| 【発明の名称】 |
レジスト被膜の製造方法及び水洗用液 |
| 【発明者】 |
【氏名】小原庸博
|
| 【要約】 |
【課題】プリント配線板の絶縁抵抗が低下する虞のないレジスト被膜の製造方法及び水洗用液を提供する。
【解決手段】導体パターン3の表面の未硬化の樹脂4を露光し、アルカリ現像・水洗することによりレジスト被膜を製造する方法において、アルカリ現像後の水洗用液を硬水を主体としたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 導体パターンの表面の未硬化の樹脂を露光し、アルカリ現像・水洗することによりレジスト被膜を製造する方法において、アルカリ現像後の水洗用液を硬水を主体としたことを特徴とするレジスト被膜の製造方法。 【請求項2】 導体パターンの表面の未硬化の樹脂を露光し、アルカリ現像し、その後、水洗することによりレジスト被膜を製造する際に用いる水洗用液であって、硬水を主体としたことを特徴とする水洗用液。 【請求項3】 導体パターンの表面の未硬化の樹脂を露光し、アルカリ現像し、その後、水洗することによりレジスト被膜を製造する際に用いる水洗用液であって、Ca硬度が20〜95mg/Lであることを特徴とする水洗用液。 【請求項4】 導体パターンの表面の未硬化の樹脂を露光し、アルカリ現像し、その後、水洗することによりレジスト被膜を製造する際に用いる水洗用液であって、Ca硬度が20〜95mg/Lで、Mg硬度が5〜70mg/Lであることを特徴とする水洗用液。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板を製作する過程において、導体パターンの表面にレジスト被膜を形成するためのレジスト被膜の製造方法及び水洗用液に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、プリント配線板を製作する過程においては、導体パターンの表面に液体レジストを塗布し、露光した後、Na2CO3によるアルカリ現像を行い、数回の水洗を行った後、熱硬化してレジスト被膜を形成している。 【0003】この水洗に使用する水は、一般に地下水を汲み上げて使用している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】然しながら、近年、地下水が不足して成分も不安定となっている。地下水の成分例えば硬度によってはプリント配線板の絶縁抵抗が低下するという問題が発生した。 【0005】この原因に関して種々調査した結果、アルカリ現像におけるNaが完全に排除されていないということが判明した。Naイオンは極めて微量でも絶縁不良を起こす。 【0006】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、プリント配線板の絶縁抵抗が低下する虞のないレジスト被膜の製造方法及び水洗用液を提供するにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】この課題を解決するために本発明が採った手段は、実施例で使用する符号を付して説明すると、請求項1の発明は、導体パターン3の表面の未硬化の樹脂4を露光し、アルカリ現像・水洗することによりレジスト被膜を製造する方法において、アルカリ現像後の水洗用液を硬水を主体としたところに特徴を有し、現像液に含まれるNaを排除することができる。 【0008】請求項2の発明は、導体パターン3の表面の未硬化の樹脂4を露光し、アルカリ現像し、その後、水洗することによりレジスト被膜を製造する際に用いる水洗用液であって、硬水を主体としたところに特徴を有し、現像液に含まれるNaを排除することができる。 【0009】請求項3の発明は、導体パターン3の表面の未硬化の樹脂4を露光し、アルカリ現像し、その後、水洗することによりレジスト被膜を製造する際に用いる水洗用液であって、Ca硬度が20〜95mg/Lであるところに特徴を有し、現像液に含まれるNaを排除することができる。 【0010】請求項4の発明は、導体パターン3の表面の未硬化の樹脂4を露光し、アルカリ現像し、その後、水洗することによりレジスト被膜を製造する際に用いる水洗用液であって、Ca硬度が20〜95mg/Lで、Mg硬度が5〜70mg/Lであるところに特徴を有し、現像液に含まれるNaを排除することができ、水洗用液の耐久性を向上させることができる。 【0011】ここで、硬水とは、水1リットル中にカルシュウム分が酸化カルシュウムとして20mg以上溶けているものをいう。 【0012】また、Ca硬度とは、水の中に溶けているカルシュウムイオンの量を、これに対応する炭酸カルシュウムの量に換算した値をいう。 【0013】さらに、Mg硬度とは、水の中に溶けているマグネシュウムイオンの量を、これに対応する炭酸マグネシュウムの量に換算した値をいう。