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【発明の名称】 露光制御装置
【発明者】 【氏名】鈴木 一明

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発振の度に所定の範囲内で光量変動を伴うパルス光を発生するパルス光源と、前記パルス光で第1物体上のスリット状の照明領域を感光性の第2物体の方向に照明する照明光学系とを有し、前記スリット状の照明領域に対して相対的に前記第1物体及び前記第2物体を同期して走査することにより、前記スリット状の照明領域よりも広い前記第1物体上のパターンを前記第2物体上に露光する露光装置に備えられ、前記第2物体への前記パルス光の露光量を所定の露光量に制御する装置において、前記第1物体に照射される前記パルス光の光量を調整する光量調整手段と、前記パルス光によって前記第2物体上に照射される積算露光量を所定の再現精度で制御するために必要なパルス数、前記スリット状の照明領域に対する前記第1物体及び前記第2物体の相対的な走査速度の許容範囲及び前記所定の露光量に基づいて、前記パルス光の平均光量値及び前記光量調整手段の光量の調整度を予め決定する第1演算手段と、前記第2物体に照射された実際の積算露光量を検出する露光量計測手段と、前記第2物体上に先行して照射された前記パルス光によって前記第2物体上の異なるパルス数積算領域毎に実際に照射された個別の積算露光量と、前記平均光量値のもとで前記異なるパルス数積算領域毎に次の前記パルス光の照射により与えられるべき個別の目標積算露光量とのそれぞれの差分を算出し、該差分の平均値を以って前記光量調整手段における前記パルス光毎の光量の調整度を算出する第2演算手段とを有することを特徴とする露光制御装置。
【請求項2】 前記光量調整手段は、前記スリット状の照明領域に対する前記第1物体及び前記第2物体の相対的な1回の走査の期間中は光量調整度が固定された光量粗調用の第1光量調整手段と、前記パルス光毎に光量調整度が制御される光量微調用の第2光量調整手段とからなることを特徴とする請求項1記載の露光制御装置。
【請求項3】 前記第2光量調整手段は、前記パルス光源が前記パルス光を発光するための蓄積電荷量を制御することによって前記パルス光の光量を調整することを特徴とする請求項2記載の露光制御装置。
【請求項4】 前記第2物体上の前記異なるパルス数積算領域毎に積算した個別の積算露光量と前記所定の露光量との比較を前記異なるパルス数積算領域毎に行い、前記異なるパルス数積算領域内の積算露光量と前記所定の露光量との差分が所定の許容値を超えている領域が存在したときに、前記第2物体に対する積算露光量が適正でないと判定する判定手段を設けたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の露光制御装置。
【請求項5】 前記パルス光源が可干渉性のパルス光を発振する場合、前記照明光学系中に前記パルス光の可干渉性を制御する干渉縞低減制御部を設け、前記第1演算手段は、前記パルス光の可干渉性を制御するのに必要な前記パルス光の数、前記パルス光によって前記第2物体上に照射される積算露光量を所定の再現精度で制御するために必要なパルス数、前記スリット状の照明領域に対する前記第1物体及び前記第2物体の相対的な走査速度の許容範囲及び前記所定の露光量に基づいて、前記パルス光の平均光量値及び前記光量調整手段の光量の調整度を予め決定することを特徴とする請求項1記載の露光制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばパルス光源からのパルス光により矩形又は円弧状等の照明領域を照明し、その照明領域に対してマスク及び感光基板を同期して走査することにより、マスク上のパターンを感光基板上に露光する所謂スリットスキャン露光方式の露光装置において感光基板への露光量を制御する露光制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子又は薄膜磁気ヘッド等をフォトリソグラフィー技術を用いて製造する際に、フォトマスク又はレチクル(以下、「レチクル」と総称する)のパターンを投影光学系を介して、フォトレジスト等が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の感光基板上に露光する投影露光装置が使用されている。最近は、半導体素子の1個のチップパターン等が大型化する傾向にあり、投影露光装置においては、レチクル上のより大きな面積のパターンを感光基板上に露光する大面積化が求められている。
