| 【発明の名称】 |
半田バンプの転写判別装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】出村 彰浩
【氏名】大野 信実
【氏名】高橋 努
|
| 【要約】 |
【課題】プリント配線板の位置合わせの精度が低くても,半田バンプの転写状態を正確に判別することができる,半田バンプの転写判別装置を提供すること。
【解決手段】絶縁基板7と,該絶縁基板7の表面79を被覆する絶縁性樹脂(ソルダーレジスト6)と,該ソルダーレジスト6の開口部60に転写された半田バンプ5とを有するプリント配線板4における,上記半田バンプ5の転写状態を電気導通の有無により判別する転写判別装置である。該転写判別装置は上記半田バンプ5に接触させるためのコンタクトピン1を有し,該コンタクトピン1は本体部11と本体部11よりも細径の円柱状のピン先端部12とよりなる。上記ピン先端部12は,その直径Sが0.1mm以下であり,かつ上記ピン先端部12における接触端面123は,その直径Fが0.08mm以下である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 絶縁基板と,該絶縁基板の表面を被覆する絶縁性樹脂と,該絶縁性樹脂の開口部に転写された半田バンプとを有するプリント配線板における,上記半田バンプの転写状態を電気導通の有無により判別する転写判別装置において,該転写判別装置は上記半田バンプに接触させるためのコンタクトピンを有し,該コンタクトピンは本体部と該本体部よりも細径の円柱状のピン先端部とよりなり,上記ピン先端部は,その直径が0.1mm以下であり,かつ上記ピン先端部における接触端面は,その直径が0.08mm以下であることを特徴とする半田バンプの転写判別装置。 【請求項2】 請求項1において,上記ピン先端部の接触端面の直径は0.05mm以上であることを特徴とする半田バンプの転写判別装置。 【請求項3】 請求項1又は2において,上記ピン先端部の接触端面の角部は曲面形成されていることを特徴とする半田バンプの転写判別装置。 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,上記絶縁性樹脂の開口部の孔径は0.15mm以下であることを特徴とする半田バンプの転写判別装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【技術分野】本発明は,プリント配線板に転写された半田バンプの転写状態を,より正確に判別することができる,半田バンプの転写判別装置に関する。 【0002】 【従来技術】図5〜図7に示すごとく,絶縁基板7と,該絶縁基板7の表面79を被覆する絶縁性樹脂としてのソルダーレジスト6と,該ソルダーレジスト6の開口部60に転写された半田バンプ5とを有するプリント配線板4(図6,図7)に対して,上記半田バンプ5の転写状態を電気導通の有無により判別する転写判別装置がある。 【0003】従来の転写判別装置は,図5に示すごとく,上記半田バンプ5に接触させるためのコンタクトピン9を有する。該コンタクトピン9は,図5(a)に示すごとく,本体部91と先端に向かって縮径したテーパ部92とよりなる。上記本体部91は,図5(b)に示すごとく,その直径Dが0.13mmであり,上記テーパ部92における接触端面923は,その直径Fが0.1mmである。また,上記接触端面923の角部924は鈍角状に形成されている。 【0004】そして,プリント配線板4における半田バンプ5の転写状態を判別するにあたっては,図6,図7に示すごとく,上記コンタクトピン9を半田バンプ5に向かって移動させて,半田バンプ5に上記テーパ部92の接触端面923を接触させる。 【0005】このとき,図6(a)に示すごとく,ソルダーレジスト6の開口部60に対して半田バンプ5が十分に転写されている場合には,半田バンプ5にコンタクトピン9が接触するので,正常な電気導通が得られる。また,図6(b)に示すごとく,半田バンプ5が軽度の転写不足である場合にも,半田バンプ5にコンタクトピン9が接触できれば,正常な電気導通が得られる。これにより,半田バンプ5が転写されていることが確認できる。 【0006】一方,図6(c)に示すごとく,半田バンプ5が転写されていない場合には,上記コンタクトピン9が半田バンプ5に接触することはないので,電気導通が得られない。これにより,半田バンプ5が転写されていないことが確認できる。 