| 【発明の名称】 |
走行作業機の操向装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】福高 恭史
【氏名】北 賢治
【氏名】島隅 和夫
【氏名】鋤柄 栄
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| 【要約】 |
【課題】オペレータの好み等に応じて操向車輪の操作形態を変更できるようにする。
【解決手段】走行機体に、左右操向可能とされた操向車輪2と、該操向車輪2を操向操作する操縦部材36とを備えている走行作業機の操向装置において、操縦部材36の操作方向に対応する操向車輪2の操向方向を左右切換自在に構成している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体(4)に、左右操向可能に支持された操向車輪(2)と、該操向車輪(2)を操向操作する操縦部材(36)とを備えている走行作業機の操向装置において、操縦部材(36)の操作方向に対応する操向車輪(2)の操向方向を左右切換自在に構成していることを特徴とする走行作業機の操向装置。 【請求項2】 前記操向車輪(2)が、前記走行機体(4)に上下方向の軸心回りに回動自在に支持された支持杆(34)に設けられ、他方、前記操縦部材(36)は、前記走行機体(4)に支軸(H;P)を介して回動自在に支持されており、この操縦部材(36)と前記支持杆(34)とを互いに連結することにより両者を連動して回動させる連動部材(40;45)が備えられるとともに、この連動部材(40;45)が前記操縦部材(36)に対して、前記支軸(H;P)を挟んで対向する2位置(I,K;Q,U)に切換自在に連結されることを特徴とする請求項1に記載の走行作業機の操向装置。 【請求項3】 前記操向車輪(2)が、前記走行機体(4)に上下方向の軸心回りに回動自在に支持された支持杆(34)に設けられ、他方、操縦部材(36)が、前記走行機体(4)に支軸(H;P)を介して回動自在に支持されており、この操縦部材(36)と前記支持杆(34)とを互いに連結することにより両者を連動して回動させる連動部材(40;45)が備えられるとともに、この連動部材(40;45)が、前記支持杆(34)に対してその回動軸心を挟んで対向する2位置(J,L;S,V)に切換自在に連結されることを特徴とする請求項1に記載の走行作業機の操向装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、移植機等の走行作業機における操向装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、特許第2509362号公報に記載されているように、左右一対の前輪と左右一対の後輪とを走行機体の前後に備え、該走行機体上に移植装置と、運転席とを備えた移植機が従来より公知である。この移植機は、走行機体により畝を跨いで走行するものとなっており、運転席上のオペレータから移植装置に供給された苗を畝長手方向に順次植え付けていくものとなっていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前記前輪は操向車輪としても構成され、運転席から足動可能な位置に設けられた左右操向ペダルによって、その指向方向を左右に変更させることが可能となっていた。具体的には、右操向ペダルを踏み込むことで操向車輪を左に指向させて左旋回可能とし、左操向ペダルを踏み込むことにで操向車輪を右に指向させて右旋回可能としており、このような操作を行うことにより、畝に対する走行機体の蛇行を修正して直進性を維持し、畝の左右中央に苗を植え付け得るものとなっていた。 【0004】しかしながら、オペレータによっては上記とは逆の操作、即ち、右操向ペダルを操作したときに右旋回し、左操向ペダルを操作したときに左旋回するように操縦したいという要望もあり、この場合、メーカー側では別仕様として操向装置を製造する必要があり、また、同一の移植機を複数の人間が扱う場合には、各人の操作性の好みに対応することはできなかった。本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、オペレータの好み等に応じて操向車輪の操作形態を変更できるようにした走行作業機の操向装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を講じている。すなわち、本発明は、走行機体に、左右操向可能に支持された操向車輪と、該操向車輪を操向操作する操縦部材とを備えている走行作業機の操向装置において、操縦部材の操作方向に対応する操向車輪の操向方向を左右切換自在に構成していることを特徴とするものである。 