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【発明の名称】 畦塗り機
【発明者】 【氏名】萱原 博文

【氏名】遠藤 忠治

【要約】 【課題】元畦の一部及び圃場を耕耘して畦状に盛り上げる耕耘ロ−タを備えた前処理体、及びこの前処理体により耕耘された土壌を回転しながら畦に成形するドラム状の整畦体を水平方向に180度回動可能にする。

【解決手段】走行機体の後部に装着され、該走行機体から動力を受け、元畦の一部及び圃場を耕耘して畦状に盛り上げる耕耘ロ−タを備えた前処理体、及びこの前処理体により耕耘された土壌を回転しながら畦に成形するドラム状の整畦体を備え、前記前処理体及び整畦体を1つのフレーム構造により支持し、かつ1つの伝動フレームから前処理体及び整畦体に動力伝達するようにした畦塗り機であって、■.伝動フレーム8を回動中心として前処理体15及び整畦体16を水平方向に180度回動可能にした。■.前処理体15及び整畦体16をリンク体20を介して回動させるようにした。■.リンク体20をシリンダ機構21の伸縮により作動させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の後部に装着され、該走行機体から動力を受け、元畦の一部及び圃場を耕耘して畦状に盛り上げる耕耘ロ−タを備えた前処理体、及びこの前処理体により耕耘された土壌を回転しながら畦に成形するドラム状の整畦体を備え、前記前処理体及び整畦体を1つのフレーム構造により支持し、かつ1つの伝動フレームから前処理体及び整畦体に動力伝達するようにした畦塗り機において、上記伝動フレームを回動中心として前処理体及び整畦体を水平方向に180度回動可能に構成したことを特徴とする畦塗り機。
【請求項2】 上記前処理体及び整畦体をリンク体を介して回動させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。
【請求項3】 上記リンク体をシリンダ機構の伸縮により作動させることを特徴とする請求項1又は2記載の畦塗り機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、元畦の一部及び圃場を耕耘して畦状に盛り上げる耕耘ロ−タを備えた前処理体、及びこの前処理体により耕耘された土壌を回転しながら畦に成形するドラム状の整畦体を水平方向に180度回動可能とした畦塗り機に関する。
【0002】
【従来の技術】走行機体の後部に本体フレームが装着され、該本体フレームに、整畦体及び前処理体を左右オフセット状態に設け、上記整畦体及び前処理体を、本体フレームに対して左右方向に回動可能に支持し、整畦体及び前処理体を、機体の進行方向に対してオフセットされた通常作業位置から直角旋回位置及び180度旋回作業位置に固定、固定解除可能に支持した畦塗り機が、本出願人により特願平8−158471号(特開平10−4706号)において提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術の畦塗り機においては、前処理体及び整畦体の伝動、回動支持構造が複雑であり、また、水平方向の回動、切り換え操作も面倒なものであった。本発明は、このような問題点を解決することを目的になされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は、A.走行機体の後部に装着され、該走行機体から動力を受け、元畦の一部及び圃場を耕耘して畦状に盛り上げる耕耘ロ−タを備えた前処理体、及びこの前処理体により耕耘された土壌を回転しながら畦に成形するドラム状の整畦体を備え、前記前処理体及び整畦体を1つのフレーム構造により支持し、かつ1つの伝動フレームから前処理体及び整畦体に動力伝達するようにした畦塗り機において、上記伝動フレームを回動中心として前処理体及び整畦体を水平方向に180度回動可能に構成したことを特徴としている。
【0005】B.上記前処理体及び整畦体をリンク体を介して回動させるようにしたことを特徴としている。
【0006】C.上記リンク体をシリンダ機構の伸縮により作動させることを特徴としている。
【0007】
【作用】上記の構成により本発明の畦塗り機は、以下の作用を行う。
■.上記A.の構成により、伝動フレームを回動中心として前処理体及び整畦体が水平方向に180度回動することで、走行機体及び畦塗り機をバックさせながら作業して畦際までの畦整形作業が行われる。また、構成が簡単で軽量であり、前処理体及び整畦体の回動操作も容易に行える。
【0008】■.上記B.の構成により、前処理体及び整畦体をリンク体を介して回動させることで、簡単な構成であり、少ない動力で前処理体及び整畦体をスムーズに回動させる。
【0009】■.上記C.の構成により、リンク体をシリンダ機構の伸縮により作動させることで、シリンダ機構を遠隔操作で伸縮作動させて前処理体及び整畦体をスムーズに回動させる。従って、作業者は走行機体に乗ったままで前処理体及び整畦体の回動操作が任意に行える。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して具体的に説明する。図1及び図2において、符号1は図示しないトラクタの後部に設けられたトップリンク及びロアリンクからなる三点リンク連結機構に連結されて、整畦作業を行う畦塗り機である。この畦塗り機1は、本体フレーム2に、前端部から前方に向け突出し、トラクタのPTO軸からユニバーサルジョイント及び伝動軸を介して動力を受ける入力軸3を設け、また、図示しないトップリンク連結部を上方に突出させると共に、下部左右両側にロアリンク連結部4,4を設け、トラクタの三点リンク連結機構に連結するようにしている。
