| 【発明の名称】 |
管理機 |
| 【発明者】 |
【氏名】金尾 洋平
【氏名】新 裕樹
【氏名】寺元 省二
【氏名】森川 清博
|
| 【要約】 |
【課題】主クラッチやサイドクラッチがOFFとならず、微速走行の状態のまま作業機が逆転されて作業機が浮き上がり、容易に作業機を持ち上げられるとともに、回行する時に持ち上げられた作業機によって隣接する畝をくずしたり、圃場面の土を撥ね上げて圃場を荒らしたりすることがないようにした。
【解決手段】ミッションケースと作業機の間の動力伝達経路に逆転機構を設け、機体前方にリフト操作具32を突出し、該リフト操作具とエンジン2の回転数変更部材と逆転機構を連動連結し、該リフト操作具の操作により走行速度を減速して作業機を逆転させて持ち上げ力を軽減させるように構成し、前記リフト操作具の回動基部に作動時期を決定するカム機構35を配置し、該カム機構に前記エンジンの回転数変更部材と逆転機構とPTOクラッチを連動連結し、作業機の持ち上げ終端時に作業機を停止させるようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ミッションケースと作業機の間の動力伝達経路に逆転機構を設け、機体前方にリフト操作具を突出し、該リフト操作具とエンジンの回転数変更部材と逆転機構を連動連結し、該リフト操作具の操作により走行速度を減速して作業機を逆転させて持ち上げ力を軽減させるように構成したことを特徴とする管理機。 【請求項2】 前記リフト操作具の回動基部に作動時期を決定するカム機構を配置し、該カム機構により前記エンジンの回転数変更部材で減速した後に、逆転機構を切り換えて作業機を持ち上げるようにしたことを特徴とする請求項1記載の管理機。 【請求項3】 前記リフト操作具の回動基部に作動時期を決定するカム機構を配置し、該カム機構に前記エンジンの回転数変更部材と逆転機構とPTOクラッチを連動連結し、作業機の持ち上げ終端時に作業機を停止させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の管理機。 【請求項4】 前記リフト操作具をハンドルに設けたことを特徴とする請求項2記載の管理機。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、管理機の後部にロータリ耕耘装置等の作業機を装着し、ハンドルを前方に振り替えて、後進しながら作業を行う場合に、回行時に作業機を持ち上げ力を軽減する管理機の技術に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、管理機の後部にロータリ耕耘装置を装着し、ハンドルを前方へ振り替えて、後進しながら作業を行えるようにしており、畝立て作業やマルチフィルムの敷設作業等が容易に行えるようにしているが、ロータリ耕耘装置に更に畝立て機等を装着すると、後部が重くなり、ロータリ耕耘装置の耕耘爪は土中に食い込むように回転するために、回行時や作業終了時に、作業機を持ち上げようとしても大変重くて、体重の軽い作業者や高齢者や女性の作業者にとっては辛い作業となっていた。 【0003】そこで、機体前方に足踏み式のペダルを突出して、該ペダルにはエンジンの出力軸上に設けた出力プーリーとミッションケースの入力軸上に設けた入力プーリーの間に逆転装置を配置して、前記ペダルを踏むことによって主クラッチを切って、逆転装置を駆動させてロータリ耕耘装置の耕耘爪を逆転させ耕耘部を浮き上がらせ、同時にサイドクラッチを切って走行しないようにした技術が公知となっている。例えば、特開平9−294401号の技術である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記逆転装置は逆転用のベルト及びプーリーをもう一組平行に配置していたので、これらを保護するための伝動ケースが大きくなるばかりでなく、新たに製造してカバーする必要があり、エンジンからの出力プーリーや入力プーリーも交換しなければならず、簡単に仕様を変更することはできなかったのである。また、ペダルを踏んで主クラッチレバーをOFFとして、走行を停止させてから作業機を持ち上げるようにしていたので、回行するときには主クラッチレバーをONとして走行させていた。よって、回行時に走行が停止するために連続した作業ができず効率が悪くなっていた。