| 【発明の名称】 |
農作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】仲 弘和
【氏名】新山 裕之
【氏名】岡田 卓也
【氏名】福井 享
【氏名】中西 康仁
【氏名】長谷川 実
【氏名】熊倉 成
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| 【要約】 |
【課題】左右一対のリンクを備えた昇降リンク装置を介して走行車体に作業装置を昇降可能に装着した農作業機において、昇降リンク装置及び走行車体のフレームの強度向上と軽量化。
【解決手段】走行車体の走行推進体7へ伝動するための伝動部45を、作業装置が作業位置にあるとき平面視で左右一対のリンク91,91の間で、かつ側面視で左右一対のリンク91,91と重なる位置に配置する。また、左右一対のリンク90,90のうちの一方のリンク90Lを他方のリンクに対し作業装置側が左右内側となるように斜めに設ける。さらに、左右一対のリンク90,90,91,91の走行車体側の端部をそれぞれ支持する上下方向のリンク支持フレーム25,25を設けると共に、これら左右のリンク支持フレーム25,25の上端部同士を連結する左右方向のフレーム26を設け、該左右方向のフレームで走行車体のボディ50を下側から支える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右一対のリンクを備えた昇降リンク装置を介して走行車体に作業装置を昇降可能に装着した農作業機において、走行車体の走行推進体へ伝動するための伝動部を、前記作業装置が作業位置にあるとき平面視で前記左右一対のリンクの間で、かつ側面視で前記左右一対のリンクと重なる位置に配置したことを特徴とする農作業機。 【請求項2】 左右一対のリンクを備えた昇降リンク装置を介して走行車体に作業装置を昇降可能に装着した農作業機において、前記左右一対のリンクのうちの一方のリンクを他方のリンクに対し作業装置側が左右内側となるように斜めに設けたことを特徴とする農作業機。 【請求項3】 左右一対のリンクを備えた昇降リンク装置を介して走行車体に作業装置を昇降可能に装着した農作業機において、前記左右一対のリンクの走行車体側の端部をそれぞれ支持する上下方向のリンク支持フレームを設けると共に、これら左右のリンク支持フレームの上端部同士を連結する左右方向のフレームを設け、該左右方向のフレームで走行車体のボディを下側から支える構造としたことを特徴とする農作業機。 【請求項4】 左右方向のフレームと一体に前後方向のフレームを設け、該前後方向のフレームで走行車体のボディを下側から支える構造とした請求項3に記載の農作業機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、左右一対のリンクを備えた昇降リンク装置を介して走行車体に作業装置を昇降可能に装着した農作業機に関する。 【0002】 【従来の技術】走行車体の後方に昇降リンク装置を介して作業装置としての苗植付部を昇降可能に装着した乗用型田植機が知られている。この種の乗用型田植機の昇降リンク装置は、左右中央に1本もしくは左右一対の上リンクと左右一対の下リンクとを備えた平行リンク機構を構成しており、各リンクを走行車体側の端部を支点にして上下に回動させることにより、作業装置である苗植付部を一定姿勢のまま昇降させるようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来、上記乗用型田植機の走行車体は、機体前部に配置したミッションケースから後輪の車軸を支持する左右の後輪ファイナルケースへ後輪伝動軸を介して直接伝動するようになっていた。この後輪伝動軸は機体の側部に前後方向に設けられていたので、機体下部のメンテナンスを左右側方から行うときに邪魔になった。そこで、ミッションケースから左右の後輪ファイナルケースへの伝動部を、機体下部のメンテナンスの邪魔にならないように配置することを可能にすることを本発明の第一の課題としている。 【0004】また、比較的小型の乗用型田植機、例えば4条植えの乗用型田植機は、昇降リンク装置の上リンクが左右中央に1本だけ設けられた構成が多い。これは、小型の乗用型田植機の場合、機体の左右幅が狭いので、上リンクを左右一対からなる構成とすると、苗植付部から前方に突出させて設けられている操作レバー、例えば苗取り量調節レバーや植付深さ調節レバーが上リンクと干渉してしまうからである。しかしながら、強度的な点から見れば、上リンクについても下リンクと同様に左右一対設けるのが好ましい。