| 【発明の名称】 |
管理機 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮原 一嘉
【氏名】小林 秀明
【氏名】永岡 政敏
【氏名】石川 智明
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】耕耘軸106を、中空の外軸47に内軸71を貫通させ、且つ、外軸47に対し内軸71の回転数並びに回転方向を変えることのできる同心二軸構造にした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 動力源で動力伝達部を介して耕耘軸を回し、耕耘軸に設けた耕耘爪で耕土を耕す管理機において、前記耕耘軸を、中空の外軸に内軸を貫通させ、且つ、外軸に対し内軸の回転数並びに回転方向を変えることのできる同心二軸構造にしたことを特徴とする管理機。 【請求項2】 前記動力伝達部を、前記外軸へ動力を伝える第1動力伝達系と、前記内軸へ動力を伝える第2動力伝達系とで構成し、この第2動力伝達系に油圧ポンプ及び油圧モータからなる静油圧式無段変速装置を介在させることで内軸の回転数を無段変速するとともに、回転方向を任意に選択可能にしたことを特徴とする請求項1記載の管理機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は土壌によって耕耘条件を変更するのに好適な管理機に関する。 【0002】 【従来の技術】耕耘軸に耕耘爪を備え、この耕耘爪の回転により前進とともに耕耘し、更に耕耘爪で路上走行も可能な小型管理機については、例えば、実開昭57−86502号公報「小型管理機の爪軸構造」に記載されたものが知られている。 【0003】上記技術の小型管理機Aは、同公報の第1図に示される通り、機体の下部に耕耘軸9を配置し、この耕耘軸9に耕耘爪11を取付け、機体の後部から操作ハンドル2を延ばし、機体の後部下部に抵抗棒4を取付けたものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記した小型管理機Aでは、耕耘する圃場によって作業者が操作ハンドル2を操作し、抵抗棒4を地中に食い込ませて耕耘量、耕耘時の速度等の耕耘状態を変えるので、作業には大きな労力と熟練を必要とする。 【0005】また、土壌が硬い場合には、耕耘爪11が地中に食い込まずに地上を転がってしまい、小型管理機Aが大きな速度で前進する、ダッシングという現象が発生し、小型管理機Aの操作性を著しく損なう。 【0006】そこで、本発明の目的は、耕耘する圃場に合せて耕耘状態を容易に変更することのできる管理機を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、動力源で動力伝達部を介して耕耘軸を回し、耕耘軸に設けた耕耘爪で耕土を耕す管理機において、前記耕耘軸を、中空の外軸に内軸を貫通させ、且つ、外軸に対し内軸の回転数並びに回転方向を変えることのできる同心二軸構造にしたことを特徴とする。 【0008】耕耘軸を、中空の外軸に内軸を貫通させて同心二軸構造にし、動力源で動力伝達部を介して外軸及び内軸を回し、外軸に対し内軸の回転数並びに回転方向を変えて、外軸及び内軸のそれぞれに取付けた耕耘爪で耕土を耕す。 【0009】この結果、外軸に対し内軸の回転数並びに回転方向を変えることで、圃場の土壌状態に合せて耕耘状態を自由に変えることができる。従って、容易に希望した耕耘量や耕耘速度を得ることができ、管理機のダッシングを抑えることができる。 【0010】特に、内軸の回転数を変えることで、上記の耕耘量や耕耘速度の設定を細かく行うことができる。従って、各種作物におけるそれぞれに適した土壌を作ることができ、また、管理機の作業性を向上させることができる。 【0011】請求項2は、前記動力伝達部を、前記外軸へ動力を伝える第1動力伝達系と、前記内軸へ動力を伝える第2動力伝達系とで構成し、この第2動力伝達系に油圧ポンプ及び油圧モータからなる静油圧式無段変速装置を介在させることで内軸の回転数を無段変速するとともに、回転方向を任意に選択可能にしたことを特徴とする。 【0012】第2動力伝達系に介在させた油圧ポンプ及び油圧モータからなる静油圧式無段変速装置で、内軸の回転数を無段変速するとともに、回転方向を任意に選択可能にした。 