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【発明の名称】 農用トラクタ
【発明者】 【氏名】福本 俊也

【氏名】梅本 享

【要約】 【課題】後カバーを用いた対地基準耕深制御とエンジン負荷耕深制御との何れの制御を行う場合でも、後カバーを適切な姿勢に設定して作業を行う。

【解決手段】後カバーの揺動姿勢を目標姿勢に維持する方向に昇降を行うオート耕深制御と、エンジンの負荷を維持する方向に昇降を行う負荷耕深制御との二種の作業モードの一方を選択する選択スイッチ82で選択された作業モードと前記カバーセンサ18Sの計測結果から判別された後カバー18の姿勢とが一致しない場合には、ディスプレイ35に対して選択された作業モードと後カバーの姿勢とが一致しない内容の表示を行わせる制御装置90を備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行車体の後端に駆動昇降自在にロータリ耕耘装置を備え、このロータリ耕耘装置の後カバーの揺動姿勢を計測するカバーセンサの計測値を維持するようロータリ耕耘装置の昇降を行う対地基準耕深制御と、前記後カバーを吊り上げ姿勢に維持した状態でエンジンに作用する負荷の変動に基づいてロータリ耕耘装置の昇降制御を行うエンジン負荷耕深制御とを行う制御装置を備えている農用トラクタであって、前記対地基準耕深制御と前記エンジン負荷耕深制御との二種の作業モードの一方を選択する選択スイッチを備えると共に、この選択スイッチで選択された作業モードと前記カバーセンサの計測結果から判別された後カバーの姿勢とが一致しない場合には、報知機構に対して選択された作業モードと後カバーの姿勢とが一致しないことの報知を行わせる報知制御手段を備えている農用トラクタ。
【請求項2】 前記報知機構が液晶式のディスプレイで構成されると共に、前記選択スイッチでエンジン負荷耕深制御が選択されている状態で、前記カバーセンサで後カバーが垂れ下がり姿勢にあることを示す値が計測されている場合には、前記報知制御手段が液晶式のディスプレイに対して後カバーが垂れ下がっていることを認識させるメッセージの表示を行うよう制御形態が設定されている請求項1記載の農用トラクタ。
【請求項3】 前記報知機構が液晶式のディスプレイで構成されると共に、前記選択スイッチで対地基準耕深制御が選択されている状態で、前記カバーセンサで後カバーが吊り上げ姿勢にあることを示す値が計測されている場合には、前記報知制御手段が液晶式のディスプレイに対して後カバーが吊り上がっていることを認識させるメッセージの表示を行うよう制御形態が設定されている請求項1記載の農用トラクタ。
【請求項4】 前記液晶式のディスプレイに前記メッセージの表示を行った後に作業モードの確認を促すメッセージの表示を行うよう前記報知制御手段の制御形態が設定されている請求項2又は3記載の農用トラクタ。
【請求項5】 前記報知機構が前記液晶式のディスプレイと、音声を発する発音体とで構成されると共に、作業モードと後カバーの姿勢とが一致しないことの報知を行うを際には、液晶式のディスプレイに対するメッセージの表示とともに発音体から音声を発生させるよう前記報知制御手段の制御形態が設定されている請求項1記載の農用トラクタ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行車体の後端に駆動昇降自在にロータリ耕耘装置を備え、このロータリ耕耘装置の後カバーの揺動姿勢を計測するカバーセンサの計測値を維持するようロータリ耕耘装置の昇降を行う対地基準耕深制御と、前記後カバーを吊り上げ姿勢に維持した状態でエンジンに作用する負荷の変動に基づいてロータリ耕耘装置の昇降制御を行うエンジン負荷耕深制御とを行う制御装置を備えている農用トラクタに関する。
【0002】
【従来の技術】上記のように構成されたトラクタとして特開平6‐14607号公報に示されるものが存在し、この従来例では、対地基準耕深制御を行う場合には、カバー角センサによる検出値が耕深設定器により設定される設定耕深と合致するようリフトシリンダに対する油圧制御弁を制御するものとなっており、エンジン負荷制御を行う場合には、後カバーを上方に大きく退避させておき、耕深設定器による目標耕深に対応する目標リフトアーム角度を設定し、この目標リフトアーム角度と耕耘装置を下降させた際のリフトアーム角とが一致した時点下降を停止すると共に、この下降停止時におけるエンジン回転数を基準回転数に設定しておき、エンジン回転数が基準回転数に維持されるようリフトシリンダを作動させて耕耘装置の昇降を行うものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した2種の昇降制御では、後カバーを垂れ下がり状態で使用する形態と、後カバーを上方に退避させた状態で使用する形態とが使い分けられるものとなる。しかし、エンジン負荷耕深制御を行った後に、対地基準耕深制御を行うこともあり、このような場合にはエンジン負荷耕深制御のために後カバーを上方に退避させた状態にあることを気付かずに、作業を開始することもある。このような場合には、後カバーが接地しないのでロータリ耕耘装置が地面深くまで下降してしまい、所望の耕深での耕起が行われないばかりか、エンジン停止に繋がることも考えられ改善の余地がある。このような不都合は、耕起作業の後に耕起爪等に付着した泥を水洗いする等の目的で後カバーを上方に大きく持ち上げて保持し、この後に後カバーを下げ忘れた際にも多く発生するものである。
