| 【発明の名称】 |
乗用型茶園管理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】松村 鋼司
【氏名】山田 幸男
【氏名】加藤 勝也
|
| 【要約】 |
【課題】異種の作業内容が選択された場合でも同一の走行台車を用いることが可能である茶園管理装置を提供する。
【解決手段】駆動部53により駆動されることで浅耕可能な方向で往復動できる耕起鍬54と、アーム部51の自由端側に一端が連結され、基端が車体本体2に着脱可能に設けられている伸縮手段55と、上記アーム部51の一部と支持部52との間に張り渡され、上記支持部52が上方に移動するのを許容する展張部材56とを備え、上記耕起鍬54は、上記支持部52が上記伸縮手段55の伸縮ストロークによって耕起作業の開始高さを規定されるとともに、その高さを上記展張部材56によって維持され、耕起時、地面の凸部により浮き上がるのを上記展張部材56の緩みによって許容されることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 茶樹畝を跨ぐ門型フレームで構成される車体本体と、前記車体本体と連結されて畝間を走行する走行装置と、上記車体本体の一部に基端が着脱可能に設けられ、基端から地面に向けて延長されている自由端が上下動可能なアーム部と、上記アーム部の自由端側に一体化された支持部に取り付けられている駆動部とこの駆動部により駆動されることで浅耕可能な方向で往復動できる耕起鍬と、上記アーム部の自由端側に一端が連結され、基端が上記車体本体に着脱可能に設けられている伸縮手段と、上記アーム部の一部と上記支持部との間に張り渡され、上記支持部が上方に移動するのを許容する展張部材とを備え、上記耕起鍬は、上記支持部が上記伸縮手段の伸縮ストロークによって耕起作業の開始高さを規定されるとともに、その高さを上記展張部材によって維持され、耕起時、地面の凸部により浮き上がるのを上記展張部材の緩みによって許容されることを特徴とする乗用型茶園管理装置。 【請求項2】 茶樹畝を跨ぐ門型フレームで構成される車体本体と、前記車体本体と連結されて畝間を走行する走行装置と、上記車体本体の一部に対して着脱可能に設けられ、回転駆動源により偏心回転可能なクランクアームおよびこのクランクアームの回転に連動して上下動可能な鍬部材を備えた深耕装置とを備え、上記深耕装置は、上記回転駆動源用操作部の操作により作業停止状態を設定されると、上記回転駆動源の停止時での上記鍬部材の位置を上方に移動させて固定することができる構成を備えていることを特徴とする乗用型茶園管理装置。 【請求項3】 茶樹畝を跨ぐ門型フレームで構成される車体本体と、前記車体本体と連結されて畝間を走行する走行装置と、上記車体本体の一部に対して着脱可能に設けられる剪枝装置とを備え、上記剪枝装置は、上記車体本体に対して上下動可能に支持されることを特徴とする請求項1記載の乗用型茶園管理装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乗用型茶園管理装置に関し、さらに詳しくは、茶樹畝を跨いで移動しながら茶畝間への肥料散布や散布された肥料を地表近くで混合する浅耕作業などの管理を行うための機構に関する。 【0002】 【従来の技術】茶園管理作業の一つである浅耕作業においては、畝間に肥料を散布し、散布された肥料を耕起鍬により地表近くで土と混合させるようになっている。従来、浅耕作業に用いられる装置として、本出願の先願に相当する実公平6−8647号公報により提案したものがある。上記公報には、原動機を搭載し、作業者によるハンドル操作によって操舵が可能な自走型の走行機体を備え、この走行機体の一部を揺動可能に支持し、その揺動端側には耕起鍬を設け、原動機からの動力伝達を介して上記走行機体の一部を揺動させて耕起鍬を地面に向けて揺動させて耕起させる構成が開示されている。 【0003】一方、近年では作業者の高年齢化が進行してきており、たとえ、自走型式であっても作業者が走行機体とともに歩行することが必要な作業は敬遠されがちとなってきている。そこで、このような自走型に代えて、作業者自らが運転台に乗席し、施肥や耕起作業あるいは剪定作業等の茶園管理作業が行える常用型の管理装置の提案されてきている(例えば、本願出願人により提案された実開平2−120120号公報)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報により提案されている乗用型の茶園管理装置においては、予め作業内容に応じた作業機械を取り付けられている走行台車を制作し、この走行台車を茶園に乗り入れさすことにより作業を行うようになっている。