そこで、苗植付部の操作レバーと干渉させることなく、上リンクを左右一対からなる構成とすることを可能にすることを本発明の第二の課題としている。 【0005】さらに、乗用型田植機の機体上部には上側を人が歩行可能なボディが取り付けられるが、従来、車台を構成するフレームに固定したステーによってボディを下から支持する構造となっていた。上記ステーはボディを支持することだけのものであり、機体の強度向上にはほとんど関与してなかった。そこで、強度向上を図りつつ軽量化が可能な合理的なフレーム構成を提供することを本発明の第三の課題としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】第一の課題を解決するために、本発明は次のように構成した。すなわち、第一の発明にかかる農作業機は、左右一対のリンクを備えた昇降リンク装置を介して走行車体に作業装置を昇降可能に装着した農作業機において、走行車体の走行推進体へ伝動するための伝動部を、前記作業装置が作業位置にあるとき平面視で前記左右一対のリンクの間で、かつ側面視で前記左右一対のリンクと重なる位置に配置したことを特徴としている。 【0007】第二の課題を解決するために、本発明は次のように構成した。すなわち、第二の発明にかかる農作業機は、左右一対のリンクを備えた昇降リンク装置を介して走行車体に作業装置を昇降可能に装着した農作業機において、前記左右一対のリンクのうちの一方のリンクを他方のリンクに対し作業装置側が左右内側となるように斜めに設けたことを特徴としている。 【0008】第三の課題を解決するために、本発明は次のように構成した。すなわち、第三の発明にかかる農作業機は、左右一対のリンクを備えた昇降リンク装置を介して走行車体に作業装置を昇降可能に装着した農作業機において、前記左右一対のリンクの走行車体側の端部をそれぞれ支持する上下方向のリンク支持フレームを設けると共に、これら左右のリンク支持フレームの上端部同士を連結する左右方向のフレームを設け、該左右方向のフレームで走行車体のボディを下側から支える構造としたことを特徴としている。 【0009】さらに、第三の発明において、左右方向のフレームと一体に前後方向のフレームを設け、該前後方向のフレームで走行車体のボディを下側から支える構造としてもよい。 【0010】 【発明の実施の形態】図1乃至図4は本発明を施した農作業機の一例である乗用型田植機を表している。この乗用型田植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して作業装置としての苗植付部4が昇降可能に装着されている。また、走行車体2の前部左右両端部には、左右各2段づつ予備苗枠5,…が設けられている。 【0011】走行車体2は四輪駆動車両であって、駆動輪である各左右一対の前輪7,7及び後輪8,8を備えている。機体の前部にミッションケース10が配設されており、該ミッションケースの左右側面部から前輪アクスルケース11,11が側方に延び、その先端部に変向可能に設けた前輪ファイナルケース12,12に前輪7,7が回転自在に支承されている。また、ミッションケース10の背面部にメインフレーム13の前端部が固着され、そのメインフレーム13の後端部から左右側方に延びるリヤフレーム14の先端部に固定して設けた後輪ファイナルケース15,15に後輪8,8が回転自在に支承されている。 【0012】メインフレーム13の前部から上向きにコ字形フレーム17が設けられ、その上端部に左右方向の前左右フレーム18の左右中央部が連結されている。この前左右フレーム18から前方に向けて前部前後フレーム19,19と側部フレーム20,20がそれぞれ設けられ、これら各フレーム19,19,20,20の前端部にバンパフレーム21が連結されている。バンパフレーム21の左右端部には、後記苗枠支持フレーム110,110を固定支持するための支持パイプ22,22が取り付けられている。前部前後フレーム19,19は、左右の前輪アクスルケース11,11に下端を固定した上下フレーム23,23にて下から支えられている。 【0013】また、リヤフレーム14には後記上リンク90,90及び下リンク91,91を支持する左右一対のリンク支持フレーム25,25が上向きに設けられている。そして、両リンク支持フレーム25,25の上端部同士が、機体の左右幅分の長さを有する左右方向の後左右フレーム26を介して連結されている。この後左右フレーム26には後部前後フレーム27,27の後端部が連結され、該後部前後フレームの前端部は前記前左右フレーム18に連結されている。 