【0006】これによれば、例えば、操縦部材として左右の踏込ペダルを有している場合には、左右一方のペダルを踏み込んだときに、右旋回する形態と左旋回する形態とに操向車輪の操向方向を切り替えることが可能となり、オペレータの好み等に応じた操作形態の変更が可能となる。本発明は、前記操向車輪が、前記走行機体に上下方向の軸心回りに回動自在に支持された支持杆に設けられ、他方、前記操縦部材が、前記走行機体に支軸を介して回動自在に支持されており、この操縦部材と前記支持杆とを互いに連結することにより両者を連動して回動させる連動部材が備えられるとともに、この連動部材が前記操縦部材に対して、前記支軸を挟んで対向する2位置に切換自在に連結されることを特徴とするものである。 【0007】また、本発明は、前記操向車輪が、前記走行機体に上下方向の軸心回りに回動自在に支持された支持杆に設けられ、他方、操縦部材が、前記走行機体に支軸を介して回動自在に支持されており、この操縦部材と前記支持杆とを互いに連結することにより両者を連動して回動させる連動部材が備えられるとともに、この連動部材が、前記支持杆に対してその回動軸心を挟んで対向する2位置に切換自在に連結されることを特徴とするものである。 【0008】これら各構成によって、操向車輪の操作形態の切替を極めて容易に行えるようになる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1には、本発明にかかる走行作業機として例示する移植機1を示しており、この移植機1は、左右一対の前輪2及び後輪3を有する走行機体4と、該走行機体4上の運転席5からオペレータにより苗Nが供給され、且つ供給された苗Nを下方に移送する苗移送手段6と、該苗移送手段6により移送された苗Nを受け取って畝Rに植え付ける植付手段7と、畝Rに植付溝を形成する作溝手段8と、畝Rの上面を転動するとともに植付けた苗Nの左右両側を覆土、鎮圧する鎮圧手段9とを備えて主構成された、半自動型の乗用移植機とされている。 【0010】走行機体4は、長手方向を前後に向けた平面視長方形枠形の走行フレーム10を有し、この走行フレーム10の後端部にハンドル11を後斜め上方に延伸して備えている。走行フレーム10の後部上側には、エンジン16が備えられ、後部下側にはミッションケース17及び油圧タンク18が前後に並べて備えられ、前後中途部上側に前記運転席5が備えられている。また、運転席5とエンジン16との前後間には、左右方向の傾斜地等で走行機体4を水平に保つための油圧式の後輪水平制御機構12が設けられている。 【0011】ミッションケースMの左右両側には車輪伝動軸14が突設され、該車輪伝動軸14には伝動ケース15の上部が上下揺動自在に接続され、伝動ケース15の下部に前記後輪3が回転自在に取り付けられている。そして、エンジン16からの動力は、巻掛伝動機構等を介してミッションケース17内に入力されるとともに、車輪伝動軸14から伝動ケース15内の動力伝達機構を経て左右一対の後輪3に伝達され、ここに後輪3が移植機1の走行駆動輪として構成されている。なお、左右の伝動ケース15は、相互に逆方向に上下揺動するよう前記水平制御機構12によって動作制御されており、これによって左右方向の傾斜地等で走行機体4の後部側を略水平に保つことができるようになっている。 【0012】走行フレーム10の前端部には前輪支持装置20が設けられており、この前輪支持装置20は、左右前輪2,2を相互に逆方向に上下動可能に支持する前輪水平制御機構21と、左右前輪2,2を操向可能に支持する操向機構(操向装置)22とを有している。図2及び図3に示すように、水平維持機構21はリンク構造を呈しており、左右中央部が走行フレーム10前端に前後方向の第1支軸Aを介して回動自在に支持された第1リンク部材23と、該第1リンク部材23の外端部に前後方向の第2,第3支軸B、Cを介して枢結された第2,第3リンク部材24,25と、前記第1リンク部材23の下方に配置され、その右端(図2及び図3の正面に向かって左側)が第2リンク部材24に前後方向の第4支軸Dを介して枢結され、且つその左端(図2及び図3の正面に向かって右側)が走行フレーム10前端の固定板26に前後方向の第5支軸Eを介して枢結された第4リンク部材27と、前記第1リンク部材23の下方に配置され、その左端が第3リンク部材25に前後方向の第6支軸Fを介して枢結され、且つその右端が前記固定板26に前後方向の第7支軸Gを介して枢結された第5リンク部材28とを有している。 