| 【発明の名称】 |
ワイヤーハーネスの検査・製造装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 俊秋
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| 【要約】 |
【課題】ワイヤーハーネスの端子と電線の接続状態の外観検査が信頼性高く、効率良く行なえるようにすることにある。
【解決手段】圧接部を撮像した画像に2値化処理を施して、金属光沢部の端子tが「白」の画素で、それ以外の電線aの外皮やコネクタC等の非光沢部が「黒」の画素となるようにする。その2値画像の電線aが正規に圧接された場合の先端位置Xに接するウインドw1 、キャビティsの奥の側へ離れたウインドw2 を設定する。正規に圧接された場合には、一つ目のウインドw1 の中は全て電線aの外皮の部分に対応するので、100%「黒」の画素となり、二つ目のウインドw2 内には電線aは侵入しないので、100%「白」の画素となる。この状態から外れたものを不良とする。こうして、電線aの接続状態の外観検査が自動、かつ非接触で行なわれ、信頼性が高く、効率の良い検査が行なえる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ワイヤーハーネスにおける電線と端子の接続の検査方法であって、前記接続部を撮像して2値化処理を施し、その2値画像の中に前記接続の良否の判定要素を定め、その判定要素を囲んでウインドを設定し、そのウインド内の前記判定要素に対応する黒または白の画素が占める割合を、前記接続が正規に行なわれた場合と比較して、接続の良否を判定するようにしたことを特徴とするワイヤーハーネスにおける電線と端子の接続の検査方法。 【請求項2】 前記接続の良否を電線の先端位置でもって判定する場合であって、前記電線の外皮表面又は端子の底面を前記判定要素とし、その判定要素を囲み、前記電線が正規に接続された場合のその先端位置に接して第1の前記ウインドを設定し、その先端位置を境にして、前記第1のウインドが存在しない側の、前記電線の先端位置から長さ方向に所定量離れた位置に、第2の前記ウインドを設定し、その第2のウインドと前記第1のウインド内の白または黒の画素の占める割合がともに接続が正規に行なわれた場合と所定の公差内で一致した時に、接続が良好に行なわれたと判定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のワイヤーハーネスにおける電線と端子の接続の検査方法。 【請求項3】 前記接続の良否を前記端子のバレル部のかしめ具合でもって判定する場合であって、前記バレルがかしめられた状態のその外面を第3の前記判定要素とし、そのバレルの外面を囲んで第3の前記ウインドを設定し、その第3のウインド内の黒または白の画素が占める割合が、バレルのかしめが正規に行なわれた場合と所定の公差内で一致した時に、接続が良好に行なわれたと判定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のワイヤーハーネスにおける電線と端子の接続の検査方法。 【請求項4】 前記電線と端子の接続状態の検査を複数の電線に対して同時に行なうようにしたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のワイヤーハーネスにおける電線と端子の接続の検査方法。 【請求項5】 コネクタに端子を実装する端子実装機と、その端子に電線を圧接する圧接機と、前記請求項1から4のいずれかに記載の検査を行なう検査装置と、前記電線が圧接されたコネクタにカバーを装着するコネクタカバー装着機がこの順に直列配置されていることを特徴とするワイヤーハーネスの製造装置。 