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。即ち、ミッションケースと作業機の間の動力伝達経路に逆転機構を設け、機体前方にリフト操作具を突出し、該リフト操作具とエンジンの回転数変更部材と逆転機構を連動連結し、該リフト操作具の操作により走行速度を減速して作業機を逆転させて持ち上げ力を軽減させるように構成した。 【0006】また、前記リフト操作具の回動基部に作動時期を決定するカム機構を配置し、該カム機構により前記エンジンの回転数変更部材で減速した後に、逆転機構を切り換えて作業機を持ち上げるようにした。 【0007】また、前記リフト操作具の回動基部に作動時期を決定するカム機構を配置し、該カム機構に前記エンジンの回転数変更部材と逆転機構とPTOクラッチを連動連結し、作業機の持ち上げ終端時に作業機を停止させるようにした。 【0008】また、前記リフト操作具をハンドルに設けた。 【0009】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を添付の図面を用いて説明する。図1は本発明の回行時の作業機持ち上げ力軽減機構を装備した管理機の側面図、図2は同じく平面図、図3は操作機構の側面断面図、図4は図3におけるX−X矢視断面図、図5は図3におけるY−Y矢視断面図、図6はリフトペダルの平面図、図7はクラッチカムの平面図、図8はクラッチカムの側面図、図9はクラッチアームの平面図、図10はクラッチアームの側面図、図11は中継アームの平面図、図12は中継アームの側面図、図13はエンジンフレームの側面図、図14はエンジンフレームの平面図、図15は伝動ケースと作業機駆動ケース上部の平面断面図、図16は伝動ケース内の側面図、図17は正逆転切換装置を設けない通常の状態の伝動ケースと作業機駆動ケース上部の平面断面図である。 【0010】図1より管理機1の全体構成から説明すると、管理機1は前部にエンジン2、後部に作業機としてロータリ耕耘装置4、中央部にミッションケース3が配置され、前記エンジン2はエンジンフレーム5上に載置固定され、該エンジンフレーム5の後部はミッションケース3に固設されている。該エンジン2の出力軸6、及び、前記ミッションケース3の入力軸7にはそれぞれプーリーが固設されて、ベルトを介して動力が伝達されるようにしてある。該出力軸6と入力軸7の間にはベルトテンション式の主クラッチ10が配置され、該主クラッチ10はハンドル22に設けた主クラッチレバー25により操作できるようにしている。該テンションクラッチやベルト、プーリー等は伝動ケース9によって覆われている。 【0011】前記ミッションケース3下部に車軸11を軸支して、前記入力軸7から変速装置、チェーン、ミッションケース3下部に設けたサイドクラッチを介して車軸11に動力を伝え、該車軸11に固設した走行輪12によって走行駆動できるようにしている。また、前記ミッションケース3の後部にヒッチ13を設け、該ヒッチ13に作業機としてロータリ耕耘装置4の前部を装着している。該ロータリ耕耘装置4は左右中央に作業機駆動ケース14を配置してセンタードライブ式とし、該作業機駆動ケース14の上端にPTO入力軸19を横架して、前記ミッションケース3より伝動ケース20を介して作業機駆動ケース14に動力を伝達して駆動できるようにし、該作業機駆動ケース14下部に耕耘爪軸16を軸支し、該耕耘爪軸16の軸上に複数本の耕耘爪17・17・・・が植設されている。該耕耘爪17・17・・・の先端の回動軌跡上方及び側方は耕耘カバー18により覆われている。 【0012】前記ミッションケース3の上部にはハンドル台21が設けられ、該ハンドル台21上にハンドル22が前後水平方向で回動して、前後振り替え可能に配置している。該ハンドル22の前後中央下部に前後振り替え時のサイドクラッチ左右切替機構23が配置され、ワイヤーを介して前記サイドクラッチとサイドクラッチレバー26・26に連結し、その後部にはPTOクラッチレバー24が配置され、後部には主クラッチレバー25やサイドクラッチレバー26・26や回転数変更部材としてのアクセルレバー27等が配置されている。また、前記ハンドル台21の左側後部には主変速レバー31が前後振り替え可能に突出されている。 【0013】本発明の回行時に作業機を持ち上げ力を軽減するための機構は、逆転機構とその操作機構よりなり、操作機構はエンジンフレーム5に配置され、逆転機構は伝動ケース20内に配置されている。 