このため、茶園内で予め設置されている作業用機械を用いる場合と異なる内容の作業を行うことができない。またこれとは別に、浅耕作業の場合でいうと、耕起鍬は耕起開始位置、換言すれば、地表からの鍬先の間での高さが予め決定され、その高さから耕起深さを調整するようになっている。このため、畝間の両側通路に予期せぬ凹凸があると、耕起鍬が乗り上げるのに連動してその耕起鍬の基部が固定されている走行台車も同じように乗り上げ方向に移動することになる。従って、耕起鍬による耕起深さが畝間両側の通路で一様にならず、肥料と土との混合が均等化されない場合がある。しかも、凹凸を呈する地面や地表近くには石などが多く散乱していることもある。このような石などに鍬先が当たるとその石からの反動によって走行台車が持ち上がることもあり、鍬先で走行台車の重量が作用することになり耕起鍬が破損してしまうこともある。 【0005】本発明の目的は、上記従来の茶園管理装置における問題に鑑み、異種の作業内容が選択された場合でも同一の走行台車を用いることが可能であるとともに、耕起鍬を用いた浅耕作業、いわゆるカルチ作業を行う場合でも地面の凹凸状態に関係なく一定した耕起深さを設定することが可能でしかも、鍬の破損を未然に防止できる構成を備えた茶園管理装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、請求項1記載の発明は、茶樹畝を跨ぐ門型フレームで構成される車体本体と、前記車体本体と連結されて畝間を走行する走行装置と、上記車体本体の一部に基端が着脱可能に設けられ、基端から地面に向けて延長されている自由端が上下動可能なアーム部と、上記アーム部の自由端側に一体化された支持部に取り付けられている駆動部とこの駆動部により駆動されることで浅耕可能な方向で往復動できる耕起鍬と、上記アーム部の自由端側に一端が連結され、基端が上記車体本体に着脱可能に設けられている伸縮手段と、上記アーム部の一部と上記支持部との間に張り渡され、上記支持部が上方に移動するのを許容する展張部材とを備え、上記耕起鍬は、上記支持部が上記伸縮手段の伸縮ストロークによって耕起作業の開始高さを規定されるとともに、その高さを上記展張部材によって維持され、耕起時、地面の凸部により浮き上がるのを上記展張部材の緩みによって許容されることを特徴としている。 【0007】請求項2記載の発明は、茶樹畝を跨ぐ門型フレームで構成される車体本体と、前記車体本体と連結されて畝間を走行する走行装置と、上記車体本体の一部に対して着脱可能に設けられ、回転駆動源により偏心回転可能なクランクアームおよびこのクランクアームの回転に連動して上下動可能な鍬部材を備えた深耕装置とを備え、上記深耕装置は、上記回転駆動源用操作部の操作により作業停止状態を設定されると、上記回転駆動源の停止時での上記鍬部材の位置を上方に移動させて固定することができる構成を備えていることを特徴としている。 【0008】請求項3記載の発明は、茶樹畝を跨ぐ門型フレームで構成される車体本体と、前記車体本体と連結されて畝間を走行する走行装置と、上記車体本体の一部に対して着脱可能に設けられる剪枝装置とを備え、上記剪枝装置は、上記車体本体に対して上下動可能に支持されることを特徴としている。 【0009】 【作用】請求項1乃至3記載の発明では、車体本体の一部に作業内容に応じた機器を着脱することができるので、予め装備されている機器を容易に交換して異なる作業に供することができる。しかも、請求項1記載の発明では、伸縮手段の伸縮ストロークにより規定される高さに耕起鍬が位置決めされた場合、展張部材の緩みによりその高さを変化させることができるので、地面の凸部に触れた場合でも耕起鍬のみを上方に移動させて車体本体が浮き上がったりあるいは耕起鍬に車体本体の重量が作用することがなく、これにより耕起鍬の破損を未然に防止することができる。 【0010】さらに請求項2記載の発明では、深耕装置が車体本体に取り付けられた場合、その深耕装置が停止した際の鍬部材の位置を上方に移動させることができるので、鍬部材をクランクアームの回転上限位置よりもさらに上方に位置させて地面の凸部などに触れさせないようにして車体本体の転倒や鍬部材の破損を防止することができる。 【0011】 【実施例】以下、図示実施例により本発明の詳細を説明する。図1乃至図3は、本発明実施例による乗用型茶園管理装置の正面図、側面図および背面図であり、同図において乗用型茶園管理装置1は、車体本体2、走行装置3を備えている。以下、各部の構成を説明する。車体本体2は、車体の前後に配設される門型フレーム21,22と、該門型フレーム21,22の間に配設されてこれら門型フレーム21,22を跨って固着される乗車板23とを備えている。