【請求項6】 請求項5に記載の製造装置でワイヤーハーネスを製造する際、圧接後のコネクタカバーの装着を、前記検査によって圧接が良好に行なわれたと判定されたコネクタにのみ行なうようにしたことを特徴とするワイヤーハーネスの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、自動車や機電機器等に組み込まれるワイヤーハーネスの製造工程での電線と端子の接続の検査方法とその装置およびそれを備えたワイヤーハーネスの製造装置と製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、自動車用ワイヤーハーネスは、図19に示すように、複数のコネクタC1 、C2 、C3 (総称符号C)に電線aを接続したものであり、近年、その電線と端子の接続には、作業性の点から圧接接続(以下、単に圧接という)が多用されているが、図20に示すようなスロット壁uとバレル部bの両方を有する端子tについては、図21に示すような電線aをスロット壁uに圧入する圧接部22u(32u)とバレルかしめ部22b(32b)の両方を有する圧接金型22(32)を用いて圧接を行なう。 【0003】従来、この圧接による接続状態の良否判定として、接続強度をみるための機械的検査や導通の有無をみるための電気的検査を行なっている。 【0004】例えば、機械的検査では、端子tに接続された電線に力を掛けて電線が抜ける時の力(固着力)が規格値以上であるか否かで判定する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのような判定方法では以下のような問題がある。 【0006】電線が端子tに接続されていても、その接続位置が電線の長さ方向にずれていた場合、例えば、端子tの先端から電線の長さ方向に異常に突出していたりした場合には、ワイヤーハーネスW単独では導通検査を満たしながらも、本体(自動車)に装着した後、その部分の芯線が他の金属部と接触して短絡を起こすといったおそれがある。 【0007】また、圧接と圧着を同時に行なう場合、圧接は良好に行なわれても、圧着部でバレルbがうまくかしめられなかった場合には、この場合も上記機械的、電気的検査では、そのバレル部bのかしめ具合が不十分であることを発見できない場合がある。 【0008】さらに、そのような機械的、電気的検査は検査対象に対して接触して行なうので、製品を傷つけるおそれもある。 【0009】そこで、そのような電線と端子の接続の良否を判定するのに、上記のような機械的、電気的検査だけではなく、あるいはそれらに替わって、接続の状態を外観で捉えて、その外観で判定する必要がある。 【0010】その際、人手による目視の作業は非能率で、作業者によって判定具合にバラツキが生じるので信頼性が低いという問題がある。 【0011】そこで、この発明の課題は、上記したワイヤーハーネスの端子と電線の接続状態の外観検査が信頼性高く、効率的に行なわれるようにすることにある。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、この発明は、前記接続部を撮像して2値化処理を施し、その2値画像の中に前記接続の良否の判定要素を定めて、その判定要素を囲んでウインドを設定し、そのウインド内の前記判定要素に対応する白または黒の画素が占める割合を、前記接続が正規に行なわれた場合と比較して、接続の良否を判定するようにしたのである。 【0013】例えば、前記接続の良否を電線の先端位置でもって判定する場合、前記電線の外皮表面又は端子の底面を前記判定要素とし、前記電線が正規に接続された場合のその先端位置に接して第1の前記ウインドを設定し、その先端位置を境にして、前記第1のウインドが存在しない側の、前記電線の先端位置から長さ方向に所定量離れた位置に第2の前記ウインドを設定し、その第2のウインドと前記第1のウインド内の白または黒の画素の占める割合がともに接続が正規に行なわれた場合と所定の公差内で一致した時に、接続が良好に行なわれたと判定するのである。詳細は後述の実施形態(図11乃至図14)を参照のこと。 【0014】また、前記接続の良否を前記端子のバレル部のかしめ具合でもって判定する場合には、前記バレルがかしめられた状態のその外面を第3の前記判定要素とし、そのバレルの外面を囲んで第3の前記ウインドを設定し、その第3のウインド内の黒または白の画素が占める割合が、バレルのかしめが正規に行なわれた場合と所定の公差内で一致した時に、接続が良好に行なわれたと判定するのである。詳細は後述の実施形態(図15)を参照のこと。 【0015】このようにしたことにより、圧接の外観検査が自動で、かつ、非接触で行なわれるので、信頼性の高い、効率の良い検査が行なえる。 