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【発明の名称】 ロータリ耕耘装置のリヤーカバー支持装置
【発明者】 【氏名】長井 訓

【氏名】高橋 恒

【要約】 【課題】ロータリ耕耘装置のリヤーカバー支持装置の改良。

【解決手段】耕耘装置12,主カバー15,リヤーカバー16,弾性板体27を具備するロータリ耕耘装置であって、主カバー15の後端部には板バネ取付装置30を介してリヤーカバー16を取り付ける。板バネ取付装置30は、主カバー15に取り付けられている前板バネ30aとリヤーカバー16に取り付けられている後板バネ30bとをピン31により枢支連結し、前板バネ30aと後板バネ30bとの間には、前記リヤーカバー16の所定上下回動範囲ではリヤーカバー16に押圧力を付与し、前記所定上下回動範囲よりも下方の回動範囲では押圧力を付与しない押圧板バネ部30cを設けた構成とする。リヤーカバー16の所定上下動範囲では、ふらつきを抑えて良好に耕土表面を押圧均平しながら、所定上下回動範囲より下方のリヤーカバー16の吊り下げ領域では、前板バネ30aの後端部のピン31に対して、後板バネ30bが垂下状態でリヤーカバー16を支持し、板バネ取付装置30に対する下方への負荷を減少し、耐久性を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 耕耘装置12の上部を被覆する主カバー15の後端部に、耕耘装置12の後部側を被覆するリヤーカバー16を上下回動自在に枢支連結し、主カバー15の後端部とリヤーカバー16の前端部との間隔部を弾性板体27により連結して耕耘装置12を被覆するロータリ耕耘装置において、主カバー15の後端部には板バネ取付装置30を介してリヤーカバー16を取り付け、前記板バネ取付装置30は、主カバー15に取り付けられている前板バネ30aとリヤーカバー16に取り付けられている後板バネ30bとをピン31により枢支連結し、前板バネ30aと後板バネ30bとの間には、前記リヤーカバー16の所定上下回動範囲ではリヤーカバー16に押圧力を付与し、前記所定上下回動範囲よりも下方の回動範囲では押圧力を付与しない押圧板バネ部30cを設けて構成したことを特徴とするロータリ耕耘装置のリヤーカバー支持装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ロータリ耕耘装置のリヤーカバー支持装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来装置は、耕耘装置の上部を被覆する主カバーの後端部に、耕耘装置の後部側を被覆するリヤーカバーを上下回動自在に連結し、主カバーの後端部とリヤーカバーの前端部との間隔部に弾性板体を配置して耕耘装置を被覆し、主カバーの後端部とリヤーカバーの前端部との間を、左右の1枚状の板バネにより連結し、リヤーカバーを押圧状態に支持する構成であった。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】従来装置では、主カバーとリヤーカバーとの間を、一枚の板バネにより連結していたので、ロータリ耕耘装置を上昇させた場合には、リヤーカバーが垂れ下がり状態となり、この垂れ下がり状態のリヤーカバーを板バネにより支持するので、板バネに下げ方向の負荷が作用することとなる。従って、リヤーカバーの土壌面から板バネへの押し上げ方向の力に比較して、板バネの下げ方向の負荷が大きくなり、板バネが切損するという不具合が発生していた。
【0004】この発明はこのような不具合を解消しようとするものである。
【0005】
【問題を解決するための手段】このような技術的課題を解決するための請求項1の発明は、耕耘装置12の上部を被覆する主カバー15の後端部に、耕耘装置12の後部側を被覆するリヤーカバー16を上下回動自在に枢支連結し、主カバー15の後端部とリヤーカバー16の前端部との間隔部を弾性板体27により連結して耕耘装置12を被覆するロータリ耕耘装置において、主カバー15の後端部には板バネ取付装置30を介してリヤーカバー16を取り付け、前記板バネ取付装置30は、主カバー15に取り付けられている前板バネ30aとリヤーカバー16に取り付けられている後板バネ30bとをピン31により枢支連結し、前板バネ30aと後板バネ30bとの間には、前記リヤーカバー16の所定上下回動範囲ではリヤーカバー16に押圧力を付与し、前記所定上下回動範囲よりも下方の回動範囲では押圧力を付与しない押圧板バネ部30cを設けて構成したことを特徴とする。
