| 【発明の名称】 |
放電灯点灯装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】永井 敏
【氏名】西 健一郎
【氏名】江口 健太郎
【氏名】濱口 岳久
【氏名】濱崎 健治
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| 【要約】 |
【課題】低コストに商用電源から入力電流歪みを低減し、ゼロ電圧位相付近でも電流を流すことで高調波性能を満足すること。
【解決手段】商用交流電源を整流回路で直流電圧に変換し、この直流電圧を第1及び第2のスイッチング素子のオン、オフによりスイッチングして負荷回路に高周波電流を流すとともに、負荷回路の第1の共振回路とは別に第2コンデンサと第2のコイルとからなる第2の電圧共振回路を設けたことにより、共振回路に発生した共振電圧が無くなった時に整流回路から平滑コンデンサを充電する電流を流すようにし、その電流は商用電源の電圧に対応した高周波電流として流れるため、その高周波電流の入力電流波形が入力電圧波形に近づくことになり、力率が高く、電源高調波の発生が少ない放電灯点灯装置を提供できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 商用電源を全波整流する整流回路と、互いに直列接続され、交互にオン・オフして整流回路からの直流電圧を高周波電圧に変換する第1及び第2のスイッチング手段と、前記第1及び第2のスイッチング手段を交互にオン・オフさせる駆動信号を出力する発振回路と、前記第1及び第2のスイッチング手段のそれぞれに逆並列接続された第1及び第2のダイオードと、第1のコイルと第2のコイルの2つの巻き線からなり、2つ巻き線のそれぞれの一端と磁気回路を共有するように構成されたコイルと、第1のコイルと放電灯と放電灯に並列接続された第1のコンデンサとからなり、該第1のコイルと該第1のコンデンサとで形成された第1の共振回路を有する負荷回路と、前記整流回路の出力側に並列接続された第2及び第3のコンデンサの直列回路とを備え、前記コイルの第1のコイルと第2のコイルの共用端は前記第1及び第2のスイッチング手段の接続点に接続し、前記第1のコイルの他端を放電灯の一端側に接続し、前記第2のコイルの他端を前記第2及び第3のコンデンサの直列回路の接続点に接続し、前記放電灯の他端側を前記第1及び第2のスイッチング手段の他端に接続し、前記第2又は第3のコンデンサと前記第2のコイルとで第2の共振回路を形成したことを特徴とする放電灯点灯装置。 【請求項2】 商用電源を全波整流する整流回路と、互いに直列接続され、交互にオン・オフして整流回路からの直流電圧を高周波電圧に変換する第1及び第2のスイッチング手段と、前記整流回路と前記第1及び第2のスイッチング手段の一端側との間に設けられた分離ダイオードと、前記第1及び第2のスイッチング手段を交互にオン・オフさせる駆動信号を出力する発振回路と、前記第1及び第2のスイッチング手段のそれぞれに逆並列接続された第1及び第2のダイオードと、第1のコイルと第2のコイルの2つの巻き線からなり、2つ巻き線のそれぞれの一端と磁気回路を共有するように構成されたコイルと、第1のコイルと放電灯と放電灯に並列接続された第1のコンデンサとからなり、該第1のコイルと該第1のコンデンサとで形成された第1の共振回路を有する負荷回路と、前記整流回路の出力側に並列接続された第2及び第3のコンデンサの直列回路と、前記整流回路の出力側に接続された第4及び第5のコンデンサの直列回路とを備え、前記コイルの第1のコイルと第2のコイルの共用端は前記第1及び第2のスイッチング手段の接続点に接続し、前記第1のコイルの他端を放電灯の一端側に接続し、前記第2のコイルの他端を前記第2及び第3のコンデンサの直列回路の接続点に接続し、前記放電灯の他端側を前記第4及び第5のコンデンサの直列回路の接続点に接続し、前記第2又は第3のコンデンサと前記第2のコイルとで第2の共振回路を形成したことを特徴とする放電灯点灯装置。 