【0016】また、上記のように被検査部の画像処理による検査方法により、前記電線と端子の接続状態の良否の検査を複数の電線に対して同時に行なうことができるので、検査効率が格段に向上する。 【0017】そして、ワイヤーハーネスを製造する装置として、コネクタに端子を実装する端子実装機と、その端子に電線を圧接する圧接機と、前記した検査を行なう検査装置と、前記電線が圧接されたコネクタにカバーを装着するコネクタカバー装着機をこの順に直列配置したもので構成すれば、それら各装置の連動した動きによって、信頼性の高い品質のワイヤーハーネスが効率よく製造できる。 【0018】その製造装置において、コネクタカバー装着機によるコネクタカバーの装着を、前記検査装置によって圧接が良好に行なわれたと判定されたコネクタにのみ行なうようにでき、そのようにすれば、不良品に対する余計なカバーの装着を回避でき、工程の省略と材料の無駄をなくすことができ、さらに生産性の向上を図ることができる。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の一実施形態を説明し、従来例と同じものについては同一符号を付して説明を省略する。この実施形態は、図18に示すアッパーコネクタハウジングC21とロアーコネクタハウジングC22からなるコネクタC2 のそれぞれのハウジングC21、C22に、図17に示すように、電線aを端子tに接続した後、図19のごとく、両ハウジングC21、C22を嵌合して、ワイヤーハーネスWを得るものである。そのワイヤーハーネスWのコネクタC1 、C2 、C3 は、C2 、C3 が図18に示すものであり、C1 は端子数(キャビティ数)が一つ多いものである。 【0020】端子tは前記図20に示したスロット壁uとバレル部bを有するものであり、図18(a)に示すように、それが多数連なった端子帯Tから一つずつ切断されたものの所要数がハウジングCのキャビティsに水平方向から挿入される。アッパーコネクタハウジングC11、C21、C31の上蓋は繋ぎnを切断して、図18(b)の矢印のごとく反転することにより、同図(c)のごとく本体に嵌合する(詳細は、特願平9−145328号を参照のこと)。 【0021】電線aを端子tに接続する圧接金型は、後述の図8に示すように圧接刃22a、32aと押圧刃22p、32pから成るが、その圧接刃22a、32aの先端は前記図21に示したように圧接部22u(32u)とバレルかしめ部22b(32b)の両方を有しており、この圧接金型22(32)の下降によって圧接を行う。 【0022】図1は上記のようなワイヤーハーネスWの製造ラインの一例である。図の左下がラインの上流側で右上が下流側である。この製造ラインは、架台H上にレールRが設けられ、このレールRに沿って端子tをコネクタ(ハウジング)Cに実装する端子実装機A、前記した電線の圧接を行なう電線圧接装置B、その接続結果の外観検査とコネクタカバーの装着(アッパコネクタの嵌合)を行なう検査・組立装置Eがこの順に直列に配設されている。 【0023】前記圧接装置Bには二台の圧接機20、30が設けられており、上流側の圧接機20に電線調尺送り出し機40が付設されている。また、ラインの最後尾にはロアーコネクタCのセッティング部DとアッパおよびロアーコネクタのストッカQが設けられている。以上が、この製造ラインの各装置の配置であるが、次に、各装置の構成と動作の詳細を製造の流れに沿って説明する。 【0024】先ず、各コネクタ(ハウジング)Cが、セッティング部Dにおいて、ストッカQから人手によって、図17に示すパレットPの凹部に嵌合(載置)されて、図示しないリフタ及びコンベアによって、図1の一点鎖線の矢印のごとく、架台H内を通って端子実装機Aに至る。 【0025】端子実装機Aは端子リール10と端子切断・挿入ユニット11から成り、端子tが並列して帯状に連結された端子帯Tがリール10から端子切断・挿入ユニット11に送り込まれ、そのユニット11において、各端子tが切り離されるとともに、パレットP上のハウジングCの所要の位置のキャビティsに挿入される。端子tの挿入が終われば、パレットPはレールRに沿って設けた図示しないボールねじ等の搬送機構によって所要量送られて、次工程の電線圧接装置Bに移行される。 