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【発明の名称】 部品実装方法及び装置
【発明者】 【氏名】南谷 昌三

【氏名】高橋 健治

【氏名】金山 真司

【氏名】仕田 智

【氏名】上野 康晴

【氏名】清水 隆

【要約】 【課題】高速で部品を実装できる部品実装方法及び装置を提供する。

【解決手段】実装ヘッド11を部品供給位置Bに移動させて供給された部品2を保持し、その間に部品認識手段24と基板認識手段25を有する認識ヘッド21を原点位置から基板15上に移動させて基板認識手段25にて基板15の部品実装位置を認識し、次に部品供給位置Bと基板15との間に設定された部品認識位置Dに実装ヘッド11と認識ヘッド21を移動させて部品認識手段24にて部品2を認識し、次に認識ヘッド21を原点位置に移動させるとともに実装ヘッド11を基板15上に移動させて部品2を基板15に超音波接合するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 実装ヘッドを部品供給位置に移動させて供給された部品を保持する部品保持工程と、この部品保持工程の間に部品認識手段と基板認識手段を有する認識ヘッドを原点位置から基板上に移動させて基板認識手段にて基板の部品実装位置を認識する工程と、部品供給位置と基板との間に設定された部品認識位置又は部品認識移動領域に実装ヘッドと認識ヘッドを移動させて部品認識手段にて停止又は移動しながら部品位置を認識する工程と、認識ヘッドを原点位置に移動させるとともに実装ヘッドを基板上に移動させて部品を基板に超音波接合する工程とを有することを特徴とする部品実装方法。
【請求項2】 部品の認識を一括して行うことを特徴とする請求項1記載の部品実装方法。
【請求項3】 部品認識後、実装ヘッドを基板上に向けて水平移動させつつ認識ヘッドと干渉しない位置で実装ヘッドを基板に向けて下降させることを特徴とする請求項1記載の部品実装方法。
【請求項4】 実装ヘッドを部品供給位置に移動させて供給された部品を保持する部品保持工程と、この部品保持工程の間に部品認識手段と基板認識手段を有する認識ヘッドを原点位置から基板上に移動させて基板認識手段にて基板の部品実装位置を認識する工程と、部品供給位置と基板との間に設定された部品認識位置又は部品認識移動領域に実装ヘッドと認識ヘッドを移動させて部品認識手段にて停止又は移動しながら部品位置を認識する工程と、認識ヘッドを原点位置に移動させるとともに実装ヘッドを基板上に移動させて部品を基板に超音波にて仮接合する工程と、基板を次の本接合手段に搬送して超音波にて本接合する工程とを有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の部品実装方法。
【請求項5】 基板上に部品を位置決め配置し超音波を用いて仮接合し、その後基板上の部品を再度超音波を用いて基板に本接合することを特徴とする部品実装方法。
【請求項6】 部品供給位置と基板位置決め部との間で往復移動及び昇降可能でかつ保持した部品に超音波振動を印加可能な実装ヘッドと、実装ヘッドに保持された部品を認識する部品認識手段と基板上の位置を認識する基板認識手段とが並列配置されかつ部品供給位置と基板位置との間に設定された原点位置と原点位置から基板側の部品認識位置又は部品認識移動領域と基板認識手段が基板上に位置する基板認識位置との間で往復移動可能な認識ヘッドと、基板を位置決めする基板位置決め部とを備えたことを特徴とする部品実装装置。
【請求項7】 基板上の部品を再度超音波を用いて基板に本接合する本接合手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の部品実装装置。
【請求項8】 基板上に部品を位置決め配置し超音波を用いて仮接合する手段と、その後基板上の部品を再度超音波を用いて基板に本接合する手段とを備えたことを特徴とする部品実装装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば携帯電話に用いられるSAWフィルタなどの製造過程において、ICチップなどの部品を基板に超音波接合にて実装する部品実装方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話などの小型情報端末を始めとする電気製品の高周波化、小型軽量化に対応すべく、その中に組み込まれるSAWフィルタなどの電子部品の高周波化、小型軽量化が望まれている。
【0003】それを実現するためには、基板上の電極と部品側の電極を直接接続するフリップチップという部品実装方法が有力であり、その中でも装着後の回路の高周波対応、装着工程削減によるコスト削減の観点から、基板上の金等の電極に対して部品側の金等の電極を位置決めして接触させた上で超音波振動を加えることにより、電極同士を原子間結合させる超音波接合が有力である。