【請求項3】 前記第2又は第3のコンデンサの何れか1つは、前記商用電源の周波数に対し低インピーダンスとなる容量であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか記載の放電灯点灯装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、商用交流電源を直流電圧に変換し、この直流電圧をスイッチング手段のオン・オフによりスイッチングして放電灯に高周波電力を供給する放電灯点灯装置に関し、特に入力電流の歪みを低減するようにした放電灯点灯装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図5は例えば特開平2−75200号公報に示された従来の放電灯点灯装置(以下、従来例1と称す)の回路図である。図5において、商用電源1をフィルタ回路2を通して整流回路3で整流して得られた直流電圧を、直列接続したスイッチング手段である第1及び第2のトランジスタ4、5に印加するようにしている。これら第1及び第2のトランジスタ4、5にはダイオード6、7が逆並列にそれぞれ接続されている。また、第1及び第2のトランジスタ4,5の入力側には発振回路8が接続され、トランジスタ4,5を高速度で交互にオン・オフするように駆動する。これらトランジスタ4,5の接続点から負荷回路9が接続されている。 【0003】その負荷回路9はコイル10と放電灯11と放電灯11に並列接続される第1のコンデンサ12とから構成されている。そのコンデンサ12は放電灯11の電極を予熱するために設けられている。また、コイル10は放電灯11に流れる電流を制限し、バラストコイルと呼ばれている。負荷回路9の他端は第2及び第3のコンデンサ13,14の直列回路の接続点に接続されている。その第3のコンデンサ13には並列にダイオード15が接続されている。また、第2及び第3のコンデンサ13,14の直列回路の両端は第1及び第2のトランジスタ4,5の直列回路と同様に整流回路3に接続されている。その第2のコンデンサ14は第1のコンデンサ13に比べ相対的に大容量にすることで、商用電源1からの交流電圧を平滑するよう動作する。また、第2のコンデンサ13は第1及び第2のトランジスタ4,5のスイッチング周波数に同期して完全な充放電を行える程度に容量が選定される。 【0004】次に、図5に示す従来例1の動作について説明する。まず、第1のトランジスタ4がオンし、そのオン期間に整流回路3からの出力により第1のトランジスタ4を介して負荷回路9に電流を流すとともに、第2のコンデンサ14を充電する。次に、第1のトランジスタ4がオフし、第2のトランジスタ5がオンとなると、第2のコンデンサ14の充電電荷は負荷回路9、第2のトランジスタ5を介して放電する。その後、第2のトランジスタ5がオフし、再び第1のトランジスタ4がオンとなると、負荷回路9内のコイル10に蓄えられたエネルギーが第2のコンデンサ13を充電する。 【0005】従って、コイル10と第1のコンデンサ12とは電圧共振回路を形成する。このことにより、第2のコンデンサ13と第3のコンデンサ14の電位が整流回路3の出力電圧より下回ることで、交流電源1の全位相にわたり電流を流し、商用電源1から流れる入力電流の歪みを低減する。しかし、負荷回路9内の放電灯11の放電抵抗により、コイル10と第1のコンデンサ12からなる共振回路をダンピングし、その結果、共振電圧を高めることができないため、商用電源1のゼロ電圧位相付近では電流を流すことが不可能となり、高調波低減性能が良好でないという問題があった。 【0006】また、図6は他の従来の放電灯点灯装置(以下、従来例2と称する)の回路図で、従来例2は特開平8−98555号公報に記載されている。この従来例2は、図5に示すように従来例1の改良で、従来例1の欠点である電源電圧のゼロ電圧位相付近でも十分に電流を流すよう工夫されているものである。これは放電灯11の放電抵抗の影響を無くす自的で、放電灯11とコンデンサ12の並列回路をトランス23で結合している。これにより、トランス23の1次インダクタンスとコンデンサ14とでダンピングしない電圧共振回路を形成し、十分高い共振電圧を得ることができることとなる。 【0007】トランジスタ20はパワーMOS−FETと称されているトランジスタで、電圧駆動型のスイッチング素子で寄生のダイオードを内蔵する。