【0013】この結果、第2動力伝達系に静油圧式無段変速装置を介在させることで、容易に内軸の回転数を無段変速し、回転方向を任意に選択可能にすることができる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図1は本発明に係る管理機の側面図であり、管理機10は、動力源としてのエンジン12と、このエンジン12からの動力を複数の耕耘爪13,14に伝達するためにエンジン12の下部に取付けたギヤケース15と、このこのギヤケース15の前部に取付けた静油圧式無段変速装置16と、ギヤケース15の後部から斜め後上方に延ばしたハンドルポスト17と、このハンドルポスト17の上部に取付けたハンドル18と、このハンドル18に取付けたクラッチレバー19とからなる。なお、22は燃料タンク、23はエンジンカバー、24はエアクリーナ、25は着脱可能なスタンド、26,26(奥側の符号26は不図示)はサイドディスク、27は外部に露出しないように図示せぬカバーで覆ったファンである。 【0015】図2は本発明に係る管理機の動力伝達系統図である。エンジン12から耕耘爪13,14(図1参照)を取付ける後述する耕耘軸へ動力を伝達する動力伝達部29は、エンジン12のクランクシャフト31の先端に形成したクランクギヤ32と、このクランクギヤ32に噛み合うプラネットギヤ33・・・(・・・は複数個を示す。以下同様。)と、これらのプラネットギヤ33・・・を回転自在に取付けたプラネットキャリヤ34と、プラネットギヤ33・・・に噛み合うリングギヤ35と、このリングギヤ35に設けた円筒部内周面に接離可能としたブレーキシュー36,36と、上記プラネットキャリア34に取付けた第1べベルギヤ37と、この第1べベルギヤ37に噛み合う第2べベルギヤ38と、この第2べベルギヤ38に取付けた第1支軸41とからなる。 【0016】また、動力伝達部29は、第1支軸41に取付けたアウタドライブスプロケット42と、このアウタドライブスプロケット42にアウタドライブチェーン43を介して連結したアウタドリブンスプロケット44と、このアウタドリブンスプロケット44に取付けた第2支軸45と、この第2支軸45に取付けた左右のアウタドライブギヤ46,46と、これらのアウタドライブギヤ46,46に噛み合うとともに、耕耘爪13,14(図1参照)と一体的に回転する外軸47,47に取付けたアウタドリブンギヤ48,48とからなる。上記したエンジン12から外軸47,47へ動力を伝える動力伝達系を第1動力伝達系49とする。(但し、エンジン12及び外軸47,47は除く。) 【0017】更に、動力伝達部29は、第1支軸41に取付けた第3べベルギヤ51と、この第3べベルギヤ51に噛み合う第4べベルギヤ52と、この第4べベルギヤ52に取付けた第3支軸53と、この第3支軸53に取付けたポンプ側ドライブギヤ54と、このポンプ側ドライブギヤ54に噛み合うポンプ側ドリブンギヤ55と、このポンプ側ドリブンギヤ55に取付けたポンプアクスルシャフト56と、このポンプアクスルシャフト56に入力した回転数に対して、無段変速するとともに回転方向を自由に変えてモータアクスルシャフト57に出力する静油圧式無段変速装置16(以下「HST(Hydro Static Transmission)16」と記す。)とからなる。 【0018】また更に、動力伝達部29は、モータアクスルシャフト57に取付けたモータ側ドライブギヤ61と、このモータ側ドライブギヤ61に噛み合うモータ側ドリブンギヤ62と、このモータ側ドリブンギヤ62に取付けた第4支軸63と、この第4支軸63に取付けた第5べベルギヤ64と、この第5べベルギヤ64に噛み合う第6べベルギヤ65と、この第6べベルギヤ65に取付けるとともに第1支軸41の外側に相対回転自在に取付けた第5支軸66と、この第5支軸66に取付けたインナドライブスプロケット67と、このインナドライブスプロケット67にインナドライブチェーン68を介して連結するとともに外軸47に貫通させた内軸71に取付けたインナドリブンスプロケット72とからなる。なお、74a〜74gはボールベアリング、75a,75bはニードルベアリングである。上記したエンジン12から内軸71へ動力を伝える動力伝達系を第2動力伝達系76とする。(但し、エンジン12及び内軸71は除く。) 