【0013】前記第4支軸Dは、第2支軸Bの下方にあり、且つ第5支軸Eは、走行フレーム10の左右中央より左側(向かって右側)に変位した位置にあり、更に、第5支軸Eは、第4支軸Dよりも下方に配置されており、よって、第1,第2,第4リンク部材23,24,27及び固定板26により略台形のリンク構造を呈するようになっている。また、前記第6支軸Fは、第3支軸Cの下方にあり、且つ第7支軸Gは、走行フレーム10の左右中央より右側(向かって左側)に変位した位置にあり、更に、第7支軸Gは、第6支軸Fよりも下方に配置されており、よって、第1、第3、第5リンク部材に23,25,28及び固定板26よって略台形のリンク構造を呈するようになっている。 【0014】そして、第2及び第3リンク24,25の下端部には、左右方向の回転軸29を介して前輪2が回転自在に支持されている。前記第1リンク部材23は、具体的には、第1支軸Aを介して走行フレーム10に回動自在に枢支された筒軸30と、該筒軸30の両端部に摺動自在に挿入された横軸31とからなり、この横軸31を筒軸30に対して左右に出し入れ調整し、ボルト、ピン等の固定手段32によって固定することで、畝幅に応じて左右前輪2,2の間隔を調整可能である。 【0015】また、第2,第3リンク部材24,25は、第1リンク部材23と第4又は第5リンク部材27,28とに枢結された上下方向の保持筒33と、該保持筒33に上下位置調整自在で且つ上下軸心回りに回動自在に挿入された支持杆34とからなり、該支持杆34の保持筒33に対する位置を上下調整することによって車高を調整することができるようになっている。第4,第5リンク部材27,28には、長手方向に複数の枢結孔35が形成され、この枢結孔35のいずれかに前記第5,第7支軸E,Gが着脱自在に取り付けられるようになっており、これによって第1リンク部材23の長さを調整したときに、第4,第5リンク27,28の長さも調整自在である。 【0016】図3に2点鎖線で示すように、移植機1が畝Rを跨いだ状態で左右方向の傾斜地を走行するとき、山側に配置される前輪2は、水平維持機構21によって走行フレーム10に対して上昇し、逆に、谷川の前輪2は下降する。これによって走行フレーム10の前部側が略水平に保たれる。このとき、左右の前輪2は、略台形のリンク構造によって山側に倒れるように傾き、これによって谷側への滑りを生じたとしても前輪2接地部分に対する走行フレーム10の中央位置が山側に偏心することから、畝中央と走行フレーム中央10とを略一致させることができ、これによって、畝中央に苗を植え付けることができるようになっている。 【0017】図4及び図5に示すように、前記操向機構22は、前記筒軸30の下部に固定された上下方向の第8支軸Hに対して、水平回動自在に枢支された操縦部材36を有し、該操縦部材36は、前後方向に配置されて前記第8支軸Hに回動自在に枢結された第1操縦杆37と、該第1操縦杆37に対して交差状に固定された左右方向の第2操縦杆38と、第2操縦杆38の左右両端部に固定された足動式(足踏み式)のペダル39とを有する。前記第1操縦杆37は、第8支軸Hよりも前方に突出するとともに、その前端に上下方向の第9支軸Iを備え、該第9支軸Iに左右一対のタイロッド(連動部材)40の左右内端側がそれぞれ着脱自在に枢結されている。 【0018】この左右一対のタイロッド40の左右外端部は、前記第2,第3リンク部材24,25の前記支持杆34から前方突出する連結片34Aに上下方向の第10支軸Jを介して枢結されている。このような構成により、例えば、図5(a)に示すように右側のペダル39Rを前方に踏み込むと、第2操縦杆38を介して第1操縦杆39の前側が第8支軸H回りに左揺動し、第9支軸Iを介して左右タイロッド40が左方向に移動し、さらに連結片34Aを介して支持杆34が上下軸心回りに左回動することによって左右前輪2,2が左方向に指向し、左旋回可能となる。 【0019】また、左側のペダル39Lを前方に踏み込むと、上記の逆の動作によって左右前輪2,2が右方向に指向し、右旋回可能となっている。したがって、移植作業時等において、左右ペダル39を踏み込み操作することにより、走行機体4を畝R長手方向に沿うように操向可能であり、これによって畝Rの略中央に苗を植え付けることができるようになっている。本発明にかかる操向機構22においては、左右ペダル39L,39Rの踏み込み方向(操縦部材36の操作方向)に対応する前輪2,2の操向方向を左右に切換自在に構成している。 【0020】具体的には、前記第1操縦杆36は、支軸Hよりも後方に延伸されるとともに、その後端部に上下方向の第11支軸Kを備えており、左右タイロッド40の左右内端側を前記第9支軸Iから取り外すと共に、第11支軸Kに付け替えることによって、操向方向の切り替えを行うようになっている。