従って、従来例2のトランジスタ20は従来例1でトランジスタ4とダイオード6の並列回路と同様に動作する。トランジスタ21も同様に従来例1のトランジスタ5,ダイオード7と同回路と等価できる。しかし、トランス23は従来例1で用いているバラストコイルに比べ体積的に大きなものが必要となる。これは、放電灯11に全てトランス23を介して電力を与えるためであり、1次から2次巻き線に変換する電力がトランスの大きさを支配する。このため、コスト高となるという問題があった。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】この発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、低コストに商用電源から入力電流歪みを低減し、ゼロ電圧位相付近でも電流を流すことで高調波性能を満足することができる放電灯点灯装置を得ることを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係る放電灯点灯装置は、商用電源を全波整流する整流回路と、互いに直列接続され、交互にオン・オフして整流回路からの直流電圧を高周波電圧に変換する第1及び第2のスイッチング手段と、前記第1及び第2のスイッチング手段を交互にオン・オフさせる駆動信号を出力する発振回路と、前記第1及び第2のスイッチング手段のそれぞれに逆並列接続された第1及び第2のダイオードと、第1のコイルと第2のコイルの2つの巻き線からなり、2つ巻き線のそれぞれの一端と磁気回路を共有するように構成されたコイルと、第1のコイルと放電灯と放電灯に並列接続された第1のコンデンサとからなり、該第1のコイルと該第1のコンデンサとで形成された第1の共振回路を有する負荷回路と、前記整流回路の出力側に並列接続された第2及び第3のコンデンサの直列回路とを備え、前記コイルの第1のコイルと第2のコイルの共用端は前記第1及び第2のスイッチング手段の接続点に接続し、前記第1のコイルの他端を放電灯の一端側に接続し、前記第2のコイルの他端を前記第2及び第3のコンデンサの直列回路の接続点に接続し、前記放電灯の他端側を前記第1及び第2のスイッチング手段の他端に接続し、前記第2又は第3のコンデンサと前記第2のコイルとで第2の共振回路を形成するようにしたものである。 【0010】この発明の請求項2に係る放電灯点灯装置は、商用電源を全波整流する整流回路と、互いに直列接続され、交互にオン・オフして整流回路からの直流電圧を高周波電圧に変換する第1及び第2のスイッチング手段と、前記整流回路と前記第1及び第2のスイッチング手段の一端側との間に設けられた分離ダイオードと、前記第1及び第2のスイッチング手段を交互にオン・オフさせる駆動信号を出力する発振回路と、前記第1及び第2のスイッチング手段のそれぞれに逆並列接続された第1及び第2のダイオードと、第1のコイルと第2のコイルの2つの巻き線からなり、2つ巻き線のそれぞれの一端と磁気回路を共有するように構成されたコイルと、第1のコイルと放電灯と放電灯に並列接続された第1のコンデンサとからなり、該第1のコイルと該第1のコンデンサとで形成された第1の共振回路を有する負荷回路と、前記整流回路の出力側に並列接続された第2及び第3のコンデンサの直列回路と、前記整流回路の出力側に接続された第4及び第5のコンデンサの直列回路とを備え、前記コイルの第1のコイルと第2のコイルの共用端は前記第1及び第2のスイッチング手段の接続点に接続し、前記第1のコイルの他端を放電灯の一端側に接続し、前記第2のコイルの他端を前記第2及び第3のコンデンサの直列回路の接続点に接続し、前記放電灯の他端側を前記第4及び第5のコンデンサの直列回路の接続点に接続し、前記第2又は第3のコンデンサと前記第2のコイルとで第2の共振回路を形成するようにしたものである。 【0011】この発明の請求項3に係る放電灯点灯装置は、前記第2又は第3のコンデンサの何れか1つは、前記商用電源の周波数に対し低インピーダンスとなる容量としたものである。 【0012】 【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係る放電灯点灯装置の回路図、図2は同放電灯点灯装置の各部位における電圧、電流及び駆動信号の波形図、図3は同放電灯点灯装置の主要部位における電圧、電流及び駆動信号の波形図である。