【0004】従来の上記フリップチップによる部品実装方法においては、図5、図6に示すように、まず工程(a)で部品(ICチップ)41を所定位置に供給する部品供給部42の上方に実装ヘッド43が移動するとともに、上下視野光学認識装置44が基板45上に移動して基板45上の2点を認識して基板45の位置を認識する基板位置認識を開始し、次に工程(b)で実装ヘッド43に部品41を受け渡し、基板45の位置認識の完了を待ち、次に工程(c)で実装ヘッド43が基板45上の装着位置の上方に移動し、上下視野光学認識装置44にて実装ヘッド43にて保持された部品41の2点を認識して部品41の位置認識を行い、次に工程(d)で上下視野光学認識装置44を待避移動させた後実装ヘッド43を下降させて部品41の電極と基板45の電極を位置決めして接触させ、実装ヘッド43に超音波(US)を印加して基板45に部品41を接合していた。
【0005】以上の実装工程のサイクルタイムは、例えば図6に示すように、工程(a)〜(c)に2.4secを要し、工程(d)の部品装着に0.9sec(その内、超音波接合に0.5sec)を要するため、全体で3.3secに1個の割合で基板45に部品41を実装するものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記実装方法では、実装ヘッド43が実装位置に移動した後部品41を光学認識し、その後上下視野光学認識装置44の待避移動が完了した後でないと、実装ヘッド43が実装動作に移れないため、動作上の時間ロスが大きく、1つの部品41を実装するのにかなりの時間を要することになるため、高速化することが望まれている。
【0007】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、高速で部品を実装できる部品実装方法及び装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の部品実装方法は、実装ヘッドを部品供給位置に移動させて供給された部品を保持する部品保持工程と、この部品保持工程の間に部品認識手段と基板認識手段を有する認識ヘッドを原点位置から基板上に移動させて基板認識手段にて基板の部品実装位置を認識する工程と、部品供給位置と基板との間に設定された部品認識位置又は部品認識移動領域に実装ヘッドと認識ヘッドを移動させて部品認識手段にて停止又は移動しながら部品位置を認識する工程と、認識ヘッドを原点位置に移動させるとともに実装ヘッドを基板上に移動させて部品を基板に超音波接合する工程とを有するものであり、部品供給位置で部品を保持した後、基板上へ移動する間に部品認識手段にて部品のパターン面を認識することにより、その後実装ヘッドが実装位置まで移動する間に認識ヘッドを待避移動させることができるともに、その間に部品認識データの処理を行うことができ、そのまま実装ヘッドにて部品を基板上に位置決めして超音波接合することができ、1つの部品の実装のサイクルタイムを短縮して部品の高速実装を実現することができる。
【0009】また、部品の認識を一括して行うと、部品の認識時間を短縮でき、一層の高速実装を実現することができる。
【0010】また、部品認識後、実装ヘッドを基板上に向けて水平移動させつつ認識ヘッドと干渉しない位置で実装ヘッドを基板に向けて下降させると、実装ヘッドが接合位置に向けて斜めに移動することによって移動経路長が短くなるとともに、加速度変化も緩やかになるため高速移動できてさらに高速実装を実現することができる。
【0011】また、上記工程で部品を基板に仮接合した後、基板を次の本接合手段に搬送して超音波にて本接合し、若しくは基板上に部品を位置決め配置し超音波を用いて仮接合し、その後基板上の部品を再度超音波を用いて基板に本接合すると、仮接合時間は例えば0.1sec程度でよく、一度に本接合する場合には0.5〜1.0sec必要とするのに比して接合時間を格段に短くでき、本接合を別途に平行して行うことにより1つの部品の実装のサイクルタイムを大幅に短縮することができる。
【0012】また、本発明の部品実装装置は、部品供給位置と基板位置決め部との間で往復移動及び昇降可能でかつ保持した部品に超音波振動を印加可能な実装ヘッドと、実装ヘッドに保持された部品を認識する部品認識手段と基板上の位置を認識する基板認識手段とが並列配置されかつ部品供給位置と基板位置との間に設定された原点位置と原点位置から基板側の部品認識位置又は部品認識移動領域と基板認識手段が基板上に位置する基板認識位置との間で往復移動可能な認識ヘッドと、基板を位置決めする基板位置決め部とを備えたものであり、上記部品実装方法を実施してその作用効果を奏することができる。
【0013】また、上記装置において、基板上の部品を再度超音波を用いて基板に本接合する本接合手段を備えると、上記ように仮接合と本接合を分離して行うことにより、1つの部品の実装のサイクルタイムを大幅に短縮できる。