【0014】まず、操作機構を図1〜図14より説明する。操作機構30における操作手段はリフトペダル32であり、図1、図2、図6に示すように、該リフトペダル32は左右対称に配置されて、踏部32aとアーム部32bとボス部32cよりなり、アーム部32bが外側へ開き、かつ、上方へ曲げられて、踏部32aがエンジンフレーム5前端に配置したフロントウエイト33の上側部まで延設され、アーム部32bは側面視でエンジンフレーム5の下面よりも上方に位置するようにして、エンジンフレーム5前端と走行輪12が設置する位置を結ぶ線L1よりも上方にリフトペダル32が位置するようにしている。こうして、回行するときに前部を下げた(作業機を持ち上げた)ときにリフトペダル32が地面に当たらないようにして、リフトペダル32が損傷したり、旋回時に当たって旋回に支障をきたすことがないようにしている。 【0015】また、図3、図4に示すように、アーム部32bの側面中途部より係止ピン32dが内方に突設されて、該係止ピン32dとエンジンフレーム5より外側方に突設した係止ピン5aの間にバネ37が介装されて、リフトペダル32を上方へ持ち上げるように付勢している。前記ボス部32cはエンジンフレーム5に枢支された支点軸34の端部に固定され、該エンジンフレーム5は左右平行に前後方向に延設され、該エンジンフレーム5・5間の前記支点軸34上、つまり、リフトペダル32の回動基部にカム機構35を構成するクラッチカム36が配置されている。 【0016】該クラッチカム36は図7、図8に示すように、ボス部36aとカムプレート36bとカムアーム36cよりなり、該ボス部36aは前記支点軸34にキーを介して嵌合固定して一体的に回動するためのものであり、ボス部36aの左右長は前記エンジンフレーム5・5間に納まる長さとしている。前記カムプレート36bとカムアーム36cはボス部36aより突設されて、該カムプレート36bは略扇型に形成されて、一部外周に切欠36dが形成されている。該切欠36d内にエンジンフレーム5・5間に横設した係合部材となるストッパーピン39が挿入され(図3)、該切欠36dの前側の辺36eがリフトペダル32を上昇させた時のストッパーとなり、後側の辺36fがリフトペダル32を踏み込んで機体前部を下げるための力を伝える部分となるのである。そして、前記カムアーム36cが側面視でカムプレート36bが形成する扇形の範囲内で前記切欠36dを避けた前方位置に配置し、カムプレート36dの外周よりも突出して、つまり、カムプレート36dの半径より長く左右方向にズレた位置で突設している。さらにアーム部36g(図3)を突設して、リフトペダル32の回動終端位置近傍でアーム40に当接して回動するように配置し、該アーム40にはワイヤー38を介して前記PTOクラッチレバー24またはミッションケース3上部に設けたPTOクラッチと連結する構成とすることもできる。 【0017】また、前記クラッチカム36の前下方にクラッチアーム41L・41Rが配置され、該クラッチアーム41L・41Rは図4に示すように略対称に構成され、クラッチアーム41Lを図9、図10より説明する。クラッチアーム41は第一アーム41aと第二アーム41bがボス41cより互いに反対方向に突出され、該第一アーム41aの先端部に枢支ピン41dが左右方向に突設され、該枢支ピン41dの一端上にローラー44が回転自在に外嵌されている(図3)。該ローラー44の位置は前記カムプレート36bとカムアーム36cを回動させたときに当接する位置としている。前記ボス41cはエンジンフレーム5・5間に固定された支点軸43上に回転自在に支持されている。こうしてカム機構35は図3で示すように、エンジン2の後下方に配置して、該エンジン2とエンジンフレーム5・5によって保護される構成としている。 【0018】また、前記クラッチアーム41L・41Rの枢支ピン41d・41dの一側上にリンク45・46の下端が枢支され、左側のクラッチアーム41Lに設けた枢支ピン41dの一端はエンジンフレーム5の側面に開口した扇形の挿入孔5c(図13)から突出され、該枢支ピン41dと前記エンジンフレーム5より突設したストッパーピン39との間にバネ49を介装して戻す方向に付勢している。そして、前記第二アーム41bの先端はエンジンフレーム5・5間に横設したストッパープレート5bに当接して前記バネ49の付勢力により回動されるクラッチアーム41を規制している。