【0004】本発明の目的は、後カバーを用いた対地基準耕深制御とエンジン負荷耕深制御との何れの制御を行う場合でも、後カバーを適切な姿勢に設定して作業を行い得る農用トラクタを合理的に構成する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請求項1)は、走行車体の後端に駆動昇降自在にロータリ耕耘装置を備え、このロータリ耕耘装置の後カバーの揺動姿勢を計測するカバーセンサの計測値を維持するようロータリ耕耘装置の昇降を行う対地基準耕深制御と、前記後カバーを吊り上げ姿勢に維持した状態でエンジンに作用する負荷の変動に基づいてロータリ耕耘装置の昇降制御を行うエンジン負荷耕深制御とを行う制御装置を備えている農用トラクタにおいて、前記対地基準耕深制御と前記エンジン負荷耕深制御との二種の作業モードの一方を選択する選択スイッチを備えると共に、この選択スイッチで選択された作業モードと前記カバーセンサの計測結果から判別された後カバーの姿勢とが一致しない場合には、報知機構に対して選択された作業モードと後カバーの姿勢とが一致しないことの報知を行わせる報知制御手段を備えている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0006】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項1において、前記報知機構が液晶式のディスプレイで構成されると共に、前記選択スイッチでエンジン負荷耕深制御が選択されている状態で、前記カバーセンサで後カバーが垂れ下がり姿勢にあることを示す値が計測されている場合には、前記報知制御手段が液晶式のディスプレイに対して後カバーが垂れ下がっていることを認識させるメッセージの表示を行うよう制御形態が設定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0007】本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項1において、前記報知機構が液晶式のディスプレイで構成されると共に、前記選択スイッチで対地基準耕深制御が選択されている状態で、前記カバーセンサで後カバーが吊り上げ姿勢にあることを示す値が計測されている場合には、前記報知制御手段が液晶式のディスプレイに対して後カバーが吊り上がっていることを認識させるメッセージの表示を行うよう制御形態が設定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0008】本発明の第4の特徴(請求項4)は請求項2又は3において、前記液晶式のディスプレイに前記メッセージの表示を行った後に作業モードの確認を促すメッセージの表示を行うよう前記報知制御手段の制御形態が設定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0009】本発明の第5の特徴(請求項5)は請求項1において、前記報知機構が前記液晶式のディスプレイと、音声を発する発音体とで構成されると共に、作業モードと後カバーの姿勢とが一致しないことの報知を行うを際には、液晶式のディスプレイに対するメッセージの表示とともに発音体から音声を発生させるよう前記報知制御手段の制御形態が設定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0010】〔作用〕
【0011】上記第1の特徴によると、選択スイッチで対地基準耕深制御が選択された状態で後カバーが上方に持ち上げられていることをカバーセンサの計測結果で判別した場合、及び、選択スイッチでエンジン負荷耕深制御が選択された状態で後カバーが垂れ下がり状態にあることをカバーセンサの計測結果で判別した場合には、報知制御手段が報知機構に対して選択された制御モードと後カバーの姿勢とが一致しないことを報知するものとなる。
【0012】上記第2の特徴によると、選択スイッチでエンジン負荷耕深制御が選択されている状態で、前記カバーセンサで後カバーが垂れ下がり姿勢にあることを示す値が計測されている場合には、報知制御手段が液晶式のディスプレイに対して後カバーが垂れ下がっていることを認識させるメッセージの表示を行うものとなる。
【0013】上記第3の特徴によると、前記選択スイッチで対地基準耕深制御が選択されている状態で、カバーセンサで後カバーが吊り上げ姿勢にあることを示す値が計測されている場合には、前記報知制御手段が液晶式のディスプレイに対して後カバーが吊り上がっていることを認識させるメッセージの表示を行うものとなる。