【0006】
【発明の作用及び効果】主カバー15の後端部には、前・後板バネ30a,30b,押圧板バネ部30c及びピン31により構成されている板バネ取付装置30によりリヤーカバー16を支持して、リヤーカバー16の所定上下回動範囲ではリヤーカバー16に押圧力を付与し、前記所定上下回動範囲より下方の上下回動範囲ではリヤーカバー16に押圧力を付与しないようにしている。
【0007】従って、リヤーカバー16が耕耘土壌により押し上げられて上方の所定上下回動範囲に移動すると、後板バネ30bの押圧板バネ部30cが前板バネ26aに接触し、リヤーカバー16を下方に押圧力し、耕土表面を押圧均平する。また、リヤーカバー16が所定上下回動範囲よりも下方の上下回動範囲に移動すると、前板バネ30aの後端部のピン31回りに後板バネ30bが下方に回動し、リヤーカバー16を吊り下げ状態で支持するので、板バネ取付装置30に対する下方への押圧負荷を弱めることができる。
【0008】従って、リヤーカバー16の所定上下回動範囲では下方への押圧力が作用して、リヤーカバー16のふらつきを抑えて良好に耕土表面を押圧均平するものでありながら、所定上下回動範囲より下方の上下回動範囲であるリヤーカバー16の吊り下げ支持領域では、前板バネ30aの後端部のピン31を介して上下方向に沿った後板バネ30bによりリヤーカバー16が支持されて、板バネ取付装置30に対する下方への負荷を減少させて、耐久性を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例の形態について説明する。図1乃至図3に示す実施例について説明する。農用トラクタの機体1後部には、ロータリ耕耘装置2を昇降自在に取り付けている。機体1の後側上部における左右方向中央部にヒッチ3を固着し、このヒッチ3にトップリンク4の前端部を枢支連結し、機体1の後側下部における左右両側部には、左・右ロワーリンク5,5の前端を枢支連結している。
【0010】ロータリ耕耘装置2は次のように構成されている。機体1側から動力の伝達される伝動ケース6、伝動ケース6から左右両側方に延出している左・右ビーム7,7、左ビーム7の端部に連結されているサイド伝動ケース8、右ビーム7の端部に連結されているサイドプレート9、前記サイド伝動ケース8及びサイドプレート9の下端部に軸架されている耕耘軸10,耕耘爪11により構成されている耕耘装置12、伝動ケース6の前側上部に取り付けられている左・右補強リンク13,13、伝動ケース6及び左・右補強リンク13,13に取り付けられているマスト14、耕耘装置12の上部を被覆する主カバー15、耕耘装置12の後部を被覆するリヤーカバー16等により構成されている。
【0011】前記左・右ビーム7,7の内端部には支持プレート17,17を取り付け、この支持プレート17,17にはリヤーヒッチ18を上下回動自在に連結し、リヤーヒッチ18の後端部にはゲージホイル19を取り付けている。マスト14とリヤーヒッチ18との間に、スクリュー式の伸縮する伸縮調節装置20を連結し、上下調節ハンドル21を操作することにより、伸縮調節装置20を伸縮調節し、ゲージホイル19を上下調節する構成である。
【0012】前記トップリンク4の後端にはマスト14の前端を枢支連結し、左・右ロワーリンク5,5の後端にはロータリ耕耘装置2側の支持プレート17,17を枢支連結している。機体1の後側上部には左・右リフトアーム22,22を昇降自在に取り付けて、左・右リフトアーム22,22の後端にリフトロッド23,23の上端部を連結し、リフトロッド23,23の下端部に左・右ロワーリンク5,5を連結している。しかして、左・右リフトアーム22,22を上下回動し、ロータリ耕耘装置2を昇降させる。また、機体1後部のPTO軸24から自在継手25を介して、ロータリ耕耘装置2の耕耘入力軸26に動力が伝達される構成である。
【0013】次ぎに、ロータリ耕耘装置2のカバー構成について説明する。主カバー15の後端部とリヤーカバー16の前端部との間隔部を、ゴム等の柔軟性のある弾性板体27により連結している。主カバー15の後側中央部に取り付けたブラケット28に、支持ロッド29の前端部を上下回動自在に枢支連結し、支持ロッド29の後端部から左・右後支持部29a,29aを延出し、左・右後支持部29a,29aの後端部にリヤーカバー16を取り付けている。