図1において、図3の従来例1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略し、相違する構成について説明する。この発明の実施の形態1に係る放電灯点灯装置では、新たに追加された直流カット用コンデンサ16は負荷回路9の放電灯11の一端に接続されている。また、コイル10は第1のコイル10aと第2のコイル10bの2つの巻き線からなり、2つ巻き線のそれぞれの一端と磁気回路を共有するように構成されている。 【0013】そして、第1のコイル10aと第2のコイル10bの共通端は第1及び第2のトランジスタ4、5の接続点に接続され、第1のコイル10aの他端は放電灯11の他端に接続され、第2のコイル10bの他端は第2及び第3のコンデンサ13、14の直列回路の接続点に接続されている。その第3のコンデンサ14は商用電源の周波数に対し、低インピーダンスとなる容量のコンデンサが用いられる。このことは、第3のコンデンサ14が商用電源の周波数が50又は60Hzであるため、低インピーダンス化を図るには大きな容量が必要になることを意味する。 【0014】このように、第3のコンデンサ14は第2のコンデンサ13に比べ相対的に大容量にすることで、商用電源1からの交流電圧を平滑するよう動作する平滑コンデンサである。また、第2のコンデンサ13はトランジスタ4,5のスイッチング周波数に同期して完全な充放電を行える程度に容量が選定される。図1において、第1のコイル10aと第1のコンデンサ12とで第1の共振回路を形成し、第2のコイル10bと第2のコンデンサ13で第2の共振回路を形成している。なお、第1の共振回路は電流共振、第2の共振回路は電圧共振となる。 【0015】次に、この発明の実施の形態1に係る放電灯点灯装置の動作を図2及び図3の波形図を用いて説明する。その前に図2の波形の説明をする。図2(1)は商用電源1からの入力電圧波形を示し、図2(2)は発振回路8から出力される第1のトランジスタ4の駆動波形を示し、T1で示される期間がオン期間となる。図2(3)は同様に第2のトランジスタ5の駆動波形を示し、T1がオン期間となる。図2(2)及び(3)は拡大図であり、図2(1)の電圧波形の零電圧位相、V1電圧位相、V2電圧位相の各部分3カ所を拡大する。また、図2(4)、(5)及び(6)の波形図は(2)と(3)に同期して描かれている。 【0016】図2(4)は第3のコンデンサ14の電圧、図2(5)は第1及び第2のトランジスタ4とトランジスタ5の直列回路に印加される電圧波形、即ち、整流回路3の出力端の電圧波形を示す。このような電圧波形となるのは、整流回路3の出力電圧にダイオード6からの共振電圧が重畳されるためである。なお、図2の(5)の電圧波形で整流回路3の直流電圧の零電圧付近とV1とV2とでピーク値が違うのは、負荷の影響を受けて共振電圧のピーク値が一定でないことによるものである。図2(6)は整流回路3からの出力電流波形である。図2(7)は(5)で示す電圧波形の縮小図となり、(1)と同期して描かれている。図2(8)はトランジスタ4及び5の接続点電圧、即ち負荷回路9に印加される電圧波形である。図2(9)は放電灯11に流れる電流波形を示し、図2(10)は商用電源1から流れ込む電流波形を示す。 【0017】図3(1)は図2(2)と同様に第1のトランジスタ4の駆動波形で、H期間でトランジスタ4がオンになることを示し、図3(2)は図2(3)と同様に第2のトランジスタ5の駆動波形で、H期間でトランジスタ5がオンになることを示している。図3(3)は図2(5)と同様に第1及び第2のトランジスタ4、5の直列回路に印加される電圧であり、各電源位相(0、V1、V2)を同一面に描いており、■は電源電圧が0V、■は電源電圧がV1、■は電源電圧がV2を示す。なお、図3(3)中の正弦波状の電圧波形は第2のコイル17と第3のコンデンサ13の並列共振回路で発生する共振電圧を示す。図3(4)は図2に示していない第3のコンデンサ14の電流波形で、プラス側が放電、マイナス側が充電となるような極性で描かれ、細線、破線及び太線は図3(3)と同じである。