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【発明の名称】 電子機器
【発明者】 【氏名】富岡 健太郎

【氏名】山本 勝彦

【要約】 【課題】CPUに対しての優れた冷却機能を備え、しかも薄型化に適する構造のパーソナルコンピュータを提供する。

【解決手段】パソコン1には、メイン基板4の表面及び裏面にそれぞれ羽部16、17を有するロータ12、13が設けられ、しかもこの上部ロータ12、下部ロータ13が、メイン基板4にカシメられた1つの軸受10に1本のロータシャフト11を介して支持されている。さらに、パソコン1には、実質的にCPU5を挟んで対向する位置にヒートシンク7、8が設けられている。したがって、パソコン1によれば、各ヒートシンクを介してCPU5の両面から除熱を行うことができるので、CPU5に対して優れた冷却効果を発揮できるとともに、ステータ部品はメイン基板4に固着され、しかもメイン基板4にカシメられた1つの軸受にロータ部分が支持されることになるので、筐体を薄型にすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 集積回路部品が実装された配線基板と、前記配線基板に固着され前記集積回路部品を冷却するファンとを具備することを特徴とする電子機器。
【請求項2】 集積回路部品が実装された配線基板と、前記集積回路部品を挟んで前記配線基板と対向し且つ該集積回路部品に直接又は導体を介して接触する位置に設けられた第1のヒートシンクと、前記集積回路部品及び前記配線基板を挟んで前記第1のヒートシンクと対向し且つ該配線基板に直接又は導体を介して接触する位置に設けられた第2のヒートシンクと、前記配線基板を挟むように該基板の両面に搭載され、前記第1及び第2のヒートシンクをそれぞれ冷却する一対のファンとを具備することを特徴とする電子機器。
【請求項3】 請求項2記載の電子機器において、前記一対のファンを回転させる回転軸は共通であって、該回転軸を支持する軸受が前記配線基板に設けられていることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばノートパソコン等の薄型タイプの電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マイクロプロセッサユニット(以下、MPUという)等の集積回路部品は、データ処理速度の高速化に伴い発熱量が増加する傾向にある。MPUが発熱したままデータ処理が行われると誤動作を招く要因となる。そこで、発熱によるMPU本体の温度上昇を抑えるために、冷却ファンを用いてMPUを冷却する方法が一般に採られている。
【0003】例えばパソコン等のMPUの冷却機構は、パソコン内部のメイン基板上に搭載されたMPUの上面に、ヒートシンクを密着させて取付け、このヒートシンクを、パソコンの筐体内部に取付けられた冷却ファンにより、基板面に添った方向から冷却することで、MPUから除熱を行うように構成されている。
【0004】ところで、最近ではパソコンの中でも、特に携帯用として好適なノート型又はモバイル型等のパソコンのさらなる薄型化、軽量化の要請が高まっていることから、パソコン内部の限られたスペースを合理的に活用しつつMPUの冷却機構を如何にして構成するかが、このような携帯用端末を設計する上で重要な項目となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来のノートパソコン等の構造は、MPUの冷却機構を設ける上で、少なくとも、筐体内部のメイン基板の厚みと冷却ファンの厚みとを加えたスペースをパソコン本体の筐体内部の厚み方向に確保する必要があり、パソコンを全体的に薄くするには限界があった。
【0006】また、前述したように、最近のMPUは動作の高速化が図られMPU本体の発熱量が大きくなっているので、単にMPUの上面に取付けられたヒートシンクを冷却する従来のノートパソコン等の冷却機構では、MPUに対しての十分な冷却効果が得られず問題となっていた。
【0007】本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、集積回路部品に対しての優れた冷却機能を備え、しかも薄型化に適する構造の電子機器を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の電子機器は、請求項1に記載されているように、集積回路部品が実装された配線基板と、前記配線基板に固着され前記集積回路部品を冷却するファンとを具備することを特徴とする。
【0009】この発明の電子機器、例えばパソコン等は、MPU等の集積回路部品が実装された配線基板に冷却用のファンが固着されている。したがって、ファンを回転させるためのロータ、ステータ等の電気部品を配線基板に搭載すること等が可能となるので、ファンを含む冷却機構を配設するための厚み方向のスペースを薄くすることが可能となり、パソコン等の電子機器を全体的に薄型構造とすることができる。
