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【発明の名称】 プリント配線基板
【発明者】 【氏名】佐藤 薫

【要約】 【課題】ノイズ電流吸収用のガードパターンの低インピーダンス化を図りながら、電子部品の実装上の制約を低減する。

【解決手段】プリント配線基板12の基板本体12´の内層には内層パターン17が形成されていると共に、基板本体12´を貫通するミニバイヤホール18が形成されており、ミニバイヤホール18により複数の内層パターン17が接続されることによりガードパターン16が構成されている。この場合、内層パターン17は電子部品に邪魔されることなく大面積に形成することができるので、ガードパターン16の低インピーダンス化を図ることができる。これにより、端子台13のターミナルと接続された配線パターンにサージ電圧が発生した場合には、ターミナルが接続された配線パターンからガードパターン16にノイズ電流が流れて吸収されるようになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ノイズ電流吸収用のガードパターンを備えたプリント配線基板において、前記ガードパターンは、多層基板からなる基板本体の内層に形成された内層パターンと、この内層パターンに電気的に接続した状態で前記基板本体を小領域で貫通する導電性部材とから構成されていることを特徴とするプリント配線基板。
【請求項2】 前記導電性部材は前記基板本体を貫通したスルーホールであることを特徴とする請求項1記載のプリント配線基板。
【請求項3】 前記内層パターンは複数の内層に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のプリント配線基板。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノイズ電流を吸収するガードパターンを備えたプリント配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばプログラマブルコントローラでは、入出力用基板に搭載された端子台に接続されたケーブルを通じて外部機器を制御したり、外部から外部機器の動作状態を示すオンオフ信号を入力するようにしている。
【0003】ところで、工場内では機械の動作に伴って大きな電気的ノイズが発生しているので、外部機器とプログラマブルコントローラとを接続するケーブルにサージ電圧が発生し易い。このようにケーブルにサージ電圧が発生すると、端子台が搭載されたプリント配線用基板においては端子台のターミナルと接続された配線パターンの電圧が瞬間的に極めて高くなるので、その配線パターンから周辺に位置する低インピーダンスの電子部品に向かってノイズ電流が流れて電子回路が誤作動してしまう虞がある。そこで、端子台のターミナルが接続される配線パターンと周辺に位置する電子部品が接続される配線パターンとの間に低インピーダンスのガードパターンを設け、端子台のターミナルが接続された配線パターンから発生したノイズ電流をガードパターンで吸収するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図4はこの種のプリント配線基板の平面を示している。この図4において、プリント配線基板1には図示しない端子台のターミナルが接続されるスルーホール2が形成されていると共に、そのスルーホール2と電子部品3が実装される配線パターンとの間にはガードパターン4が形成されている。このガードパターン4はプリント配線基板1の両面に形成した配線パターンを接続した状態で電源ラインに接続してなるもので、ターミナルに印加したサージ電圧に伴って発生した高電圧なノイズ電流を電源に吸収するようになっている。
【0005】しかしながら、ガードパターン4はノイズ電流を吸収して逃がすために低インピーダンスであることが必要であることから、ガードパターン4の配線パターンとしては比較的大きな幅を設定する必要がある。このため、幅広なガードパターン4から安全なギャップを確保して電子部品をプリント配線基板1に実装するには、電子部品の実装上の制約が大きくなる。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ノイズ電流吸収用のガードパターンの低インピーダンスを図りながら、電子部品の実装上の制約を低減することができるプリント配線基板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれば、プリント配線基板における配線パターンに高電圧なサージ電圧が発生すると、その部位から低インピーダンスの電子部品に向かってノイズ電流が流れようとするものの、ノイズ電流吸収用のガードパターンは大面積を確保可能な内層パターンから構成されているので、ガードパターンのインピーダンスは極めて小さくすることができる。これにより、ノイズ電流が発生したときは、ノイズ電流はガードパターンに向かって流れて吸収されるようになる。
【0008】この場合、ガードパターンとして基板本体を貫通する導電性部材は小領域であるので、ガードパターンから安全なギャップを確保しなければならない電子部品の実装上の制約を低減することができる。
【0009】請求項2の発明によれば、基板本体にスルーホールを小径に形成することができるので、基板本体の表面に露出するスルーホールの領域を極めて小さくすることができ、部品実装の自由度を高めることができる。