【0014】上記第4の特徴によると、後カバーが垂れ下がっていることを認識させるメッセージ、あるいは、後カバーが吊り上がっていることを認識させるメッセージが表示された後には作業モードの確認を促すメッセージが表示されるものとなる。
【0015】上記第5の特徴によると、後カバーが垂れ下がっていることを認識させるメッセージ、あるいは、後カバーが吊り上がっていることを認識させるメッセージが表示された後には作業モードの確認を促すメッセージの表示とともに、音声が発せられるものとなる。
【0016】〔発明の効果〕従って、後カバーを用いた対地基準耕深制御とエンジン負荷耕深制御との何れか一方の制御を行う場合には、運転座席に着座した作業者が振り返ることなく前方を向いたままでも、後カバーと制御モードとが一致していないことを間違いなく認識し、後カバーを制御モードに対応する姿勢に設定して作業を行い得る農用トラクタが合理的に構成されたのである(請求項1)。又、液晶式のディスプレイに表示されるメッセージによって後カバーと制御モードとが一致していないことを具体的に認識できるものとなり(請求項2,3)、確認を促すメッセージによって後カバーと制御モードとが一致していない場合に何らかの処置が必要であることを間違いなく認識でき(請求項4)、音声が発せられた場合には液晶式のディスプレイにメッセージが表示されているので、この音声によって液晶式のディスプレイメッセージの見落しを解消できるものとなる(請求項5)。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、操向操作自在に構成された駆動型の前車輪1及び駆動型の後車輪2を備えた車体の前部にエンジンEを搭載すると共に、このエンジンEからの動力が主クラッチ3を介して伝えられるミッションケース4を車体の中央部から後部に亘って配置し、車体の中央部に運転座席5とステアリングハンドル6とを配置し、又、このミッションケース4の後端位置の縦向き姿勢の油圧式の左右一対のリフトシリンダ7、7で駆動昇降される左右一対のリフトアーム8、8を備え、このリフトアーム8、8で昇降操作される3点リンク機構Lを介してロータリ耕耘装置Aを車体の後端に支持して作業車の一例としての農用トラクタを構成する。
【0018】前記3点リンク機構Lは車体後端の上部位置に備えたトップリンク9と車体後部両側部に備えた左右一対のロアーリンク10,10とで構成され、この左右のロアーリンク10,10と前記左右のリフトアーム8,8とをリフトロッド11,11で吊り下げ状態に支持することでリフトアーム8の揺動作動によってロータリ耕耘装置Aが昇降自作動在に構成されている。そして、リフトアーム8の揺動量を計測するポテンショメータ型のリフトアームセンサ8Sを備えている。又、リフトロッド11,11の一方に介装された油圧式で複動作動するローリングシリンダ12の伸縮作動によって該ロータリ耕耘装置Aがローリング作動自在に構成されている。又、車体の後部位置には車体のローリング姿勢を計測するポテンショメータ型のローリングセンサRSを備え、ローリングシリンダ12の作動量を計測するようローリングシリンダ12の伸縮作動部にインナーワイヤ14Aとアウタワイヤ14Bを支持したセンサワイヤ14の他方の端部に該センサワイヤ14で操作される回転操作式でポテンショメータ型のストロークセンサSSを備えている。
【0019】又、このロータリ耕耘装置Aは横向き姿勢の駆動軸周りで回転する多数の耕起爪16を備えると共に、装置本体17の後部位置に横向き姿勢の軸芯周りで揺動自在な後カバー18を備え、この後カバー18に揺動自在に連結したロッド19と装置本体17のフレーム17Fとの間にロッド19を外装し、圧縮バネで該後カバー18に対して下方に向かう付勢力を作用させよう構成してあり、又、このロッド19と後カバー18との支持位置を変更することで後カバー18を吊り上げ状態に固定し得るよう構成されている。そして、この後カバー18の揺動量を計測するカバーセンサ18Sを本体上面に備えている。
【0020】図3及び図4に示すように、前記運転座席6には連結及び解除自在な左右のシートベルト20を備え、この運転座席6の右側部に前記リフトアーム8の揺動角度を調節してロータリ耕耘装置を昇降制御するポジションレバー21と、コントロールパネルCPとを配置し、運転座席5の左側部に走行速度を設定する主変速レバー22とクリープ変速レバー23とを配置してあり、前記ステアリングハンドル8の左側部に前後方向に揺動操作自在な前後進切換レバー24を配置し、ステアリングハンドルの右側部にアクセルレバー25と強制昇降レバー26を配置し、又、ステップの左側には踏み込み操作で前記主クラッチ3を切り操作する主クラッチペダル27を配置してあり、ステップの右側には踏み込み操作で左右の後車輪2,2を独立して制動操作するサイドブレーキペダル28,28を配置してある。ステアリングハンドル8の前方位置のパネル部にメータ部Mと表示切換スイッチ29と選択スイッチ30とキースイッチ31とを配置してあり、前記選択スイッチは押し操作によって「2WD」「4WD」「倍速」「AD倍速」の4モードのいずれか1つを選択できるものとなっている。又、運転座席5の前方の足許部にはロータリ耕耘装置Aに対する動力の伝動速度を設定するPTOレバー32が備えられている。
