| 【発明の名称】 |
多層プリント配線板 |
| 【発明者】 |
【氏名】浅井 元雄
【氏名】刈谷 隆
【氏名】島田 憲一
【氏名】瀬川 博史
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| 【要約】 |
【課題】スルーホールの高密度化に有利な多層プリント配線板を提供すること。
【解決手段】内層に導体回路を有する多層コア基板上に、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて接続されたビルドアップ配線層が形成されてなる多層プリント配線板において、上記多層コア基板1は、コア材上に形成された内層導体回路2を覆う樹脂絶縁層3を有するとともに、その樹脂絶縁層にはこの層を貫通して上記内層導体回路に達するバイアホール12が形成され、そして、この樹脂絶縁層および上記コア材にはこれらを貫通するスルーホール10が形成され、かつそのスルーホールには充填材8が充填され、上記ビルドアップ配線層のバイアホールの一部24が、上記スルーホールの直上に位置して、そのスルーホールに接続されていることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内層に導体回路を有する多層コア基板上に、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて接続されたビルドアップ配線層が形成されてなる多層プリント配線板において、上記多層コア基板は、コア材上に形成された内層導体回路を覆う樹脂絶縁層を有するとともに、その樹脂絶縁層にはこの層を貫通して上記内層導体回路に達するバイアホールが形成され、そして、この樹脂絶縁層および上記コア材にはこれらを貫通するスルーホールが形成され、かつそのスルーホールには充填材が充填され、上記ビルドアップ配線層のバイアホールの一部が、上記スルーホールの直上に位置して、そのスルーホールに直接接続されていることを特徴とする多層プリント配線板。 【請求項2】 上記充填剤のスルーホール開口端から外側に露出する表面を覆って導体層が形成され、上記ビルドアップ配線層のバイアホールの一部は、前記導体層を介してスルーホールに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板。 【請求項3】 前記充填材は、金属粒子と、熱硬化性または熱可塑性の樹脂からなる請求項1または2に記載の多層プリント配線板。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、多層プリント配線板に関し、とくに、コア基板を多層化しても内層回路との電気的接続をスルーホールを介して十分に確保できる、スルーホールの高密度化に有利な多層プリント配線板の構成について提案する。 【0002】 【従来の技術】近年、ICチップを実装するパッケージ基板は、電子工業の進歩に伴う電子機器の小型化あるいは高速化に対応し、ファインパターンによる高密度化および信頼性の高いものが求められている。このようなパッケージ基板として、1997年、1月号の「表面実装技術」には、多層コア基板の両面にビルドアップ多層配線層が形成されたものが開示されている。 【0003】ところが、上掲の従来技術に係るパッケージ基板では、多層コア基板内の導体層とビルドアップ配線層との接続は、多層コア基板の表面にスルーホールから配線した内層パッドを設け、この内層パッドにバイアホールを接続させて行っていた。このため、スルーホールのランド形状がダルマ形状あるいは鉄アレイ形状となり、その内層パッドの領域がスルーホールの配置密度の向上を阻害し、スルーホールの形成数には一定の限界があった。それ故に、配線の高密度化を図るためにコア基板を多層化すると、外層のビルドアップ配線層は、多層コア基板内の導体層と十分な電気的接続を確保することができないという問題があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コア基板を多層化しても、コア基板内の内層導体回路との電気的接続をスルーホールを介して十分に確保することのできる、スルーホールの高密度化に有利な多層プリント配線板を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】発明者らは、上記目的の実現に向け鋭意研究した。その結果、発明者らは、ビルドアップ配線層のバイアホールをパッドを介してスルーホールに接続するのではなく、それらのバイアホールをスルーホール直上に位置して形成し、かつスルーホールに直接接続するようにするか、あるいはスルーホールを覆うように形成した導体層を介して接続されるように構成することによって、スルーホールの配置密度が向上し、こうして高密度化したスルーホールを介して多層化したコア基板の内層導体回路とも十分な接続が確保できるようになることを知見し、以下に示す内容を要旨構成とする発明に想到した。 【0006】すなわち、本発明の多層プリント配線板は、内層に導体層を有する多層コア基板上に、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて接続されたビルドアップ配線層が形成されてなる多層プリント配線板において、上記多層コア基板は、コア材上に形成された内層導体回路を覆う樹脂絶縁層を有するとともに、その樹脂絶縁層にはこの層を貫通して上記内層導体回路に達するバイアホールが形成され、そして、この樹脂絶縁層および上記コア材にはこれらを貫通するスルーホールが形成され、かつそのスルーホールには充填材が充填され、上記ビルドアップ配線層のバイアホールの一部が、上記スルーホールの直上に位置して、そのスルーホールに直接接続されていることを特徴とする。また、本発明にかかる上記多層プリント配線板において、上記充填剤のスルーホール開口端から外側に露出する表面を覆って導体層が形成され、上記ビルドアップ配線層のバイアホールの一部は、前記導体層を介してスルーホールに接続されることが好ましい。さらに、本発明にかかる上記多層プリント配線板において、スルーホールに充填される充填材は、金属粒子と、熱硬化性または熱可塑性の樹脂からなることが好ましい。