【0026】電線圧接装置Bは2台の圧接機20、30と上流側の圧接機20に付設された電線調尺送り出し機40および電線移載旋回ユニット50とから成る。電線調尺送り出し機40は電線ブレーキユニット41、電線送り量検出エンコーダユニット42、電線フィードユニット43とから成り、所要数、所要色の電線aが所要長さ、上流側の圧接機20に送り出される(この電線調尺送り出し機40の詳細は特開平10−154423号および特開平10−212068号公報参照)。 【0027】上流側の圧接機20は、図2乃至図5にその詳細を示し、サーボモータ21によって駆動されるボールネジ21aによって任意の圧接金型22を昇降させて電線aをキャビティ内の端子tに接続する。この圧接機20の構成および作用は特開平10−106374号公報を参照のこと。 【0028】複数の圧接金型22の下方には電線ガイド23が昇降自在に設けられており、このガイド23は圧接金型22が挿通する上下方向のスリット24とそのスリット24に直交して前後面に開口する横スリット25を有し、上昇した状態で上記電線調尺送り出し機40から所要数の電線aが送り込まれる。このガイド23の前面には昇降自在な電線揃え具26が設けられており、それが下降することによりガイド23内に挿通された電線aを揃える。ガイド23と揃え具26は圧接と同時(圧接金型22の下降と同時)に下降する。なお、ガイド23については、後述のチャック53の構成とほぼ同一であり、その図8および特開平10−97888号公報を参照のこと。 【0029】下流側の圧接機30は、図6、7に示すように2台備えられており、ともに上流側の圧接機20と構成作用は同じである。すなわち、サーボモータ31で駆動されるボールネジ31aによって任意の圧接金型32(これも前記圧接金型22と同形状であり、圧接部22u(32u)とバレルかしめ部22b(32b)の両方を有する)が昇降して電線aをキャビティ内の端子tに接続する。2台設けたのは、コネクタCの端子形状・配置の異なるものにより対応し易くするためである。この下流側の両圧接機30、30は図6の矢印のごとくスライドさせることによりパレットP上のハウジングCの圧接位置に対応させる。各圧接機20、30には圧接下死点ストロークセンサ27、37が設けられていて、所要の圧接深さを保証検出している。 【0030】電線移載旋回ユニット50は、モータ51により180度往復旋回するアーム52の先端にチャック53を設けたものである。このチャック53は、図8、9に示すように、上下方向のスリット54とそれに直交して前後面に開口するスリット55を有するガイド56と、そのガイド56に嵌まってスリット57を有するスライド板58とから成る。スライド板58は、エアシリンダ59により図8の矢印のごとく進退し、図9(b)のごとく、ガイド56とで電線aを把持してチャッキングする。 【0031】圧接金型22、32は、図8に示すように、電線aを圧接および圧着する圧接刃22a、32aの部分とチャック53(ガイド23)から突出する電線aに当接する押え刃22p、32pとから成る。このため、接続動作(圧接)につれて、図示鎖線のごとく、圧接刃22a、32aがスリット54、24に挿通して、その中の電線aを端子tのスロット壁uに圧入し、かつ、端子tのバレル部bをかしめて接続すると同時に押え刃22p、32pも突出する電線aをその接続動作に追従して下方に押し下げて、電線aに屈曲するなどの動きが生じないようにして、円滑な接続作用を行う。 【0032】いま、端子実装機AからパレットPが電線圧接装置Bに送られてくると、図2に示すように、アーム52は上流側の圧接機20の方に旋回して、そのチャック53がガイド23に沿い、その状態で電線調尺送り出し機40から、所要の電線aが所要本数ガイド23及びチャック53(スリット25、55)に送り込まれ、その先端は、後述のチャック53が他の圧接機30に対応した時、所要の圧接長さとなるように送り量が決定される。送り込まれた電線aは揃え具26によって揃えられた後(図3)、エアシリンダ59が作動してスライド板58により挾持される。 【0033】すると、図4に示すように、アーム52が下流側の圧接機30に向かって旋回するとともに、パレットPも下流側の圧接機30に向かう。パレットPは前もって移行していてもよい。