【0007】 【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の半田バンプの転写判別装置においては,次の問題がある。即ち,ソルダーレジスト6の開口部60の孔径は,近年,非常に小さくなる傾向にある。そのため,この開口部60の中心に上記コンタクトピン9の軸芯が対向するようにプリント配線板4を精度良く位置合わせすることは困難である。そのため,上記開口部60の中心と上記コンタクトピン9の軸芯との間に若干のズレが生じる場合がある(図7)。 【0008】そして,ズレが生じた状態で,半田バンプ5が重度の転写不足である場合には,図7に示すごとく,テーパ部92の接触端面923の角部924が,ソルダーレジスト6の開口部60の周縁部606に当接して係止されてしまう。そのため,コンタクトピン9が半田バンプ5に接触できず,電気導通も得られない。それ故,半田バンプ5が転写されているにもかかわらず,転写されていないと誤認してしまうという問題がある。 【0009】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,プリント配線板の位置合わせの精度が比較的低くても,半田バンプの転写状態をより正確に判別することができる,半田バンプの転写判別装置を提供しようとするものである。 【0010】 【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,絶縁基板と,該絶縁基板の表面を被覆する絶縁性樹脂と,該絶縁性樹脂の開口部に転写された半田バンプとを有するプリント配線板における,上記半田バンプの転写状態を電気導通の有無により判別する転写判別装置において,該転写判別装置は上記半田バンプに接触させるためのコンタクトピンを有し,該コンタクトピンは本体部と該本体部よりも細径の円柱状のピン先端部とよりなり,上記ピン先端部は,その直径が0.1mm以下であり,かつ上記ピン先端部における接触端面は,その直径が0.08mm以下であることを特徴とする半田バンプの転写判別装置にある。 【0011】本発明において最も注目すべきことは,上記コンタクトピンは上記本体部とピン先端部とよりなり,該ピン先端部及び上記接触端面の直径を特定範囲としたことである。 【0012】次に,本発明の作用につき説明する。本発明においては,上記プリント配線板における半田バンプの転写状態を判別するにあたって,上記コンタクトピンは,従来例に示したテーパ部よりも細径の上記ピン先端部を半田バンプに対向させている。 【0013】そのため,たとえ上記絶縁性樹脂の開口部の孔径が非常に小さく,上記プリント配線板の位置合わせの精度が比較的低い等の理由により,上記開口部の中心と上記コンタクトピンの軸芯との間に若干のズレが生じていても,上記絶縁性樹脂の開口部周縁の上方には,上記ピン先端部は位置しない。 【0014】それ故,半田バンプが重度の転写不足である場合でも,上記コンタクトピンのピン先端部は上記絶縁性樹脂の開口部周縁に当接して係止されることがない。そのため,上記ピン先端部の接触端面を上記半田バンプに確実に接触させて,正確な電気導通を得ることができる。これにより,半田バンプが転写されているにもかかわらず,転写されていないと誤認されることを確実に防止でき,半田バンプの転写状態をより正確に判別することができる。 【0015】上記ピン先端部の直径が0.1mmを超える場合には,上記ピン先端部が従来例に示したテーパ部よりも必ずしも細くならず,上記ピン先端部の接触端面の角部が上記絶縁性樹脂の開口部周縁に当接して係止されるおそれがある。なお,上記ピン先端部の直径の下限は,ピン先端部の強度確保の点から,0.04mmである。 【0016】また,上記ピン先端部の接触端面の直径が0.08mmを超える場合には,上記ピン先端部の接触端面が従来例に示したテーパ部の接触端面よりも必ずしも細くならず,上記ピン先端部の接触端面が上記絶縁性樹脂の開口部周縁に当接して係止されるおそれがある。なお,上記接触端面の直径の下限は,上記ピン先端部の下限より,0.04mmである。 【0017】次に,請求項2の発明のように,上記ピン先端部の接触端面の直径は0.05mm以上であることが好ましい。この場合には,接触面積を確実に確保することができ,上記ピン先端部の接触端面を上記半田バンプに,より一層確実に接触させることができる。 【0018】上記ピン先端部の接触端面の直径が0.05mm未満の場合には,例えば上記半田バンプが上記絶縁性樹脂の開口部に偏って転写されている場合等に,上記ピン先端部の接触端面を上記半田バンプに接触できないおそれがある。 