前記門型フレーム21,22は、茶畝を跨ぐように形成され、また、剛性を有する材質で形成されている。乗車板23の上面には、運転席23A、運転操作台23Bおよび原動機24が設置されており、原動機24は、図3に示すように、ベルト25を介して油圧ポンプ26を駆動するようになっている。さらに原動機24の出力軸には、図2に示すように、カップリング27を介して後述する走行装置3の油圧モータを駆動するための油圧ポンプ28が連結されている。なお、図示しないが、乗車板23の上面には原動機24への燃料タンクも原動機24の近傍に設置されている。 【0012】走行装置3は、本実施例の場合、駆動輪31および従動輪32に掛け回されたゴムクローラ33を備えており、これら各輪31,32およびゴムクローラ33の上面近傍はガードフレーム34によって覆われている。なお、図2において符号35で示すように、テンションローラが設けられている。走行装置3は、運転操作台23Bに設けられている操作ハンドル23Cによって各ゴムクローラ33の回転・停止制御が行われることで走行、停止および方向操舵が行われるようになっている。 【0013】上記運転操作台23Bには、後述する作業機械に装備されている作業部材用駆動源の駆動状態を設定する作業用操作レバー4,5およびこれら作業機械の態位設定用駆動源の駆動状態を設定する態位設定操作レバー6,7がそれぞれ設けられている。これら各操作レバーは、上下位置で一対に設けられており、後述する作業機械が茶畝の幅方向に沿って対に設けられる際の各作業機械に対応させてある。このため、上下各位置での操作レバーの一方を操作すると、この操作された操作レバーに対応する側の作業機械が駆動状態を設定される。このように対をなす操作レバーが独立して操作できることにより、圃場の最後の片側のみを作業するなどの操作内容が選択できる。本実施例では、図5に示される浅耕耘装置50の場合でいうと、浅孤装置50が茶畝Cの幅方向両側に設けられるので、浅耕耘装置50の浅耕作業を行う鍬部材の駆動設定が操作レバー4,5側で行われ、浅耕装置50の位置決めなどの際の上下動設定が操作レバー6,7側で行われる。後述するが図5に示した浅耕装置50とは別の作業機械においても同様に、作業部材の駆動は操作レバー4,5により、そして作業機械の位置決めは操作レバー6,7によってそれぞれ行われる。 【0014】図3において、車体本体2の背面側には、門型フレーム22および乗車板23の上面に直立させた支柱フレーム40の表面に作業機械の取り付け部が設けられている。取り付け部は、門型フレーム22側に固定された支持板41と、支柱フレーム40側に固定されている支持ブラケット42とで構成されている。支持板41は、門型フレーム22の表面に固定されている板部材であり、その複数箇所にはボルト挿通孔41A(図3参照)が形成されている。ボルト挿通孔41Aは、これに取り付けられる作業機械の支持位置にそれぞれ形成されており、ボルトを挿通若しくは取り外すことで作業機械を着脱できるようになっている。図3において、符号41Bは支持板41に植設された位置決めピンを示しており、この位置決めピン41Bは、作業機械の基板に形成されている位置決め孔に挿通されることで、作業機械の取り付け位置を割り出しやすく、かつ、作業機械の取り付け時での重量負担の軽減が図れるようになっている。上記ボルト挿通孔41Aの位置あわせを行いやすくする部分とされている。支持ブラケット42は、作業機械において油圧シリンダなどの伸縮手段が装備されている場合を対象として、その伸縮手段の基部を取り付けるための部分であり、伸縮手段の取り付け形式および取り付け位置にそれぞれ設けられている。 【0015】図4および図5は、作業機械の一つであるカルチ作業用の作業機械である浅耕装置50を装備した状態を示す局部的な側面図および背面図であり、図4において、浅耕装置50は、支持板41に基板51Aが取り付けられる平行リンク状のアーム部51を備えており、自由端側には支持部材52が一体化されている。基板51Aは、支持板41のボルト挿通孔41Aに挿通されるボルト44によって固定されるようになっているが、固定前には、支持板41に有する位置決めピン41Bとこれに対応する位置決め孔を嵌合させることでボルトの挿通位置が位置決めされるとともに、ボルト挿通時での浅耕装置50の重量の一部を支えることができるようになっている。このため、重量物である浅耕装置50の取り付け時での浅耕装置50の重量負担を軽減することができる。支持部材52には、油圧モータ53と、この油圧モータ53の駆動により浅耕方向に移動が可能な耕起鍬54とを備えた浅耕装置50の主要部が取り付けられている。 