図3(5)は図2(6)と同様に整流回路3から出力する電流波形を示す。 【0018】次に、この発明の実施の形態1の放電灯点灯装置の動作を説明する。図2の(1)に示す商用電源1の電圧は、フィルタ回路2を通り、整流回路3で全波整流され、全波整流電圧は、第1及び第2のトランジスタ4,5の直列回路および第2及び第3のコンデンサ13,14の直列回路に印加される。一方、第1及び第2のトランジスタ4,5は発振回路8からの駆動信号により高い周波数で交互にオン、オフが繰り返される。図2(2)は第1のトランジスタ4、(3)は第2のトランジスタ5の駆動波形であり、それぞれT1に示す期間がトランジスタ4,5のオン期間である。 【0019】第1及び第2のトランジスタ4,5がオン、オフを繰り返すことにより、負荷回路9には高周波電力が供給される。負荷回路9はコイル10の片側である第1のコイル10aと放電灯11と放電灯11に並列接続された第1のコンデンサ12とから構成され、第1のコイル10aと第1のコンデンサ12とで第1の共振回路を形成する。放電灯11の放電開始時はこの第1の共振回路を用い、第1のコンデンサ12により放電灯11の印加電圧を高め、放電灯11を放電させる。なお、放電灯11が放電すれば、第1の共振回路はダンピングされ、コンデンサ12の電圧は低圧になるから、第1の共振回路は放電灯11を点灯するまでの動作に寄与することとなる。また、直流カット用コンデンサ16の容量は第1のコンデンサ12の容量に比べて極めて小さいものであり、直流カット用コンデンサ16が第1のコイル10aとで第1の共振回路を構成することはない。 【0020】ところで、まず第1のトランジスタ4がオンとなると、整流回路3の出力電圧は第2のコイル10bを介して第3のコンデンサ14を充電する。そのコンデンサ14の容量は商用電源1の周波数に対し十分平滑できるような大容量が選択され、主に電解コンデンサが使用される。このように、第3のコンデンサ14を大きな容量とすることで、図2(4)に示すように第3のコンデンサ14の電圧波形は平滑された直流電圧となり、また電源位相によっても変化せずに、各位相において電圧Veが一定となるから、電圧共振回路に与える電圧の変動が少なくなり、電圧共振波形のピーク電圧が安定するため、放電灯11に流れる電流の変動を小さくできる。即ち、放電灯11の電流の波高率が良くなる。なお、図2(4)ではVeの変化が無いように描かれているが、第3のコンデンサ14を小容量にすれば、変動する。 【0021】その後、第1のトランジスタ4がオフし、第2のトランジスタ5がオンとなると、第3のコンデンサ14の電荷はコイル10の別の片側である第2のコイル10b、第2のトランジスタ5の閉ループで放電され、このことにより第2のコイル10bにエネルギーが蓄積される。そして、第2のトランジスタ5がオフとなり、再び第1のトランジスタ4がオンになると、第2のコイル10bに蓄えられたエネルギーは第2のコンデンサ13を充電するよう電流を流す。 【0022】このとき、まず、第2のコイル10bと第2のコンデンサ13の電圧共振状態となり、図2(5)に示すような共振電圧を発生する。この共振電圧は整流回路3からの出力電圧に重畳されることになり、商用電源1の位相により共振電圧が発生する時間が異なるが、そのピーク値はほぼ同様の値となる。共振電圧の発生する時間は、商用電源1の電圧がゼロ電圧位相の場合にT2、V1電圧位相ではT3、V2電圧位相ではT4時間となる。発生時間は商用電源13の電圧が高くなるほど短時間となり、T2>T3>T4の関係となる。 【0023】このように、発生時間は商用電源1の電圧が高くなるほど短時間となり、T2>T3>T4の関係となるのは、次の理由による。これを図3の波形図を用いて説明する。図3の(4)に示す第3のコンデンサ14の電流波形で、第2のトランジスタ5がオンの期間、図3の(2)においてHの期間に、第2のコンデンサ14から片側のコイル10b、第2のトランジスタ5を経由して放電電流が流れるが、商用電源1の電圧が0Vの■の場合はほぼ第2のトランジスタ5のオンと同期して放電電流が流れるため、第2のコイル10bに蓄えられるエネルギーは大きいものとなる。 