク軸との係合時には、ロータリーフォーク軸をクラッチ切側またはクラッチ入側に切替自在になるように前記軸支部とロータリーフォーク軸との間に連動機構を介在配置し、変速レバーの変速ガイドをH型ガイド溝に構成して、低速、中速の切替溝と高速、後進の切替溝との間を中立溝で連通するように構成し、かつ、前記連動機構の前記中立溝に対応する部位を切り欠いたことを特徴とする耕耘機の変速操作装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、1本の変速レバーで走行変速と耕耘変速を行うことができるようにした耕耘機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】本出願人は、先に、ロータリーフォーク軸を変速レバーの上下運動で揺動させることにより、ロータリークラッチの入切ができるようにして、耕耘複数段を1レバーで行うことができるようにしたもので、複数段の作業速操作時のみロータリーは回転し、路上走行速、後進操作時はロータリーが回転できないようにしたものを特開平6−56509号として提案した。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】以上のものは、例えば1軸正逆構造を形成して耕耘爪の逆転による耕耘機のダッシングを防止したものに利用しているが、低速と中速にした時、ロータリーが入るので移動速は高速しかとれない。逆にいえば、1速、2速の低速と中速の時は必ずロータリーが回っているため移動する際に非常に危険である。また耕耘速が1段で正転、逆転できるようにしたものが特開昭62−191232号公報や、特開昭62−234736号公報に示されているが、1速の時のみロータリーが入って正転、逆転するものでこれではロータリー速が不足であり、また前進速は2速しかないので走行速も不足である。したがって本発明は、走行速と耕耘速が複数段にとれ、かつ低速と中速とでは直ちにロータリーが回転しない耕耘機の変速操作装置をうることを目的とするものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は以上のような問題点を解消するために次のような耕耘機の変速装置を提供するものである。すなわち、軸支部を中心として揺動自在な1本の変速レバーを、高速走行速、及び後進側の変速フォーク軸と、低速及び中速走行速の変速フォーク軸とに切替自在に係合できるように構成し、高速走行速及び後進側の変速フォーク軸との係合時にはロータリーフォーク軸をクラッチ切側に、また、低速、中速走行速の変速フォーク軸との係合時には、ロータリーフォーク軸をクラッチ切側またはクラッチ入側に切替自在になるように前記軸支部とロータリーフォーク軸との間に連動機構を介在配置し、変速レバーの変速ガイドをH型ガイド溝に構成して、低速、中速の切替溝と高速、後進の切替溝との間を中立溝で連通するように構成し、かつ、前記連動機構の前記中立溝に対応する部位を切り欠いたことを特徴とする耕耘機の変速操作装置である。 【0005】 【作用】ロータリーフォーク軸を変速レバーの上下運動で揺動させることにより、ロータリークラッチの入切ができるようにして耕耘複数段を1レバーで行うことができるようにしたもので、複数段の作業速操作時にはロータリークラッチ切またはロータリークラッチ入となるようにし、かつ路上走行速、後進操作時にはロータリーが回転できないようにしたものである。 【0006】 【実施例】本出願人が先に提案した特願平6−56509号である、ロータリーフォーク軸を変速レバーの上下運動で揺動させることにより、ロータリークラッチの入切ができるように1レバーで行うようにして、複数段の作業操作時のみロータリーは回転し、路上走行速、後進操作時はロータリーが回転できないようにしたものから説明する。図11は、ロータリーを一体に組込んだ小型の耕耘機であって(1)はフレームであり、これにエンジン(2)が搭載されており、そのエンジンプーリー(3)からベルト(4)を介して軸(5a)に軸架された入力プーリー(5)が駆動され、L字型ミッションケース(6)の直立部における伝動歯車を介して車軸(7a)に軸架された車輪(7)を駆動する。また、ミッションケース(6)の傾斜部における伝動歯車を介してロータリー(8)が駆動される。(9)はボンネットであり、ミッションケース上部カバーを兼用する格好になっている。このボンネット(9)の後方傾斜部に、変速レバー(10)のガイド溝(70)が図7の如く設けてあり、ガイド溝(70)は横H字形をなしている。また、テンションローラー(12)は、ミッションケース(6)の傾斜部に取付けられたハンドル(13)のクラッチレバー(14)で操作される。ハンドル(13)の中間辺りに、デフロックレバー(15)が取付けられている。ロータリー(8)にはロータリーカバー(16)があり、そのリヤカバー(17)は、支持板(18)でロータリー軸(8a)を中心として上下回動するようになっている。ロータリーカバー(16)を固定するブーツ型締結部材(19)には、抵抗棒(20)と耕深調節棒(21)とが上下調節自在に取付けられている。 【0007】図9、図10は、ミッションケース(6)の傾斜部における伝動歯車を介してロータリー(8)を駆動する装置を示している。