【0003】また、半導体素子等のパターンが微細化するのに応じて、投影光学系の解像度を向上することも求められているが、投影光学系の解像度を向上すると同時に、投影光学系の露光フィールドを大きくすることが容易でないという問題がある。特に、投影光学系として、反射屈折系を使用するような場合には、無収差の露光フィールドの形状が円弧状の領域となることもある。
【0004】斯かる被転写パターンの大面積化及び投影光学系の露光フィールドの制限に応えるために、例えば矩形、円弧状又は6角形等の照明領域(これを「スリット状の照明領域」という)に対してレチクル及び感光基板を同期して走査することにより、レチクル上のそのスリット状の照明領域より広い面積のパターンを感光基板上に露光する所謂スリットスキャン露光方式の投影露光装置が開発されている。一般に投影露光装置においては、感光基板上の感光材に対する適正露光量が定められているため、スリットスキャン露光方式の投影露光装置においても、感光基板に対する露光量を適正露光量に対して所定の許容範囲内で合致させるための露光制御装置が設けられている。
【0005】また、最近は、感光基板上に露光するパターンの解像度を高めることも求められているが、解像度を高めるための一つの手法が露光光の短波長化である。これに関して、現在使用できる光源の中で、発光される光の波長が短いものは、エキシマレーザ光源、金属蒸気レーザ光源等のパルス発振型のレーザ光源(パルス発振光源)である。しかしながら、水銀ランプ等の連続発光型の光源と異なり、パルス発振光源では発光されるパルス光のエネルギー(パルスエネルギー)が、パルス発光毎に所定の範囲内でばらつくという特性がある。
【0006】従って、パルス発振光源からのパルス光の平均エネルギーを〈p〉、そのパルス光のパルスエネルギーのばらつきの範囲をΔpとして、従来の露光制御装置では、そのパルスエネルギーのばらつきを表すパラメータΔp/〈p〉が正規分布をしている(ランダムである)としていた。そして、パルス光によるスリット状の照明領域と共役な露光領域に対して相対的に走査される感光基板上の或る領域(これを「パルス数積算領域」という)に照射されるパルス光の数をnとすると、露光終了後の積算露光量のばらつきが(Δp/〈p〉)/n1/2 になることを利用して、その積算露光量が所定の許容範囲内で適正露光量に達するように制御していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の露光制御装置においては、パルスエネルギーのばらつき(Δp/〈p〉)が所定の値以上に大きくならないことを前提として露光量を制御していた。例えば、標準偏差σの3倍でのΔp/〈p〉を10%として、標準偏差σの3倍での積算露光量の所望の再現精度Aを1%にするためには、感光基板上の各パルス数積算領域に照射されるパルス光の数nが100以上になるように、スリット状の照明領域に対して相対的にレチクル及び感光基板を同期して走査すればよい。
【0008】しかしながら、従来の露光量制御の方式はオープン制御であったために、パルス発振光源の発振状態に何等かの変動があり、パルスエネルギーのばらつき(Δp/〈p〉)が一時的にその10%を超えてしまうと、積算露光量のその所望の再現精度Aが得られなくなるという不都合があった。これに関して、例えばステッパーのようにレチクルと感光基板とを停止したままレチクルのパターンを感光基板上に露光する方式の投影露光装置では、本出願人が特開昭63−316430号公報、特開平1−257327号公報に開示しているように、最後の複数個のパルス光を減光して露光を行う修正露光方式や、積算露光量が目標とする精度範囲内で適正露光量に到達したときに露光を終了するカットオフ方式が知られている。カットオフ方式では感光基板上に照射されるパルス光の数は一定ではなくなる。更に、本出願人が特開平2−135723号公報、特開平3−179357号公報に開示しているように、1パルス毎にパルスエネルギーの微調を行う所謂パルス毎のエネルギー微調方式も知られている。
【0009】しかしながら、スリットスキャン露光方式の投影露光装置においては、感光基板上の複数のパルス数積算領域に対して照射されるパルス光の積算エネルギーがそれぞれ異なるという特殊性から、上記のような非走査型の露光装置に対して提案されている露光量の制御方式はそのままでは適用できないという不都合があった。
