| 【発明の名称】 |
トラクターの操舵制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】酒井 誠二
【氏名】田邨 和久
|
| 【要約】 |
【課題】従来トラクタの圃場作業では、圃場終端に近づくと作業具を吊り上げるとともにハンドルを操舵し、更に旋回内側のブレーキペダルを踏込むなど操作が集中し、婦女子や年寄りには使いづらいものであった。
【解決手段】左右前輪と左右後輪とを備え、前記前輪を操作レバー(3)の操作により左右操舵可能に構成し、前記左右後輪を夫れ夫れのブレーキアクチュエータ(19)の駆動により制動可能に構成する。またリフトシリンダー(9)の駆動によりリフトアーム(6)を介して作業具(7)を上昇可能に取り付ける。前記操作レバー(3)の基部に、操作を検出する検出スイッチ(14)を設け、同レバーの操作により前記リフトシリンダー(9)及び操舵側のブレーキアクチュエータ(19)を駆動させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右前車輪(16)と左右後車輪(17)とを備え、前記前車輪(16)を操舵部材(3)により左右操舵可能に構成し、前記左右後車輪(17)を夫れ夫れのブレーキアクチュエータ(19)の駆動により制動可能に構成すると共に、機体後部にはリフトシリンダー(9)の駆動により作業具(7)を吊り上げ可能に取り付けたトラクターであって、前記リフトシリンダー(9)を前記操舵部材(3)の操作を検出することにより駆動すると共に、同操舵具(7)の操舵方向を検出することにより操舵側の前記ブレーキアクチュエータ(19)を駆動させることを特徴とするトラクターの操舵制御装置。 【請求項2】 前記トラクターの運転席(2)前方に回転式の舵取りハンドル(5)を設け、前記操舵部材(3)を運転席(2)の側方に設けたことを特徴とする請求項1に記載のトラクターの操舵制御装置。 【請求項3】 前記操舵部材(3)を、回転式の舵取りハンドル(5)に取付けたことを特徴とする請求項1に記載のトラクターの操舵制御装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、トラクターの操舵制御装置の構成に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の農用移動車輌は、機体端部にロータリ耕耘具や犁等の作業具を取り付け、作業具を下げた状態で掘削作業を続け、圃場終端に行くと作業具を吊り上げるとともにハンドルを操舵して旋回し、旋回が終わると再度作業具を下降して走行を続けている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このような従来装置では、圃場終端部での作業具昇降と車輌の旋回の操作が集中し、婦女子や年寄りには使いづらいものであった。 【0004】 【課題を解決するための手段】この発明は、従来装置のこのような不具合を解消しようとするものであって、次のような技術的手段を講じた。即ち、請求項1の発明では、左右前車輪(16)と左右後車輪(17)とを備え、前記前車輪(16)を操舵部材(3)により左右操舵可能に構成し、前記左右後車輪(17)を夫れ夫れのブレーキアクチュエータ(19)の駆動により制動可能に構成すると共に、機体後部にはリフトシリンダー(9)の駆動により作業具(7)を吊り上げ可能に取り付けたトラクターであって、前記リフトシリンダー(9)を前記操舵部材(3)の操作を検出することにより駆動すると共に、同操舵具(7)の操舵方向を検出することにより操舵側の前記ブレーキアクチュエータ(19)を駆動させることを特徴とするトラクターの操舵制御装置とした。また請求項2の発明では、前記トラクターの運転席(2)前方に回転式の舵取りハンドル(5)を設け、前記操舵部材(3)を運転席(2)の側方に設けたことを特徴とする請求項1に記載のトラクターの操舵制御装置。また請求項3の発明では、前記操舵部材(3)を、回転式の舵取りハンドル(5)に取付けたことを特徴とする請求項1に記載のトラクターの操舵制御装置とした。 【0005】 【発明の実施の形態】図例は、農用トラクターである移動車輌1の、昇降機構4の操作レバー3部にこの発明を折り込んだものである。以下に、図面を参照して、この発明の実施例をくわしく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。 【0006】操作レバー3は、図1,図2で示す矢印「イ」方向である機体前進方向に動かすと、昇降機構4の一部であるリフトアーム6を上動する油圧力を無くし、作業具7の自重で降下する。