【0010】また、本発明の電子機器は、請求項2に記載されているように、集積回路部品が実装された配線基板と、前記集積回路部品を挟んで前記配線基板と対向し且つ該集積回路部品に直接又は導体を介して接触する位置に設けられた第1のヒートシンクと、前記集積回路部品及び前記配線基板を挟んで前記第1のヒートシンクと対向し且つ該配線基板に直接又は導体を介して接触する位置に設けられた第2のヒートシンクと、前記配線基板を挟むように該基板の両面に搭載され、前記第1及び第2のヒートシンクをそれぞれ冷却する一対のファンとを具備することを特徴とする。
【0011】さらに、本発明の電子機器は、請求項3に記載されているように、請求項2記載の電子機器において、前記一対のファンを回転させる回転軸は共通であって、該回転軸を支持する軸受が前記配線基板に設けられていることを特徴とする。
【0012】これら請求項2又は3に記載した電子機器は、配線基板の両面に一対のファンが設けられ、しかもこの一対のファンが、配線基板に設けられた1つの軸受に支持されている。また、この電子機器は、実質的に集積回路部品を挟んで対向する位置にそれぞれヒートシンクが設けられている。したがって、請求項2又は3に記載した電子機器によれば、各ヒートシンクを介して集積回路部品の両面から除熱を行うことができるので、集積回路部品に対して優れた冷却効果を発揮することができる。また、請求項2又は3に記載した電子機器によれば、配線基板の両面にそれぞれファンが設けられているものの、これらのファンは配線基板に固着され、しかも配線基板に設けられた1つの軸受に支持されることになるので、前述したように集積回路部品に対しての優れた冷却効果が得られるばかりなく、電子機器を全体的に薄型に構成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施する場合の形態について図面に基づき説明する。
【0014】図1は本発明の実施形態にかかるパーソナルコンピュータを示す斜視図である。 同図に示すように、このパーソナルコンピュータ1は、携帯時等において有用なノートブック型であり、ハードディスク、メイン基板、及びキーボード等が搭載されたパソコン本体2と、パソコン本体2上面のキーボード等を介して入力された情報等をユーザに対し可視的に表示する液晶表示パネル3とから主に構成されている。
【0015】このパーソナルコンピュータ1は、液晶表示パネル3の一端部がパソコン本体2に回動自在に支持されており、図2に示すように液晶表示パネル3の表示面とキーボードとを対向させ、コンパクトにまとめた状態とする携帯状態と、図1に示すように液晶表示パネル3の表示面をキーボードから離間させ、起立させた姿勢にする操作状態とを作り出すことができる。
【0016】また、図3に示すように、パソコン本体2の内部には、RAM、ROM等を含む各種電子部品が実装されたメイン基板4が組込まれており、さらに、このメイン基板4には、図4に示すように、RAMから命令を取出し演算処理や信号の入出力制御を行うためのCPU(中央演算処理装置)5が実装されている。
【0017】ここで、本実施形態のパーソナルコンピュータ1に設けられたCPU5を冷却するための冷却機構について詳述する。
【0018】この冷却機構としてCPU5の近傍には、CPU5の上面に密着するように設けられたシリコーン製のゴムシート6と、複数の放熱フィン7aを有し全体がアルミ又は亜鉛ダイキャスト等の材料で成形されているとともに、ゴムシート6の上面に密着するように配設され、動作時に発生するCPU5の熱をゴムシート6を介して上部から放熱するための上部ヒートシンク7と、CPU5及びメイン基板4を挟んで上部ヒートシンク7と対向し且つメイン基板4の底面と密着するように設けられ、上部ヒートシンク7と同様、複数の放熱フィン8aを有し全体がアルミダイキャスト等で成形された底部ヒートシンク8とが設けられている。また、この実施形態のCPU5は、メイン基板4に設けられた例えばサーマルビアを通じて当該基板4に実装されているため、動作時に発生するCPU5の熱は、サーマルビアを構成する銅箔層を通じて底部ヒートシンク8へ伝達される。
【0019】さらに、上部ヒートシンク7及び底部ヒートシンク8を介してCPU5を冷却するために冷却ファン9がメイン基板4に固着されている。この冷却ファン9は、例えば鉄製のメイン基板4にカシメられた軸受10と、軸受10に支持されるロータシャフト11と、ロータシャフト11の各端部に組込まれた上部ロータ12及び底部ロータ13と、メイン基板4の表面に固定されたステータコイル14と、このステータコイル14と対向する位置の上部ロータ12の底部に設けられたマグネット15と、上部ロータ12及び底部ロータ13の周縁部にそれぞれ複数枚組込まれ、上部ロータ12及び底部ロータ13の回転に伴いメイン基板4の基板面に添った方向へのエアの流れを作り出すことで、上部ヒートシンク7及び底部ヒートシンク8を介してCPU5を冷却する表面羽部16及び裏面羽部17と、この冷却ファン9本体を駆動制御するためのドライブIC18とから構成されている。