【0010】本発明は斯かる点に鑑み、パルス光でスリット状の照明領域を照明し、このスリット状の照明領域に対して相対的にレチクル及び感光基板を同期して走査する露光装置用の露光制御装置において、パルス光毎のパルスエネルギーのばらつきが所定の範囲を超えた場合でも、感光基板上への積算露光量を適正露光量に近づけることができるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による露光制御装置は、例えば図1に示す如く、発振の度に所定の範囲内で光量変動を伴うパルス光を発生するパルス光源(1)と、そのパルス光で第1物体(R)上のスリット状の照明領域を感光性の第2物体(W)の方向に照明する照明光学系(2,5〜10)とを有し、そのスリット状の照明領域に対して相対的に第1物体(R)及び第2物体(W)を同期して走査することにより、そのスリット状の照明領域よりも広い第1物体(R)上のパターンを第2物体(W)上に露光する露光装置に備えられ、第2物体(W)へのそのパルス光の露光量を所定の露光量に制御する装置において、第1物体(R)に照射されるそのパルス光の光量を調整する光量調整手段(1,3)を有する。
【0012】更に、本発明は、そのパルス光によって第2物体(W)上に照射される積算露光量を所定の再現精度で制御するために必要なパルス数、そのスリット状の照明領域に対する第1物体(R)及び第2物体(W)の相対的な走査速度の許容範囲及びその所定の露光量に基づいて、そのパルス光の平均光量値及び光量調整手段(3)の光量の調整度を予め決定する第1演算手段(16)と、第2物体(W)に照射された実際の積算露光量を検出する露光量計測手段(6,15)と、第2物体(W)上に先行して照射されたパルス光によって第2物体(W)上の異なるパルス数積算領域毎に実際に照射された個別の積算露光量と、その平均光量値のもとでそれら異なるパルス数積算領域毎に次のパルス光の照射により与えられるべき個別の目標積算露光量とのそれぞれの差分を算出し、これら差分の平均値を以って光量調整手段(1,3)におけるそのパルス光毎の光量の調整度を算出する第2演算手段(16)とを有するものである。
【0013】この場合、その光量調整手段(1,3)は、そのスリット状の照明領域に対する第1物体(R)及び第2物体(W)の相対的な1回の走査の期間中は光量調整度が固定された光量粗調用の第1光量調整手段(3,18)と、そのパルス光毎に光量調整度が制御される光量微調用の第2光量調整手段(1,19)とからなるものであってもよい。
【0014】また、その第2光量調整手段(1,19)は、パルス光源(1)がそのパルス光を発光するための蓄積電荷量(例えば印加電圧)を制御することによってそのパルス光の光量を調整するものであってもよい。そして、第2物体(W)上のその異なるパルス数積算領域毎に積算した個別の積算露光量とその所定の露光量との比較をその異なるパルス数積算領域毎に行い、その異なるパルス数積算領域内に積算露光量とその所定の露光量との差分が所定の許容値を超えている領域が存在したときに、第2物体(W)に対する積算露光量が適正でないと判定する判定手段(16)を設けることが望ましい。
【0015】更に、パルス光源(1)が可干渉性のパルス光を発振する場合、その照明光学系中にそのパルス光の可干渉性を制御する干渉縞低減部(4)を設け、その第1演算手段(16)は、そのパルス光の可干渉性を制御するのに必要なそのパルス光の数、そのパルス光によって第2物体(W)上に照射される積算露光量を所定の再現精度で制御するために必要なパルス数、そのスリット状の照明領域に対する第1物体(R)及び第2物体(W)の相対的な走査速度の許容範囲及びその所定の露光量に基づいて、そのパルス光の平均光量値及び光量調整手段(1,3)の光量の調整度を予め決定することが望ましい。
【0016】
【作用】斯かる本発明によれば、パルス光源(1)からのパルス光を用いてスリットスキャン露光方式で第1物体(R)のパターンを第2物体(W)上へ露光する際に、例えば図4に示すように第2物体(W)上の異なるパルス数積算領域(27A,27B,27C,‥‥)では、それぞれ照射されたパルス光の積算露光量が異なるが、光量を調整すべきパルス光源(1)は1個である。そこで、露光量計測手段(6,15)により、パルス数積算領域(27A,27B,27C,‥‥)毎のそれまでの積算露光量を計測し、第2演算手段(16)により、それまでの積算露光量と次のパルス光の照射により与えるべき個別の目標積算露光量との差分をパルス数積算領域(27A,27B,27C,‥‥)毎に算出する。そして、これら差分の平均値分だけパルス光源(1)で発光を行うというフィードバック制御を行うことにより、第2物体(W)の全露光面での積算露光量を平均として適正露光量に所定の許容範囲で合致させることができる。