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の多層プリント配線板は、多層コア基板内に設けたバイアホールを介して内層導体回路とビルドアップ配線層とを接続し、さらに、多層コア基板に設けたスルーホールに充填材を充填し、かつこのスルーホールの直上にビルドアップ配線層のバイアホールの一部を位置させるとともに、スルーホールあるいはスルーホールからの露出面を覆って形成された導体層に接続させることで、ビルドアップ配線層とスルーホールの接続を行う構造とした点に特徴がある。このような本発明の構成によれば、スルーホール直上の領域を内層パッドとして機能せしめることでデッドスペースが無くなり、しかも、スルーホールからバイアホールに接続するための内層パッドを配線する必要もないので、スルーホールのランド形状を真円とすることができる。その結果、多層コア基板中に設けられるスルーホールの配置密度が向上し、こうして高密度化されたスルーホールを介して、外層のビルドアップ配線層は、多層コア基板内の内層導体回路と十分な接続を確保することが可能になる。 【0008】このような本発明の多層プリント配線板において、多層コア基板の両面にビルドアップ配線層が形成されてなる構造を採用したのは、配線密度を高くするためである。この多層コア基板は、コア基板上に内層導体回路と層間絶縁層とを交互に積層し、各内層導体回路をバイアホールで接続した構造に形成されるが、後述するような外層のビルドアップ配線層と同様の方法で形成される。 【0009】本発明の多層プリント配線板では、多層コア基板に設けられたスルーホールに充填材が充填されている。この充填材は、金属粒子、熱硬化性の樹脂および硬化剤からなるか、あるいは金属粒子および熱可塑性の樹脂からなることが好ましく、必要に応じて溶剤を添加してもよい。このような充填材は、金属粒子が含まれていると、その表面を研磨することにより金属粒子が露出し、この露出した金属粒子を介してその上に形成される導体層のめっき膜と一体化するため、PCT(pressure cooker test)のような過酷な高温多湿条件下でも導体層との界面で剥離が発生しにくくなる。また、この充填材は、壁面に金属膜が形成されたスルーホールに充填されるので、金属イオンのマイグレーションが発生しない。 【0010】金属粒子としては、銅、金、銀、アルミニウム、ニッケル、チタン、クロム、すず/鉛、パラジウム、プラチナなどが使用できる。なお、この金属粒子の粒子径は、 0.1〜50μmがよい。この理由は、 0.1μm未満であると、銅表面が酸化して樹脂に対する濡れ性が悪くなり、一方、50μmを超えると、印刷性が悪くなるからである。 【0011】また、この金属粒子の配合量は、全体量に対して30〜90wt%がよい。この理由は、30wt%より少ないと、フタめっき(スルーホールからの露出面を覆って形成される導体層)との密着性が悪くなり、一方、90wt%を超えると、印刷性が悪化するからである。 【0012】使用される樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型などのエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂、FEP、PFA、PPS、PEN、PES、ナイロン、アラミド、PEEK、PEKK、PETなどが使用できる。硬化剤としては、イミダゾール系、フェノール系、アミン系などの硬化剤が使用できる。溶剤としては、NMP(ノルマルメチルピロリドン)、DMDG(ジエチレングリコールジメチルエーテル)、グリセリン、水、1−又は2−又は3−のシクロヘキサノール、シクロヘキサノン、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノールなどが使用できる。 【0013】特に、この充填材の最適組成としては、重量比で6:4〜9:1のCu粉とビスフェノールF型の無溶剤エポキシ(油化シェル製、商品名:E-807)の混合物と硬化剤の組合せ、あるいは重量比で8:2:3のCu粉とPPSとNMPの組合せが好ましい。この充填材は、非導電性であることが望ましい。非導電性の方が硬化収縮が小さく、導体層やバイアホールとの剥離が起こりにくいからである。 【0014】本発明の多層プリント配線板では、充填材が充填されたスルーホールの内壁導体表面に粗化層が形成されていることが望ましい。スルーホール内壁の導体表面に粗化層が形成されるのは、充填材とスルーホールとが粗化層を介して密着し隙間が発生しないからである。もし、充填材とスルーホールとの間に空隙が存在すると、その直上に電解めっきで形成される導体層は、平坦なものとならなかったり、空隙中の空気が熱膨張してクラックや剥離を引き起こしたりし、また一方で、空隙に水が溜まってマイグレーションやクラックの原因となったりする。この点、粗化層が形成されているとこのような不良発生を防止することができる。 【0015】また、本発明において、充填材のスルーホールからの露出面を覆う導体層の表面には、スルーホール内壁の導体表面に形成した粗化層と同様の粗化層が形成されていることが有利である。この理由は、粗化層により層間樹脂絶縁層やバイアホールとの密着性を改善することができるからである。特に、導体層の側面に粗化層が形成されていると、導体層側面と層間樹脂絶縁層との密着不足によってこれらの界面を起点として層間樹脂絶縁層に向けて発生するクラックを抑制することができる。 【0016】このようなスルホール内壁や導体層の表面に形成される粗化層の厚さは、 0.1〜10μmがよい。この理由は、厚すぎると層間ショートの原因となり、薄すぎると被着体との密着力が低くなるからである。この粗化層としては、スルーホール内壁の導体あるいは導体層の表面を、酸化(黒化)−還元処理して形成したもの、有機酸と第二銅錯体の混合水溶液で処理して形成したもの、あるいは銅−ニッケル−リン針状合金のめっき処理にて形成したものがよい。 【0017】これらの処理のうち、酸化(黒化)−還元処理による方法では、NaOH(10g/l )、NaClO2(40g/l )、Na3PO4 (6g/l )を酸化浴(黒化浴)、NaOH (10g/l )、NaBH4 (6g/l )を還元浴とする。 