入力軸(61)のスプロケット(27)とロータリー軸(8a)のスプロケット(28)及び中間軸(29)のスプロケット(30)に、中間軸(31)のアイドルスプロケット(32)を介してチェーン(33)が図9の如く張架されている。したがって、入力軸(61)が駆動されてチェーン(33)が図9の矢印方向に回転すると、スプロケット(28)が反時計方向に回転してこれにスプライン嵌合したロータリー軸(8a)が反時計方向に回転する。スプロケット(30)も反時計方向に回転するが、これに固着されたギヤ(34)がロータリー軸(8a)に遊嵌されてギヤ(35)に嵌合して、ギヤ(35)を時計方向に回転させる。ギヤ(35)のボス(36)と一体的に回転する図10のケース(37)に植立された耕耘爪(39)は、時計方向に回転する。一方、スプロケット(28)で駆動されるロータリー軸(8a)に植立された耕耘爪(40)は、反時計方向に回転する。以上のような構成から、1軸正逆構造を形成していて、耕耘爪(39)の逆転により耕耘機のダッシングを防止することができる。 【0008】図8は、ミッションケース(6)の直立部における歯車を介して車軸(7a)に軸架された車輪(7)を駆動する系統を示している。(41)(42)は走行フォーク軸であって、走行フォーク軸(42)のスリット溝(42a)に変速レバー(10)が嵌合して、フォーク軸(42)を左右動すると入力軸(5a)と一体な軸(44)上の2段ギヤ(45)を、そのシフター(43)で左右動させて軸(48)上の1速ギヤ(46)または2速ギヤ(47)に嵌合させ、出力軸(49)の中間ギヤ(51)を介してスプロケット(50)からチェーンでデフケースのスプロケット(52)を駆動して車軸(7a)を駆動するようになっている。走行フォーク軸(41)の図示しないスリット溝に変速レバー(10)を嵌合してフォーク軸(41)を左右動すると、そのシフター(53)が前記軸(44)上のシフターギヤ(54)を左右動させ、軸(48)上の3速ギヤ(55)と軸(49)上の後進ギヤ(56)とに噛合わせせることができるようになっている。この3速と後進噛合時、ロータリーを回転させないで危険を防止するようにし、1速と2速時ロータリーを回転させることができるようにするために、ロータリーフォーク軸(57)があり、このロータリーフォーク軸(57)の左右動で、そのシフター(58)が軸(44)上のシフターギヤ(59)を左右動させて軸(49)上で遊転しているギヤ(60)と噛合させたり、外したりすると、噛合わせた場合、軸(48)上を遊転しているギヤ(62)がギヤ(60)と一体のギヤ(60a)と噛合しているのでギヤ(62)を入力軸(44)から駆動し、ギヤ(62)と一体回転するボス(61)のロータリースプロケット(27)を駆動する。したがって、入力軸(44)のシフターギヤ(59)とギヤ(60)との噛合により、いわゆるロータリークラッチ入となり外すとロータリークラッチ切りとなる。 【0009】このロータリーフォーク軸(57)をクラッチ入りとするか、クラッチ切りとするかは、図5に示す変速レバー操作による。すなわち、図上で下方に変速レバー(10)を操作すると走行フォーク軸(42)のスリット溝(42a)に係合し、変速レバー(10)を上方に操作すると走行フォーク軸(41)の図示しないスリット溝に係合することになり、これらスリット溝に係合した位置で左右動することにより、走行シフター(43)(53)でシフターギヤをスライドさせて、走行フォーク軸(42)では1速、2速、走行フォーク軸(41)は3速と後進操作ができるもので、3速と後進操作はクラッチ切とし、1速、2速ではクラッチ入としてロータリーが回転できるように次のような連動機構が設けられている。 【0010】すなわち、図6において変速レバー(10)を上下動すると軸筒(10a)を介してプレート(65)も同時に上下に揺動する。このプレート(65)の上下動に伴ない係合溝(66)でL字形部材(67)の係合している部分を上下動せしめるのでL字形部材(67)の他端は図6で回転し、V字状部材を左右円弧動せしめ、ロータリーフォーク軸(57)を出入せしめるようになる。また、変速レバー(10)を上方に動かすと3速と後進に切替えられるが、これによってプレート(65)を上方にむかって揺動せしめ、L字形部材(67)の一端を上方に揺動せしめて他端のV字形部材(69)を外方に向かって動かすので、ロータリーフォーク軸(57)をクラッチ切りの外方に動かすことになる。 【0011】以上のものによれば、1軸正逆において1速と2速にした時、ロータリー入となる。したがって、移動速は3速しかとれない。逆にいえば1速と2速の時は必ずロータリーが回っているため移動する際には非常に危険である。本発明は、以上のような危険を防止するために、1速と2速時には直ちにロータリーのクラッチ入としないようにしたものである。 【0012】図1、図2、図3、図4において(10)は前述したものと同様に変速レバーであり、(70)はH形溝であって、1速、2速の切替溝(71)と3速と後進の切替溝(73)との間を中立溝(72)で連通したものである。変速レバー(10)は、このH形溝(70)に沿って操作されるもので、変速レバー(10)を上方に揺動すると、3速と後進操作用のフォーク軸(41)に係合して3速と後進がえられるものであって、これは前述したものと同様である。そして、後述する方法で、ロータリーフォーク軸はクラッチ切となっている。