【0017】次に、その光量調整手段(1,3)が、光量粗調用の第1光量調整手段(3,18)と、光量微調用の第2光量調整手段(1,19)とからなる場合には、1回のスリットスキャン露光時にはその第2光量調整手段を用いることにより、光量調整の応答性を高めることができる。また、その第2光量調整手段(1,19)が、パルス光源(1)がそのパルス光を発光するための蓄積電荷量(例えば印加電圧又は供給電流等)を制御することによってそのパルス光の光量を調整するものである場合には、光量調整機構が簡単であると共に、応答性が良い。
【0018】そして、第2物体(W)上のその異なるパルス数積算領域毎に積算した個別の積算露光量とその所定の露光量との比較をその異なるパルス数積算領域毎に行い、その異なるパルス数積算領域内に積算露光量とその所定の露光量との差分が所定の許容値を超えている領域が存在したときに、第2物体(W)に対する積算露光量が適正でないと判定する判定手段(16)を設けた場合には、この判定手段(16)によりその第2物体(W)上への露光量が適正であるかどうかが迅速且つ正確に判定される。
【0019】更に、パルス光源(1)が可干渉性のパルス光を発振する場合、その照明光学系中にそのパルス光の可干渉性を制御する干渉縞低減部(4)を設け、その第1演算手段(16)が、そのパルス光の可干渉性を制御するのに必要なそのパルス光の数にも基づいて、そのパルス光の平均光量値及び光量調整手段(1,3)の光量の調整度を予め決定する場合には、可干渉性のパルス光を使用した場合でも良好な露光が行われる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図面を参照して説明する。本実施例は、光源としてエキシマレーザ光源等のパルス発振型の露光光源を有するスリットスキャン露光方式の投影露光装置に本発明を適用したものである。図1は本実施例の投影露光装置を示し、この図1において、エキシマレーザ光源等のパルスレーザ光源1には、外部トリガパルスを出力するトリガー制御部20が接続されている。このトリガー制御部20は、装置全体の動作を制御する主制御系16からの指令信号に応じて、パルスレーザ光源1の発振を制御する。本例のパルスレーザ光源1からのパルス光は可干渉性を有する。
【0021】また、本実施例では光量制御手段として粗調用の第1光量制御部18と、微調用の第2光量制御部19とが設けられ、後者の第2光量制御部19は、パルスレーザ光源1のパルス発光のための印加電圧を制御するものである。この第2光量制御部19は、主制御系16からの指令信号に基づいて、パルスレーザ光源1に対する印加電圧を制御して、パルスレーザ光源1から射出されるパルス光毎にこのパルスエネルギー(露光エネルギー)の微調整を行う。
【0022】図2は印加電圧とパルスエネルギーとの関係の一例を示し、この図2に示すように、パルスレーザ光源1に対する印加電圧を変えることにより、この印加電圧にほぼ直線関係でパルスレーザ光源1から射出されるパルス光のエネルギーを変えることができる。本例では、パルスレーザ光源1に対する印加電圧を変えることにより、パルス光毎にパルスエネルギーの微調整を行う。なお、パルスレーザ光源1に供給する電流を変えることにより、パルスエネルギーの微調整を行う手法も考えられる。
【0023】図1に戻り、パルスレーザ光源1は、レーザチューブを挟んで両端に配置される2枚の発振ミラーの間の一部に、エタロン及び分散素子等で構成される狭帯化波長安定化機構を有する安定共振器を持つレーザ光源として構成されている。パルスレーザ光源1において、レーザ光の光軸に沿って平行に設けられた2枚の電極間に高電圧の放電を起こすことによって、ウエハW上のフォトレジスト層を感光するような波長の紫外光、例えばKrFエキシマレーザ光(波長248nm)が発振される。パルスレーザ光源1から射出されるレーザビームLB0は、それら2枚の電極の配置形状に応じた矩形断面、即ちビーム断面の縦横比が1/2〜1/5程度の長方形となっている。そのレーザビームLB0は、シリンドリカルレンズやビームエクスパンダから成るビーム整形光学系2に入射し、ビーム整形光学系2からは、ビーム断面が正方形で且つ後述のフライアイレンズ5に効率よく入射できる大きさに整形されたレーザビームLB1が射出される。
【0024】そのレーザビームLB1は減光部3に入射する。減光部3は、入射したレーザビームに対する透過率を100%(完全透過)から0%(完全遮光)の間で連続的又は離散的に変化させることにより、その入射したレーザビームを所望の割合で減衰させる。減光部3の透過率は、レチクルR又はウエハW上に生じる干渉パターンを平均化するために必要なパルス数Nspと、ウエハW上の1点に与えられる積算露光量を所望の露光量制御精度で制御するために必要なパルス数Ne とから定められる実際の露光に必要なウエハW上の1点に対するパルス数Nexp 、及び目標露光量から決定されるものである。