【0018】また、有機酸−第二銅錯体の混合水溶液を用いた処理では、スプレーやバブリングなどの酸素共存条件下で次のように作用し、導体回路である銅などの金属箔を溶解させる。 Cu+Cu(II)An →2Cu(I)An/22Cu(I)An/2 +n/4O2 +nAH (エアレーション)→2Cu(II)An +n/2H2OA は錯化剤(キレート剤として作用)、n は配位数である。 【0019】この処理で用いられる第二銅錯体は、アゾール類の第二銅錯体がよい。このアゾール類の第二銅錯体は、金属銅などを酸化するための酸化剤として作用する。アゾール類としては、ジアゾール、トリアゾール、テトラゾールがよい。なかでもイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾールなどがよい。このアゾール類の第二銅錯体の含有量は、1〜15重量%がよい。この範囲内にあれば、溶解性および安定性に優れるからである。 【0020】また、有機酸は、酸化銅を溶解させるために配合させるものである。具体例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、アクリル酸、クロトン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、安息香酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、スルファミン酸から選ばれるいずれか少なくとも1種がよい。この有機酸の含有量は、 0.1〜30重量%がよい。酸化された銅の溶解性を維持し、かつ溶解安定性を確保するためである。なお、発生した第一銅錯体は、酸の作用で溶解し、酸素と結合して第二銅錯体となって、再び銅の酸化に寄与する。また、有機酸に加えて、ホウフッ酸、塩酸、硫酸などの無機酸を添加してもよい。 【0021】この有機酸−第二銅錯体からなるエッチング液には、銅の溶解やアゾール類の酸化作用を補助するために、ハロゲンイオン、例えば、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオンなどを加えてもよい。このハロゲンイオンは、塩酸、塩化ナトリウムなどを添加して供給できる。ハロゲンイオン量は、0.01〜20重量%がよい。この範囲内にあれば、形成された粗化層は層間樹脂絶縁層との密着性に優れるからである。この有機酸−第二銅錯体からなるエッチング液は、アゾール類の第二銅錯体および有機酸(必要に応じてハロゲンイオン)を、水に溶解して調製する。 【0022】また、銅−ニッケル−リンからなる針状合金のめっき処理では、硫酸銅1〜40g/l 、硫酸ニッケル 0.1〜6.0 g/l 、クエン酸10〜20g/l 、次亜リン酸塩10〜100 g/l 、ホウ酸10〜40g/l 、界面活性剤0.01〜10g/l からなる液組成のめっき浴を用いることが望ましい。 【0023】本発明において、ビルドアップ配線層で使用される層間樹脂絶縁層としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の複合体を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、熱硬化性ポリフェニレンエーテル(PPE)などが使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、熱可塑型ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフォン(PPES)、4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合体(FEP)、4フッ化エチレンパーフロロアルコキシ共重合体(PFA)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリオレフィン系樹脂などが使用できる。熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の複合体としては、エポキシ樹脂−PES、エポキシ樹脂−PSF、エポキシ樹脂−PPS、エポキシ樹脂−PPESなどが使用できる。 【0024】また本発明において、層間樹脂絶縁層としては、無電解めっき用接着剤を用いることができる。この無電解めっき用接着剤としては、硬化処理された酸あるいは酸化剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子が、硬化処理によって酸あるいは酸化剤に難溶性となる未硬化の耐熱性樹脂中に分散されてなるものが最適である。この理由は、酸や酸化剤で処理することにより、耐熱性樹脂粒子が溶解除去されて、表面に蛸つぼ状のアンカーからなる粗化面が形成できるからである。粗化面の深さは、0.01〜20μmがよい。密着性を確保するためである。また、セミアディティブプロセスにおいては、 0.1〜5μmがよい。密着性を確保しつつ、無電解めっき膜を除去できる範囲だからである。 【0025】上記無電解めっき用接着剤において、特に硬化処理された前記耐熱性樹脂粒子としては、■平均粒径が10μm以下の耐熱性樹脂粉末、■平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させた凝集粒子、■平均粒径が2〜10μmの耐熱性樹脂粉末と平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末との混合物、■平均粒径が2〜10μmの耐熱性樹脂粉末の表面に平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末または無機粉末のいずれか少なくとも1種を付着させてなる疑似粒子、■平均粒径が 0.1〜0.8 μmの耐熱性樹脂粉末と平均粒径が 0.8μmを超え2μm未満の耐熱性樹脂粉末との混合物、■平均粒径が 0.1〜1.0 μmの耐熱性樹脂粉末、から選ばれるいずれか少なくとも1種を用いることが望ましい。