このとき、電線調尺送り出し機40は、各電線aを所要長さ調尺して送り出す。図6に示すように、チャック53が下流側の圧接機30に沿うと、圧接機30が作動し、このとき、パレットPが左右動して、所要のハウジングC及び所要の端子tに電線aの一方の端部が接続される。以下、この圧接機30によって接続される電線aの端部を便宜的にA端と称し、もう一方の接続端部をB端と称する(後述するように、このB端は上流側の圧接機20によって端子tに接続される)。このA端の接続時は、チャッキングする電線数に応じてエアシリンダ59の吸引力が制御されて、常に最適な把持力の下で接続が行われる。チャッキングした全ての電線aのA端の接続が終了すると、パレットPは上流側の圧接機20の方に移行する。 【0034】パレットPが圧接機20に対応すると、ガイド23とともに圧接金型22が下降し、それとともにパレットPが左右動して、所要のハウジングCおよび端子tに電線aのB端が接続される。このとき、接続作用とともに、圧接金型22によって電線aが切断される。すなわち、この実施形態では圧接機20が電線切断機を兼ねている。圧接金型22による電線の切断は特開平10−106374号公報を参照。 【0035】ガイド23から送り出している全ての電線aのB端の接続が終了すると、再び、図2に示すように、アーム53が上流側の圧接機20の方に旋回し、以後、同様な作用が繰り返されて、ハウジングCに電線aが接続される。コネクタへの電線の接続が終了したパレットPは次工程の検査・組立装置Eに移行する。なお、パレットPを圧接機20、30に対して移動させ、電線aをクロス状等に接続する作用については特開平10−241473号公報を参照のこと。 【0036】検査・組立装置Eでは、パレットP上に載置された状態のハウジングCに対し、前半の外観検査装置60での画像処理によって、電線aと端子tの接続状態の外観検査(接続の良否判定)を行ない、後半の組立装置でコネクタへのカバーの装着(アッパコネクタの嵌合)が行なわれる。次に、図10乃至図15を参照して前半の外観検査について説明する。 【0037】先ず、図10はまだ電線aが接続されていない状態のコネクタCの平面図である。sがキャビティ、tが端子、uがその端子tのスロット壁、bがバレルである。 【0038】上記外観検査として、この実施形態では以下の三つの項目を検出している。 【0039】(1)電線aの先端位置これは、電線aが正規に圧接された場合には、図11に示すように、その先端はスロット壁uの端面よりキャビティsの奥の方に向かって所定量d突出している必要があるが、この電線aの突出具合を検出するものである。 【0040】(2)端子t内の電線aの有無これは、電線aが端子t内にあるか否かを検出するものである(誤配索検出)。 【0041】(3)バレルbのかしめ具合以上の三つの項目を外観検査装置60による画像処理によって検査するのであるが、その装置構成として、画像入力装置、照明装置、画像出力装置、画像処理装置およびホストコンピュータから成る。以下、その各構成装置について説明する。 【0042】図16に示すように、画像入力装置はCCDカメラ61を用い、照明は一様な照明を得るためにリング照明62を用いている。62aはリング照明62のカバーである。CCDカメラ61は、その光軸Lをリング照明62のリングの中心を通過する垂直軸に合わせて、リング照明62の上方に設置している。このリング照明62によって検査部に落射照明を施し、金属である端子tを光らせ、非金属である端子t以外の部分、即ち、電線aの外皮やコネクタCの部分が光らないようにしている。 【0043】そして、CCDカメラ61で撮像した画像に前記画像処理装置で2値化処理を施し、金属光沢部を「白」の画素で表し、それ以外の非光沢部を「黒」の画素で表すのである。画像処理装置のホストコンピュータはパーソナルコンピュータ63である。その2値画像の出力装置としてモニタ64を用いている。 【0044】こうして2値化した画像の中に良否判定のための判定要素を定めて、それを囲むウインドを設定する。 【0045】(1)の「電線aの先端位置」の検出については、図12に示すような形で二つのウインドw1 、w2 を配置している。