【0019】図3は本発明に係る管理機の下部を示す正面図であり、管理機10は、車体中央にギヤケース15を配置し、このギヤケース15の下部に設けた下部ケース15aの両側方から左右にそれぞれ中空の外軸47,47を延ばし、これらの外軸47,47にそれぞれブラケット77,77を介して耕耘爪13・・・、14・・・を取付け、また、ギヤケース15の両側方から左右に内軸71を延ばし、この内軸71の左右にブラケット81,81を介して耕耘爪14・・・を取付け、更に、内軸71の左右両端部にそれぞれサイドディスク26,26の軸部83,83を取付けたものである。なお、15bはギヤケース15の上部に設けた上部ケース、15cはクラッチケースである。 【0020】図4は本発明に係る管理機の上部ケースの縦断面図である。まず、クラッチケース15c内の構成について説明する。プラネットギヤ33は、プラネットキャリア34に回転軸85を介して取付けたものである。 【0021】プラネットキャリア34は、外周部をリングギヤ35と噛み合わせたディスク部86と、このディスク部86の中央部に取付けるとともに先端部を第1べベルギヤ37とスプライン結合させた軸部87とからなり、クラッチケース15cにボールベアリング74bを介して軸部87を回転自在に取付けた部材である。 【0022】リングギヤ35は、内周部をプラネットキャリア34と噛み合わせたディスク部88と、このディスク部88の外周部に繋がる円筒部91とからなる。ブレーキシュー36は、クラッチケース15cに対して回転しないように、例えばクラッチケース15cに取付けた軸にスイング可能に取付けるとともに、リングギヤ35の円筒部91の内周面に接離可能にした部材である。 【0023】上記したプラネットギヤ33・・・、回転軸85、プラネットキャリア34、リングギヤ35及びブレーキシュー36は、クラッチ機構92を構成するものである。即ち、クラッチ機構92は、リングギヤ35の円筒部91からブレーキシュー36,36を離した時には、クランクシャフト31の回転をプラネットギヤ33・・・を介してリングギヤ35に伝えるだけで、プラネットキャリア34には伝えず、また、円筒部91の内周面にブレーキシュー36,36を押し付けた時には、リングギヤ35の回転を停止させることでクランクシャフト31の回転をプラネットギヤ33・・・を介してプラネットキャリア34に伝えて、第1べベルギヤ37を回転させる。ここで、リングギヤ35の回転をブレーキシュー36,36で完全に停止させなければ、半クラッチ状態を発生させることができる。 【0024】次に、上部ケース15b内の構成について説明する。第2べベルギヤ38、アウタドライブスプロケット42及び第3べベルギヤ51は、第1支軸41の大径部41aにスプライン結合したものである。第1支軸41は、小径部41b,41bを上部ケース15bにボールベアリング74c,74cを介して回転可能に取付けたものである。 【0025】第6べベルギヤ65は、第5支軸66にスプライン結合するとともに、第5支軸66に両端部を止め輪93,93で固定したものであり、第5支軸66は、第1支軸41の中間径部41cにニードルベアリング75a,75aを介して回転可能に取付けたものである。インナドライブスプロケット67は、第5支軸66に一体成形したものである。ここで、94はスラストベアリング、95,96はカラーである。 【0026】図5は本発明に係る管理機の下部ケースの縦断面図である。アウタドリブンスプロケット44及びアウタドライブギヤ46,46は、第2支軸45の大径部45aにスプライン結合したものである。なお、44aはアウタドリブンスプロケット44の位置決めを行うカラーである。第2支軸45は、両端の小径部45b,45bを下部ケース15aにボールベアリング74d,74dを介して回転可能に取付けたものである。 【0027】外軸47,47は、下部ケース15aにボールベアリング74e,74eを介して回転可能に取付けたものであり、外周部にブラケット77,77をキー97,97(一方の符号97は不図示)で回り止めするとももにボルト98,98(一方の符号98は不図示)で抜け止めした中空軸である。なお、47aはオイルシール、101,101はキー97を挿入するためにブラケット77,77に形成したキー溝、102,102(一方の符号102は不図示)はボルト98をロックするためのロックナット、103,103はオイルシールである。 