尚、該ストッパープレート5bは下方からの石や土等が撥ね上げられたときに、前記カム機構35に至らないように保護して、作動不良を防止している。また、エンジンフレーム5は図3で示すように、後部上に主クラッチ10を構成するテンションアームの基部を枢支して、後部側面を大きく構成して、前記カム機構35及びリンク機構の側方を保護している。 【0019】また、図13に示すように、エンジンフレーム5の後部上より平面視コ字状に構成した支持プレート47が立設され、該支持プレート47の上部に図3、図5に示すように、支点軸50が横架され、該支点軸50に中継アーム51L・51Rが枢支されている。該中継アーム51L・51Rは略同じ形状をしているので、右側について図11、図12より説明する。該中継アーム51は第一アーム51aと第二アーム51bがボス51cより略同方向に突出され、該第一アーム51aの先端にピン51dを横設して、該ピン51dに前記リンク46(45)が枢結される。前記第二アーム51bの先端にもピン51eが横設され、中継アーム51Lの第二アーム51bのピン51eにアクセル用ワイヤー57と連結され、中継アーム51Rの第二アーム51bのピン51eに逆転用ワイヤー55が連結される。 【0020】そして、前記リンク45・46はエンジンフレーム5・5間のエンジン2とミッションケース3の間の空間に配設され、前記アクセル用ワイヤー57及び逆転用ワイヤー55はそれぞれエンジン2とミッションケース3の間の空間を利用して上方に延出されている。該アクセル用ワイヤー57の他端はハンドル台21の中央の空間を通過させてハンドル22内部を通過して、ハンドル22後部に配置したアクセルレバー27と連結される。但し、アクセル用ワイヤー57は前記第二アーム51bのピン51eから他端をエンジン2の回転数を変更する回転数変更部材としてのスロットルレバーと直接接続することも可能である。また、前記逆転用ワイヤー55の他端は後述する逆転機構52の切換アームと連結されている。 【0021】また、前記リフト操作具としてのリフトペダル32の代わりに、図18に示すように、ハンドル22またはその近傍にリフトレバー29を設けることも可能である。この場合、該リフトレバー29の回動基部に作動時期を決定するカム機構35を配置し、ワイヤーを介して前記同様にアクセルレバー27と逆転機構52と連結する。或いは、リフトレバー29にワイヤーを連結して、該ワイヤーの他端をクラッチカム36より突出したアームと連結し、該リフトレバー29を回動することによってクラッチカム36を回動する構成とすることもできる。なおこの場合、リフトレバー29とアクセルレバー27を近接して配設することにより、別のワイヤーで連結して、他方のワイヤーは直接逆転機構52の切換アームと連結して、前記カム機構35やリンク機構をなくすこともできる。また、主変速装置が無段変速装置の場合には、ワイヤーをアクセルレバーと連結する代わりに主変速レバーと連結する構成とすることも可能である。 【0022】以上のような構成において、回行時の作用を説明すると、ハンドル22を前方へ回動して振り替え、後進しながら耕耘作業を行い、圃場端に至り回行しようとする場合、右または左の前記リフトペダル32を踏むと、まず、図1におけるP1位置からP2位置までの範囲では、バネ37の付勢力に抗して下方へ回動され、このときカムプレート36bの下端がローラー44に当接してクラッチアーム41L・41Rを回動してリンク45・46、中継アーム51L・51Rを介してアクセル用ワイヤー57を引っ張り、エンジン2の回転数を低下させ走行速度を落とす。 【0023】そして更に、リフトペダル32を踏んでP2位置からP3位置までの範囲では、前記バネ37の付勢力に加えてバネ49の付勢力に抗して下方へ回動され、このとき踏みつける力をさらに強くする必要があるので、感覚的に踏力に段階的な差があることが判る。この下方への回動によって、クラッチアーム41L・41Rのローラー44・44はカムプレート36b・36bの外周を転動するようになり、次にクラッチアーム41のローラー44がカムアーム36cの下辺に当接して、クラッチアーム41を回動してリンク46、中継アーム51を介して逆転用ワイヤー55を引っ張り、耕耘軸11が正転から逆転駆動に切り換えられるのである。このとき、エンジンの回転数は低くなっているため、土と耕耘爪の抵抗により耕耘爪軸16は瞬時に停止し、容易に逆転位置に切り換えることができて逆転させることができるのである。 