【0014】上記機体上部のフレーム18,19,19,20,20,26,27,27は後述するボディ50を支持するフレームであって、ボディの形状に合わせて適宜位置に配置されている。これらボディを支持するフレームと、車台を構成するミッションケース10、前輪アクスルケース11,11、及びフレーム13,14とを上下方向のフレーム17,23,23,25,25で連結一体化した籠状の構造とすることにより、必要な剛性を確保しつつ軽量化を図っている。また、リンク支持フレーム25,25を補強するための左右方向のフレーム26をボディを支持するフレームの一部として利用することが、部品点数を低減させ、軽量化を図ることに有効に対策となっている。 【0015】エンジン30はメインフレーム13の前後中央部に設置したエンジン台31の上に搭載されている。このエンジン30の左側面部に突出するエンジン出力軸32には2つのベルト掛け部を有するプーリ33が取り付けられており、該プーリの外側ベルト掛け部とミッションケース10の左側面部に突出するミッション入力軸34に取り付けたプーリ35とに走行伝動ベルト36が掛けられ、またプーリ33の内側ベルト掛け部とミッションケース10の後部上側の位置に設けた油圧ポンプ37の駆動軸38に取り付けたプーリ39とにポンプ伝動ベルト40が掛けられている。上記走行伝動ベルト36とポンプ伝動ベルト40は並列に配置され、両ベルトのテンションプーリ41,42は互いに側面視で重複しない位置に設けられている。 【0016】ミッションケース10に入力された回転動力は、主変速装置を経て走行動力と苗植付部動力に分離される。走行動力の一部は、前輪アクスルケース11,11内の前輪アクスルを介して前輪ファイナルケース12,12に伝達されて前輪7,7を回転駆動する。この前輪への駆動系には、前輪を制動する前輪ブレーキが設けられている。残りの走行動力は、後輪伝動軸44を介してリヤフレーム14に固定して設けられている後輪伝動ケース45へ伝えられ、さらに該後輪伝動ケースから左右の後輪アクスル46,46を介して後輪ファイナルケース15,15に伝達されて後輪8,8を回転駆動する。後輪伝動ケース45内には、左右の後輪を個別に、伝動を切ると共に制動することのできるサイドクラッチブレーキが設けられている。 【0017】また、苗植付部動力は、第一植付伝動軸47と第二植付伝動軸48によって苗植付部4へ伝達される。第一植付伝動軸47と第二植付伝動軸48、及び第二植付伝動軸48と苗植付部の入力軸とは自在継ぎ手を介して接続され、また第二植付伝動軸48は伸縮可能に構成されており、苗植付部4の昇降に対応できるようになっている。 【0018】ボディ50は、ミッションケース10から上向き突設されたステアリング軸52a及び各種操作機構を覆うボンネット部50aと、エンジン30の上部を覆うエンジンカバー部50bと、後輪8,8の前部から上部にかけての部分を覆うフェンダー部50cと、上側を人が歩行可能な水平状のフロア部50dと、該フロア部の左右側部に形成された昇降ステップ部50e,50eとで構成されている。このボディ50は複数に分割して、それぞれ個別に着脱できるようにしてもよい。 【0019】ボディ50のエンジンカバー部50bの上に座席51が設置される。この座席51の前方でボンネット部50aの上側に、前輪7,7を操向するハンドル52が設けられる。また、ボンネット部50aの左側には主変速装置を操作する主変速レバー53と、走行を停止させる停止レバー54とが設けられ、ボンネット部50aの右側には苗植付部の駆動入り切り及び苗植付部の昇降を行う植付昇降レバー55が設けられる。さらに、ボンネット部50aの左右両側の足下部には、前記停止レバー54と同じ働きをするクラッチペダル58と、サイドクラッチブレーキを操作する左右のブレーキペダル59L,59Rとが設けられる。 【0020】昇降リンク装置3は、前記リンク支持フレーム25,25に側面視で互いに平行な左右一対の上リンク90,90及び左右一対の下リンク91,91が回動自在に支持され、これら各リンクの後端部に連結枠92が枢結されている。連結枠92にはローリング軸93が設けられ、該ローリング軸に苗植付部4がローリング自在に連結されている。下リンク91,91と一体回動するようにスイングアーム94が設けられ、メインフレーム13に基部側が支持された昇降油圧シリンダ95のピストンロッドが上記スイングアーム94に連結されている。昇降油圧シリンダ95を伸縮させると、各リンクが上下に回動し、苗植付部4がほぼ一定姿勢のまま昇降する。 