【0021】又、「2WD」「4WD」「倍速」「AD倍速」の4モードのうち、「2WD」の制御モードでは前車輪1に対する伝動を遮断して後車輪2の駆動力だけでの走行を行わせるものとなり、「4WD」の制御モードでは前車輪1に対して周速度が後車輪2と等しくなる速度の駆動力を伝えて前後の車輪の同時駆動による走行を行わせる(標準駆動状態)ものとなり、「倍速」の制御モードでは前車輪1が予め設定された操向角度より大きく操作された際に、「4WD」の標準駆動状態から前車輪1の駆動速度を増大する駆動状態に切換えて小半径での旋回を行わせるものとなり、「AD倍速」の制御モードでの制御は前車輪1が予め設定された操向角度より大きく操作された際に、「4WD」の標準駆動状態から前車輪1の駆動速度を増大する駆動状態に切換えると同時に旋回内側の後車輪2を制動して一層小半径での旋回を行わせるものとなっている。
【0022】前記メータ部Mは図4に示すように、中央位置に指針式のエンジン回転数計34を配置し、この上部に液晶式のディスプレイ35(報知機構の一例)を配置し、左側に複数の報知ランプ類等を備えた報知部36を配置し、右側に作業モードを示す表示ランプ類を備えた表示部37を配置してある。具体的に表示部37には、警報状態にあることを示すシンボルマークを記したランプ、サイドブレーキペダル28,28同士を連結する連結金具(図示せず)の連結が解除された状態にあることを示す「ブレーキ連結解除」の文字を記したランプ、駐車ブレーキが制動状態にあることを示す「P」の文字を記したランプ、前記「AD倍速」の制御モードにあることを示す「AD倍速」の文字を記したランプ、前記「倍速」の制御モードにあることを示す「倍速」の文字を記したランプ、4輪駆動状態にあることを示す「4WD」の文字を記したランプ夫々を備えて成り、又、表示部37には、ロータリ耕耘装置Aがローリング制御状態にあることを示す「モンロ」の文字を記したランプ、前記カバーセンサ18Sを用いた対地基準の昇降制御が行われていることを示す「オート」の文字を記したランプ、エンジンEの回転数の変化に基づいてロータリ耕耘装置Aの昇降が行われる状態にあることを示す「Eオート」の文字を記したランプ、前記強制昇降レバー26の操作による昇降制御が行われていることを示す「ポンパ」の文字を記したランプ、車体の後進時に自動的にロータリ耕耘装置Aを設定高さまで上昇させる制御を行う状態にあることを示す「バックアップ」の文字を記したランプ、前車輪1を設定角度以上操作された場合にロータリ耕耘装置Aを設定高さまで上昇させる制御を行う状態にあることを示す「オートアップ」の文字を記したランプ夫々を備えて成っている。
【0023】前記ミッションケース4の内部には前記主変速レバー22、及び、クリープ変速レバー23とで変速される走行用変速装置と、前記PTOレバー32で変速される作業用変速装置とを内装し、更に、ミッションケース4の下面には図1に示す如く、前車輪1に対する動力の伝動状態を設定する前輪変速装置TFを備え、この前輪変速装置TFから前車輪1に動力を伝える前車輪駆動軸50を備えている。尚、走行用変速装置はシンクロメッシュ式の複数のギヤ変速機構と、これを変速操作する複数の油圧アクチュエータと、コンスタントメッシュ式のギヤ変速機構と、走行用の伝動系に介装された油圧クラッチとを備えて成り(図示せず)、主変速レバー22を操作した場合には油圧アクチュエータの作動を開始すると同時に油圧クラッチを切り操作し、油圧アクチュエータの作動による変速の完了時に油圧クラッチを入り操作するシーケンス的な制御を行うことで主クラッチ3を切り操作せずに変速を行えるものとなっており、又、前輪変速装置TFは前記「2WD」「4WD」「倍速」夫々の伝動モードに設定する油圧アクチュエータ(図示せず)で操作自在に構成されている。
【0024】図6に示すように、前記コントロールパネルCPは中央部に開閉自在な蓋体75を備え、この蓋体75を閉じた状態で、蓋体75より前部に露出する位置に耕深設定ダイヤル76を配置し、蓋体75より後部に露出する位置にオートアップのON・OFF用のスイッチ77とランプ77Lとのセット、バックアップ制御のON・OFF用のスイッチ78とランプ78Lとのセット、標準感度の自動耕深制御及び標準のローリング制御を一括してON・OFFするスイッチ79とランプ79Lとのセット、手動ローリングスイッチ80夫々を配置してある。又、蓋体75で覆われる部位には前記3点リンク機構Lの仕様に対応して制御基準値を補正するためのリンク仕様選択スイッチ81と2つのランプ81Lのセット、感度を標準に設定した標準自動耕深制御と感度を敏感に設定した敏感自動耕深制御とエンジン負荷に対応したエンジン負荷耕深制御との何れか1つを選択する耕深制御モード選択スイッチ82と3つのランプ82Lのセット、標準のローリング制御と傾斜地でのローリング制御とのいずれかを選択するローリング制御モードスイッチ83と2つのランプ83Lのセット、ロータリ耕耘装置Aの仕様に対応して制御基準値を補正するためのロータリ仕様選択スイッチ84と3つのランプ84Lのセット、ローリング角度設ダイヤル85、上限設定ダイヤル86夫々が備えられている。尚、このスイッチ類とセット状態で配置されたランプはスイッチがON操作された場合や、スイッチで選択されたモード等を示す位置で点灯するものとなっている。