一つ目のウインドw1 として、一辺の長さが電線aの外径より小さい矩形の枠とし、その辺を、電線aが正規に圧接された場合のその先端位置Xに合わせ、その対向辺を電線a側に置く形で設定する。この一つ目のウインドw1 における「接続の良否の判定要素」は電線aの外皮(の表面)となり、対応する画素は「黒」となる。 【0046】二つ目のウインドw2 として、一つ目のウインドw1 からキャビティsの奥の側へ少し離れた位置に、一辺の長さが電線aの外径より小さい矩形の枠を設定している。この二つ目のウインドw2 における「良否の判定要素」は端子tの底面となり、対応する画素は「白」となる。 【0047】矩形枠の両ウインドw1 、w2 の大きさを電線aの外径内に収めたのは、それぞれの「良否の判定要素」の画像の背景を単純なものにして判定をし易くしたためである。例えば、ウインドw1 、w2 が電線aの外径を大きくはみ出すような寸法形状のものであれば、ウインド内に端子tの側壁やキャビティの壁等が加わったりして煩雑になるからである。この二つのウインドw1 、w2 によって圧接の良否を以下のように判定する。 【0048】正規に圧接された場合には、図11に示すように、一つ目のウインドw1 の中は全て電線aの外皮(の表面)に対応するので、その画素は100%「黒」となる。他方、二つ目のウインドw2 の中には電線aは侵入せず、ウインドw2 内は端子tの底面に対応するので、その画素は100%「白」となる。 【0049】従って、電線aの先端位置が「良」と判定されるためには、一つ目のウインドw1 内の画素が100%「黒」、かつ、二つ目のウインドw2 内の画素が100%「白」であることが必要となる。このことにより、電線aの先端位置の良否を判定するのである。 【0050】逆に、図12に■、■、■の符号で示す電線aの場合のように、二つ目のウインドw2 内に僅かでも黒の画素が存在すれば、それは電線aがその位置まで進出していて、出過ぎていることになる。 【0051】また、図13の符号■、■、■で示す電線aの場合のように、二つ目のウインドw2 内は100%「白」の画素となっているが、一つ目のウインドw1 内の画素が100%「黒」でない場合には、それは電線aが正規の先端位置Xには達しておらず短い場合の出代不良となる。 【0052】以上がウインドw1 、w2 を用いた電線aの出代不良の判定の仕方であるが、これは「公差」を考慮していない基本的な判定方法を述べただけのものであって、実際上「公差」を考慮した場合には以下のようになる。 【0053】例えば、ウインドw1 は電線aの内部側にあって、先述したように、このウインドw1 内の「黒」の画素の割合によって「短い場合の出代不良」が検出されるが、図13の符号■で示す電線aのように、その先端位置が正規の先端位置Xから図の下向きにd1 下がった位置までは「短い側」の公差内のものであるとした場合には、その間に電線aの先端位置が位置したものは良品の範疇にあり、その場合は、図に示すように黒の画素の割合は100%「黒」とはならない。 【0054】また、図12の符号■の電線aの位置で示しているように、例えば、「長い方の出代公差」がd2 といった寸法である場合、前記ウインドw2 を電線aの正規の先端位置Xから、そのd2 の距離だけ離した形で配設するようにすれば、電線aの先端がそのd2 の間にあるものは良品の範疇にあるが、先端がウインドw2に僅かでも侵入したものは、その電線aは、公差の範囲から外れた完全な「出代長さの長い不良」に該当する。従って、この場合は、良品であるにはウインドw2 内の画素は100%「白」である必要がある。 【0055】なお、この実施形態では、ウインドw1 、w2 を上記のように設定したが、図12(b)に示すようなウインドw1 ’、w2 ’の設定を行なってもよい。 【0056】すなわち、正規の電線aの先端位置Xに接して、その対向辺を電線aの内部側に位置させていた前記ウインドw1 に代えて、正規の先端位置Xに接する辺の対向辺を図の上側(電線aの外側、端子tの底面)に設けたウインドw1 ’を配設し、電線aの外側に設けていたウインドw2 に代えて、電線aの内側に、正規の電線aの先端位置Xから短い方の出代公差分だけ離してウインドw2 ’を配設するのである。この場合の基本的な判定の仕方は、電線aが正規の位置で接続された場合はウインドw1 ’内が100%「白」、ウインドw2 ’内が100%「黒」となる。