【0021】苗植付部4を作業位置まで下降させたとき、左右の下リンク91,91の間に走行車体の走行推進体である後輪8,8に伝動するための伝動部である前記後輪伝動ケース95が位置する。このように後輪伝動ケース95を配置することにより、機体の全長を長くすることなく、リンク90,90,91,91を長めして苗植付部4の昇降量を大きくすることができる。また、左側の上リンク90Lは、後端側が左右内側になるよう斜めになっている。これは、苗植付部4に設けられている後述する植付深さ調節レバー108との干渉を避けるためである。 【0022】苗植付部4は4条植えの構成で、フレームを兼ねる伝動ケース100に、マット苗を載せておく苗載台101と、該苗載台上のマット苗から一株分づつ掻き取りそれを水田面に植え付ける4組の植付装置102,…、整地用のセンターフロート103及びサイドフロート104,104、植付作業時に次行程における機体進路の左右中心を表土面に線引きする左右の線引きマーカ105,105等が組み付けられている。植付装置102,…が掻き取る一株の量は、苗取り調節レバー107によって調節する。また、植付深さ調節レバー108を操作して各フロート103,104,104の伝動ケース100に対する取付高さを変更することにより、苗の植付け深さを調節する。 【0023】上記苗取り調節レバー107及び植付深さ調節レバー108は、左右中心の左側の位置に、先端側が前方上向きに突出するよう斜めに設けられている。左右内側の苗取り調節レバー107は左側の上リンク90Lの回動支点と左右ほぼ同じ位置にあるが、前述の如く左側の上リンク90Lは後端側が左右内側になるよう斜めになっているので、両者107,90Lは干渉しない。 【0024】予備苗枠5は、前記支持パイプ22に下端部を挿入して垂直に支持される苗枠支持フレーム110に設けられている。各苗枠5は、苗枠支持フレーム110の外側面に固着された板状のベース部111と、棒材を屈曲して成形され前記ベース部の前後両端と外側端に取り付けられた保持部112,112,113とからなり、マット苗を収容する苗箱Bを長手方向が前後を向く状態で保持するようになっている。ベース部111の前後両端に取り付けられる保持部112,112は、左右方向に屈曲した基部を支点にして回動自在にベース部111に取り付けられていて、非作業時には下方に垂れた状態に収納することができる。 【0025】 【発明の効果】以上に説明した如く、本発明にかかる農作業機は、走行車体の走行推進体へ伝動するための伝動部を、作業装置が作業位置にあるとき平面視で左右一対のリンクの間で、かつ側面視で左右一対のリンクと重なる位置に配置することにより、機体下部のメンテナンスを容易に行えるようになった。 【0026】また、左右一対の上リンクのうちの一方のリンクを他方のリンクに対し作業装置側が左右内側となるように斜めに設け、上リンクと苗植付部の操作レバーとが干渉するのを避ける構成とすることにより、上リンクを左右一対にして、昇降リンク装置の強度を向上させられるようになった。 【0027】さらに、左右一対のリンクの走行車体側の端部をそれぞれ支持する上下方向のリンク支持フレームを設けると共に、これら左右のリンク支持フレームの上端部同士を連結する左右方向のフレームを設け、該左右方向のフレームで走行車体のボディを下側から支える構造とすることにより、強度が高く軽量な合理的なフレーム構成が得られた。 【0028】特に、上記フレーム構成において、左右方向のフレームと一体に前後方向のフレームを設け、該前後方向のフレームで走行車体のボディを下側から支える構造とすると、より実用的に優れた構成となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月1日(2000.2.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083611 【弁理士】 【氏名又は名称】菅原 弘志
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| 【公開番号】 |
特開2001−211705(P2001−211705A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月7日(2001.8.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−24461(P2000−24461) |
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