【0025】図7に示すように本発明の制御系の概要を表すことが可能であり、この制御系にはマイクロプロセッサを有した制御装置90(制御手段及び報知制御手段の一例)を備えている。前記キースイッチ31はグロープラグ91、セルモータ92に通電する電力系を備え、このキースイッチ31からグロープラグに通電する系からの信号を制御装置90入力する系が形成されている。そして、この制御装置90に対して前記表示切換スイッチ29、選択スイッチ30、主変速レバー22の操作位置を検出するポテンショメータ型の主変速センサ22S、前記前後進切換レバー24の操作位置を検出する前後進切換レバーセンサ24S、前記PTOレバー32の操作位置を検出するPTOレバーセンサ32S、昇降用センサ類、ローリングセンサ類、耕深制御モード選択スイッチ82、前車輪1の切れ角を計測する切れ角センサ、及び、計測系センサ類夫々からの信号が入力する系が構成されるとともに、前記ディスプレイ35、報知部36、表示部37、スピーカやブザーのように音声を発する発音体としてのアラーム38(報知機構の一例)、走行変速用制御弁、昇降用制御弁、ローリング用制御弁、前輪変速用制御弁夫々に対する出力系が形成されている。昇降用センサ類はポジションレバー21の操作位置を検出するレバーセンサ21S、リフトアームセンサ8S、耕深設定ダイヤル76で操作される耕深設定器76S、カバーセンサ18S、エンジンEの回転数を計測する回転数センサES等が含まれ、ローリング用センサ類はローリングセンサRS、ストロークセンサSS、ローリング角設定ダイヤル85で操作されるローリング角設定器85S、手動ローリングスイッチ80等が含まれ、計測系センサ類は燃料タンク内の燃料の残量を計測する燃料残量センサ、バッテリーの電圧を計測する電圧センサ、エンジンEの冷却水温を計測するエンジン冷却水温センサ、エンジンオイルの圧力を計測するオイル圧センサ等(図示せず)が含まれる。
【0026】又、前記選択スイッチ30は繰り返して押し操作することで、「2WD」のモード、「4WD」のモード、「倍速」のモード、「AD倍速」のモードが順次選択できるものとなっており、夫々のモードを選択した場合には、制御装置90が報知部36の対応する「4WD」「倍速」「AD倍速」のランプを点灯させるものとなっている。そして、制御装置90は「2WD」のモードが選択された場合には、前輪変速用制御弁(図示せず)の制御により前輪変速装置TFを中立状態に設定して前車輪1への伝動を断ち、「4WD」のモードが選択された場合には、前輪変速用制御弁の制御により前輪変速装置TFを後車輪2の周速度と等しい周速度となる駆動速度の動力を前車輪1に伝える状態に設定し、「倍速」のモードが選択された場合には、切れ角センサからの信号から前車輪1の切れ角が予め設定された角度以下にあることを判別した場合に、前輪変速用制御弁の制御により前輪変速装置TFを後車輪2の周速度と等しい周速度となる駆動速度の動力を前車輪1に伝える状態に設定しておき、切れ角センサからの信号から前車輪1の切れ角が予め設定された角度を越えたことを判別した場合には、前輪変速用制御弁の制御により前輪変速装置TFを後車輪2の周速度より高速となる駆動速度の動力を前車輪1に伝える状態に設定し、更に、「AD倍速」のモードが選択された場合には「倍速」のモードが選択された場合と同様に、切れ角センサASからの信号から前車輪1の切れ角が予め設定された角度以下にあることを判別した場合に、前輪変速用制御弁の制御により前輪変速装置TFを後車輪2の周速度と等しい周速度となる駆動速度の動力を前車輪1に伝える状態に設定しておき、切れ角センサからの信号から前車輪1の切れ角が予め設定された角度を越えたことを判別した場合には、前輪変速用制御弁の制御により前輪変速装置TFを後車輪2の周速度より高速となる駆動速度の動力を前車輪1に伝える状態に設定すると同時に、旋回内側の後車輪1に対応するサイドブレーキを制動操作するものとなっている。
【0027】次に、ロータリ耕耘装置Aを昇降させる制御モードを説明する。
【0028】〔ポジション制御〕このポジション制御は、車体を基準にした目標高さにロータリ耕耘装置Aの高さを設定維持する制御であって、制御を行う際には、ポジションレバー21を任意の位置に設定することで、レバーセンサ21Sからの信号値を制御目標に設定すると共に、この目標高さに対応する信号がリフトアームセンサ8Sで計測されるように昇降用制御弁に信号を出力してリフトシリンダ7の作動によってロータリ耕耘装置Aを昇降させ、この昇降によってロータリ耕耘装置Aが目標高さに達すると昇降を停止するものとなっている。