公差についての運用の仕方は前記の場合と同様であり、説明は省略する。 【0057】次に、(2)の「電線有無」の判定では、前記(1)の二つのウインドw1 、w2 (あるいはウインドw1 ’、w2 ’)をそのまま利用する。すなわち、図14に示すように、電線aが端子t内に無ければ、上記二つのウインドw1 、w2内の画素は端子tの底面に対応するので両方とも100%「白」となる。従って、二つのウインドw1 、w2 内の画素が両方とも100%「白」の時、「電線無し」と判定するのである。 【0058】また、同図において、■の符号の電線aはキャビティs内に”存在はする”が、二つのウインドw1 、w2 が両方とも100%「白」となっており、この場合は、前記(1)における電線aの先端位置が極端に引っ込んだ状態であり、この場合も”電線無し”と判定するのである。 【0059】この(2)の場合の「接続の良否の判定要素」も、両ウインドw1 、w2 (あるいはウインドw1 ’、w2 ’)における「電線aの外皮」または「端子tの底面」である。 【0060】(3)の「バレルbのかしめ具合」については、図15に示すように、かしめられた状態のバレルbの「面取りf」の部分を「接続の良否の判定要素」とする。これは、バレルbをかしめた際、それを平面視する(平面に投影する)と、バレルbの外面がその投影面内で大きな面積を占めるので、そこに着眼して接続の良否の判定要素としたのである。 【0061】バレルbは二箇所あるので、それぞれの位置において、前記判定要素の「面取りf」の周辺を囲む矩形枠をウインドw3 、w3 として設定する。 【0062】図の■、■、■の符号の電線aのようにバレルbが完全、かつ、良好にかしめられていると、各ウインドw3 にはそれに対応して、バレルbの「面取りf」の部分が「白」の画素として存在する。 【0063】他方、■、■の符号の電線aの場合は、ウインドw3 内の画素が殆ど「黒」であるので、これは電線aの外皮に対応していて、バレルbが全くかしめられていないので「バレルbのかしめ不良」と判定する。 【0064】この判定の場合も公差や検査の精度の仕様を考えると、最良のかしめ具合を得た時の「白」の画素の割合を「100%」とした場合に、良品は常に100%である必要はなく、公差に基づいて100%以下の数値に設定するのである。 【0065】以上、(1)〜(3)の各検査項目について説明したが、一つのコネクタCについての良否判定は、これらが全て満たされて場合に、初めて全体として「良品」と判定するのである。 【0066】そして、上記接続状態の外観検査において、不良が検知されれば、その旨を通報し、不良のコネクタにはカバーは装着せず、良品のものについてのみ、図示しない動作でもって図18に示す作用により、対のハウジングC11とC12、C21とC22、C31とC32を嵌合させて図19に示すワイヤーハーネスWを得る。電線aの接続が不良に終わったコネクタハウジングCは、電線aが接続(不良接続)されたままの状態で不良品として回収される。このように、外観検査の結果に基づいて、不良コネクタに対する不用なカバーの装着が回避できるので、稼働率の向上、材料費の削減を図ることができる。なお、アッパーコネクタハウジングC11、C21、C31の嵌合下孔点はストロークセンサ71によって決定される。 【0067】ハウジングC12、C22、C32にカバーC11、C21、C31が装着されて完成したワイヤーハーネスWを載せたパレットPはセッティング部Dに移行し、ここで、人手によってワイヤーハーネスWが回収される。ワイヤーハーネスWが取り外されたパレットPには新たなハウジングC12、C22、C32が配置されて、端子実装機Aに送られる。以上の作用が繰り返されて、図19に示すワイヤーハーネスWが連続的に製造されてゆく。 【0068】なお、この実施形態の接続状態の外観検査では、前記したウインドw1 、w2(w1 ’、w2 ’)、w3 の設定によって(1)〜(3)の内容の検査を行なったが、他に、ウインドをスロット壁uの近傍に設定し、「圧接高さ」の良否を判定することもできる。