これらは、より複雑なアンカーを形成できるからである。この無電解めっき用接着剤で使用される耐熱性樹脂は、前述の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の複合体を使用できる。 【0026】本発明において、多層コア基板上に形成された導体層(スルーホールに充填された充填材を覆うものを含む)と層間樹脂絶縁層上に形成された外層導体回路は、バイアホールで接続することができる。この場合、バイアホールは、めっき膜や充填材で充填してもよい。 【0027】以下、本発明の多層プリント配線板を製造する方法について一例を挙げて具体的に説明する。なお、以下に述べる方法は、セミアディティブ法による多層プリント配線板の製造方法に関するものであるが、本発明における多層プリント配線板の製造方法では、フルアディティブ法やマルチラミネーション法、ピンラミネーション法を採用することができる。 【0028】(1) 基板、内層導体パターンおよび樹脂絶縁層の形成■.多層コア基板は、前述したように、内層導体回路、絶縁樹脂層およびバイアホールを含んだ内層ビルドアップ配線層を含んで形成されるが、まず、樹脂基板の表面に内層導体パターンおよび樹脂絶縁層を形成した基板を作製する。樹脂基板としては、無機繊維を含む樹脂基板を用いることが望ましく、たとえば、ガラス布エポキシ基板、ガラス布ポリイミド基板、ガラス布ビスマレイド−トリアジン樹脂基板あるいはガラス布フッ素樹脂基板などのうちから選ばれるものが好適である。 【0029】■.前記内層回路パターンの形成は、樹脂基板の両面に銅箔を張った銅張積層板をエッチングすることにより行う。 ■.次に、内層回路パターンを形成した配線基板の両面に樹脂絶縁層を形成する。この樹脂絶縁層は、コア基板内の層間樹脂絶縁層として機能する。この樹脂絶縁層は、未硬化液を塗布したり、フィルム状の樹脂を熱圧してラミネートすることにより形成される。 【0030】(2) スルーホールおよびバイアホールの形成■.次に、樹脂基板、内層回路パターンの一部および樹脂絶縁層を貫通する貫通孔(スルーホール用貫通孔)を設けるとともに、上記樹脂絶縁層を貫通して内層回路パターンに達するバイアホール形成用開口を設ける。スルーホール開口の穿設は、ドリル加工またはレーザ加工により、またバイアホール形成用開口の穿設は、レーザ加工や露光現像処理にて行う。このとき、使用されるレーザ光は、炭酸ガスレーザ、紫外線レーザ、エキシマレーザなどがある。 【0031】■.このような開口形成の後、デスミア処理を行う。デスミア処理は、クロム酸、過マンガン酸塩などの水溶液からなる酸化剤を使用して行うことができ、また酸素プラズマ、CF4 と酸素の混合プラズマやコロナ放電などで処理してもよい。また、低圧水銀ランプを用いて紫外線を照射することにより、表面改質することもできる。 ■.次に、スルーホール開口の内壁面、樹脂絶縁層表面、およびバイアホール形成用開口の内壁面に無電解めっきを施して、それぞれスルーホールおよびバイアホールを形成する。無電解めっきとしては銅めっきがよい。なお、基板表面が、フッ素樹脂のようにめっきのつきまわりが悪い樹脂である場合は、有機金属ナトリウムからなる前処理剤(商品名:潤工社製:テトラエッチ)、プラズマ処理などの表面改質を行う。 【0032】■.次に、スルーホール開口の内壁面および樹脂絶縁層表面に施した無電解めっきに対する厚付けのために電解めっき処理を行うと同時に、バイアホール形成用開口の内壁面に施した無電解めっき上に電解めっき処理を施して、開口内を電解めっきで充填するための処理を行う。電解めっきは銅めっきがよい。そしてさらに、スルーホール内壁面の電解めっき膜、基板表面の電解めっき膜およびバイアホール表面の電解めっき膜を粗化処理して粗化層を設ける。この粗化層には、黒化(酸化)−還元処理によるもの、有機酸と第二銅錯体の混合水溶液をスプレー処理して形成したもの、あるいは銅−ニッケル−リン針状合金めっきによるものがある。 【0033】(3) スルーホールへの充填材の充填■.前記(2) で形成したスルーホールに、前述した構成の充填材を充填する。具体的には、充填材は、スルーホール部分に開口を設けたマスクを載置した基板上に、印刷法にて塗布することによりスルーホールに充填され、充填後、乾燥、硬化させる。この充填材には、金属粒子と樹脂の密着力を上げるために、シランカップリング剤などの金属表面改質剤を添加してもよい。また、その他の添加剤として、アクリル系消泡剤やシリコン系消泡剤などの消泡剤、シリカやアルミナ、タルクなどの無機充填剤を添加してもよい。また、金属粒子の表面には、シランカップリング剤を付着させてもよい。 【0034】このような充填材は、例えば、以下の条件にて印刷される。すなわち、テトロン製メッシュ版の印刷マスク版と45℃の角スキージを用い、Cuペースト粘度: 120Pa・s、スキージ速度:13mm/sec 、スキージ押込み量:1mmの条件で印刷する。 【0035】■.スルーホールからはみ出した充填材および基板の電解めっき膜表面の粗化層を研磨により除去して、基板表面を平坦化する。研磨は、ベルトサンダーやバフ研磨がよい。 【0036】(4) 導体層(コア基板上の導体回路と充填材を覆う導体層)の形成■.前記(3) で平坦化した基板の表面に触媒核を付与した後、無電解めっきを施し、厚さ 0.1〜5μm程度の無電解めっき膜を形成し、さらに必要に応じて電解めっきを施し、厚さ5〜25μmの電解めっき膜を設ける。次に、めっき膜の表面に、感光性のドライフィルムを加熱プレスにより、ミネートし、パターンが描画されたフォトマスクフィルム(ガラス製がよい)を載置し、露光した後、現像液で現像してエッチングレジストを設ける。そして、エッチングレジスト非形成部分の導体をエッチング液で溶解除去することにより、導体回路部分(バイアホール接続用導体層を含む)および充填材を覆う導体層部分を形成する。そのエッチング液としては、硫酸−過酸化水素の水溶液、過硫酸アンモニウムや過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩水溶液、塩化第二鉄や塩化第二銅の水溶液がよい。 