【0028】内軸71は、外軸47,47の内径部に取付けたニードルベアリング75b・・・で回転可能に支持したものであり、中間部にインナドリブンスプロケット72をスプライン結合するとともにインナドリブンスプロケット72の端部を止め輪104で軸方向の一方への移動を規制し、また、下部ケース15aに対してスラストベアリング105,105で軸方向に支持したものである。 【0029】上記の外軸47,47、内軸71及びニードルベアリング75b・・・は、耕耘軸106を構成するものである。 【0030】図6は本発明に係る管理機の上部ケースを示す平面断面図である。第3支軸53は、第1支軸41に対して第3べベルギヤ51及び第4べベルギヤ52を介して直角に配置するとともに、上部ケース15bにボールベアリング74f,74fを介して取付け、更に、端部にポンプ側ドライブギヤ54をスプライン結合したものである。 【0031】第4支軸63は、第1支軸41の外側に嵌合させた第5支軸66に対して第6べベルギヤ65及び第5べベルギヤ64を介して直角に配置するとともに、上部ケース15bにボールベアリング74g,74gを介して取付け、端部にモータ側ドリブンギヤ62をスプライン結合したものである。 【0032】図7は本発明に係る管理機のHSTを示す平面断面図である。HST16は、ギヤケース15(図6参照)側に取付けたベース部107と、このベース部107に取付けたケース部108と、これらのベース部107内及びケース部108内に主要構成を配置した油圧ポンプ110及び油圧モータ120とからなる。ベース部107及びケース部108は、ポンプアクスルシャフト56及びモータアクスルシャフト57を回転自在に支持する部材である。 【0033】油圧ポンプ110は、ポンプアクスルシャフト56の回転により油圧を発生させる機構であり、ポンプアクスルシャフト56と、このポンプアクスルシャフト56にスプライン結合させるとともに、周方向にシリンダ111・・・を設けたシリンダブロック112と、このシリンダブロック112のシリンダ111・・・にそれぞれ移動自在に挿入したプランジャ113・・・と、これらのプランジャ113・・・の端部に当てた斜板114と、この斜板114を支持するハウジング115と、斜板114にプランジャ113・・・を押付けるためのスプリング116・・・と、斜板114の傾きを変更するためにハウジング115に取付けた斜板傾き調整レバー117とからなる。なお、118・・・はシリンダ111・・・内に満たしたオイルをベース部107内に設けた図示せぬ油路との間で出入りさせるための連通孔である。斜板114は、一方の軌道盤をハウジング115に固定し、他方の軌道盤をプランジャ113・・・の端部に当てたスラスト軸受である。 【0034】油圧モータ120は、油圧ポンプ110で発生した油圧によりモータアクスルシャフト57を回転させる機構であり、モータアクスルシャフト57と、このモータアクスルシャフト57にスプライン結合させるとともに、周方向にシリンダ121・・・を設けたシリンダブロック122と、このシリンダブロック122のシリンダ121・・・にそれぞれ移動自在に挿入したプランジャ123・・・と、これらのプランジャ123・・・の端部に当てた斜板124と、この斜板124にプランジャ123・・・を押付けるためのスプリング125・・・とからなる。なお、128・・・はシリンダ121・・・内に満たしたオイルをベース部107内に設けた図示せぬ油路との間で出入りさせるための連通孔である。斜板124は、一方の軌道盤をケース部108に固定し、他方の軌道盤をプランジャ123・・・の端部に当てたスラスト軸受である。 【0035】図8は本発明に係る管理機のHSTの油路を説明する説明図であり、油圧ポンプ110のシリンダブロック112の周方向にシリンダ111・・・を配置し、これらのシリンダ111・・・の連通孔118・・・の内の数箇所に臨むようにベース部107(図7参照)にポンプ側第1円弧溝131を形成し、シリンダ111・・・の連通孔118・・・の内の他の数箇所に臨むようにベース部107にポンプ側第2円弧溝132を形成し、また、油圧モータ120のシリンダブロック122の周方向にシリンダ121・・・を配置し、これらのシリンダ121・・・の連通孔128・・・の内の数箇所に臨むようにベース部107にモータ側第1円弧溝133を形成し、シリンダ121・・・の連通孔128・・・の内の他の数箇所に臨むようにベース部107にモータ側第2円弧溝134を形成し、ポンプ側第1円弧溝131とモータ側第1円弧溝133とを第1油路135で連通させ、ポンプ側第2円弧溝132とモータ側第2円弧溝134とを第2油路136で連通させたことを示す。 