【0020】したがって、パーソナルコンピュータ1の使用時にCPU5の上方から発生する熱は、ゴムシート6を介して上部ヒートシンク7に放熱される。一方、CPU5の下方から発生する熱は、メイン基板4に形成されている例えばサーマルビア等を介して底部ヒートシンク8に放熱される。そして、CPU5の熱を除熱して温度上昇した上部ヒートシンク7は、回転する冷却ファン9の表面羽部16によって作り出される、メイン基板4の表面に添った方向へ流れるエアにより冷却され、また下部ヒートシンク8は、裏面羽部17によって作り出される、メイン基板4の裏面に添った方向へ流れるエアにより冷却される。
【0021】このように、本実施形態のパーソナルコンピュータ1は、CPU5が実装されたメイン基板4に冷却ファン9が固着されている。したがって、冷却ファン9を回転させるために必要となるステータ、つまり軸受10及びステータコイル14等をメイン基板4に直接搭載しているので、冷却ファン9を配設するための厚み方向のスペースを薄くすることが可能となり、筐体を薄型に構成することができる。
【0022】また、本実施形態のパーソナルコンピュータ1は、メイン基板4の裏面及び表面にそれぞれ羽部を有するロータが設けられ、しかもこの上部ロータ12、底部ロータ13が、メイン基板4にカシメられた1つの軸受に1本のロータシャフト11を介して支持されている。さらに、パーソナルコンピュータ1は、実質的にCPU5を挟んで対向する位置にヒートシンク7、8が設けられている。したがって、各ヒートシンクを介してCPU5の両面から除熱を行うことができるので、CPU5に対して優れた冷却効果を発揮することができる。
【0023】また、パーソナルコンピュータ1によれば、メイン基板4の両面に羽部を有するロータがそれぞれ設けられているものの、これらのステータ部品はメイン基板4に固着され、しかもメイン基板4にカシメられた1つの軸受にロータ部分が支持されることになるので、前述したようにCPU5に対しての優れた冷却効果が得られるばかりなく、パーソナルコンピュータ1を全体的に薄型に構成することができる。
【0024】なお、本実施形態では複数の羽部を有するロータ及びヒートシンクがメイン基板4の両面に設けられていたが、発熱量が比較的少ないCPUがメイン基板4に実装されている場合には、メイン基板4の表面側の羽部を有するロータ及びヒートシンク、又はメイン基板4の裏面側の羽部を有するロータ及びヒートシンク等のうちのいずれか一組を削除して冷却機構を構成し、製品のさらなる薄型化を図ってもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載した電子機器、例えばパソコン等は、MPU等の集積回路部品が実装された配線基板に冷却用のファンが固着されている。したがって、ファンを回転させるためのロータ、ステータ等の電気部品を配線基板に搭載すること等が可能となるので、ファンを含む冷却機構を配設するための厚み方向のスペースを薄くすることが可能となり、パソコン等の電子機器を全体的に薄型構造とすることができる。
【0026】また、請求項2又は3に記載した電子機器は、配線基板の両面に一対のファンが設けられ、しかもこの一対のファンが、配線基板に設けられた1つの軸受に支持されている。また、この電子機器は、実質的に集積回路部品を挟んで対向する位置にそれぞれヒートシンクが設けられている。したがって、請求項2又は3に記載した電子機器によれば、各ヒートシンクを介して集積回路部品の両面から除熱を行うことができるので、集積回路部品に対して優れた冷却効果を発揮することができる。
【0027】また、請求項2又は3に記載した電子機器によれば、配線基板の両面にそれぞれファンが設けられているものの、これらのファンは配線基板に固着され、しかも配線基板に設けられた1つの軸受に支持されることになるので、前述したように集積回路部品に対しての優れた冷却効果が得られるばかりなく、電子機器を全体的に薄型に構成することができる。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【識別番号】390010168
【氏名又は名称】東芝ホームテクノ株式会社
【出願日】 平成11年6月3日(1999.6.3)
【代理人】 【識別番号】100077849
【弁理士】
【氏名又は名称】須山 佐一
【公開番号】 特開2000−349475(P2000−349475A)
【公開日】 平成12年12月15日(2000.12.15)
【出願番号】 特願平11−157128