【0037】■.そして、エッチングレジストを剥離して、独立した導体回路および充填剤を覆う導体層とした後、その導体回路および導体層の表面に、粗化層を形成する。上記導体回路および充填材を覆う導体層の表面に粗化層を形成すると、その導体は、層間樹脂絶縁層との密着性に優れるので、導体回路および充填材を覆う導体層の側面と樹脂絶縁層との界面を起点とするクラックが発生しない。また一方で、充填材を覆う導体層は、電気的に接続されるバイアホールとの密着性が改善される。この粗化層の形成方法は、前述したとおりであり、黒化(酸化)−還元処理、針状合金めっき、あるいはエッチングして形成する方法などがある。 【0038】さらに、粗化後に、基板表面の導体層に起因する凹凸を無くすため、導体回路間に樹脂を塗布して充填し、これを硬化し、表面を導体が露出するまで研磨して平滑化してもよい。樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、イミダゾール硬化剤および無機粒子からなる樹脂を使用することが望ましい。ビスフェノール型エポキシ樹脂は、粘度が低く、塗布しやすいからである。また、ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、溶剤を使用しなくてもよいため、加熱硬化時に溶剤が揮発することに起因するクラックや剥離を防止でき、有利である。そしてさらに、研磨後に導体層表面に粗化層を設けることが望ましい。 【0039】なお、外層導体層の形成方法として、以下の工程を採用することができる。即ち、前記 (1)〜(3) の工程を終えた基板にめっきレジストを形成し、次いでレジスト非形成部分に電解めっきを施して導体回路および導体層部分を形成し、これらの導体上に、ホウフッ化スズ、ホウフッ化鉛、ホウフッ化水素酸、ペプトンからなる電解半田めっき液を用いて半田めっき膜を形成した後、めっきレジストを除去し、そのめっきレジスト下の無電解めっき膜および銅箔をエッチング除去して独立パターンを形成し、さらに、半田めっき膜をホウフッ酸水溶液で溶解除去して導体層を形成する。 【0040】(5) 層間樹脂絶縁層および外層導体回路の形成■.このようにして作製した配線基板の上に、層間樹脂絶縁層を形成する。層間樹脂絶縁層としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の複合体を使用できる。また、本発明では、層間樹脂絶縁材として前述した無電解めっき用接着剤を用いることができる。層間樹脂絶縁層は、これらの樹脂の未硬化液を塗布したり、フィルム状の樹脂を熱圧着してラミネートすることにより形成される。 【0041】■.次に、この層間樹脂絶縁層に被覆される下層の導体回路との電気的接続を確保するために、バイアホール形成用の開口を層間樹脂絶縁層に設ける。この開口の穿孔は、層間樹脂絶縁層が感光性樹脂からなる場合は、露光、現像処理にて行い、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂からなる場合は、レーザ光にて行う。このとき、使用されるレーザ光としては、炭酸ガスレーザ、紫外線レーザ、エキシマレーザなどがある。レーザ光にて孔明けした場合は、デスミア処理を行ってもよい。このデスミア処理は、クロム酸、過マンガン酸塩などの水溶液からなる酸化剤を使用して行うことができ、また酸素プラズマなどで処理してもよい。 【0042】■.開口を有する層間樹脂絶縁層を形成した後、必要に応じてその表面を粗化する。上述した無電解めっき用接着剤を層間樹脂絶縁層として使用した場合は、表面を酸化剤で処理して耐熱性樹脂粒子のみを選択的に除去して粗化する。また、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を使用した場合でも、クロム酸、過マンガン酸塩などの水溶液から選ばれる酸化剤による表面粗化処理が有効である。なお、酸化剤では粗化されないフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン等)などの樹脂の場合は、プラズマ処理やテトラエッチなどにより表面を粗化する。 【0043】■.次に、無電解めっき用の触媒核を付与する。一般に触媒核は、パラジウム−スズコロイドであり、この溶液に基板を浸漬、乾燥、加熱処理して樹脂表面に触媒核を固定する。また、金属核をCVD、スパッタ、プラズマにより樹脂表面に打ち込んで触媒核とすることができる。この場合、樹脂表面に金属核が埋め込まれることになり、この金属核を中心にめっきが析出して導体回路が形成されるため、粗化しにくい樹脂やフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン等)のように樹脂と導体回路との密着が悪い樹脂でも、密着性を確保できる。この金属核としては、パラジウム、銀、金、白金、チタン、銅およびニッケルから選ばれる少なくとも1種以上がよい。なお、金属核の量は、20μg/cm2 以下がよい。この量を超えると金属核を除去しなければならないからである。 【0044】■.次に、層間樹脂絶縁層の表面に無電解めっきを施し、全面に無電解めっき膜を形成する。無電解めっき膜の厚みは 0.1〜5μm、より望ましくは 0.5〜3μmである。 ■.そして、無電解めっき膜上にめっきレジストを形成する。めっきレジストは、前述のように感光性ドライフィルムをラミネートして露光、現像処理して形成される。 ■.さらに、電解めっきを行い、導体回路部分(バイアホール部分を含む)を厚付けする。電解めっき膜は、5〜30μmがよい。また、バイアホール部分は、電解めっき膜にて充填されることが望ましい。 ■.そしてさらに、めっきレジストを剥離した後、そのめっきレジスト下の無電解めっき膜をエッチングにて溶解除去し、独立した導体回路(バイアホールを含む)を形成する。エッチング液としては、硫酸−過酸化水素の水溶液、過硫酸アンモニウムや過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩水溶液、塩化第二鉄や塩化第二銅の水溶液がよい。以下、実施例をもとに説明する。 