【0010】請求項3の発明によれば、内層パターンは複数の内層に設けられているので、内層パターンとして十分に大面積を確保することができ、ガードパターンの低インピーダンス化を容易に図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明をプログラマブルコントローラの入力用基板に適用した一実施の形態を図1乃至図3を参照して説明する。図2は入力用基板の側面図である。この図2において、入力用基板11は、プリント配線基板12に端子台13を搭載して構成されている。この端子台13のターミナルにはケーブルを通じて外部機器が接続されるもので、例えば近接スイッチからのオン信号をケーブルを通じて入力するようになっている。また、端子台13に隣接してチップ部品などの電子部品14が実装されている。
【0012】図1はプリント配線基板12の要部の断面を示す模式図、図3はプリント配線基板12の要部の平面図である。これらの図1及び図3において、プリント配線基板12の基板本体12´は多層基板から構成されており、端子台13の実装領域には端子台13のターミナルが接続されるスルーホール15が基板本体12´を貫通するように形成されている。
【0013】ここで、基板本体12´において端子台13の実装領域と電子部品14の実装領域との間にはガードパターン16が形成されている。つまり、基板本体12´を構成する内層には内層パターン17が形成されていると共に、基板本体12´に導電性のミニバイヤホール18(導電性部材に相当)が貫通形成されている。ミニバイヤホール18は内層パターン17と電気的に接続されており、そのミニバイヤーホール18の頭部が基板本体12´の表面及び裏面に小領域で露出している。内層パターン17は電源ラインであるVcc,GND,FG(フレームグランド)等と接続されている。そして、端子台13のターミナルには例えば近接スイッチからのオン信号を入力するためのケーブルが接続されている。
【0014】さて、端子台13に接続されたケーブルに高電圧のサージ電圧が印加したときは、プリント配線基板12において端子台13のターミナルが接続されたスルーホール15の電圧が極めて高くなり、そのスルーホール15から低インピーダンスの電子部品14に向かってノイズ電流が発生するようになるものの、本実施の形態では、次のようにしてノイズ電流が電子部品14に向かって流れることを防止するようにしている。
【0015】即ち、ミニバイヤホール18は大面積に形成された内層パターン17と接続されているので、これらの内層パターン17及びミニバイヤホール18からなるガードパターン16のインピーダンスは極めて小さい。これにより、端子台13のターミナルが接続されたスルーホール15がサージ電圧により瞬間的に高電圧となったときは、極めて低インピーダンスであるミニバイヤホール18に向かってノイズ電流が流れるようになるので、ミニバイヤホール18に到達したノイズ電流は電源ラインを介して電源に吸収されてしまうようになる。従って、プリント配線基板12に実装された電子部品14がノイズ電流により誤動作することはない。
【0016】本実施の形態によれば、プリント配線基板12の基板本体12´の内層に内層パターン17を形成し、それらの内層パターン17を基板本体12´を貫通するミニバイヤホール18により接続するようにしたので、内層パターン17をプリント配線基板12の表面に実装された電子部品14に邪魔されることなく大面積に形成することができ、ガードパターン16の低インピーダンス化を図ることができる。従って、プリント配線基板の表面にガードパターンを形成している従来例のものと違って、ガードパターン16とのギャップを確保する必要がある電子部品の実装領域の制限を低減することができる。
【0017】この場合、基板本体12´の内層パターン17としては大面積に形成することができるので、ガードパターン16のインピーダンスを十分に低下させることができる。
【0018】また、内層パターン17に接続した状態で基板本体12´の表面に露出する手段としてミニバイヤホール18を用いるようにしたので、プリント配線基板の表面に露出する領域を極めて小さく設定でき、プリント配線基板12における部品の実装領域を拡大することができる。
【0019】さらに、プリント配線基板12を構成する複数の内層に内層パターンを形成するようにしたので、1つの内層に内層パターン17を形成する構成に比較して、ガードパターン16の領域を十分に拡大して低インピーダンス化を容易に図ることができる。
【0020】本発明は上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、内層パターンに接続した状態でプリント配線基板の表面に露出する手段としては、スルーホール或いはブラインドスルーホールを利用したり、プリント配線基板にピンを打込むようにしてもよい。
【出願人】 【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
【出願日】 平成10年11月6日(1998.11.6)
【代理人】 【識別番号】100071135
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 強
【公開番号】 特開2000−151180(P2000−151180A)
【公開日】 平成12年5月30日(2000.5.30)
【出願番号】 特願平10−316070