| 【発明の名称】 |
電力量計等の縦型防水ケース |
| 【発明者】 |
【氏名】工藤 敏行
|
| 【要約】 |
【課題】シール材を不用として組付性の向上を図り、長期間に亘り安定したシール性能を確保する。
【解決手段】ベース部材1に、そのベース部材1の上位側を覆う第1ベースカバー9と、その第1ベースカバー9と上下に連続する下位側を覆う第2ベースカバー11とを組付け、その組付け完了時に、前記第1ベースカバー9の上方及び左右の内側壁面15a,17a及び第2ベースカバー11の左右の内側壁面25aとそれぞれ接触し、内部への水侵入を阻止する接触シール部21を前記ベース部材1に一体に連続して設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ベース部材に、そのベース部材の上位側を覆う第1ベースカバーと、その第1ベースカバーと上下に連続する下位側を覆う第2ベースカバーとを組付け、前記ベース部材に、前記第1ベースカバーの上方及び左右の内側壁面及び第2ベースカバーの左右の内側壁面とそれぞれ接触し、内部への水侵入を阻止する接触シール部を一体に連続して設けたことを特徴とする電力量計等の縦型防水ケース。 【請求項2】 ベース部材の上方及び左右に、接触シール部から侵入した雨水を下方へ誘導し外へ排水する連続した排水路を設けたことを特徴とする請求項1記載の電力量計等の縦型防水ケース。 【請求項3】 接触シール部を、シール位置が異なる外側シール位置と内側シール位置の二重構造としたことを特徴とする請求項1記載の電力量計等の縦型防水ケース。 【請求項4】 ベース部材の上方に設けられた排水路を、中央部位から左右の排水路へ向けて下降傾斜させたことを特徴とする請求項2記載の電力量計等の縦型防水ケース。 【請求項5】 上下に連続する第1ベースカバーと第2ベースカバーの接合部を、第1ベースカバーの内側に第2ベースカバーの上端部が臨む形状としたことを特徴とする請求項1記載の電力量計等の縦型防水ケース。 【請求項6】 ベース部材に、接触シール部から侵入した雨水が内部へ流れるのを阻止するストッパー堰を、前記接触シール部に沿って設けたことを特徴とする請求項1記載の電力量計等の縦型防水ケース。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、電力量計等に適する縦型防水ケースに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、電力量計等に使用する縦型防水ケースの概要は、回路基板及び端子金具が取付けられたベース部材に、前記回路基板を覆うベースカバーと、そのベースカバーと上下に連続し、前記端子金具を覆う端子カバーとを組付け、ベース部材に対するベースカバーと端子金具の接合部は、シール材によってシールが確保された構造となっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ベースカバーと端子金具の接合部にシール材を用いる手段は、防水性の面で大変有効であるが、ゴム性のシール材は外気温等の影響を受け易く、経年劣化を考えると長期間に亘り安定した防水性は望めない。 【0004】また、シール材を、接合部の全領域にわたって正しく組付けなければならず、組付けに時間がかかることと、さらに、組付け管理を怠るとシール不良を起こす等の問題を招来し、組付け性の面でも望ましくない。しかも、部品点数が増える等部品管理工数、コスト性の面でも望ましくなかった。 【0005】そこで、この発明は、シール材を廃止し、しかも、長期間に亘り安定したシール性能が得られるようにした電力量計等の縦型防水ケースを提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、この発明の請求項1によれば、ベース部材に、そのベース部材の上位側を覆う第1ベースカバーと、その第1ベースカバーと上下に連続する下位側を覆う第2ベースカバーとを組付け、前記ベース部材に、前記第1ベースカバーの上方及び左右の内側壁面及び第2ベースカバーの左右の内側壁面とそれぞれ接触し、内部への水侵入を阻止する接触シール部を一体に連続して設ける。 【0007】これにより、ベース部材に、第1ベースカバー及び第2ベースカバーを組付けることで、接触シール部は、第1、第2ベースカバーの内側壁面と接触し、内部への水侵入を阻止する。水侵入を阻止する接触シール部は、ベース部材と一体に作られているため、部品点数が増えることもない。しかも、シール材装着の組付けが不用となるため、品質的にも安定し、組付性の向上が図れる。また、シール材に比べて耐久性を有し、長期間に亘り安定したシール性能を維持する。 【0008】また、この発明の請求項2によれば、ベース部材の上方及び左右に、接触シール部から侵入した雨水を下方へ誘導し外へ排水する連続した排水路を設ける。 【0009】これにより、接触シール部から雨水が侵入しても、侵入した雨水は、自重によって排水路から外へ排水されるため、内部へ悪影響を与えることはない。 【0010】また、この発明の請求項3によれば、接触シール部を、シール位置が異なる外側シール位置と内側シール位置の二重構造とする。 【0011】これにより、例えば、外側シール位置の接触シール部を雨水が侵入しても、シール位置が異なる内側シール位置の接触シール部によって内部への水侵入を確実に阻止する。 【0012】また、この発明の請求項4によれば、ベース部材の上方に設けられた排水路を、中央部位から左右の排水路へ向けて下降傾斜させる。 【0013】これにより、特に、ベース部材上方の接触シール部から雨水が侵入しても侵入した雨水は、左右の排水路へ向けて流れ落ちるため、上方に雨水が溜る不具合がなくなる。 【0014】また、この発明の請求項5によれば、上下に連続する第1ベースカバーと第2ベースカバーの接合部を、第1ベースカバーの内側に第2ベースカバーの上端部が臨む形状とする。 【0015】これにより、第1ベースカバーにあたった雨水は、第1ベースカバー、第2ベースカバーの順に表面を伝って下方へ流れ落ちるため、接合部からの水侵入は起きない。 【0016】また、この発明の請求項6によれば、ベース部材に、接触シール部から侵入した雨水が内部へ流れるのを阻止するストッパー堰を、前記接触シール部に沿って設ける。 