【0024】そして同時に、カムプレート36bに形成した切欠36dがストッパーピン39に当接して、エンジンフレーム5も下方へ回動し、前記耕耘軸11の逆転で耕耘爪17の土中への食い込みを解除してからリフトペダル32の下降と共に、ハンドル22を下げることで、ロータリ耕耘装置4を容易に上昇させることができるのである。ただし、前記作動時期の変更はカムやリンクやアームを変更することにより可能である。 【0025】そして、リフトペダル32の下降操作の終端位置において、アーム36gが回動されて、PTOクラッチレバー24が「切」位置に回動され、作業機の駆動が停止される。更に、主クラッチは切られていないので、微速走行となっており、その状態でサイドクラッチレバー26を握ると旋回ができ、主クラッチレバー25を再度「入」側へ回動する操作は不要となり、連続動作が可能となる。このとき、耕耘爪は回動されていないので、旋回するときに隣接する畝を崩したり、圃場をあらしたりすることがない。 【0026】次に、前記逆転機構52からロータリ耕耘装置の動力伝達構成を図15、図16より説明する。逆転機構52は前記伝動ケース20内に設けられており、前記ミッションケース3の上部に横架した入力軸7の延長上にPTO軸60が設けられ、該入力軸7とPTO軸60の間にPTOクラッチ59が配置され、該PTOクラッチ59はワイヤーを介して前記PTOクラッチレバー24と連結されている。そして、PTO軸60の他端はミッションケース3より突出されて、伝動ケース20内に挿入され、該伝動ケース20内のPTO軸60上に入力スプロケット61が固設されている。 【0027】前記伝動ケース20の他端は前記作業機駆動ケース14の上側部に配置して、作業機駆動ケース14より突出した作業入力軸62を伝動ケース20内に挿入し、該伝動ケース20に軸受を介して回転自在に支持した出力軸63に前記作業入力軸62を嵌合している。該出力軸63上に出力スプロケット64と出力ギヤ65が回転自在に遊嵌され、該出力スプロケット64と出力ギヤ65の間の出力軸63上に摺動ギヤ66が摺動自在にスプライン嵌合され、該摺動ギヤ66は前記出力スプロケット64と出力ギヤ65の側面に形成した内歯64a・65aと摺動させることにより噛合可能としている。該摺動ギヤ66はシフターフォーク67に係合され、該シフターフォーク67は上方へシフト軸67aが延設され、該シフト軸67a上に切換アームを固設して、該切換アームは前記逆転用ワイヤー55に連結されている。 【0028】そして、前記入力スプロケット61と出力スプロケット64の間にはテンションスプロケット68と伝動スプロケット69が配置されて、これらのスプロケット61・64・68・69にチェーン70が巻回されて動力が伝達されるようにしている。そして更に、前記伝動スプロケット69を固設した伝動軸71上には伝動歯車72が固設され、該伝動歯車72は伝動ケース20に回転自在に支持したカウンター軸74上に固設したカウンター歯車73aと噛合し、該カウンター軸74上にはさらにカウンター歯車73bが固設され、該カウンター歯車73bは前記出力ギヤ65と噛合している。 【0029】このような構成において、通常の作業時には逆転用ワイヤー55は引っ張られないので、入力スプロケット61からチェーン70を介して出力スプロケット64に動力が伝達され、出力軸63より作業入力軸62に正回転を伝える。そして、回行時にリフトペダル32が踏まれて、逆転用ワイヤー55が引っ張られると、摺動ギヤ66が摺動されて、内歯64から外れて内歯65aと噛合し、伝動スプロケット69から伝動軸71、伝動歯車73、カウンター歯車73a・73b、出力ギヤ65、出力軸63と伝えられて、作業入力軸62に逆回転を伝えるのである。 【0030】そして、逆転機構52を設けない場合は、図17に示すように、伝動ケース20’内にはPTO軸60が挿入されて、入力スプロケット61が固設され、伝動ケース20’他側の作業入力軸62上には出力スプロケット64’が固設され、該出力スプロケット64’と入力スプロケット61の間にチェーン70’が巻回されている。よって、作業機持ち上げ力の軽減機構を設けるときには、伝動ケース20’を外して伝動ケース20を取り付けて、スプロケットにチェーンを巻回すればよいので、仕様変更が簡単に行えるのである。 【0031】次に、作業駆動ケース14内の構成は。