【0036】図9は本発明に係る管理機の動力伝達部のレイアウトを説明する説明図であり、管理機10は、クランクシャフト31が鉛直となるようにエンジン12を配置し、このクランクシャフト31の下方側延長線上にプラネットキャリア34の軸部87及びこの軸部87に結合した第1べベルギヤ37を配置し、また、ポンプアクスルシャフト56及びモータアクスルシャフト57を水平に配置し、ポンプアクスルシャフト56からポンプ側ドリブンギヤ55及びポンプ側ドライブギヤ54を介して第3支軸53を水平に延ばし、この第3支軸53の端部に第4べベルギヤ52を取付け、モータアクスルシャフト57からモータ側ドライブギヤ61及びモータ側ドリブンギヤ62を介して第4支軸63を水平延ばし、この第4支軸63の端部に第5べベルギヤ64を取付け、これらの第1べベルギヤ37、第4べベルギヤ52及び第5べベルギヤ64を第1支軸41側に連結し、第1支軸41側からアウタドライブチェーン43で外軸47側に連結し、第1支軸41側からインナドライブチェーン68で内軸71側へ連結したものである。 【0037】即ち、管理機10は、クランクシャフト31、第3支軸53及び第4支軸63のそれぞれの端部を第1支軸41側に集中させ、第1支軸41から下方の外軸47及び内軸71に動力を伝達する構成としたものである。 【0038】この結果、動力伝達部29の構成を簡単にすることができ、動力伝達部29の機械損失を小さくすることができる。また、動力伝達部29をコンパクトにすることができ、管理機10を小型、軽量にすることができる。従って、管理機10の操作性の向上及び燃料消費の低減を図ることができる。 【0039】以上に述べた管理機10の動力伝達部29の作用を図10〜図12に基づいて説明する。即ち、外軸47と内軸71との回転方向を以下の■,■の場合に分けて説明する。なお、以下の説明中の「正転」とは、管理機10を前進させる側の回転方向、「逆転」とは、正転に対して逆の回転方向である。 【0040】図10は本発明に係る管理機の動力伝達部の作用を説明する第1作用図である。 ■外軸47の正転及び内軸71の正転図中において、エンジン12のクランクシャフト31の回転方向をA方向、外軸47の正転方向をB方向とする。クランクシャフト31がA方向に回転すると、クラッチ機構92が接続した状態では、クランクシャフト31のクランクギヤ32からクラッチ機構92を介してプラネットキャリア34の軸部87がA方向に回転し、第1べベルギヤ37及び第2べベルギヤ38を介して第1支軸41がRB方向(B方向に対して逆方向)に回転し、アウタドライブスプロケット42、アウタドライブチェーン43及びアウタドリブンスプロケット44を介して第2支軸45がRB方向に回転し、アウタドライブギヤ46,46及びアウタドリブンギヤ48,48を介して外軸47,47がB方向に回転、即ち正転する。 【0041】また、第1支軸41から第3べベルギヤ51及び第4べベルギヤ52を介して第3支軸53がRA方向(A方向に対して逆方向)に回転し、ポンプ側ドライブギヤ54及びポンプ側ドリブンギヤ55を介してポンプアクスルシャフト56がA方向に回転する。次にHST16内の各部の回転について説明する。 【0042】図11(a)〜(c)は本発明に係る管理機の動力伝達部の作用を説明する第2作用図であり、HST16の作用を示す。ここで、(a)はオイルの流れの状態、(b),(c)は油圧ポンプ110の斜板114及びプランジャ113・・・の動作と、この油圧ポンプ110の動作に対応した油圧モータ120のプランジャ123・・・の状態を示す。なお、シリンダ111、プランジャ113、連通孔118、シリンダ121、プランジャ123、連通孔128については、説明の都合上、それぞれ4つの代表を選び、符号111a〜111d、符号113a〜113d(113c,113dは不図示)、符号118a〜118d、符号121a〜121d、符号123a〜123d(123c,123dは不図示)、符号128a〜128dを付けて識別した。 【0043】(a)において、油圧ポンプ110のポンプアクスルシャフト56がA方向に回転すると、このポンプアクスルシャフト56と一体にシリンダブロック112が白抜き矢印で示すようにA方向に回転する。