【0014】また、主カバー15及びリヤーカバー16の左右両側部は、上方に湾曲した左右の板バネ取付装置30,30により連結している。この板バネ取付装置30,30を、図4に示すように、前・後板バネ30a,30bに分割して、前板バネ30aを主カバー15の後端部に取り付け、前板バネ30aの後端部には、後板バネ30bの前後方向中間部をピン31により枢支連結すると共に、後板バネ30bの前端部を上方に折り曲げて押圧板バネ部30cに構成している。
【0015】しかして、リヤーカバー16が上方に回動して、押圧作業範囲である所定上下回動範囲に回動すると、押圧板バネ部30cの下面が前板バネ30aの上面に接触し、更に、リヤーカバー16が耕耘土壌により押し上げられて、リヤーカバー16が更に上方に回動すると、前板バネ30a,後板バネ30b,押圧板バネ部30cにより、リヤーカバー16に対して下方の押圧力が作用し、耕耘土壌の表面を押圧均平する。
【0016】従来装置は、主カバー15とリヤーカバー16との間を、一枚状の板バネにより連結支持していたので、ロータリ耕耘装置2を上昇させた場合には、一枚状の板バネが垂れ下がり状態のリヤーカバー16を支持することとなり、板バネに大きな下方への負荷がかかり、板バネの上げ方向の押圧力に比較して下げ方向の押圧力が大きくなり、板バネが切損し、耐久性が劣るという不具合があった。
【0017】しかし、前記のように、板バネ取付装置30を前板バネ30a,後板バネ30bに分割構成し、前板バネ30aと後板バネ30bとをピン31により枢支連結し、後板バネ30bが上方に回動すると、押圧板バネ部30cが作用するように構成したので、リヤーカバー16が上方に回動して所定上下回動範囲に移動すると、リヤーカバー16に下方への押圧力が作用し、リヤーカバー16のふらつきを抑えて良好に押さえて耕土表面を押圧均平するものでありながら、リヤーカバー16が所定上下回動範囲より下方に回動し吊り下げ状態になると、前板バネ30aの後端部のピン31回りに後板バネ30bが回動して垂下状態でリヤーカバー16を支持し、後板バネ30bには過大なバネ負荷が働かず、板バネ取付装置30,30の耐久性を向上させることができる。
【0018】次に、図5に基づきリヤーカバー16の他の支持構成について説明する。ロータリ耕耘装置2の主カバー15の後端部と、リヤーカバー16の前端部との間隔部には、前記実施例と同様に、ゴム等の柔軟性のある弾性板体27により連結している。また、主カバー15の後端部における左右両側部には、一枚状の板バネ30dの前端部を取り付けている。板バネ30dの後端部をピン31を介して、リヤーカバー16側のブラケット28を枢支連結するにあたり、ピン31とブラケット28との間に、ゴム等の弾性材で構成した弾性支持体32を介装して、リヤーカバー16を上下回動自在に支持している。
【0019】従来装置のように、弾性支持体32を介装せずに、板バネ30dにピン31を介してヤーカバー16を直接枢支連結すると、リヤーカバー16の振動がピン31を介して板バネ30dに直接的に伝達され、板バネ30dが切損する怖れがあった。
【0020】しかし、前記のように、ピン31に弾性支持体32を介してリヤーカバー16のブラケット28を枢支連結すると、リヤーカバー16の振動が弾性支持体32により吸収されて、板バネ30dへの振動伝達が減少し、板バネ30dの耐久性を向上させることができる。
【0021】また、図面は省略したが、主カバー15に板バネ30dを取り付けるにあたり、ゴム板を介して取り付けることにより、リヤーカバー16の振動をゴム板が吸収し、板バネ30dの耐久性を向上させることができる。次に、図6について説明する。リヤーカバー16の後方に、薄い板バネ材により構成したレベラ33を配置し、このレベラ33を板バネ連結板34,34によりリヤーカバー16に連結した構成である。
【0022】しかして、軽量なレベラ33により耕土を加圧し、たきれいな整地面とすることができる。従来装置は、鉄板の熔接品でレベラを構成していたので、重量が重く、必然的にロータリ耕耘装置が重量品となっていたが、このような欠点を解消することができる。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成12年3月15日(2000.3.15)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−251902(P2001−251902A)
【公開日】 平成13年9月18日(2001.9.18)
【出願番号】 特願2000−72256(P2000−72256)