図15に示すように、上部に正逆転切換装置53が配置され、下部に部分逆転耕耘装置が配置ており、作業駆動ケース14の上部に作業入力軸62とカウンター軸79が回転自在に支持され、該作業入力軸62上に入力スプロケット75と入力ギヤ76が遊嵌され、該入力スプロケット75と入力ギヤ76の間の作業入力軸62上にスプラインボス77が固設され、該スプラインボス77上にスライダ80がスプライン嵌合され、該スライダ80はシフター81によって摺動され、該シフター81は作業駆動ケース14上に設けた切換レバー82の回動によって回動して正逆転切換操作できるようにしている。但し、このような逆転ロータリ仕様の場合には、切換レバー82と前記逆転用ワイヤー55と連結する構成とすることが可能であり、図17の構成として逆転機構52を装着しないようにすることができる。 【0032】そして、前記カウンター軸79上には従動スプロケット83と従動歯車84と駆動スプロケット85が固設され、該従動スプロケット83と前記入力スプロケット75の間にはチェーン86が巻回されて正回転の動力を伝達可能とし、前記従動歯車84は前記入力ギヤ76と噛合して逆転の動力を伝達可能としている。そして、前記駆動スプロケット85は作業駆動ケース14下部に設けた逆転用スプロケットと従動スプロケットとの間にチェーン89が巻回され、耕耘爪軸16と逆転軸に動力が伝えられて、耕耘爪17・17・・・と逆転爪を駆動するようにしている。 【0033】 【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、以下の効果を奏するものである。即ち、請求項1の如く、ミッションケースと作業機の間の動力伝達経路に逆転機構を設け、機体前方にリフト操作具を突出し、該リフト操作具とエンジンの回転数変更部材と逆転機構を連動連結し、該リフト操作具の操作により走行速度を減速して作業機を逆転させて持ち上げ力を軽減させるように構成したので、主クラッチやサイドクラッチがOFFとならず、微速走行の状態のまま作業機が逆転されて作業機が浮き上がり、容易に作業機を持ち上げられるとともに、機体が停止することなく旋回動作に移れるため、主クラッチレバーのサイドの「入」操作も不要となって、作業効率を向上することができるようになった。 【0034】また、請求項2の如く、前記リフト操作具の回動基部に作動時期を決定するカム機構を配置し、該カム機構により前記エンジンの回転数変更部材で減速した後に、逆転機構を切り換えて作業機を持ち上げるようにしたので、カム機構はコンパクトな構成とすることができて、小さな空間に配置することができ、カム機構を変更するだけで作動時期を変更することができる。また、エンジン回転数を減少させることで作業機の回転数も減速されて、耕耘爪の回転は土との抵抗によって微速回転となり、逆転切換時に瞬時に停止して、逆転に切り換えることができ、切換機構を壊すことがない。そして、回転速度が遅いので、作業機の上昇速度も遅く、急にエンジン側が下降することもない。 【0035】また、請求項3の如く、前記リフト操作具の回動基部に作動時期を決定するカム機構を配置し、該カム機構に前記エンジンの回転数変更部材と逆転機構とPTOクラッチを連動連結し、作業機の持ち上げ終端時に作業機を停止させるようにしたので、回行する時に持ち上げられた作業機によって隣接する畝をくずしたり、圃場面の土を撥ね上げて圃場を荒らしたりすることがなくなり、無駄な燃料の消費もなくなったのである。 【0036】また、請求項4の如く、前記リフト操作具をハンドルに設けたので、後進移動しながら片足でリフト操作具を操作すると、身体のバランスを崩し易いが、手動操作となるので、バランスをくずして転倒するようなことがなく、操作が容易となる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年11月15日(1999.11.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
|
| 【公開番号】 |
特開2001−136806(P2001−136806A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月22日(2001.5.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−324325 |
|