【0029】〔オート耕深制御〕このオート耕深制御は、地面を基準にした目標耕深にロータリ耕耘装置Aを維持する昇降制御(対地基準耕深制御の一例)であって、制御を行う際には、前記耕深モード選択スイッチ82で標準と敏感との何れかの感度のオート耕深制御モードを選択し、後カバー18を図5(イ)に示す如く自由揺動可能な状態に設定し、耕深設定ダイヤル76を目標耕深に設定した状態でポジションレバー21を最深位置に設定することで、耕深設定器76Sからの信号値を制御目標に設定すると共に、カバーセンサ18Sからの信号値が制御目標に維持されるよう昇降制御弁に信号を出力してロータリ耕耘装置Aを昇降させ、車輪が地面に沈下した場合や車体が前後傾斜した場合でも、地面を基準にしたロータリ耕耘装置Aの高さを目標高さに維持するようロータリ耕耘装置を自動的に昇降するものとなっている。
【0030】〔エンジン負荷制御〕(Eオート)このエンジン負荷制御は、地面を基準にした目標耕深にロータリ耕耘装置Aを維持すると共に、この目標高さにおけるエンジンEの回転数を維持するようロータリ耕耘装置Aを昇降する制御(エンジン負荷耕深制御の一例)であって、制御を行う際には前記耕深モード選択スイッチ82でエンジン負荷耕深制御モードを選択し、前記ロッド19によって図5(ロ)に示す如く後カバー18を吊り上げた状態に設定し、耕深設定器76Sを目標耕深に設定した状態でポジションレバー21を最深位置に設定することで、耕深設定器76Sからの信号値に対応するリフトアーム8の揺動角度が求められ、この揺動角を制御目標に設定すると共に、リフトアームセンサ8Sからの信号値が制御目標に維持されるよう昇降制御弁に信号を出力してロータリ耕耘装置Aの昇降が行われ、ロータリ耕耘装置Aが制御目標となるレベルに維持された時点でのエンジンEの回転数がエンジン回転数センサESで計測され、この計測値がメモリに記憶され、この後に、車輪が地面に沈下した場合や車体が前後傾斜した場合のようにエンジンEに作用する負荷が変動した場合にはエンジン回転数を維持する方向にロータリ耕耘装置Aを自動的に昇降する制御が行われるものとなっている。
【0031】〔強制昇降制御〕この強制昇降制御は、ロータリ耕耘装置Aを昇降制御する制御に優先してロータリ耕耘装置Aを上限まで上昇させる制御と、この上昇制御が行われる以前の状態までロータリ耕耘装置Aを下降させる制御とを行うものであり、ロータリ耕耘装置Aを上昇させる場合には前記強制昇降レバー26を上方に操作することにより、上限設定ダイヤル86で設定される制御目標の値をリフトアームセンサ8Sで計測するまでロータリ耕耘装置Aの上昇を行うよう昇降制御弁に信号を出力するものとなり、この上昇の後、前記強制昇降レバー26を下方に操作することで元の制御モードに復帰し、上昇前のレベルまで下降する制御が行われるものとなっている。
【0032】〔バックアップ制御〕このバックアップ制御は、ロータリ耕耘装置Aが上限以外のレベルにある状態で前後進切換レバー24が後進位置にセットされた場合にロータリ耕耘装置Aを上限まで上昇させる制御であり、この制御を行う際には、前記バックアップ用のスイッチ78をON操作しておくだけで良く、制御時には、上限設定ダイヤル86で設定される制御目標の値をリフトアームセンサ8Sで計測するまでロータリ耕耘装置Aの上昇を行うよう昇降制御弁に信号を出力するものとなり、この上昇の後には前記強制昇降レバー26を下方に操作することで、上昇制御以前の制御モードに復帰する制御が行われるものとなっている。
【0033】〔オートアップ制御〕このオートアップ制御は、ロータリ耕耘装置Aがオート耕深制御によって昇降制御されている場合や、エンジン負荷制御によって昇降制御されている場合において、前車輪1が設定された角度以上ステアリング操作された場合にロータリ耕耘装置Aを上限まで上昇させる制御であり、この制御を行う際には、前記オートアップ用のスイッチ77をON操作しておくだけで良く、制御時には、上限設定ダイヤル86で設定される制御目標の値をリフトアームセンサ8Sで計測するまでロータリ耕耘装置Aの上昇を行うよう昇降制御弁に信号を出力するものとなり、この 上昇の後には前記強制昇降レバー26を下方に操作することで、上昇前の制御モードに復帰する制御が行われるものとなっている。
【0034】このトラクタでは車体がローリングした場合にロータリ耕耘装置Aを設定されたローリング姿勢に維持するローリング制御を行えるものとなっており、このローリング制御を行う場合には、標準感度の自動耕深制御及び標準のローリング制御を一括してON・OFFするスイッチ79をON状態に操作しておくことで、車体が左右に傾斜した場合にはローリングセンサRSからの信号と、ローリング角設定器85Sで設定された信号値とからローリングシリンダ12の目標作動量を演算によって求め、この目標の値をストロークセンサ22で計測するまでローリングシリンダ12を伸縮作動させる制御を行うようローリング用制御弁に信号を出力するものとなっている。又、ローリング角設定器85Sを水平位置に設定した場合には車体がローリングした際にもロータリ耕耘装置Aが水平姿勢に維持されるよう制御が行われ、手動ローリングスイッチ80を押し操作した場合には、このローリング制御に優先してロータリ耕耘装置Aを任意の方向にローリング作動させ、押し操作を解除した場合には元のローリング制御に復帰させる制御が行われるものとなっている。