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例につき図面を参照して説明する。 【0015】図1は本発明の製造方法によりレジスト被膜4が形成されたプリント配線板1の断面図を表すもので、基板2の表面に導体パターン3が形成されており、これの表面にレジスト被膜4が後述の工程を経て形成されている。このレジスト被膜4には所定の位置に開口部5が形成されている。この開口部5にはピンや半田ボール等のバンプが形成され、外部と電気的に接続できるようにされる。 【0016】尚、開口部5の形状は、図2及び図3に示す形状であってもて良い。 【0017】次に、本発明に係るレジスト被膜の製造方法に関して説明する。図4に示すように、導体パターン3を前処理した後、その表面に液体レジストを印刷する。そして、これを紫外線で300〜900mJ露光する。 【0018】つぎに、Na2CO3によるアルカリ現像を行い、この溶液をリンスした後、それぞれ5〜30秒間の水洗を数回行う。この水洗用液は、硬水を使用する。そのCa硬度は20〜95mg/Lである。 【0019】地下水のCa硬度が20mg/L以下の場合には、CaCl2 等を添加すれば所定の範囲のCa硬度を得ることができる。 【0020】そして、液切りして乾燥し、最後に紫外線硬化、熱硬化を行う。 【0021】ここで、水洗用液のCa硬度と水洗後のNaの残渣量との関係に関して説明する。 【0022】Ca硬度が低い水洗用液においては、Naの残渣量が多く、水洗用液のCa硬度が増加するにつれてNaの残渣量は漸減する。そして、水洗用液のCa硬度が20〜95mg/Lの範囲においては、水洗によりアルカリ現像によるNaの残渣量を0にすることができる。尚、Ca硬度が95mg/L以上の場合に関しては確認していない。 【0023】しかし、Ca硬度は20〜95mg/Lであっても、水洗用液を繰り返し使用すると、一定回数使用後、Na残渣量は漸次増加するので、水洗用液の使用限度を設定して常時管理する必要がある。 【0024】尚、水洗用液の耐久性を増加する即ち使用限度を向上させるための方策について検討した結果、Mg硬度を管理すると良いことが判った。これは、Ca硬度が20〜95mg/Lの水洗用液に塩化マクネシュウム等を添加すると、Mg硬度を5〜70mg/Lにすることができる。これにより、水洗用液の使用限度を約1.3倍に向上させることができた。 【0025】 【発明の効果】請求項1の発明は、導体パターンの表面の未硬化の樹脂を露光し、アルカリ現像・水洗することによりレジスト被膜を製造する方法において、アルカリ現像後の水洗用液を硬水を主体としたので、現像液に含まれるNaを排除して、絶縁抵抗の低下を防止できるという優れた効果を奏するものである。 【0026】請求項2の発明は、導体パターンの表面の未硬化の樹脂を露光し、アルカリ現像し、その後、水洗することによりレジスト被膜を製造する際に用いる水洗用液であって、硬水を主体としたので、現像液に含まれるNaを排除して、絶縁抵抗の低下を防止できるという優れた効果を奏するものである。 【0027】請求項3の発明は、導体パターンの表面の未硬化の樹脂を露光し、アルカリ現像し、その後、水洗することによりレジスト被膜を製造する際に用いる水洗用液であって、Ca硬度が20〜95mg/Lであるので、現像液に含まれるNaを排除して、絶縁抵抗の低下を防止できるという優れた効果を奏するものである。 【0028】請求項4の発明は、導体パターンの表面の未硬化の樹脂を露光し、アルカリ現像し、その後、水洗することによりレジスト被膜を製造する際に用いる水洗用液であって、Ca硬度が20〜95mg/Lで、Mg硬度が5〜70mg/Lであるので、現像液に含まれるNaを排除して、絶縁抵抗の低下を防止でき、しかも、水洗用液の耐久性を向上させるという優れた効果を奏するものである。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000000158 【氏名又は名称】イビデン株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年2月16日(1999.2.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083932 【弁理士】 【氏名又は名称】廣江 武典
|
| 【公開番号】 |
特開2000−236160(P2000−236160A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月29日(2000.8.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−36797 |
|