これにより、図5(b)に示すように、右側のペダル39Rを前方に踏み込むと、第2操縦杆38を介して第1操縦杆37の後側が第8支軸H回りに右揺動し、第11支軸Kを介して左右タイロッド40が右方向に移動し、さらに連結片34Aを介して支持杆34が上下軸心回りに右回動することによって左右前輪2,2が右方向に指向し、右旋回可能となる。 【0021】そして、左側のペダル39Lを前方に踏み込むと、上記の逆の動作によって左右前輪2,2が左方向に指向し、左旋回可能となっている。すなわち、本実施形態では、第8支軸Hを挟む前後2位置(第9,第11支軸I,K)に対してタイロッド40を切り替えて取り付けることにより、操縦部材36の操作方向に対応する前輪2,2の操向方向を簡単に左右逆に切り替えることができ、これによりオペレータの好み等に応じた操作形態で走行機体4を操向可能である。 【0022】なお、図4に示すように、前記タイロッド40の左右内端部側には、第9又は第11支軸I,Kに連結可能な枢結孔41を長手方向に複数備えており、第9支軸Iと第11支軸Kとの間でタイロッド40を付け替えたときに、各支軸I,Kと第10支軸Jまでの距離変化に対応できるようになっている。。図6は、本発明の第2の実施形態を示すものであり、本実施形態では、支持杆34に後方に突出する第2連結片34Bを備え、前方突出状の前記連結片34Aから取り外したタイロッド40の左右外端部を、第2連結片34Bに第12支軸Lを介して枢結可能に構成している。 【0023】このように、支持杆34の回動軸心を挟んだ前後2位置(第10,第12支軸J,L)に対してタイロッド40を切り替えて取り付けることにより第1実施形態と同様の作用効果を奏するものとなっている。図7は、本発明の第3の実施形態を示すものである。本実施形態における操縦部材36は、走行フレーム10の左右両側部に左右方向の支軸P回りに回動自在に支持された一対の操縦杆43と、該操縦杆43の下端部に外方突出状に設けられた棒状のペダル39とを有し、操縦杆43における支軸42よりも上部側には、連動部材45の後端が支軸Qを介して枢結され、該連動部材45の前端部は、支持杆34から左右内方に突出したアーム片44に支軸Sを介して枢結されている。 【0024】また、左右支持杆34の連結片34Aは、タイロッド46によって支軸Jを介して互いに連結され、左右支持杆34を連動して同一方向に回動できるように構成している。したがって左右一方のペダル39を前方に踏み込むと、連動部材45を介して左右一方の支持杆34が左又は右回動し、タイロッド46で連結された他方の支持杆34も同方向に回動し、左右前輪2の向きを変更する。また、前記連動部材45の後端は、操縦杆43における支軸Pよりも下部側に支軸Uを介して切り替えて取り付けることができ、この切換を行うことで、左右操縦部材36の操作方向に対する前輪2,2の操向方向が左右に切り替わる様になっている。 【0025】なお、本実施形態の変形例として、支持杆34に左右外方に突出する第2アーム片48を設け、連動部材45の前端部を、前記アーム片44から取り外すとともに、第2アーム片48に支軸Vを介して枢結するようにしてもよく、これによって、上記と同様の作用効果を奏するものとなる。本発明は、上記実施形態に限ることなく適宜設計変更可能であり、例えば、操向機体の後輪を操向車輪とし、前輪を駆動輪として構成することもできる。操向車輪は、左右一対とするに限らず機体中央又は左右偏心位置等に一つのみ設けた構成であってもよく、操縦部材は、足動ペダル式に限らずハンドル(レバー)式等に置換できる。 【0026】また、本発明は、移植機に限らず、管理機、収穫機等の他の走行作業機の操向装置として採用可能である。 【0027】 【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、オペレータの好み等に応じて操向車輪の操作形態を変更することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成12年3月15日(2000.3.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061745 【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−251905(P2001−251905A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月18日(2001.9.18) |
| 【出願番号】 |
特願2000−72863(P2000−72863) |
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