【0019】次に,請求項3の発明のように,上記ピン先端部の接触端面の角部は曲面形成されていることが好ましい。この場合には,上記角部は上記絶縁性樹脂の開口部周縁に当接しても,係止されることはない。そのため,上記ピン先端部を上記絶縁性樹脂の開口部内に進入させて,上記ピン先端部の接触端面を上記半田バンプに接触することができる。 【0020】次に,請求項4の発明のように,上記絶縁性樹脂の開口部の孔径は0.15mm以下であることが好ましい。この場合には,上記開口部の中心に上記コンタクトピンの軸芯が対向するようにプリント配線板を精度良く位置合わせすることが困難となりやすい。そのため,上記半田バンプの転写判別装置を使用することが特に有効になる。 【0021】上記絶縁性樹脂の開口部の孔径が0.15mmを超える場合には,プリント配線板の位置合わせの精度が比較的低くても,従来例に示した問題は生じにくい。なお,上記開口部の孔径の下限は,0.12mmである。 【0022】 【発明の実施の形態】実施形態例1本発明の実施形態例にかかる半田バンプの転写判別装置につき,図1〜図3を用いて説明する。本例の転写判別装置は,図1〜図3に示すごとく,絶縁基板7と,該絶縁基板7の表面79を被覆する絶縁性樹脂としてのソルダーレジスト6と,該ソルダーレジスト6の開口部60に転写された半田バンプ5とを有するプリント配線板4(図2,図3)に対して,上記半田バンプ5の転写状態を電気導通の有無により判別するものである。 【0023】上記転写判別装置は,図1に示すごとく,上記半田バンプ5に接触させるためのコンタクトピン1を有する。また,図2に示すごとく,上記転写判別装置は,上記コンタクトピン1を半田バンプ5の表面に接触させることにより,コンタクトピン1と絶縁基板7の表面79上に形成された導体回路8との間に電流が流れ,半田バンプ5が形成されていることが確認されるよう構成してある。なお,上記導体回路8は,その大部分を上記ソルダーレジスト6に被覆されているが,上記開口部60においては,外部接続用の半田バンプ5に被覆,接続される。 【0024】上記コンタクトピン1は,図1(a)に示すごとく,本体部11と該本体部11よりも細径の円柱状のピン先端部12とよりなる。上記本体部11は,図1(b)に示すごとく,その直径Dが0.13mmであり,上記ピン先端部12は,その直径Sが0.1mmであり,上記ピン先端部12における接触端面123は,その直径Fが0.08mmである。 【0025】また,上記ピン先端部12の接触端面123の角部124は曲面形成されている。角部124は凸状の曲面であり,その曲率半径Rは0.01mmである。なお,上記ピン先端部12の高さHは0.05mmであり,上記ソルダーレジスト6の厚みTよりも大きい。 【0026】一方,図2(a)に示すごとく,上記ソルダーレジスト6の開口部60の孔径Mは0.13mmである。また,この非常に小さな開口部60の中心に上記コンタクトピン1の軸芯が対向するようにプリント配線板4を精度良く位置合わせすることは困難であるため,上記開口部60の中心と上記コンタクトピン1の軸芯との間に若干のズレが生じている。 【0027】また,図2(b)に示すごとく,上記ソルダーレジスト6の開口部60は0.245mmのピッチPで複数設けてある。なお,上記ソルダーレジスト6の厚みTは0.02mmである。 【0028】そして,プリント配線板4における半田バンプ5の転写状態を判別するにあたっては,図2,図3に示すごとく,上記コンタクトピン1を半田バンプ5に向かって移動させて,半田バンプ5に上記ピン先端部12の接触端面123を接触させる。 【0029】このとき,図3(a)に示すごとく,ソルダーレジスト6の開口部60に対して半田バンプ5が十分に転写されている場合,また,図3(b)に示すごとく,半田バンプ5が軽度の転写不足である場合には,半田バンプ5にコンタクトピン1が接触するので,正常な電気導通が得られる。これにより,半田バンプ5が転写されていることが確認できる。 【0030】一方,図3(c)に示すごとく,半田バンプ5が転写されていない場合には,上記コンタクトピン1が半田バンプ5に接触することはないので,電気導通が得られない。これにより,半田バンプ5が転写されていないことが確認できる。なお,このとき,上記ピン先端部12は上記開口部60から露出した上記絶縁基板7の表面79に接触することがある。