【0024】しかし、商用電源1の電圧がピークに至る■やピークである■の場合においては、整流回路3からの充電電流が途絶えるが、第2のコイル10bに流れる電流は同方向に流れ続け、その後、電流がゼロになってから以前とは逆方向に、即ち■と同様に第2のトランジスタ5に流れ込む。従って、第2のコイル10bに蓄えられるエネルギーがそれぞれ小さくなり、このエネルギーが第2のコンデンサ13との共振電圧のピーク値に影響を与えることになるからである。即ち、コイル10の片側である第2のコイル10bに流れる電流が小さい場合は共振電圧も低くなり、共振電圧の発生時間も短時間になる。 【0025】また、共振電圧が発生している間は整流回路3は逆バイアスとなるために商用電源1からは電流が流れず、次に共振電圧の発生がなくなった時に整流回路3からトランジスタ4を介して負荷回路9及び第3のコンデンサ14を充電する電流が流れる。即ち、図2の(5)に示すように正弦波状の電圧がV1、V2の電圧になった時点から第1のトランジスタ4がオンしている間に、整流回路3から第2のトランジスタ4を介して負荷回路9及び第3のコンデンサ14に充電電流が流れることとなる。この期間は図2の(5)ではT5、T6で示される。 【0026】図2(6)に示す電流波形は、前述したように整流回路3から出力する電流であり、整流回路3の出力が0Vの場合は電流も流れず、V1電圧位相の時にT6時間、V2電圧位相の時にT7時間流れることになる。この図2(6)に示すように流れる電流のピーク値は整流回路3の出力電圧に対応して増減することから、ピーク電流の包絡線は整流回路3の出力電圧と同様の波形となる。 【0027】このように、整流回路3からの出力電流波形で、零電圧、V1、V2と高くなる方が大きく流れるのは、次の理由による。商用電源1の電圧が0V、V1、V2と電圧が高くなるにつれて第1のトランジスタ4が実質的にオンする期間が長くなるからである。これを図3の波形図で説明すると、図3の(1)に示す第1のトランジスタ4のH期間において、共振電圧が発生している間はダイオード6を介して第2のコイル10bから第2のコンデンサ13に電流が流れる。そして、この電流が無くなる、即ちダイオード6が逆バイアスとなる電位差になってから、整流回路3から実質的にオンした第1のトランジスタ4、第2のコイル10bを経由して第4のコンデンサ14に電流が流れ込むが、図3の(2)に示すようにV1よりV2の方が第1のトランジスタ4がオンしている期間が長いため、それだけ流れ込む電流も大きくなるためである。 【0028】また、図2(7)は(5)と同様の波形で、(5)を商用周波数に同期するよう縮小したものである。このように、共振電圧は整流回路3の出力に重畳して発生する。図2(8)は第1及び第2のトランジスタ4,5の接続点電圧波形であり、図に示すように高周波電圧のピーク電圧に若干変化するのが分かる。図2(9)は(8)の電圧で負荷回路9を駆動したときの電流波形となり、放電電灯11に流れる電流もこれに近似される。図2(10)は(6)の電流波形をフィルタ回路2を通して流れる電流波形であり、商用電源1から流れ込む電流波形に相当する。 【0029】この発明の実施の形態1では、コイル10を2つの巻線である第1のコイル10aと第2のコイル10bとで構成し、一方の第1のコイル10aを第1及び第2のトランジスタ4、5の接続点と放電灯11の一端との間に設け、第1のコイル10aと放電灯11に並列接続された第1のコンデンサ12とで独立に動作する第1の共振回路を形成し、放電灯11に流れる電流を制限するようにし、また他方の第2のコイル10bを第1及び第2のトランジスタ4、5の接続点と第2及び第3のコンデンサの13、14の接続点との間に設け、第2のコイル10bと第2のコンデンサ13とで独立に動作する第2の共振回路を形成し、第1のトランジスタ4がオンしたときに第2の共振回路に発生した共振電圧が無くなった時に整流回路3から第1のトランジスタ4を介して第3のコンデンサ14を充電する電流を流すようにし、その電流は商用電源1の電圧に対応した高周波電流として流れるようにして整流回路3から出力される電圧の谷間を埋めるよう電力の授受を行うため、その高周波電流の入力電流波形が入力電圧波形に近づくこととなり、力率が高く、電源高調波の発生が少ない放電灯点灯装置を提供できることとなった。