【0014】また、基板上に部品を位置決め配置し超音波を用いて仮接合する手段と、その後基板上の部品を再度超音波を用いて基板に本接合する手段とを備えた構成においても同様の効果を奏することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の部品実装方法及び装置の一実施形態について図1〜図4を参照しながら説明する。
【0016】まず、本実施形態の部品実装装置の要部構成を図1を参照して説明する。1は部品取出部であり、実装すべき部品2である個々のICチップにダイシングされ、エキスパンドされた状態のエキスパンドウエハ3が配置されている。この部品取出部1はX方向及びY方向に移動可能なXYテーブル4上に設置され、エキスパンドウエハ3の任意の部品2を所定の部品取出位置Aに位置決め可能に構成されている。部品取出位置Aの下部には部品2を突き上げる突き上げ手段5が配設され、上部には部品2を認識するための認識カメラ6が配設されている。
【0017】7は部品取出位置Aの上部とその側方の部品供給位置Bとの間でX方向に往復移動可能な部品供給反転手段であり、X軸方向に移動可能な移動台8に昇降可能に昇降台9が設けられ、この昇降台9に水平軸芯回りに鉛直方向下向きと上向きに180°反転回動可能な部品保持ノズル10が配設されている。この部品供給反転手段7にて、部品取出位置Aで突き上げられた部品2が部品供給位置Bに搬送されるとともに上下に180°反転されて電極(金バンプ)を形成したパターン面が下向きにされた状態で供給される。
【0018】11は実装ヘッドであり、X軸ロボット12にてX軸方向に往復移動可能に構成されている。X軸ロボット12の一端部は部品供給位置Bの後部に配設され、このX軸ロボット12の他端部の前部にY軸ロボット13が配設されている。Y軸ロボット13には基板位置決め部14がY軸方向に移動可能に搭載され、部品2を実装する基板15を保持するように構成されている。基板位置決め部14は、ヒータを内蔵したヒータブロックを備え、その上に基板15を吸着固定するとともに、超音波接合に適した温度に加熱するように構成されている。
【0019】実装ヘッド11は、図1及び図2に示すように、X軸ロボット12の可動台16に装着され、送りねじ機構による昇降機構部17と、吸引機構部18と、部品2を吸着するボンディングツール20と、ボンディングツール20に超音波振動を印加する超音波ホーン19を備えており、部品供給位置Bと部品実装位置Cの間でX軸方向に移動するとともにH軸方向に昇降動作し、部品供給位置Bでボンディングツール20の下面に部品2を吸着保持し、部品実装位置Cで基板15に超音波接合するように構成されている。
【0020】21は認識ヘッドであり、X軸ロボット12の下部に配設されたX軸ガイド22に沿って部品供給位置とY軸ロボット13の間に設定された原点位置とY軸ロボット13上との間で往復移動可能な可動ブロック23に、実装ヘッド11に保持された部品2を下方から光学的に認識する部品認識手段24と基板15の部品実装位置を上方から光学的に認識する基板認識手段25とがX軸方向に適当間隔あけて並列して配設されている。
【0021】以上の構成において、基板15に部品2を超音波接合する際には、部品取出部1においてXYテーブル4にてエキスパンドウエハ3の各部品2を順次認識カメラ6で認識しつつ部品取出位置Aに位置決めし、突き上げ手段5にて突き上げ、部品供給反転手段7の部品保持ノズル10にて吸着保持して取り出し、部品供給位置Bに搬送するとともに部品保持ノズル10を180°反転させて部品2をその電極形成面を下向きにして部品供給位置Bに順次供給する。一方、基板位置決め部14上には図示しない搬送手段にて順次基板15が供給され、部品2を実装後に排出される。
【0022】これらの工程の間において、部品供給位置Bに供給された部品2を実装位置Cで基板15に実装する動作の詳細を、図3の工程(a)〜(e)及び図4のタイミングチャートを参照して説明する。
【0023】まず、工程(a)で実装ヘッド11が部品供給位置Bに向けて移動して位置決めされ、部品2の受け渡しのために下降する。その間に、認識ヘッド21が原点位置からその基板認識手段25が基板15上の第1の認識位置に対向するように移動し、基板15の第1の認識位置の認識を行う。次に、工程(b)で実装ヘッド11によって部品供給反転手段7にて部品供給位置Bに供給された部品2を保持した後上昇する。この間に、認識ヘッド21がその基板認識手段25が基板15上の第2の認識位置に対向するように移動するとともに、第1の認識位置の認識データの処理を行い、基板15の第2の認識位置の認識を行う。次に、工程(c)で実装ヘッド11が部品供給位置Bと部品実装位置Cとの間に設定された部品認識位置Dに移動させて位置決めされ、それと同時に第2の認識位置の認識データの処理を行うとともに、認識ヘッド21がその部品認識手段24が部品認識位置Dに位置するように移動して位置決めされ、部品2が部品認識手段24にて一括して認識される。次に、工程(d)で部品2の認識データの処理を行うとともに認識ヘッド21を原点位置に向けて待避移動させ、それと同時に実装ヘッド11を部品実装位置Cに向けて移動させる。その際に、実装ヘッド11と認識ヘッド21が相互に干渉しない位置まで移動すると、実装ヘッド11を基板15に向けて下降移動を開始させる。次に、工程(e)で実装ヘッド11にて部品2を基板15に圧接させた状態で超音波ホーン19にて超音波振動を0.5sec印加することにより部品2を基板15に超音波接合する。