【0017】これにより、接触シール部から雨水が侵入しても、ストッパー堰によりせき止められる結果、堰より先へ雨水が侵入するのを確実に阻止する。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、図1乃至図8の図面を参照しながらこの発明の実施の形態について具体的に説明する。 【0019】図1において、符号1は壁等に取付けて使用する電力量計等の縦型防水ケース3のベース部材を示している。 【0020】ベース部材1は、ベース上面から立上がる周壁5を有し、周壁5は、ベース部材1の上方及び左右両側に外周縁から若干のスペースを残した内側に位置し、下方が開放された形状となっている。 【0021】周壁5で取囲まれたベース部材1の上位側は、回路基板が組込まれる配置スペースとなっている。下位側は、複数の端子金具7が配置された取付け領域となっていて、上位側は第1ベースカバー9によって、下位側は前記第1ベースカバーと上下に連続し合う第2ベースカバー11によってそれぞれ覆われている。 【0022】第1ベースカバー9は、表面パネル13と上面パネル15と両側面パネル17とから成り、内側には前記ベース部材1の周壁5と全領域にわたって係合し合う係合凹部19が設けられている。第1ベースカバー9の上面パネル15及び両側面パネル17の内側壁面15a,17aは、前記ベース部材1に設けられた接触シール部21と接触している。 【0023】第2ベースカバー11は、表面パネル23と両側面パネル25とから成り、両側面パネル25の内側壁面25aは前記接触シール部21と接触している。 【0024】第2ベースカバー11の表面パネル23の上端縁23aは前方へ突出すると共に、両側面パネル25の上端縁と連続している。表面パネル23の上端縁23a及び両側面パネル25の上端縁には、前記第1ベースカバー1の下端縁が接触するよう設置され、第2ベースカバー11の上端部27は前記第1ベースカバー9の内側に臨み、第1ベースカバー9から第2ベースカバー11に沿って流れ落ちる水滴が内部へ侵入するが阻止されるようになっている。 【0025】接触シール部21は、ベース部材1の上端縁及び両側縁から一体に連続して延長突出され、第1,第2ベースカバー9,11の内側壁面15a,17a,25aとそれぞれ接触し合う接触面29を有している。 【0026】これにより、図5に示す如く、外側の接触シール部21と、周壁5及び係合凹部19と係合し合う内側の接合面とにより、外側シール位置と内側シール位置の二重のシール構造が確保されるようになっている。 【0027】一方、ベース部材1の上部及び両側部には、図3に示す如く、接触シール部21から侵入した雨水を下方へ誘導し外へ排水する上部排水路31及び側方排水路33が設けられている。 【0028】上部排水路31及び側方排水路33は、第1,第2ベースカバー9,11の内側壁面15a,17a,25aとベース部材1の周壁5とで形成され、左右の側方排水路32の下方は図4に示す如く自然落下するよう開放している。 【0029】上部排水路31は、図3に示す如く、排水路31を構成する周壁5を、中央部位から左右両側へ向かって下降傾斜させた形状とすることで、上部排水路31に侵入した雨水が左右両側へ向かって自然に流れ落ちるようになっている。 【0030】また、上部排水路31及び側方排水路33内には、前記接触シール部21から侵入した雨水が第2のシール位置となる係合凹部19側へ行くのを阻止するストッパー堰35が前記接触シール部21に沿って設けられている。 【0031】このように構成された電力量計等の縦型防水ケース3によれば、ベース部材1の下位側に第2ベースカバー11を、続いて上位側に第1ベースカバー9をそれぞれ接合させることで組付けられる。この組付け時、接触シール部21の接触面29は第1,第2ベースカバー9,11の内側壁面15a,17a,25aとそれぞれ接触し合うシール状態が得らると共に、係合凹部19は周壁15と係合し、前記接触シール部21と位置が異なる二重のシール状態が確保される。 【0032】これにより、外部からの水侵入を阻止する接触シール部21は、ベース部材1と一体に作られているため、部品点数が増えることはない。しかも、シール材装着の組付けが不用となるため、品質的にも安定し、組付性が良くなる。また、ゴム性のシール材に比べて耐久性を有し、長期間に亘り安定したシール性能を維持する。 【0033】一方、大雨等の気象条件によって接触シール部21から雨水が侵入しても、侵入した雨水は、図8に示す如く、ストッパー堰35によりせき止められ、内部への水侵入を阻止することができる。仮に、ストッパー堰35を越えても、係合凹部19と周壁5との接合部による第2のシール構造によって水侵入を阻止し、排水路32によって外へ排水される。 【0034】また、上部排水路31に侵入した雨水は、下降傾斜する傾斜面によって左右の側方排水路32へ向けて流れ落ちるため、上部に雨水が溜ることはない。 【0035】なお、この実施形態では電力量計に使用される縦型防水ケース3について説明したが、電力量計以外の縦型防水ケースとして使用してもよい。 【0036】 【発明の効果】以上説明したように、この発明の電力量計等の縦型防水ケースによれば、シール材が不用となるため、部品点数の削減が図れると共に、品質的にも安定し組付け性、コスト性の面において大変好ましいものとなる。 【0037】また、シール材に比べて耐久性を有し、長期間に亘り安定したシール性能が得られるようになる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
|
| 【出願日】 |
平成11年2月9日(1999.2.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083806 【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外7名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−232275(P2000−232275A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月22日(2000.8.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−31882 |
|