【0045】 【実施例】(実施例1) (1) 厚さ 0.5mmの両面銅張積層板を用意し、まず、この両面にエッチングレジストを設け、硫酸−過酸化水素水溶液でエッチング処理し、内層導体回路2を有する樹脂基板1を得た。次いで、この基板1の両面に、樹脂絶縁層3を形成すべく、たとえば、以下のような組成からなる樹脂をロールコータにて塗布して、コア基板を作製した(図1(a) 参照)。 ■.クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製、分子量:2500)の25%アクリル化物80重量部の濃度でジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)に溶解させた樹脂液 400重量部、感光性モノマー(東亜合成社製、アロニックスM325)60重量部、消泡剤(サンノプコ社製S−65)5重量部およびN−メチルピロリドン(NMP)35重量部を容器にとり、攪拌混合することにより混合組成物を調製した。 ■.ポリエーテルスルフォン(PES)80重量部、および、エポキシ樹脂粒子(三洋化成社製、ポリマーポール)の平均粒径0.5 μmのもの 145重量部を別の容器により、攪拌混合した後、さらにNMP 285重量部を添加し、ビーズミルで攪拌混合し、別の混合組成物を調製した。 ■.イミダゾール硬化剤(四国化成社製、2E4MZ−CN)20重量部、光重合開始剤であるベンゾフェノン 20 重量部、光増感剤(保土ヶ谷化学製、EAB)4重量部およびNMP 16 重量部をさらに別の容器にとり、攪拌混合することにより混合組成物を調製した。そして、■、■および■で調製した混合組成物を混合することにより樹脂組成物を得た。 【0046】(2) 次に、コア基板にスルーホール形成用の直径 300μmの貫通孔4をドリルで削孔すると共に、樹脂絶縁層3から内層導体回路2に達する直径50μmのバイアホール形成用開口5をレーザ加工によって設けた(図1(b) 参照)。つぎに、800 g/l クロム酸水溶液で粗化処理し、中和・洗浄後にパラジウム−スズコロイドを付着させ、下記組成で無電解めっきを施して、貫通孔の内壁面、基板全面およびバイアホール形成用開口の内壁面に、0.6 μmの無電解めっき膜を形成した。 〔無電解めっき水溶液〕 EDTA 150 g/l硫酸銅 20 g/lHCHO 30 ml/lNaOH 40 g/lα、α’−ビピリジル 80 mg/lPEG 0.1 g/l〔無電解めっき条件〕 70℃の液温度で30分【0047】次いで、以下の条件で、厚付けのために電解銅めっきを施し、貫通孔4および基板表面に厚さ15μmの電解銅めっき膜6を形成してスルーホール10を形成するとともに、無電解めっき膜が形成されたバイアホール用開口5内を電解銅めっき6で充填し、バイアホール12を形成した(図1(c) 参照)。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤(アトテックジャパン製、商品名:カパラシドGL) 1 ml/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1A/dm2 時間 30分 温度 室温【0048】(3) 前記(2) で電解銅めっき膜6からなる導体(スルーホール10、バイアホール12を含む)を形成した基板を、水洗いし、乾燥した後、NaOH(10g/l )、NaClO2(40 g/l )Na3PO4 (6g/l )を酸化浴(黒化浴)、NaOH(10g/l )、NaBH4 (6g/l )を還元浴とする酸化還元処理に供し、そのスルーホール10、バイアホール12を含む導体の全表面に粗化層11を設けた(図1(d) 参照)。 【0049】(4) 次に、平均粒径10μmの銅粒子を含む充填材8(タツタ電線製の非導電性穴埋め銅ペースト、商品名:DDペースト)を、スルーホール10にスクリーン印刷によって充填し、乾燥、硬化させた。そして、導体上面の粗化層11およびスルーホール10からはみ出した充填材8を、#600 のベルト研磨紙(三共理化学製)を用いたベルトサンダー研磨により除去し、さらにこのベルトサンダー研磨による傷を取り除くためのバフ研磨を行い、基板表面を平坦化した(図1(e) 参照)。 【0050】(5) 前記(4) で平坦化した基板表面に、パラジウム触媒(アトテック製)を付与し、前記(2) の条件に従って無電解銅めっきを施すことにより、厚さ 0.6μmの無電解銅めっき膜14を形成した(図1(f) 参照)。 【0051】(6) ついで、前記(2) の条件に従って電解銅めっきを施し、厚さ15μmの電解銅めっき膜15を形成し、導体回路9となる部分の厚付け、およびスルーホール10に充填された充填材8を覆う導体層13(円形のスルーホールランドとなる)となる部分を形成した。 【0052】(7) 導体回路9および導体層13となる部分を形成した基板の両面に、市販の感光性ドライフィルムを張り付け、マスク載置して、100 mJ/cm2 で露光、0.8 %炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15μmのエッチングレジスト16を形成した(図2(a) 参照)。 【0053】(8) そして、エッチングレジスト16を形成してない部分のめっき膜を、硫酸と過酸化水素の混合液を用いるエッチングにて溶解除去し、さらに、エッチングレジスト16を5%KOHで剥離除去して、独立した導体回路9および充填材8を覆う導体層13を形成した(図2(b) 参照)。 【0054】(9) 次に、導体回路9および充填材8を覆う導体層13の表面にCu−Ni−P合金からなる厚さ 2.5μmの粗化層(凹凸層)17を形成し、さらにこの粗化層17の表面に厚さ 0.3μmのSn層を形成した(図2(c) 参照、但し、Sn層については図示しない)。その形成方法は以下のようである。即ち、基板を酸性脱脂してソフトエッチングし、次いで、塩化パラジウムと有機酸からなる触媒溶液で処理して、Pd触媒を付与し、この触媒を活性化した後、硫酸銅8g/l 、硫酸ニッケル 0.6g/l、クエン酸15g/l 、次亜リン酸ナトリウム29g/l 、ホウ酸31g/l 、界面活性剤 0.1g/l 、pH=9からなる無電解めっき浴にてめっきを施し、導体回路9および充填材8を覆う導体層13の表面にCu−Ni−P合金の粗化層17を設けた。