【0035】又、前記ローリング制御モードスイッチ83は、車体を傾斜地面の等高線に沿って走行させる場合に使用されるものであり、基本的には標準のローリング制御と同様の制御が行われるが、傾斜地面の谷側の車輪の沈下を見越して自動的に目標傾斜角度の補正が行われるものとなっている。
【0036】次に前記ディスプレイ35の表示内容を説明する。
【0037】このディスプレイ35は文字表示可能に構成され、通常の作業時には、図10(イ),(ロ),(ハ)に示すように燃料の残量と冷却水温とをバーグラフの形態でディスプレイ35の右側の領域の上下位置に並列的に表示すると共に、ディスプレイの左端部に走行変速系の変速段を数字で表示し、これらに挟まれる中央部に対して、稼動時間を積算した積算値の数値(イ)、若しくは、走行距離のトリップ値を示す数値(ロ)、若しくは、走行速度を示す数値(ハ)の何れかが表示されるものとなっており、この中央部の表示は前記選択スイッチ30をON操作することで選択できるものとなっている(これらの表示を恒常表示と称する)。尚、同図の(イ)では主変速レバー22がパーキング位置「P」にセットされ駐車ブレーキが制動状態にあることを表し、(ロ)では主変速レバー22がニュートラル位置「N」にあることを表し、(ハ)では主変速レバー22が3段にセットされていることを表している。
【0038】又、エンジンEを始動させる目的でキースイッチ31を操作してグロープラグ91に通電した場合には図11(イ)に示すように、ディスプレイ35の左端部の変速段が表示される領域に対してグロープラグ91のシンボルが表示されると共に、ディスプレイ35の右側の領域に前述と同様に燃料の残量と冷却水温とを表示し、中央部には選択された数値を表示する。この後にエンジンEを始動する目的でキースイッチ31を通電位置に操作しエンジンEが始動する直前のタイミングでは、図8のフローチャートに示す制御が実行され、同図に示すように前記PTOレバー32が中立位置「N」にセットされていない場合で、前後進切換レバー24が中立位置Nにセットされている場合には、図11(ロ)に示す如く「PTOレバーを中立に」のメッセージをディスプレイ35に表示し、又、前後進レバー24が中立位置「N」にセットされていない場合には、図11(ハ)に示す如く「PTO・前後進レバーを中立位置に」のメッセージをディスプレイ35のに表示し、(#101〜#104ステップ)、前後進切換レバー24が中立位置「N」にセットされている場合でも、前後進レバー24が中立位置「N」にセットされていない場合には、図11(ニ)に示す如く「前後進レバーを中立位置に」のメッセージをディスプレイ35に表示するものとなっている(#105、#106ステップ)。この処理はエンジンEの始動直後にロータリ耕耘装置Aの耕起爪16が回転することや、車体が走行を開始する不都合を回避するための表示であり、PTOレバー32が中立位置「N」にセットされ、前後進切換レバー24が中立位置「N」にセットされるまで表示が継続するものとなっている。
【0039】この後にエンジンEが始動した場合には、図9のフローチャートに示す制御が実行され、同図に示すようにシートベルト20が連結されていない場合には、図12(イ)に示す如く「シートベルトをして下さい」のメッセージを3秒程度ディスプレイ35に表示し(#201、#202ステップ)、ポジションレバー21の設定位置がリフトアームの揺動姿勢と対応する位置より下方側にセットされたことに起因して昇降制御が牽制阻止された状態(昇降牽制状態)にあることが判別された場合には、図12(ロ)に示す如く「ポジションレバーを上げて解除」のメッセージをディスプレイ35に表示する(#203、#204ステップ)。尚、昇降制御の牽制阻止は、例えば、エンジンEの停止時にポジションレバー21を誤って下降側に操作された状況でエンジンEを始動させた場合に発生するものである。この牽制阻止状態は、エンジンEを始動時に作業者の意に反してロータリ耕耘装置Aが下降する作動を抑制する目的からプログラムとしてセットされており、この牽制阻止状態はリフトアーム8の揺動姿勢と対応する設定位置より、高い側までポジションレバー21を操作することによって解除されるものとなっている。
【0040】更に、前記耕深制御モード選択スイッチ82で標準自動耕深制御と敏感自動耕深制御との何れかが選択されている場合には、図12(ハ)に示す如く「オートです」のメッセージを3秒程度ディスプレイ35に表示し、次にカバーセンサ18Sからの信号に基づいて後カバー18が吊り上げ状態に支持されていることを検出した場合には、アラーム38を作動させて作業者に不都合の発生を音声で認識させると同時に図12(ニ)、(ホ)に示す如く「カバー上ってます」のメッセージと、「希望のモードですか」のメッセージとをディスプレイ35に表示し(#205〜#210ステップ)、前記耕深制御モード選択スイッチ82でエンジン負荷耕深制御が選択されている場合には、図12(ヘ)に示す如く「Eオートです」のメッセージを3秒程度ディスプレイ35に表示し、次にカバーセンサ18Sからの信号に基づいて後カバー18が垂れ下がり状態にあることを検出した場合には、アラーム38を作動させて作業者に不都合の発生を音声で認識させると同時に図12(ト)、(チ)に示す如く「カバー下ってます」のメッセージと、「希望のモードですか」のメッセージとをディスプレイ35に表示するものとなっている(#211〜#215ステップ)。