すなわち、電線aが圧入される端子tのスロット壁uに落射照明を施して上方から見ると、そのスロット壁uの上面が光るので二値画像では「白」の画素になるが、圧接が正規に行なわれると、電線aはこのスロット壁uの下に潜りこむのでウインド内にはそのスロット壁uの上面に対応する「白」の画素が現れる。逆に、うまく圧入されずに電線aがスロット壁uの上面に乗り上げたような場合、例えば、スロット内への異物の混入や電線aの二重圧接等が起こった場合には、そのスロット壁uの上面が電線aの下敷きとなって、その部分の画像は電線aの外皮の画像となって「黒」の画素となるので、ウインド内には「白」い画素が全く現れずに真黒となる。従って、そのことにより、「圧接高さ」の良否を判定することもできる。 【0069】 【発明の効果】以上説明したように、この発明は、圧接による電線と端子の接続部を撮像して2値化処理を施し、その2値画像の中に接続の良否の判定要素を定め、その判定要素を囲んでウインドを設定し、そのウインド内の前記判定要素に対応する白または黒の画素が占める割合を、接続が正規に行なわれた場合と比較して、その良否を判定するようにしたので、機械的、電気的検査による場合のような判定漏れがなく、検査が非接触、非破壊で行なわれ、また、人手による目視検査でないので、信頼性、高速性、再現性に優れる検査を行なうことができる。 【0070】例えば、前記接続の良否を電線の先端位置でもって判定する場合、前記電線の外皮表面又は端子の底面を前記判定要素とし、その判定要素を囲み、前記電線が正規に接続された場合のその先端位置に接して第1の前記ウインドを設定し、その先端位置を境にして、前記第1のウインドが存在しない側の、前記電線の先端位置から長さ方向に所定量離れた位置に第2のウインドを設定し、その第2のウインドと前記第1のウインド内の白または黒の画素の占める割合がともに接続が正規に行なわれた場合と所定の公差内で一致した時に、接続が良好に行なわれたと判定する。 【0071】また、前記接続の良否を前記端子のバレル部のかしめ具合でもって判定する場合には、前記バレルがかしめられた状態のその外面を第3の前記判定要素とし、そのバレルの外面を囲んで第3の前記ウインドを設定し、その第3のウインド内の黒または白の画素が占める割合が、バレルのかしめが正規に行なわれた場合と所定の公差内で一致した時に、接続が良好に行なわれたと判定する。 【0072】また、上記のように被検査部の画像処理による検査方法により、前記電線と端子の接続状態の良否の検査を複数の電線に対して同時に行なうことができるので、検査効率が格段に向上する。 【0073】そして、ワイヤーハーネスを製造する装置として、コネクタに端子を実装する端子実装機と、その端子に電線を圧接する圧接機と、前記した検査を行なう検査装置と、前記電線が圧接されたコネクタにカバーを装着するコネクタカバー装着機をこの順に直列配置したもので構成すれば、それら各装置の連動した動きによって、信頼性の高い品質のワイヤーハーネスが効率よく製造できる。 【0074】その製造装置において、コネクタカバー装着機によるコネクタカバーの装着を、前記検査装置によって圧接が良好に行なわれたと判定されたコネクタにのみ行なうようにすれば、不良品に対する余計なカバーの装着が回避でき、工程の省略と材料の無駄をなくすことができ、さらに生産性の向上を図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】395011665 【氏名又は名称】株式会社ハーネス総合技術研究所 【識別番号】000183406 【氏名又は名称】住友電装株式会社 【識別番号】000002130 【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月6日(1999.4.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074206 【弁理士】 【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−295000(P2000−295000A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−98716 |
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