(b)において、ポンプアクスルシャフト56に平行にプランジャ113a,113bが移動する方向に対して直交する方向に引いた直線Lを基準として、斜板114をθだけ傾けた場合、ポンプ側第1円弧溝131(図(a)参照)に臨むシリンダ111a,111b内のプランジャ113a,113bはそれぞれ矢印Mで示すように斜板114に接しながら図の右方から左方へ移動するため、プランジャ113a,113bはシリンダ111a,111b内へ矢印P,Qのように入り込む。 【0044】この結果、シリンダ111a,111b内のオイルは、連通孔118a,118bから(a)に示したポンプ側第1円弧溝131に至り、ポンプ側第1円弧溝131から実線の矢印で示すように第1油路135を通ってモータ側第1円弧溝133に至る。 【0045】そして、オイルは、モータ側第1円弧溝133から(b)に示した連通孔128a,128bを通って油圧モータ120のシリンダ121a,121b内に流入するため、シリンダ121a,121b内のプランジャ123a,123bは、シリンダ121a,121bから矢印R,Sで示すように飛出し、矢印Tで示すように斜板124に接しながら図の右方から左方へ移動する。従って、(a)に示したシリンダブロック122が太い実線矢印で示すようにA方向に回転し、これに伴ってモータアクスルシャフト57がA方向に回転する。 【0046】この時、(a)において、油圧ポンプ110のポンプ側第2円弧溝132側では、シリンダ111c,111d内のプランジャ113c,113d(不図示)が矢印M((b)参照)と逆方向に斜板114((b)参照)に接しながら移動してシリンダ111c,111dから飛出すので、油圧モータ120のシリンダ121c,121d内のオイルは、連通孔128c,128d、モータ側第2円弧溝134を通り、実線の矢印で示すように、第2油路136内を通ってポンプ側第2円弧溝132に至り、連通孔118c,118dからシリンダ111c,111d内に吸引される。これにより、シリンダ121c,121d内の各プランジャ123c,123d(不図示)は、シリンダ121c,121d内に入り込む。 【0047】(b)に示した斜板114の傾き角θを大きくするにつれて、油圧ポンプ110のプランジャ113a〜113dの軸方向の移動速度が大きくなって、油圧モータ120のシリンダ121a〜121d内におけるオイルの出入りが速くなり、モータアクスルシャフト57の回転数は、次第にA方向((a)参照)に増速する。 【0048】また、斜板114の傾き角θ(θ>0)を小さくするにつれて、油圧ポンプ110のプランジャ113a〜113dの軸方向の移動速度が小さくなって、油圧モータ120のシリンダ121a〜121d内におけるオイルの出入りが遅くなり、モータアクスルシャフト57の回転数は、次第にA方向に減速する。 【0049】また更に、斜板114の傾き角をθ=0にすれば、油圧ポンプ110のプランジャ113a〜113d(符号113c,113dは不図示)は、シリンダ111a〜111d(符号111c,111dは(a)参照)に対して出入りしなくなるため、油圧ポンプ110と油圧モータ120との間のオイルの流通がなくなり、油圧モータ120のプランジャ123a〜123d(符号123c,123dは不図示)は停止し、モータアクスルシャフト57の回転は停止する。 【0050】次に、図10において、モータアクスルシャフト57がA方向に回転することで、モータ側ドライブギヤ61及びモータ側ドリブンギヤ62を介して第4支軸63がRA方向に回転し、第5べベルギヤ64及び第6べベルギヤ65を介して第5支軸66がB方向に回転し、インナドライブスプロケット67、インナドライブチェーン68及びインナドリブンスプロケット72を介して内軸71がB方向に回転、即ち正転する。 【0051】以上より、図7に示した斜板傾き調整レバー117で図11(b)に示した斜板114の傾きθを大きくするにつれて、図10において、HST16のモータアクスルシャフト57の回転数が増速し、内軸71の回転数は次第に正転方向で増速する。 【0052】また、斜板傾き調整レバー117で斜板114の傾きθ(θ>0)を小さくするにつれて、モータアクスルシャフト57の回転数が減速し、内軸71の回転数は次第に正転方向で減速する。 