【0041】又、作業時において前述した恒常表示状態において異常発生時には、ディスプレイ35の全面に以下のような警告表示を行うものとなっている。
【0042】つまり、警告表示としては燃料残量センサで燃料残量が、予め設定された量より低下していることを計測すると図13(イ)に示すように「燃料を給油」のメッセージと給油を示すシンボルを表示し、バッテリー(図示せず)の電圧が低下していることを電圧センサで計測すると図13(ロ)に示すように「充電系異常」のメッセージとバッテリーを示すシンボルを表示し、エンジンオイルの圧力が低下していることをオイル圧センサで計測するとは図13(ハ)に示すように、「エンジン油圧異常」の文字を表示するものとなっている。
【0043】又、冷却水温センサで冷却水の温度が予め設定された設定温度を越えて上昇していることを計測すると図14(a)、(b)に示すように、「オーバヒート」のメッセージと「アイドリングに」のメッセージとを交互に切り換えて表示し、この表示の後に、冷却水温が所定の温度まで低下すると図14(c)に示すように「冷却後点検」のメッセージを表示するものとなっている。
【0044】又、恒常表示状態でセンサからの信号が異常な値を示した場合や、電磁弁の電磁ソレノイドの短絡や断線を検出した場合にはディスプレイ35の全面に以下の警告表示を行うものとなっている。その表示の一部を例に挙げると、ストロークセンサSSに異常が発生した場合には図15(a)、(b)に示すように「ストロークセンサ異常」のメッセージと「手動スイッチで」のメッセージとを1.5秒間隔で切り換えて表示し、この表示によって作業者に対してストロークセンサSSに異常が発生したこと認識させると同時に、ロータリ耕耘装置Aのローリング姿勢の調節が必要な場合には手動ローリングスイッチ80の操作で行えることを示すものとなっている。又、カバーセンサ18Sに異常が発生した場合には図16(a)、(b)に示すように、「カバーセンサ異常」のメッセージと「Eオートで使用可」のメッセージとを1.5秒間隔で切り換えて表示し、この表示によって作業者に対してカバーセンサ18Sに異常が発生したこと認識させると同時に、Eオートでの昇降制御が可能であることを示すものとなっている。
【0045】このように、本発明ではエンジンEの始動直前には、エンジンEの始動とともに発生する不都合、つまり、ロータリ耕耘装置Aが駆動されるや、車体がダッシングすることをディスプレイ35に対する表示で行うと共に、この表示を不都合が解消されるまで継続して行うことで不都合の解消を積極的に行わせるものとなっており、又、エンジンEの始動直後においてシートベルト20が装着されていない場合にはディスプレイ35に対して装着を促すメッセージの表示を行い、又、ポジションレバー21の設定位置とリフトアーム8の揺動角度が食い違い昇降制御が牽制阻止されている場合には、ディスプレイ35に対して牽制状態を解除する操作が必要である旨のメッセージの表示を行うものとなっている。更に、設定されているロータリ耕耘装置Aの昇降制御モードをディスプレイ35に表示した後、このように設定されている昇降制御モードと後カバー18の姿勢とが一致しない場合にはアラーム38を作動させ、後カバー18の現在姿勢をディスプレイ35表示して作業者に確認を求め、再度、希望のモードであることを確認するメッセージをディスプレイ35表示することで昇降制御モードと後カバー18の姿勢とを一致させて作業を行わせることを作業者に積極的に促し、設定された昇降制御モードに対応して後カバー18の姿勢を適正に設定した作業を行わせるものとなっている。
【0046】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態以外に、例えば、ディスプレイ35に対する表示と同時に、音声合成の技術によってメッセージを人の言葉で出力して、音声によってメッセージの内容を伝えるよう構成することも可能である。又、前記実施の形態では不都合の発生時にメッセージの出力を行っていたが、適正な設定や操作が為されている場合には「適正です」や「OKです」等のメッセージの出力を行うよう実施することも可能である。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成11年7月8日(1999.7.8)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2001−16911(P2001−16911A)
【公開日】 平成13年1月23日(2001.1.23)
【出願番号】 特願平11−194131