反矢印「イ」方向である機体後進方向に動かすと、図3で示すが、ポンプ8から供給する圧油をリフトシリンダー9に供給しピストン10を押圧移動し、リフトアーム6を上動して作業具7を吊り上げる。このように、操作レバー3を前後移動することにより、コントロールバルブ11内の油路をリフトシリンダー9側かタンク12側に切り換える。図示しないが、操作レバー3の前後方向中間部には中立位置が合って、リフトシリンダー9内の油を封鎖して作業具7の位置保持を行なう。また図例では、ポテンショメーター13を使って操作レバー3の前後移動を感知し、運転者の意思の指示を読み取っている。 【0007】操作レバー3の中立位置近傍左右には、図2で示すように横移動感知スイッチ14,14が設けられ、スイッチ14の入切がCPU15に伝えられ、操作レバー3が左に傾倒したと判断されると前車輪16を操舵アクチュエータ18を介して左方に操舵したり、あるいは左の後車輪17のみを片ブレーキアクチュエータ19を介して制動する等して移動車輌1の左旋回を行なう。また、操作レバー3が右に傾倒したと判断される場合は、逆に前車輪16を操舵アクチュエータ18を介して右方に操舵したり、あるいは右の後車輪17のみを片ブレーキアクチュエータ19を介して制動する等して移動車輌1の右旋回を行なう。 【0008】図1で示す農用トラクターである移動車輌1は、前車輪16,16間上方の前フレーム20にエンジン(図示せず。)を載置し、エンジンの廻りをボンネット21で覆っている。エンジンの駆動力は、伝動ケース22内の伝動歯車等を経て前後車輪16,17を駆動する。左右の後車輪17,17間の伝動ケース22上方には操縦席2が設けられ、操縦席2の右側方に操作レバー3が配設され、前方に前車輪16を操舵するハンドル5が設けられている。 【0009】伝動ケース22の後方上部にはリフトシリンダー9を内挿した油圧シリンダーケース25が、ボルト,ナット等の締付具を介して一体的に取り付けられている。リフトシリンダー9内のピストン10は、図3で示すようにリフトアーム6とコンロッド26を介して連結されている。リフトアーム6の上下揺動基部には読み取り側のポテンショメーター27が設けられ、操作レバー3の揺動基部に設けた指示側のポテンショメーター13の指示に応じた角度までソレノイドバルブ28,29を開閉制御し、リフトシリンダー9内への圧油の出入りを制御しリフトアーム6の昇降位置を比例決定する。 【0010】作業具7はトップリンク30とロワーリンク31,31から成る3Pリンクで機体端部に着脱自在に取り付けられており、左右のロワーリンク31,31と左右のリフトアーム6,6との間を連結するリフトロッド32,32を介して昇降動する。図4は、この発明の第二実施例であって、操作レバー3aをハンドル5a中央部に設けたものである。この操作レバー3aを前後左右に傾倒操作すると、第一実施例と同じ作用である作業具7の昇降や、移動車輌1の左右旋回をする。 【0011】図5は第二実施例を変形した構成であって、操作レバー3bのグリップ23に押ボタンスイッチ24を設けたものである。この場合の操作レバー3bは左右傾倒のみの動きを行ない、この傾倒方向で前述の旋回動を行なう。作業具7の昇降は押ボタンスイッチ24がONされる毎に、ポテンショメーター27で上昇位置か下降位置かを読み取りCPU15で判断し、上昇と判断されたら押ボタンスイッチ24のONにより作業具7を下げ、逆の判断では上げる制御を行なう。 【0012】 【発明の作用効果】以上説明したようにこの発明は、左右前車輪(16)と左右後車輪(17)とを備え、前記前車輪(16)を操舵部材(3)の操作により左右操舵可能に構成し、前記左右後車輪(17)を夫れ夫れのブレーキアクチュエータ(19)の駆動により制動可能に構成すると共に、機体後部にはリフトシリンダー(9)の駆動によりリフトアーム(6)を介して作業具(7)を上昇可能に取り付けたトラクターであって、前記操舵部材(3)の操作を検出することにより前記リフトシリンダー(9)及び操舵側の前記ブレーキアクチュエータ(19)を駆動させる構成したので、圃場端では、機体の操舵操作とは別に、作業具(7)の吊り上げ操作、操舵側の後車輪(17)制動操作の二つの操作が行え、運転が簡単容易になる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成6年6月1日(1994.6.1) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2001−292604(P2001−292604A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月23日(2001.10.23) |
| 【出願番号】 |
特願2001−70495(P2001−70495) |
|