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【発明の名称】 ロータリ耕耘装置の補助作業機伝動装置
【発明者】 【氏名】脇野 崇

【氏名】村上 達三

【要約】 【課題】ロータリ耕耘装置から補助作業機への伝動装置の改良。

【解決手段】ロータリ耕耘装置3の後方に畦成形機18を取り付け、ロータリ耕耘装置3の伝動ボックス5から側方にプーリ16付きの作業機動力取出軸15を延出し、畦成形機18のフレーム21には、前後調節自在に作業機出力軸24を軸架し、作業機出力軸24の一端に拡縮自在の変速プーリ25を取り付け、作業機動力取出軸15側のプーリ16と前記作業機出力軸24側の変速プーリ25に伝動ベルト27を巻き掛け、作業機出力軸24に取り出された回転動力により畦成形機18の畦成形板26を往復揺動させる。作業機出力軸24を例えば調節ボルト19aにより前後方向に移動調節して、作業機出力軸24側の変速プーリ25の径を拡縮し減速比を調節できるので、土壌条件に合わせて、畦成形板26の駆動を強弱に調節し、締まり具合の適正な畦に成形することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ロータリ耕耘装置3の後方に畦成形機18を取り付け、ロータリ耕耘装置3の伝動ボックス5から側方にプーリ16の取り付けられている作業機動力取出軸15を延出し、前記畦成形機18のフレーム21には、前後方向に移動調節できる作業機出力軸24を軸架し、作業機出力軸24の一端に拡縮自在の変速プーリ25を取り付け、前記作業機動力取出軸15側のプーリ16と前記作業機出力軸24側の変速プーリ25に伝動ベルト27を巻き掛け、作業機出力軸24に取り出された回転動力により畦成形機18の畦成形板26を往復揺動させることを特徴とするロータリ耕耘装置の補助作業機伝動装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ロータリ耕耘装置から畦成形機への伝動装置の改良に関する。
【0002】
【従来技術】従来装置は、ロータリ耕耘装置の後方に畦成形機を取り付け、ロータリ耕耘装置の伝動ボックスから側方にプーリの取り付けられている作業機動力取出軸を延出し、畦成形機のフレームに作業機出力軸を所定位置でだけ回転するように軸架して、作業機出力軸の一端にプーリを取り付け、作業機動力取出軸側のプーリと作業機出力軸側のプーリに伝動ベルトを巻き掛けて、作業機出力軸を所定回転数でだけ回転する構成とし、作業機出力軸により畦成形機の畦成形板を所定速度で往復揺動させて、畦を成形する構成であった。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】従来装置では、畦成形機の畦成形板を駆動するにあたり、作業機動力取出軸側のプーリ及び作業機出力軸側のプーリ共に、プーリ径が一定であるため、減速比の変更が出来ず、畦成形板が所定速度で往復揺動する構成であった。
【0004】従って、土壌の条件によっては、畦成形板の揺動速度が速すぎ、畦が締まり過ぎとなり、移植苗の根が付きが悪くなるという不具合が生じていた。そこで、この発明はこのような不具合を解消しようとするものである。
【0005】
【問題を解決するための手段】このような技術的課題を解決するために、請求項1の発明は、ロータリ耕耘装置3の後方に畦成形機18を取り付け、ロータリ耕耘装置3の伝動ボックス5から側方にプーリ16の取り付けられている作業機動力取出軸15を延出し、前記畦成形機18のフレーム21には、前後方向に移動調節できる作業機出力軸24を軸架し、作業機出力軸24の一端に拡縮自在の変速プーリ25を取り付け、前記作業機動力取出軸15側のプーリ16と前記作業機出力軸24側の変速プーリ25に伝動ベルト27を巻き掛け、作業機出力軸24に取り出された回転動力により畦成形機18の畦成形板26を往復揺動させることを特徴とする。
【0006】
【発明の作用及び効果】ロータリ耕耘装置3の伝動ボックス5から作業機動力取出軸15に伝達された動力は、プーリ16,伝動ベルト27,変速プーリ25を経由して作業機出力軸24に伝達され、作業機出力軸24に伝達された動力は、アーム等の伝達要素を介して伝達されて畦成形板26を往復揺動し、耕耘装置13により畦盛りした耕耘土壌を押し固め、畦を成形していく。