また、第2のコイル10bは放電灯11に与える電力の一部を第3のコンデンサ14に蓄え放出するだけで、放電灯11の電力供給回路を兼用しないため、コイル10は全体として小形で安価なコイルを利用できることとなった。 【0030】また、この発明の実施の形態1では第1のスイッチング手段としてトランジスタ4とダイオード6の並列回路、第2のトランジスタ5とダイオード7の並列回路を用いているが、2つのパワーMOS−FETを直列接続しても良い。また、実施の形態1では、第4のコンデンサ14の容量は商用電源1の周波数に対し十分平滑出来るような大容量が選択されているが、第4のコンデンサ14の代わりに第2のコンデンサ13を大きくしてもよく、この場合は第2のコイル10bと第4のコンデンサ14で電圧共振回路が形成される。 【0031】実施の形態2.図4は本発明の実施の形態2の放電灯点灯装置を示す回路図である。図4において、本発明の実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略し、相違する構成について説明する。この発明の実施の形態2に係る放電灯点灯装置では、整流回路3の出力側に接続された第4及び第5のコンデンサ17、18の直列回路と、整流回路3と第1及び第2のトランジスタ4、5の直列回路を分離する分離ダイオード19とが新たに追加されている。そして、第4及び第5のコンデンサ17、18の直列回路の接続点が放電灯11の一端に接続されている。 【0032】次に、この発明の実施の形態2の放電灯点灯装置の動作を説明する。この実施の形態2の放電灯点灯装置の基本的な動作は実施の形態1と同様であるのでその説明は省略し、相違する動作について説明する。放電灯11に流れる電流は第4及び第5のコンデンサ17、18の直列回路を経由して、分離ダイオード19、トランジスタ4、5に流れ込む。即ち、第1のトランジスタ4がオンの時は、コイル10の第1のコイル10a、放電灯11、第4のコンデンサ16、分離ダイオード18、第1のトランジスタ4のルートで電流が流れ、第2のトランジスタ5がオンの時は、第5のコンデンサ18、放電灯11、コイル10の10a、第2のトランジスタ5のルートで電流が流れる。従って、第4及び第5のコンデンサ17、18は整流回路3の出力電圧を分圧し、第1及び第2のトランジスタ4、5の直列回路のオン、オフ動作に対し、負荷である放電灯11に高周波電流を流すこととなり、図1の直流カット用コンデンサ16と同様に動作し、放電灯11を点灯するまでの動作に寄与すると共に、分離ダイオード19を設けたことと相俟って第1及び第2のトランジスタ4、5のスイッチングノイズ、放電灯11に流れる高周波電流による高周波ノイズを第4及び第5のコンデンサ16、17で減衰するため、整流回路3の出力側でノイズを低減する機能を有する。 【0033】また、実施の形態2では、スイッチング手段として第1のトランジスタ4とダイオード6の並列回路、第2のトランジスタ5とダイオード7の並列回路を用いているが、2つのパワーMOS−FETを直列接続してもよい。また、実施の形態2では、第4のコンデンサ14の容量は商用電源1の周波数に対して十分平滑できるような大容量が選択されているが、第4のコンデンサ14の変わりに第3のコンデンサ13の容量を大きくしてもよく、この場合は第2のコイル10bと第4のコンデンサ14とで電圧共振回路が形成される。 【0034】 【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれば、商用交流電源を整流回路で直流電圧に変換し、この直流電圧を第1及び第2のスイッチング素子のオン、オフによりスイッチングして負荷回路に高周波電流を流すとともに、負荷回路の第1の共振回路とは別に第2コンデンサと第2のコイルとからなる第2の電圧共振回路を設けたことにより、共振回路に発生した共振電圧が無くなった時に整流回路から平滑コンデンサを充電する電流を流すようにし、その電流は商用電源の電圧に対応した高周波電流として流れるため、その高周波電流の入力電流波形が入力電圧波形に近づくこととなり、力率が高く、電源高調波の発生が少ない放電灯点灯装置を提供できる効果がある。