変速レバー(10)を下方に揺動して1速と2速のフォーク軸(42)に係合せしめ、切替溝(71)を左右に移動せしめる場合は、ロータリーフォーク軸はクラッチ入とならない。切替溝(71)には1速位置にクラッチ入溝(84)があり、また2速位置にクラッチ入溝(85)があるので、切替溝(71)から変速レバー(10)をクラッチ入溝(84)(85)の何れかに入れようとして下方に変速レバー(10)を押すと、左右のプレート(77)(77)に横架された横レバー(76)が下方に押され、これと一体なプレート(77)は軸(78)を支点として下方に回動し、平頭ピン(79)を介してプレート(77)と一体な第1リンク(86)は下方に押され、第1リンク(86)に対して平頭ピン(79)と90°位相を違えて取付けられた平頭ピン(80)を介して連結された第2リンク(81)が、図3において下方に回動し、第2リンク(81)と一体な第3リンク(82)が、図3において反時計方向に回動してロータリーフォーク軸(57)を操作する第3リンク(82)と一体なロータリーフォーク操作板(83)を回動せしめて、ロータリーフォーク軸(57)をクラッチ入とするものであって、変速レバー(10)が、切替溝(71)からクラッチ溝(84)(85)に入ることによって、初めてロータリーは回転するものであって、1速、2速の走行時には直ちにロータリーを回転せしめることもないから危険はない。 【0013】クラッチ入溝(84)(85)の何れから変速レバー(10)を引き上げると、クラッチ入溝(84)(85)に対向した位置にT字形ガイド(75)(75)がプレート(77)(77)に取付けられているので、変速レバー(10)で左右何れかのガイド(75)(75)が引き上げられ、これと同時にプレート(77)が軸(78)を支点として図1で時計回りに回動して、ロータリー入の場合と逆の方向に回転するので、前と逆の動作を行ってロータリーフォーク操作板(83)を前と逆な方向に回動せしめロータリーフォーク軸(57)はクラッチ切となる。しかして、左右のガイド(75)(75)は中央が切れているので、変速レバー(10)をH形ガイド溝(70)の中立溝(72)に沿って3速と後進の切替溝(73)に移行せしめることができ、その際、変速レバー(10)の引き上げによって、1速と2速の切替溝(71)ですでにロータリーのクラッチは切れているので、この切替溝(71)から切替溝(73)に移行しても、ロータリーのクラッチは切れたままである。そこで3速と後進ではロータリーは回転せず危険が防止される。 【0014】図1中(87)(88)は、ロータリーフォーク操作板(83)を回転自在にミッションケースに対して支持するものである。以上何れにしても本発明では、1速と2速時に直ちにロータリーが回転しないようにしたことを特徴とするもので、走行速時の危険を防止しうるという特徴がある。 【0015】本発明の好ましい実施態様としては、回動自在なプレート間に横架された横バーに対して1速、2速の切替溝からクラッチ溝に挿入された変速レバーが当接自在に構成され、変速レバーの横バーに対する押圧により回動するプレートからリンク機構を介してロータリーフォーク操作板を回動自在に連結した耕耘機の変速操作装置であって、変速レバーを3速と後進の切替溝に移行する前に1速と2速位置に変速レバーを移動せしめるとガイドと変速レバーとの係合により、ガイドを介して前記プレートを逆に回動操作してロータリーのクラッチ切とする耕耘機の変速操作装置である。以上のものによれば、3速と後進ではロータリーのクラッチ切りとなり、1速と2速では直ちにロータリーがクラッチ入りとならないから、危険を防止しうる耕耘機の変速操作装置をうる目的を達成できる。 【0016】 【発明の効果】本発明によれば、走行速と耕耘速が複数段にとれ、かつ低速と中速では危険防止のためのロータリーが直ちに回転しない耕耘機の変速操作装置をうることができるという特徴がある。特に、高速走行速及び後進側の変速フォーク軸との係合時にはロータリーフォーク軸をクラッチ切側に、また、低速、中速走行速の変速フォーク軸との係合時には、ロータリーフォーク軸をクラッチ切側またはクラッチ入側に切替自在になるように前記軸支部とロータリーフォーク軸との間に連動機構を介在させ、変速レバーの変速ガイドをH型ガイド溝に構成して、低速、中速の切替溝と高速、後進の切替溝との間を中立溝で連通するように構成し、そして、その中立溝に対応する部位の前記連動機構に切り欠けを設けたので、ロータリーのクラッチを切れたままに維持できて、ロータリーの回転による危険が防止される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成6年7月26日(1994.7.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090893 【弁理士】 【氏名又は名称】渡邊 敏
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| 【公開番号】 |
特開2001−299002(P2001−299002A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月30日(2001.10.30) |
| 【出願番号】 |
特願2001−83026(P2001−83026) |
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