【0016】支持部材52の上部、つまり、アーム部51の基板51Aが取り付けられている位置よりも上方には、浅耕装置50を上下方向に移動させることができる油圧シリンダなどの伸縮手段55がその基部に相当するシリンダチューブ側を前述した支持ブラケット42に取り付けられている。伸縮手段55には、支持部材42に展張方向一端が掛け止めされている展張手段56の展張方向他端がロッド先端側に掛け止められている。展張手段56は、本実施例の場合、ロッド側と支持部52との間に展張方向両端が掛け止められているチェーンが用いられ、ロッドの伸長量に関係なく一定した伸長状態を維持するとともに、伸長方向と反対方向への変位を許容できるようになっている。なお、この展張手段56としては、上述したチェーンに代えて、浅耕装置50の重量によるモーメントと釣り合って浅耕装置50の下方への移動を阻止できる弾性力を有するコイルスプリングを用いることも可能である。このため、伸縮手段55の伸縮量、換言すれば、ロッドの伸長量に拘わらず、伸長長さが一定しており、浅耕装置50の下方への移動を阻止する代わりに伸長状態から収縮状態に変化する状態である浅耕装置50の上方への移動は許容できるようになっている。図4において符号57は、耕起鍬54近傍に配置されたガード部材57である。 【0017】本実施例は以上のような構成であるから、図5に示すように、茶畝Cの畝間に位置する門型フレーム22側および支持フレーム40側にそれぞれ浅耕装置50が取り付けられる。浅耕装置50の耕起鍬54の耕起深さの基準となる高さ位置は、伸縮手段55のロッドの伸長量によって設定される。この場合の操作レバーは符号6,7で示すレバーである。すなわち、ロッドが伸長する量に応じて展張手段56を介して支持部材52が上下し、これにより、上下方向での浅耕装置50の高さ位置が決められる。 【0018】展張手段56は、ロッドの伸長量に関係なく浅耕装置50の重量を利用して下方伸長状態を維持するので、いわゆる、ロッドと支持部材52とを支持する支持部材をなし、浅耕装置50の高さを正確に割り出させることができる。走行装置3に対して運転操作台23Bの操作ハンドル23Cにより運転走行が開始されると、浅耕作業を行う位置に達した時点で操作レバー4,5が操作されることにより浅耕装置50の油圧モータ53が作動して耕起鍬54が耕起方向に連続運動することができる。車体本体2は耕起鍬54の連続運転を継続しながら走行移動するが、その途中で、浅耕装置50のガード部材57が地地面の凸部に乗り上げた場合あるいは耕起鍬54が地中の石などに乗り上げた場合には浅耕装置50が上方に移動する。すなわち、浅耕装置50は、支持部材52が展張手段56に連結されているので、展張手段56が伸長方向とは反対方向に変位することにより上方への移動が許容され、車体本体2に対して乗り上げ方向への変位を伝達しないようにすることができる。しかも、耕起鍬54の乗り上げ時での衝撃は浅耕装置50が上方に移動することで吸収されるので、耕起鍬54に車体本体2の重量が加わることがない。これにより、耕起鍬54の破損が防がれる。 【0019】一方、門型フレーム22および支持フレーム40に装備されている支持板41および支持ブラケット42には、上述した浅耕装置50だけでなく、他の作業機械に置き換えることが可能である。すなわち、浅耕耘装置50は支持板41および支持ブラケット42に対して着脱可能であるので、作業内容に応じて作業機械を取り替えることができる。 【0020】図6および図7は、この場合の例を示しており、図6において、門型フレーム22の支持板41には、深耕装置60が取り付けられるようになっている。図6に示す深耕装置60は、基部が支持板41に取り付け可能な筐体部60Aを備えており、その筐体部60A内には、車体本体2の幅方向中央側から見た図である図7に示すように、油圧モータ61の出力軸に掛け回されたチェーン62を介して回転駆動される従動スプロケット63と同軸(便宜上、軸を符号64Aで示す)に設けられていて偏心回転可能なクランクアーム64が設けられている。クランクアーム64の自由端には図6に示すように、揺動ロッド65の延長方向一端が連結されており、揺動ロッド65の延長方向他端には筒状部材66Aを介して鍬部材66が設けられている。 【0021】鍬部材66は、揺動ロッド65を内部に挿通することができる筒状部材66Aの端部に一体化されており、筒状部材66Aの内部には筒状部材66Aを押圧する習性を有したバネなどの弾性体67が配置されている。このため、筒状部材66Aがバネ67により押圧されることで鍬部材66が地表側に向けて突出する状態を維持されるようになっている。