また、第1の共振回路の一部を構成する第1のコイルと第2の電圧共振回路の一部を構成する第2のコイルとを2つの巻き線から構成し、2つの巻き線のそれぞれの一端と磁気回路を共有したコイルとしたので、第2の共振回路を形成する第2のコイルは、整流回路から出力される電圧の谷間を埋めるよう電力の授受を行い、放電灯に与える電力の1部を平滑コンデンサに蓄え放出するだけであるため、コイルは小形で安価なコイルを利用でき、低コストな放電灯点灯装置を提供できるという効果がある。 【0035】次に、請求項2の発明によれば、商用交流電源を整流回路で直流電圧に変換し、この直流電圧を第1及び第2のスイッチング素子のオン、オフによりスイッチングして負荷回路に高周波電流を流すとともに、負荷回路の第1の共振回路とは別に第2コンデンサと第2のコイルとからなる第2の電圧共振回路を設けたことにより、共振回路に発生した共振電圧が無くなった時に整流回路から平滑コンデンサを充電する電流を流すようにし、その電流は商用電源の電圧に対応した高周波電流として流れるため、その高周波電流の入力電流波形が入力電圧波形に近づくこととなり、力率が高く、電源高調波の発生が少ない放電灯点灯装置を提供できる効果がある。また、第1の共振回路の一部を構成する第1のコイルと第2の電圧共振回路の一部を構成する第2のコイルとを2つの巻き線から構成し、2つの巻き線のそれぞれの一端と磁気回路を共有したコイルとしたので、第2の共振回路を形成する第2のコイルは、整流回路から出力される電圧の谷間を埋めるよう電力の授受を行い、放電灯に与える電力の1部を平滑コンデンサに蓄え放出するだけであるため、コイルは小形で安価なコイルを利用でき、低コストな放電灯点灯装置を提供できるという効果がある。さらに、整流回路と第1及び第2のスイッチング手段の一端側との間に分離ダイオードを設け、整流回路の出力側に第4及び第5のコンデンサの直列回路を接続し、放電灯の他端側を第4及び第5のコンデンサの直列回路の接続点に接続したので、整流回路の出力電圧を分圧して第1及び第2のトランジスタの直列回路のオン、オフ動作に対し、負荷である放電灯に高周波電流を流すこととなり、放電灯を点灯するまでの動作に寄与すると共に、第1及び第2のトランジスタのスイッチングノイズ、放電灯に流れる高周波電流による高周波ノイズを第4及び第5のコンデンサで減衰するため、整流回路の出力側でノイズを低減し、放電灯点灯装置から商用電源に出力されるノイズを低減する放電灯点灯装置を供給できる効果がある。 【0036】さらに、請求項3の発明によれば、第2又は第3のコンデンサのいずれか1つは商用電源の周波数に対し低インピーダンスとなる容量としたので、そのコンデンサは大きな容量となってその電圧波形は平滑された直流電圧となり、また電源位相によっても変化せずに、各位相において電圧が一定となるから、電圧共振回路に与える電圧の変動が少なくなり、電圧共振波形のピーク電圧が安定するため、放電灯に流れる電流の変動を小さく、放電灯の電流の波高率が良い放電灯点灯装置を供給できる効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006013 【氏名又は名称】三菱電機株式会社 【識別番号】390014546 【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月10日(1999.6.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061273 【弁理士】 【氏名又は名称】佐々木 宗治 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−353599(P2000−353599A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月19日(2000.12.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−163359 |
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