【0053】更に、斜板傾き調整レバー117で斜板114の傾きθを所定角度にすることにより、外軸47の正転時の回転数と、内軸71の正転時の回転数を同一にする。 【0054】図12は本発明に係る管理機の動力伝達部の作用を説明する第3作用図である。 ■外軸47の正転及び内軸71の逆転外軸47の正転については、■で説明したものと同様であり、説明を省略する。内軸71が逆転する場合、クランクシャフト31からポンプアクスルシャフト56までの動力伝達系各部の回転方向は■と同一なので説明を省略し、モータアクスルシャフト57以降の動力伝達系の回転方向について説明する。まず、HST16の作用を説明する。 【0055】図11(a)において、油圧ポンプ110のポンプアクスルシャフト56がA方向に回転すると、このポンプアクスルシャフト56と一体にシリンダブロック112がA方向に回転する。(c)において、直線Lを基準として、斜板114を−θだけ傾けた場合、ポンプ側第1円弧溝131(図(a)参照)に臨むシリンダ111a,111bのプランジャ113a,113bは矢印Uで示すように斜板114に接しながら図の右方から左方へ移動するため、プランジャ113a,113bはシリンダ111a,111b内から矢印V,Wで示すように飛出す。 【0056】この結果、油圧モータ120のシリンダ121a,121b内のオイルは、(a)に示した連通孔128a,128bからモータ側第1円弧溝133に至り、モータ側第1円弧溝133から破線の矢印で示すように第1油路135を通ってポンプ側第1円弧溝131に至る。 【0057】そして、オイルは、ポンプ側第1円弧溝131から(c)に示した連通孔118a,118bを通って油圧ポンプ110のシリンダ111a,111b内に吸引されるため、油圧モータ120のシリンダ121a,121b内のプランジャ123a,123bは、シリンダ121a,121b内に矢印X,Yで示すように入り込み、矢印Zで示すように斜板124に接しながら図の左方から右方へ移動可能な状態になる。 【0058】この時、(a)において、油圧ポンプ110のポンプ側第2円弧溝132側では、シリンダ111c,111d内のそれぞれのプランジャ113c,113d(不図示)が矢印U((c)参照)と逆方向に斜板114((c)参照)に接しながら移動してシリンダ111c,111d内に入り込むので、油圧ポンプ110のシリンダ111c,111d内のオイルは、連通孔118c,118d、ポンプ側第2円弧溝132を通り、破線の矢印で示すように第2油路136内を通って、モータ側第2円弧溝134に至り、連通孔128c,128dからシリンダ121c,121d内に流入する。 【0059】これにより、シリンダ121c,121d内のそれぞれのプランジャ123c,123d(不図示)は、シリンダ121c,121d内から飛出し、矢印Z((c)参照)と逆方向に斜板124((c)参照)に接しながら図の右方から左方へ移動する。従って、シリンダブロック122が太い破線の矢印で示すようにRA方向に回転し、これに伴って、モータアクスルシャフト57がRA方向に回転する。 【0060】ここで、(c)に示した斜板114の傾き角−θを小さくする(即ち、斜板114を負側に大きく傾ける)につれて、油圧ポンプ110のプランジャ113a〜113dの軸方向の移動速度が大きくなって、油圧モータ120のシリンダ121a〜121d内におけるオイルの出入りが速くなり、モータアクスルシャフト57の回転数は、次第にRA方向((a)参照)に増速する。 【0061】また、斜板114の傾き角−θ(θ>0)を大きくする(即ち、斜板114を負側に小さく傾ける)につれて、油圧ポンプ110のプランジャ113a〜113dの軸方向の移動速度が小さくなって、油圧モータ120のシリンダ121a〜121d内におけるオイルの出入りが遅くなり、モータアクスルシャフト57の回転数は、次第にRA方向に減速する。 【0062】次に、図12において、モータアクスルシャフト57がRA方向に回転することで、モータ側ドライブギヤ61及びモータ側ドリブンギヤ62を介して第4支軸63がA方向に回転し、第5べベルギヤ64及び第6べベルギヤ65を介して第5支軸66がRB方向に回転し、インナドライブスプロケット67、インナドライブチェーン68及びインナドリブンスプロケット72を介して内軸71がRB方向に回転、即ち逆転する。 