揺動ロッド65の延長方向他端には、走行装置3側に基端が枢支されている揺動アーム68の自由端が連結されており、クランクアーム64の偏心回転に応じて揺動ロッド65が上下移動する際にその上下移動を鍬部材66の深耕方向への移動に変換するようになっている。 【0022】深耕装置60には、油圧モータ61(図5参照)が停止した際に、鍬部材66の位置をクランクアーム64の回転上限位置に持ち来すことができる構成が備えられている。すなわち、鍬部材66がクランクアーム64の回転上限位置に持ち来される場合としては、枕地等で車体本体2を旋回させるような場合が相当している。このときには、鍬部材66が茶樹畝の高よりも高く位置して茶樹畝と干渉しない状態とされることが望まれる。このため、油圧モータ61は、操作レバー4,5の操作により停止する場合に一旦クランクアーム64が回転上限位置に達するまで回転を維持した上で停止するようになっている。すなわち、図7において、筐体60A内には、操作レバー6,7の停止操作に連動して突出可能な停止用レバー70が設けられており、この停止用レバー70は、先端に連結されたバネ71により先端が突出する習性が与えられている。停止用レバー70の先端に対向する位置には、L状アームの一端を当接させているカムレバー73が設けられており、カムレバー73におけるL状アームの他端は、クランクアーム64と同軸上に位置するカム74の外周面に当接するようになっている。カム74は、一部に小径の落ち込み部74Aが形成されておりこの落ち込み部74Aにカムフォロワが落ち込むことで図7において反時計方向に揺動する。カムレバー73の他端側には、落ち込み動作によって作動されるリミットスイッチ75が配置されており、このリミットスイッチ75は、作動した時点で油圧モータ61の給油路に設けられている電磁弁(図示されず)を作動させて油圧モータ61への給油を停止するようになっている。本実施例では、油圧モータ61がブレーキを付設された構成を備えており、給油が遮断された際にはブレーキによって回転を停止されるようになっている。 【0023】操作レバー6,7の操作によって油圧モータ61の停止操作が行われると、通常であれば、この時点に油圧モータ61が停止してこれに連動してクランクアーム64も停止する。しかし、上記構成では、操作レバー6,7に連動する停止用レバー70がバネ71の習性によりカム74の落ち込み部74Aにカムフォロワが落ち込む方向にカムレバー73が揺動するのを受けてリミットスイッチ75が作動されるまでの間油圧モータ61の回転が継続される。なお、操作レバー6,7が操作されたときにカムフォロワがカム74の落ち込み部74Aに落ち込んでいるときには、油圧モータ61の回転が継続されずにその時点で停止する。カム74の落ち込み部74Aにカムフォロワが落ち込む方向にカムレバー74が揺動するとリミットスイッチ75が作動されて油圧モータ61への給油が停止され、油圧モータ61はブレーキにより強制的に停止される。これにより、カム74と同軸上に位置するクランクアーム64は回転上限位置にて停止する。 【0024】このような構成によれば、クランクアーム64の停止位置が強制的に回転上限位置に持ち来されるので、鍬部材66がクランクアーム64の停止位置に関係なく強制的に最も高い位置に持ち来されるので、茶樹との干渉がない状態とされて乗用型茶園管理装置1の旋回が容易化される。また、鍬部材66はバネ67によって揺動ロッド65上を摺動できるようになっており、通常はバネ67の付勢により地面側に向けて加圧されているが、地面側からの衝撃が作用した場合には地面側から遠のくことができる。これにより、鍬部材66への過大な衝撃負荷が作用することがなく、破損が防止される。 【0025】上記車体本体2の背面では、上述した支持板41あるいは支持ブラケット42を用いてさらに異なる作業機械を取り付けることも可能である。図8は、支持板41に対して剪枝装置80を取り付けた状態を示しており、この場合には、支持板41には、図2に示したアーム部51が取り付けられる。剪枝装置80は、左右の茶畝を対象として行えるように車体本体2の幅方向で一対に設けられるものであり、これら各剪枝装置80同士は、1本の伸縮手段55によって剪枝位置を位置決めされるようになっている。このため、伸縮手段55は、車体本体2の背面で幅方向中央に位置させて設けられ、各アーム部51に有する支持ブラケット51A同士に端部が挿通された支持棒にロッド先端が連結されている。この場合、操作レバー6,7を用いた駆動設定対象が伸縮手段55であるが、伸縮手段55は単一で用いられるので、今ひとつの操作レバーは、剪枝装置80と併用される送風機(図示されず)の駆動用油圧モータの駆動設定に用いられる。剪枝装置80は、油圧モータ(図示されず)により駆動されるバリカン刃と剪枝を吹き飛ばす送風機とを備えた周知構造ものもが用いられる。