【0007】畦成形機18の畦成形板26の往復揺動により畦を押し固めながら成形するにあたり、作業機出力軸24を例えば調節ボルト19aにより前後方向に移動調節して、作業機出力軸24側の変速プーリ25の径を拡縮し減速比を調節できるので、土壌条件に合わせて、畦成形板26の往復揺動駆動を強弱に調節し、締まり具合の適正な畦を成形することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1〜図3に基づき、本発明の一実施例の形態について説明する。トラクタの機体1後部のヒッチ2には、ロータリ耕耘装置3を2P連結方式で上下回動自在に連結して、リフトアーム4,4によりロータリ耕耘装置3を昇降する構成である。
【0009】ロータリ耕耘装置3は次のように構成している。左右方向中間部には、伝動ボックス5を配置して、機体1後部のPTO軸(図示省略)から自在継手(図示省略)を介して、伝動ボックス5の動力取入軸6に動力を伝達する構成である。伝動ボックス5の左右両側部から連結アーム7,7を前方に延出し、連結アーム7,7の前端部に2P連結部8,8を設けて、前記ヒッチ2に装着している。また、伝動ボックス5には耕耘マスト9を取り付け、耕耘マスト9の上端部にはスクリュー式で伸縮する上下調節装置10を取り付けている。
【0010】伝動ボックス5から斜め後下方に耕耘伝動ケース11を延出し、耕耘伝動ケース11の下部に架設した耕耘軸12には、耕耘パイプ,耕耘爪からなる耕耘装置13を装着している。伝動ボックス5には伝動軸(図示省略),ベベルギヤ,スプロケット,耕耘伝動チエン等の伝動要素を経由して、耕耘軸12に動力を伝達する。耕耘装置13を耕耘カバー14で被覆している。
【0011】伝動ボックス5から作業機動力取出軸15を左側方延出し、作業機動力取出軸15の端部にプーリ16を取り付けている。また、ロータリ耕耘装置3の耕耘マスト9の下部には、作業機取付フレーム17の前端部を枢支連結し、作業機取付フレーム17の後端部と耕耘マスト9の上端部との間に、スクリュー式の上下調節装置10を連結して上下調節する構成とし、作業機取付フレーム17の後端部に取り付けられているヒッチ2aに、畦成形機18を取り付けている。この畦成形機18は調節ボルト19及び固定ボルト20により、前後方向に調節できる。
【0012】前記畦成形機18のフレーム21には、ガイド筒22を前後方向に沿わせて取り付け、このガイド筒22にケース23の支持筒部23aを前後方向に移動自在に挿入している。このケース23は調節ボルト19aにより前後に移動調節し、任意調節位置で固定ボルト20aにより固定できる構成である。
【0013】ケース23には作業機出力軸24を軸架して、作業機出力軸24の一端に拡縮自在の変速プーリ25を取り付け、他端側には畦成形板26に動力を伝達するアーム(図示省略)を取り付けている。前記変速プーリ25と作業機動力取出軸15側の前記プーリ16との間に、伝動ベルト27を巻き掛けて、作業機出力軸24に動力を取り出す構成とし、作業機出力軸24に取り出された動力は、アーム,ロッド等の伝達要素を介して伝達されて、畦成形板26を往復揺動し、耕耘装置13により畦盛りした耕耘土壌を畦成形板26で押し固め、畦を成形するものである。なお、変速プーリ25の移動側を軸方向に調節して、減速比を変更調整する構成としてもよい。
【0014】畦成形機18の畦成形板26の往復揺動により押し固めながら畦を成形するにあたり、ガイド筒22に支持されているケース23を、調節ボルト19aにより前後に移動調節し、作業機動力取出軸15と作業機出力軸24の軸間距離を調節して変速プーリ25の径を拡縮し、減速比を調節できるので、土壌条件に合わせて畦成形板26の往復揺動駆動を強弱に調節し、適度な硬さの畦を成形することができる。
【0015】従来装置では、畦成形機18の畦成形板26を駆動するにあたり、作業機動力取出軸15側のプーリ及び作業機出力軸24側のプーリ共に、プーリ径が一定であるため、減速比の変更はできない構成であった。従って、土壌の条件によっては、畦成形板の揺動回数が多すぎ、畦が締まり過ぎて固くなり、移植苗の根付きが悪くなるという不具合があった。