【0063】以上より、図7に示した斜板傾き調整レバー117で図11(c)に示した斜板114の傾き−θを小さくするにつれて、図10において、HST16のモータアクスルシャフト57の回転数が逆転方向で増速し、内軸71の回転数は次第に逆転方向で増速する。 【0064】また、斜板傾き調整レバー117で斜板114の傾き−θ(−θ<0)を大きくするにつれて、モータアクスルシャフト57の回転数が逆転方向で減速し、内軸71の回転数は次第に逆転方向で減速する。 【0065】以上の図3、図5で説明したように、本発明は、エンジン12(図1参照)で動力伝達部29(図2参照)を介して耕耘軸106を回し、耕耘軸106に設けた耕耘爪13,14で耕土を耕す管理機10において、耕耘軸106を、中空の外軸47に内軸71を貫通させ、且つ、外軸47に対し内軸71の回転数並びに回転方向を変えることのできる同心二軸構造にしたことを特徴とする。 【0066】上記構成により、外軸47に対し内軸71の回転数並びに回転方向を変えることで、圃場の土壌状態に合せて耕耘状態を自由に変えることができる。従って、容易に希望した耕耘量や耕耘速度を得ることができ、管理機10のダッシングを抑えることができる。 【0067】特に、内軸71の回転数を変えることで、上記の耕耘量や耕耘速度の設定を細かく行うことができる。従って、各種作物におけるそれぞれに適した土壌を作ることができ、また、管理機10の作業性を向上させることができる。 【0068】また、図2で説明したように、本発明は、動力伝達部29を、外軸47へ動力を伝える第1動力伝達系49と、内軸71へ動力を伝える第2動力伝達系76とで構成し、この第2動力伝達系76に油圧ポンプ110(図7参照)及び油圧モータ120(図7参照)からなるHST16を介在させることで内軸71の回転数を無段変速するとともに、回転方向を任意に選択可能にしたことを特徴とする。 【0069】上記構成により、第2動力伝達系76にHST16を介在させることで、容易に内軸71の回転数を無段変速し、且つ容易に回転方向を変更することができる。 【0070】尚、本発明では、変速装置として、油圧ポンプ及び油圧モータからなる静油圧式無段変速装置を用いたが、これに限らず、ベルトドライブ式やトラクションドライブ式のCVTでもよい。 【0071】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1の管理機は、耕耘軸を、中空の外軸に内軸を貫通させ、且つ、外軸に対し内軸の回転数並びに回転方向を変えることのできる同心二軸構造にしたので、外軸に対し内軸の回転数並びに回転方向を変えることで、圃場の土壌状態に合せて耕耘状態を自由に変えることができる。従って、容易に希望した耕耘量や耕耘速度を得ることができ、管理機のダッシングを抑えることができる。 【0072】特に、内軸の回転数を変えることで、上記の耕耘量や耕耘速度の設定を細かく行うことができる。従って、各種作物におけるそれぞれに適した土壌を作ることができ、また、管理機の作業性を向上させることができる。 【0073】請求項2の管理機は、動力伝達部を、第1動力伝達系と、第2動力伝達系とで構成し、この第2動力伝達系に静油圧式無段変速装置を介在させることで内軸の回転数を無段変速するとともに、回転方向を自由に変更できるようにしたので、第2動力伝達系に静油圧式無段変速装置を介在させることで、容易に内軸の回転数を無段変速し、回転方向を任意に選択可能にすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月2日(1999.9.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎
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| 【公開番号】 |
特開2001−69802(P2001−69802A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月21日(2001.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願平11−248863 |
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