【0011】本体フレーム2の後部左右中央位置に、図3に示すように、入力軸3から入力された動力をベベルギヤ5,6により変速して後述する前処理体15及び整畦体16に動力伝達する変速ギヤボックス7を設けている。この変速ギヤボックス7の下側に伝動フレーム8の基端部がベアリング9を介して水平方向に回動自在に軸支されている。伝動フレーム8の基端部にはベアリング10,10を介して伝動軸11が軸支され、その上端部は変速ギヤボックス7内に突出していて、ここに上記ベベルギヤ6が固設されている。伝動フレーム8は1つのフレーム構造のもので、伝動軸11に固設されているスプロケットホイール12に巻装されたチェーン13を介して先端側に動力伝達するようにしている。
【0012】伝動フレーム8の先端部には、元畦の一部及び圃場を耕耘して畦状に盛り上げる耕耘ロ−タ14を備えた前処理体15、及びこの前処理体15により耕耘された土壌を回転しながら畦に成形する多角円錐ドラムからなる整畦体16を支持している。前処理体15及び整畦体16には、伝動フレーム8の先端部に水平方向に回動自在に枢着された伝動ケース17からそれぞれ動力伝達される。そして、前処理体15及び整畦体16は、伝動フレーム8の基端部(変速ギヤボックス7の位置)及び伝動フレーム8の伝動ケース17への枢着部を回動中心として水平方向に180度回動可能である。
【0013】伝動フレーム8の基端部には、図4に示すように、伝動フレーム側枢支部18及び本体フレーム側枢支部19により枢着されたリンク体20が設けられ、このリンク体20の先端部と本体フレーム2との間に電動シリンダ21が介装されている。そして、この電動シリンダ21を伸縮作動させると、リンク体20が本体フレーム側枢支部19を中心に回動し、伝動フレーム8は伝動フレーム側枢支部18により基端部を中心に回動して、前処理体15及び整畦体16を、図1の位置から図5の位置を経て図6の位置まで、無段階に180度の範囲内で回転移動させる。
【0014】前処理体15及び整畦体16の上側は、前処理体カバー15a及び整畦体カバー16aにより覆われている。このうちの前処理体カバー15aは、左右スライド調節ハンドル22により左右方向にスライドして耕耘土壌の放出方向を調節するようにしている。また、前処理体15は上下調節(耕耘深さ調節)も可能である。一方、整畦体16の近傍には整畦体上下調整装置23が設けられ、整畦体16の上下調節が行われる。また、伝動ケース17の端部には、三角ディスク状のゲージホイール24が上下調節ハンドル25により上下調節され、前処理体15及び整畦体16の全体が上下調節される。
【0015】このような構成の畦塗り機1においては、トラクタの三点リンク連結機構に畦塗り機1のトップリンク連結部及びロアリンク連結部4,4を連結し、トラクタのPTO軸から入力軸3に動力を伝達し、この動力を変速ギヤボックス7で変速し、伝動フレーム8、伝動ケース17を介して前処理体15及び整畦体16に伝達して駆動回転させ、それぞれの作業が行われる。
【0016】前処理体15では、耕耘ロ−タ14により元畦の一部及び圃場を耕耘して元畦に対して畦状に盛り上げ、その耕耘された土壌を、整畦体16の多角円錐状ドラムの多角の稜線と平面部が回転して畦法面を叩いて畦に成形する。また、多角円錐状ドラムと一体的に設けた水平筒状体が、畦の頂部に回転しながら接して畦の頂部を均平にする。
【0017】この実施例の畦塗り機1は、通常は図1の状態にセットされて矢印方向に移動しながら圃場を左回りし、畦塗り機1の右側に畦を形成していく。圃場の角部などにおいて畦を精度良く形成しようとするときは、一旦前処理体15及び整畦体16の駆動回転を停止し、トラクタの三点リンク連結機構により畦塗り機1を持ち上げ、電動シリンダ21を伸長させる。すると、リンク体20を介して伝動フレーム8は基端部を中心に水平方向に回動し、前処理体15及び整畦体16は、図1の位置から図5の位置を経て図6の位置まで180度回転移動する。このとき、電動シリンダ21及びリンク体20は、図4(a)〜(c)のように順に作動する。そして、畦塗り機1が図6の状態で前処理体15及び整畦体16を駆動させ、トラクタを畦を形成しようとする側に後退させて畦塗り機1を矢印方向に移動させながら作業を行うことで、畦際まで精度の高い畦形成が行われる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明の畦塗り機によれば、以下の効果を奏することができる。
【0019】■.走行機体の後部に装着され、該走行機体から動力を受け、元畦の一部及び圃場を耕耘して畦状に盛り上げる耕耘ロ−タを備えた前処理体、及びこの前処理体により耕耘された土壌を回転しながら畦に成形するドラム状の整畦体を備え、前記前処理体及び整畦体を1つのフレーム構造により支持し、かつ1つの伝動フレームから前処理体及び整畦体に動力伝達するようにした畦塗り機において、伝動フレームを回動中心として前処理体及び整畦体を水平方向に180度回動可能にしたので、伝動フレームを回動中心として前処理体及び整畦体を水平方向に180度容易に回動させることができる。そして、走行機体及び畦塗り機をバックさせながら作業して畦際までの畦整形作業を精度良く行うことができる。また、構成が簡単で軽量であり、前処理体及び整畦体の回動操作もトラクタの操縦席で容易に行うことができる。
【0020】■.前処理体及び整畦体をリンク体を介して回動させるので、前処理体及び整畦体の回動がリンク体により軽快に行うことができ、簡単な構成であり、少ない動力で前処理体及び整畦体を自在に回動させることができる。
【0021】■.リンク体をシリンダ機構の伸縮により作動させるので、シリンダ機構の伸縮操作を遠隔操作で行って前処理体及び整畦体をスムーズに回動させることができる。従って、作業者は走行機体に乗ったままで前処理体及び整畦体の回動操作を任意に行うことができる。
【出願人】 【識別番号】390010836
【氏名又は名称】小橋工業株式会社
【出願日】 平成11年7月21日(1999.7.21)
【代理人】 【識別番号】100063565
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 信淳
【公開番号】 特開2001−28902(P2001−28902A)
【公開日】 平成13年2月6日(2001.2.6)
【出願番号】 特願平11−206045