【0016】しかし、前記のように、プーリ16の取り付けられている作業機動力取出軸15と変速プーリ25の取り付けられている作業機出力軸24の軸間距離を調節するという簡単な操作により、取出動力の減速比を無段階に調節できて、土壌条件に合わせて畦成形板26の駆動を強弱に調整し、最適な締まり具合の畦を形成することができる。
【0017】次に、図4に示す、例えば、イチゴ栽培用の2畦成形用の畦成形機について説明する。ロータリ耕耘装置3の耕耘軸12には、その中央部に外盛り用耕耘爪28を、また、その左右両端部に、左・右内盛り用耕耘爪29,29を夫れ夫れ装着している。
【0018】ロータリ耕耘装置3の後方には、図5背面図で示す畦成形機18を配置している。畦成形機18のフレームには、左右方向に沿わせて受動軸60を軸支している。また、フレームの中央部には、外盛り用畦成形板30,30を、左右両側には、左・右内盛り用畦成形板31,31を夫れ夫れ設けている。
【0019】ロータリ耕耘装置3の伝動ボックス(図示省略)からロータリ補助伝動軸32を一側に突出支架し、畦成形機18側には作業機駆動軸33を軸架している。前記ロータリ補助伝動軸32から、第1プーリ34,伝動ベルト27a,第2プーリ35を経由して、作業機駆動軸33に動力が伝達され、次いで、作業機駆動軸33の他端側の駆動アーム36から、駆動ロッド37,第2駆動アーム38を経由して伝達され、受動軸60が往復回動される。
【0020】次いで、受動軸60から中央畦成形板駆動アーム39,中央駆動ロッド40,中央駆動板41,ロッド42,42を介して、外盛り用畦成形板30,30が往復揺動され、また、受動軸60から左・右畦成形板駆動アーム43,43,左・右駆動ロッド44,44,左・右駆動板45,45,ロッド46,46を介して、左・右内盛り用畦成形板31,31が往復揺動される構成である。
【0021】しかして、ロータリ耕耘装置3が前進すると、中央部の外盛り用耕耘爪28,28により耕土を左右に放出し、左・右内盛り用耕耘爪29,29により、耕土を左右両側から内側に盛上げて、2つの荒畦を形成する。次いで、畦成形機18が進行し、中央の溝部を外盛り用畦成形板30,30が、左右両側の溝部を左・右内盛り用畦成形板31,31が、夫れ夫れ往復揺動しながら進行し、2畦を一行程で押し固めて形成し、能率的に畦を形成する。従来装置では一行程で1畦しか形成できず、作業能率が上がらなかったが、このような欠点を解消することができる。
【0022】次に、図6に基づき畦成形機について説明する。トラクタの機体後部に畔成形機47を連結している。この畔成形機47は、トラクタ側から動力の伝達される伝動ボックス48、伝動ボックス48から後下方に延出されている耕耘伝動ケース49、耕耘伝動ケース49の下部に装着されている耕耘装置13、耕耘装置13の右側後方に位置していて、耕耘土壌を側方の畔際に押し寄せ移動する案内板50、案内板50の後方に位置していて、畔の表面を叩きながら押し固める畔成形板51、畔成形板51を往復揺動する揺動装置52、伝動ボックス48から左側に延出した支持筒53、支持筒53に取り付けられている橇54、橇54を支持する低圧ガスの封入しているダンパー55、ダンパー55を下方に押圧するスプリング56、ダンパー55のオリフィスを調節する調節手段57等に、より構成されている。
【0023】トラクタが畔際を前進すると、まず、耕耘装置13により畔際が耕耘され、次いで、後続の案内板50により耕土を側方の畔際に押し寄せて畔に盛上げ、次いで、往復揺動する畔成形板51により盛り土の表面を叩きながら押し固め、畔を形成していく。
【0024】このような畔成形作業中に、畔成形板51の揺動反力をダンパー55が吸収しつつ橇54で受け止め、畔成形機47を安定状態に保持しながら作業をすることができる。また、調節手段57を調節することにより、土壌の硬さに合わせて橇54の減衰力を調節することができ、土質に合わせた畔塗りをすることができる。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成12年3月15日(2000.3.15)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−251904(P2001−251904A)
【公開日】 平成13年9月18日(2001.9.18)
【出願番号】 特願2000−72255(P2000−72255)