この場合,上記ピン先端部12が表面79上に形成された導体回路8に接触することが考えられるが,その部分で測定される電流値,抵抗値等の測定値が,他の半田バンプのある部分の測定値と異なるため,半田バンプが転写されている場合の電気導通とは,区別することができる。 【0031】次に,本例の作用につき説明する。本例においては,上記プリント配線板4における半田バンプ5の転写状態を判別するにあたって,上記コンタクトピン1は,従来例に示したテーパ部よりも細径の上記ピン先端部12を半田バンプ5に対向させている。 【0032】そのため,たとえ上記ソルダーレジスト6の開口部60の孔径Mが0.13mmと非常に小さく,上記プリント配線板4の位置合わせの精度が比較的低い等の理由により,上記開口部60の中心と上記コンタクトピン1の軸芯との間に若干のズレが生じていても,上記ソルダーレジスト6の開口部60の周縁部606の上方には,上記ピン先端部12は位置しない。 【0033】それ故,図2(a)に示すごとく,半田バンプ5が重度の転写不足である場合でも,上記ピン先端部12が上記開口部60の周縁部606に当接して係止されることがない。そのため,上記ピン先端部12の接触端面123を上記半田バンプ5に確実に接触させて,正確な電気導通を得ることができる。これにより,半田バンプ5が転写されているにもかかわらず,転写されていないと誤認されることを確実に防止でき,半田バンプ5の転写状態をより正確に判別することができる。 【0034】また,半田バンプ5が十分に転写されているか,転写不足であるかは,例えばバンプ高さ検査機等を用いて半田バンプ5の高さを検出することにより,判別することができる。そのため,上記転写判別装置によれば,上記半田バンプ5の転写状態を,転写十分状態,転写不足状態,未転写状態の3つの状態に判別することができる。 【0035】また,上記ピン先端部12における接触端面123は,その直径Fが0.08mmである。そのため,接触面積を確実に確保することができ,上記ピン先端部12の接触端面123を上記半田バンプ5に,より一層確実に接触させることができる。 【0036】また,上記ピン先端部12の接触端面123の角部124は曲面形成されている。そのため,上記角部124は上記開口部60の周縁部606に当接しても,係止されることはない。それ故,上記ピン先端部12を上記ソルダーレジスト6の開口部60内に進入させて,上記ピン先端部12の接触端面123を上記半田バンプ5に接触することができる。 【0037】また,上記ソルダーレジスト6の開口部60の孔径Mは0.13mmと非常に小さい。そのため,上記開口部60の中心に上記コンタクトピン1の軸芯が対向するようにプリント配線板4を精度良く位置合わせすることが困難となりやすい。それ故,本例の転写判別装置を使用することが特に有効になる。 【0038】実施形態例2本例は,図4に示すごとく,上記ピン先端部12の接触端面123の角部124を曲面形成することなく,直角状に形成した例である。この場合,上記ピン先端部12の接触端面123の直径Fは0.08mmとなり,上記ピン先端部12の直径Sと等しくなる。その他は,実施形態例1と同様である。本例においても,実施形態例1と同様の効果を得ることができる。 【0039】 【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,プリント配線板の位置合わせの精度が比較的低くても,半田バンプの転写状態をより正確に判別することができる,半田バンプの転写判別装置を提供することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000000158 【氏名又は名称】イビデン株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年2月9日(1999.2.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079142 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 祥泰 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−232265(P2000−232265A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月22日(2000.8.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−31684 |
|