本実施例では、送風機が走行装置3側に設置されている。アーム部55の自由端側には剪枝装置80が取り付けられ、図中、実線で示す剪枝作業位置と二点鎖線で示す待避位置とに移動することができるようになっている。剪枝位置の位置決めは伸縮手段55のロッドの伸長量で規定される。剪枝時には、剪枝装置80が地面に接触することがないので、地面からの衝撃による上方への移動機構は付設されていない。 【0026】図9は、図8に示した剪枝装置80に代えて、ソイラー90を取り付けた場合が示されており、また、図10には、肥料散布装置が取り付けられた状態がそれぞれ示されている。図9に示すソイラー90は、支持板41に樹端が取り付けられている揺動アーム91の揺動端およびこれの上位に位置するシリンダ部材92のロッド先端にそれぞれ上下位置を取り付けられた耕鍬93を備えており、さらにシリンダ部材92には、食い込み用シリンダ部材94のロッドが取り付けられている。従って、食い込み用シリンダ部材94によって地中への食い込み量が規定されると、耕鍬93が地中に向けて進行する一方、耕鍬93の傾きがシリンダ部材92によって補正されて地面に対して垂直な角度に設定される。地中に食い込んだ耕鍬93は、シリンダ部材94の伸縮動作に連動して土中を耕耘することができる。 【0027】また、図10に示した肥料散布装置100は、図2に示した構成と同様に、支持板41側にはアーム部51が、支持ブラケット42側には伸縮手段55がそれ折れ取り付けられ、アーム部51の自由端にホッパー101が取り付けられている。ホッパー101には、内部に肥料が収容されており、その株に形成されている開口に対面して茶樹畝の幅方向で2分された範囲を長手方向とする搬送コンベヤ(図示されず)がホッパー下部に設けられている駆動源により駆動されるようになっている。搬送コンベヤはホッパー101の下部から落下する肥料を左右の畝間に向けて搬送する方向に駆動されるようになっており、搬送コンベヤの長手方向側端部には、搬送された肥料を左右の畝間に散布するためのガイド部材102が設けられている。このような構成においては、伸縮手段55によって散布高さが規定され、ホッパー101内の肥料が畝間に向けて散布される。また、このような比較的大型のホッパー101を用いて散布される肥料は堆肥が多い。そこで、このような堆肥と違って微粒粉状の肥料を散布する場合には、適当な大きさの散布用ホッパーが用いられ、その散布用ホッパーが畝間左右位置に指向するように車体本体2の背面側に設置される。また、上記車体本体2の背面に設置される装置としては、裾刈り用のトリマーなどがある。トリマーは、車体本体2の背面にて上下位置が変更できるように前述した伸縮手段55およびアーム部51を介して設けられ、茶樹の裾部に沿って上下動できるように設けられる。 【0028】 【発明の効果】請求項1乃至3記載の発明によれば、車体本体の一部に作業内容に応じた機器を着脱することができるので、予め装備されている機器を容易に交換して異なる作業に供することができる。しかも、請求項1記載の発明では、伸縮手段の伸縮ストロークにより規定される高さに耕起鍬が位置決めされた場合、展張部材の緩みによりその高さを変化させることができるので、地面の凸部に触れた場合でも耕起鍬のみを上方に移動させて車体本体が浮き上がったりあるいは耕起鍬に車体本体の重量が作用することがなく、これにより耕起鍬の破損を未然に防止することができる。 【0029】さらに請求項2記載の発明によれば、深耕装置が車体本体に取り付けられた場合、その深耕装置が停止した際の鍬部材の位置を上方に移動させることができるので、鍬部材をクランクアームの回転上限位置よりもさらに上方に位置させて地面の凸部などに触れさせないようにして車体本体の転倒や鍬部材の破損を防止することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000250270 【氏名又は名称】落合刃物工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年10月21日(1999.10.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063565 【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 信淳
|
| 【公開番号】 |
特開2001−120002(P2001−120002A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月8日(2001.5.8) |
| 【出願番号】 |
特願平11−299515 |
|