ついで、ホウフッ化スズ 0.1 mol/l 、チオ尿素 1.0 mol/l 、温度50℃、pH=1.2 の条件でCu−Sn置換反応させ、粗化層17の表面に厚さ 0.3μmのSn層を設けた(Sn層については図示しない)。 【0055】(10) 無電解めっき用接着剤A、Bを以下の方法で調製した。 A.上層の無電解めっき用接着剤の調製■.クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製、分子量2500)の25%アクリル化物を35重量部(固形分80%)、感光性モノマー(東亜合成製、アロニックスM315 )3.15重量部、消泡剤(サンノプコ製、S−65)0.5 重量部、NMPを 3.6重量部を攪拌混合した。 ■.ポリエーテルスルフォン(PES)12重量部、エポキシ樹脂粒子(三洋化成製、ポリマーポール)の平均粒径 1.0μmのものを 7.2重量部、平均粒径 0.5μmのものを3.09重量部、を混合した後、さらにNMP30重量部を添加し、ビーズミルで攪拌混合した。 ■.イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)2重量部、光開始剤(チバガイギー製、イルガキュア I−907 )2重量部、光増感剤(日本化薬製、DETX-S)0.2 重量部、NMP1.5 重量部を攪拌混合した。これらを混合して無電解めっき用接着剤組成物Aを調製した。 【0056】B.下層の無電解めっき用接着剤の調製■.クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製、分子量2500)の25%アクリル化物を35重量部(固形分80%)、感光性モノマー(東亜合成製、アロニックスM315 )4重量部、消泡剤(サンノプコ製、S−65)0.5 重量部、NMPを 3.6重量部を攪拌混合した。 ■.ポリエーテルスルフォン(PES)12重量部、エポキシ樹脂粒子(三洋化成製、ポリマーポール)の平均粒径 0.5μmのものを 14.49重量部、を混合した後、さらにNMP20重量部を添加し、ビーズミルで攪拌混合した。 ■.イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)2重量部、光開始剤(チバガイギー製、イルガキュア I−907 )2重量部、光増感剤(日本化薬製、DETX-S) 0.2重量部、NMP 1.5重量部を攪拌混合した。これらを混合して下層の無電解めっき用接着剤Bを調製した。 【0057】(11) 基板の両面に、まず、前記(10)で調製したBの無電解めっき用接着剤(粘度 1.5Pa・s) をロールコータを用いて塗布し、水平状態で20分間放置してから、60℃で30分の乾燥を行い、次いで、Aの無電解めっき用接着剤(粘度1.0 Pa・s) をロールコータを用いて塗布し、水平状態で20分間放置してから、60℃で30分の乾燥を行い、厚さ40μmの接着剤層18(2層構造)を形成した(図2(d) 参照、但し、接着剤層の2層構造は省略している)。 【0058】(12) 接着剤層18を形成した基板の両面に、85μmφの黒円が印刷されたフォトマスクフィルムを密着させ、超高圧水銀灯により 500mJ/cm2 で露光した。これをDMDG(ジエチレングリコールジメチルエーテル)溶液でスプレー現像することにより、接着剤層に85μmφのバイアホールとなる開口19を形成した。さらに、当該基板を超高圧水銀灯により3000mJ/cm2 で露光し、100 ℃で1時間、その後 150℃で5時間の加熱処理をすることにより、フォトマスクフィルムに相当する寸法精度に優れた開口(バイアホール形成用開口13)を有する厚さ35μmの層間絶縁材層(接着剤層18)を形成した(図2(e) 参照)。なお、バイアホールとなる開口19には、スズめっき層を部分的に露出させた。 【0059】(13) バイアホール形成用開口19を形成した基板を、クロム酸に20分間浸漬し、接着剤層表面に存在するエポキシ樹脂粒子を溶解除去して、当該接着剤層18の表面をRmax=1〜5 μm程度の深さで粗化し、その後、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗した。 【0060】(14) 接着剤層表面の粗化(粗化深さ 3.5μm)を行った基板に対し、パラジウム触媒(アトテック製)を付与することにより、接着剤層18およびバイアホール形成用開口19の表面に触媒核を付与した。 【0061】(15) 前記(2) と同じ組成の無電解銅めっき浴中に基板を浸漬して、粗面全体に厚さ 0.6μmの無電解銅めっき膜20を形成した(図3(a) 参照)。このとき、無電解銅めっき膜20は薄いために、この無電解めっき膜20の表面には、接着剤層18の粗化面に追従した凹凸が観察された。 【0062】(16) 市販の感光性ドライフィルムを無電解銅めっき膜20に張り付け、マスクを載置して、100 mJ/cm2 で露光、0.8 %炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15μmのめっきレジスト21を設けた(図3(b) 参照)。 【0063】(16) 次いで、前記(6) の条件に従って電解銅めっきを施し、厚さ15μmの電解銅めっき膜22を形成し、導体回路の厚付け、およびバイアホールの厚付けを行った(図3(c) 参照)。 【0064】(17) めっきレジスト21を5%KOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト21下の無電解めっき膜20を硫酸と過酸化水素の混合液でエッチング処理して溶解除去し、無電解銅めっき膜20と電解銅めっき膜22からなる厚さ16μmの導体回路25(バイアホール24を含む)を形成した。(図3(d) 参照)。なお、接着剤層18の粗化面に残っているPdをクロム酸(800g/l)に1〜10分浸漬して除去した。 