【0024】以上のように本実施形態によれば、部品供給位置Bで部品2を保持した後、基板15上へ移動する間に部品認識位置Dで部品認識手段25にて部品2のパターン面を認識することにより、その後実装ヘッド11が部品実装位置Cまで移動する間に認識ヘッド21を待避移動させることができるとともに、その間に部品認識データの処理を行うことができ、そのまま実装ヘッド11にて部品2を基板15上に位置決めして超音波接合することができ、1つの部品2の実装のサイクルタイムを短縮して部品の高速実装を実現することができる。また、部品2を一括認識しているので、部品の認識動作時間を短縮でき、一層の高速実装を実現することができる。
【0025】また、部品2の認識後に実装ヘッド11を基板15上に向けて水平移動させつつ認識ヘッド21と干渉しない位置で基板15に向けて下降動作させているので、実装ヘッド11が接合位置に向けて斜めに移動することによって移動経路長が短くなるとともに、加速度変化も緩やかになるため高速移動できてさらに高速実装を実現することができる。
【0026】かくして、本実施形態によれば図4に示すように1つの部品2の実装サイクルタイムを2.0secとすることができ、従来の3.3secに比して格段の生産性向上を達成できる。
【0027】なお、上記実施形態では、実装ヘッド11及び認識ヘッド21を部品認識位置Dに停止させて部品2の認識を行うようにしたが、実装ヘッド11が部品供給位置Bから部品実装位置Cに向けて移動する間に認識ヘッド21を同期して移動させて部品2を認識するようにしてもよく、そうすると停止時間がないので一層高速実装を実現することができる。
【0028】また、上記実施形態では、基板位置決め部14上で部品2に実装ヘッド11にて0.5sec超音波振動を印加して基板15に一度に本接合する例を示したが、例えば0.1secだけ超音波振動を印加することによって仮接合し、図1に仮想線で示すように、部品実装位置Cの側方に本接合手段30を配設した本接合位置Eを配設し、移載手段31にて部品2を仮接合した基板15を本接合位置Eに移載して、上記実装工程と平行して本接合を行うようにしてもよい。そうすると、上記実装工程における接合時間を格段に短くでき、本接合を別途に平行して行うことにより1つの部品2の実装のサイクルタイムを大幅に短縮できる。
【0029】
【発明の効果】本発明の部品実装方法及び装置によれば、以上のように部品供給位置で部品を保持した後、基板上へ移動する間に部品認識手段にて部品のパターン面を認識することにより、その後実装ヘッドが実装位置まで移動する間に認識ヘッドを待避移動させることができるとともに、その間に部品認識データの処理を行うことができ、そのまま実装ヘッドにて部品を基板上に位置決めして超音波接合することができ、1つの部品の実装のサイクルタイムを短縮して部品の高速実装を実現することができる。
【0030】また、部品の認識を一括して行うと、部品の認識時間を短縮でき、一層の高速実装を実現することができる。
【0031】また、部品認識後、実装ヘッドを基板上に向けて水平移動させつつ認識ヘッドと干渉しない位置で実装ヘッドを基板に向けて下降させると、実装ヘッドが接合位置に向けて斜めに移動することによって移動経路長が短くなるとともに、加速度変化も緩やかになるため高速移動できてさらに高速実装を実現することができる。
【0032】また、基板上に部品を位置決め配置し超音波を用いて仮接合し、その後基板上の部品を再度超音波を用いて基板に本接合すると、仮接合時間は本接合するのに比して接合時間を格段に短くできるため、本接合を別途に平行して行うことにより1つの部品の実装のサイクルタイムを大幅に短縮できる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成11年4月13日(1999.4.13)
【代理人】 【識別番号】100080827
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 勝
【公開番号】 特開2000−299598(P2000−299598A)
【公開日】 平成12年10月24日(2000.10.24)
【出願番号】 特願平11−105360