【0065】(18) 前記(17)で導体回路25(バイアホール24を含む)を形成した基板を,硫酸銅8g/l 、硫酸ニッケル0.6g/l 、クエン酸15g/l 、次亜リン酸ナトリウム29g/l ,ホウ酸31g/l 、界面活性剤0.1g/l からなるpH=9の無電解めっき液に浸漬し、該導体回路の表面に厚さ3μmの銅−ニッケル−リンからなる粗化層26を形成した。このとき、粗化層26をEPMA(蛍光X線分析)で分析したところ、銅 98mol%、ニッケル 1.5mol %、リン 0.5 mol%の組成比を示した。そしてさらに、その基板を水洗いし、0.1mol/1 ホウふっ化スズ−1.0mol/1 チオ尿素液からなる無電解スズ置換めっき浴に50℃で1時間浸漬し、前記粗化層26の表面に厚さ0.05μmのスズ置換めっき層を形成した(但し、スズ置換めっき層については図示しない)。 【0066】(19) 前記(11)〜(18)の工程を繰り返すことにより、さらに上層の層間樹脂絶縁層18'と導体回路25(バイアホール24を含む)を1層積層し、片面3層の多層配線基板を得た(第8図(a)参照)。なお、ここでは、導体回路の表面に銅−ニッケル−リンからなる粗化層26を設けるが、この粗化層26表面にはスズ置換めっき層を形成しない。 【0067】(20)一方、DMDGに溶解させた60重量%のクレゾールノポラック型エポヰシ樹脂(日本化薬製)のエポヰシ基50%をアクリル化した感光性付与のオリゴマー(分子量4000)を46.67 重量部、メチルエチルケトンに溶解させた80重量%のビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製、エピコート1001)14.121重量部、イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ−CN)1.6 重量部、感光性モノマーである多価アクリルモノマー(日本化薬製、R604 )1.5 重量部、同じく多価アクリルモノマー(共栄社化学製、DPE6A)3.0 重量部、アクリル酸エステル重合物からなるレベリング剤(共栄社製、ポリフローNo.75)0.36重量部を混合し、この混合物に対して光開始剤としてのペンゾフェノン(関東化学製)2.0 重量部、光増感割としてのEAB(保土ヶ谷化学製)0.2 重量部を加え、さらにDMDG(ジエチレングリコールジメチルエーテル)1.0 重量部を加えて、粘度を25℃で1.4 ±0.3 Pa・Sに調整したソルダーレジスト組成物を得た。なお、粘度測定は、B型粘度計(東京計器、DVL−B型)で60 rpmの場合はローターNo. 4、6rpm の場合はローターNo. 3によった。 【0068】(21)前記(19)で得られた多層配線基板の両面に、上記ソルダーレジスト組成物を20μmの厚さで塗布した。次いで、70℃で20分間、70℃で30分間の乾燥処理を行った後、クロム層によってソルダーレジスト開口部の円パターン(マスクパターン)が描画された厚さ5mmのソーダライムガラス基坂を、クロム層が形成された側をソルダーレジスト層に密着させて1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMTG現像処理した。さらに、80℃で1時間、100 ℃で1時間、120 ℃で1時間、150 ℃で3時間の条件で加熱処理し、パッド部分が開口した(開口径200 μm)ソルダーレジスト層27(厚み20μm)を形成した。 【0069】(22)次に、ソルダーレジスト層27を形成した基板を、塩化ニッケル30g/l 、次亜リン酸ナトリウム10g/l 、クエン酸ナトリウム10g/l からなるpH=5の無電解ニッケルめっき液に20分間浸漬して、開口部に厚さ5μmのニッケルめっき層28を形成した。さらに、その基板を、シアン化金力リウム2g/l 、塩化アンモニウム75g/l 、クエン酸ナトリウム50g/l 、次亜リン酸ナトリウム10g/l からなる無電解金めっき液に93℃の条件で23秒間浸漬して、ニッケルめっき層28上に厚さ0.03μmの金めっき層29を形成した。 【0070】(23)そして、ソルダーレジスト層27の開口部に、はんだペーストを印刷して200 ℃でリフローすることによりはんだバンプ(はんだ体)30を形成し、はんだバンプを有する片面4層の多層プリント配線板を製造した(第8図(b)参照)。なお、はんだとしては、スズ−銀、スズ−インジウム、スズ−亜鉛、スズ−ビスマスなどが使用できる。 【0071】このようにして製造した多層プリント配線板では、多層コア基板のスルーホールのランド形状を真円とすることができ、ランドピッチを 600μm程度にできるため、スルーホールを密集して形成でき、スルーホールの高密度化が容易に達成できる。しかも、基板中のスルーホール数を増やすことができるので、多層コア基板内の内層導体回路との電気的接続をスルーホールを介して十分に確保することができる。 【0072】 【発明の効果】以上説明したように本発明のプリント配線板によれば、コア基板を多層化しても、コア基板内の内層導体回路との電気的接続をスルーホールを介して十分に確保することのできる、スルーホールの高密度化に有利な高密度配線板を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000158 【氏名又は名称】イビデン株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月13日(1999.4.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080687 【弁理士】 【氏名又は名称】小川 順三 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−299562(P2000−299562A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月24日(2000.10.24) |
| 【出願番号】 |
特願平11−105549 |
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