【0025】減光部3の透過率が例えば離散的な6段階に設定されるものとすると、その透過率は露光開始前に選択され、少なくともレチクルR上の1つの露光フィールドの露光中に別の値に変更されることはない。換言すれば、減光部3は、ウエハWへの露光条件(ウエハW上の1点に対する目標露光量)に変更がない限り、常に全てのパルス光の光量を所定の減光率で一律に減衰させるものである。従って、減光部3としては、応答速度(異なる透過率間の切替え速度)が比較的遅い光量微調機構でも構わない。本実施例の減光部3としては、例えばレボルバに6種類の透過率の異なるメッシュフィルタを取り付け、このレボルバを回転させる方式の機構を採用する。
【0026】図3はそのレボルバ方式の減光部3を示し、この図3において、円板状のレボルバ板30に回転軸を中心として略60°間隔で6種類のメッシュフィルタ30a〜30fが取り付けられている。そして、メッシュフィルタ30a〜30fの内の何れか1つのメッシュフィルタが、図1のビーム整形光学系2からの略正方形の断面形状のレーザビームLB1の光路中に設置されるように構成されている。この場合、メッシュフィルタ30aの透過率は略100%であり、他のメッシュフィルタ30b〜30fの透過率は例えば次第に減少するように設定されている。
【0027】また、レボルバ板30に取り付ける減光素子としては、メッシュフィルタ以外に、異なる透過率を持った誘電体ミラーでも構わない。また、2組のレボルバ板30を一定の間隔をおいて相対回転可能に設け、例えば第1レボルバ板の減光素子の透過率を100%、90%、80%、70%、60%、50%とし、第2レボルバ板の減光素子の透過率を100%、40%、30%、20%、10%、5%に設定すれば、両者の組み合わせで、計36通りの透過率が実現できる。
【0028】また、減光部3の減光方式として、所定の矩形アパーチャを有する絞りとズームレンズ系とを組み合わせて、可変のズーム比と矩形アパーチャの可変の幅との組み合わせを変えることで連続的に減光を行う方式を使用しても良い。更に、2枚のガラス板(石英等)を所定間隔で略平行に保持した、所謂エタロンを回転させる方式、又は2枚の位相格子若しくは振幅格子を相対的に移動させる方式を使用しても良い。或いは、露光光として直線偏光のレーザ光を用いる場合には、減光部3の減光方式として、偏光板を回転させる方式等を採用しても構わない。
【0029】図1に戻り、減光部3において所定の減衰を受けた略平行なレーザビームLB1′は、干渉パターンを平均化する干渉縞低減部4を経てフライアイレンズ5に入射する。干渉縞低減部4は、アクチュエータ(ピエゾ素子等)によって1次元(又は2次元)的に振動する振動ミラーを有し、1パルス光毎にフライアイレンズ5へ入射するレーザビームLB1′の入射角を変化させることで、レチクルR上の干渉パターンを1次元(又は2次元)的に移動させて、最終的にその干渉パターンを平滑化する。換言すれば、干渉縞低減部4は、レチクルR上でのパルスレーザ光の照度均一性を高めるものであり、その原理の詳細は本出願人による特開昭59−226317号公報に開示されている。
【0030】また、干渉縞低減部4としては、振動ミラー方式の他に、例えば拡散板をパルス光の発光に同期して回転させる構成でも良い。次に、フライアイレンズ5から射出されたレーザビームIL2は、透過率が高く反射率が低いビームスプリッタ6に入射し、ビームスプリッター6を透過したレーザビームIL2は、第1リレーレンズ7Aを介して視野絞り8に入射する。レーザビームIL2の断面形状は、視野絞り8によりスリット状に整形される。視野絞り8の配置面は、レチクルRのパターン形成面及びウエハWの露光面と共役な位置にあり、視野絞り8の開口部の形状を調整することにより、レチクルR上で所望の形状の照明視野(照野)が得られる。視野絞り8の開口部から射出されたレーザビームIL2は、第2リレーレンズ7B、折り曲げミラー9及びメインコンデンサーレンズ10を経てレチクルRのパターン領域の一部をスリット状の照明領域25で照明する。レチクルRはレチクルステージ11上に載置されている。
【0031】レチクルRのパターン領域で回折されたレーザ光は、投影光学系PLを介して、ウエハW上の感光材としてのフォトレジスト層にレチクルRのパターン像を結像する。即ち、レチクルR上のスリット状の照明領域25と共役なスリット状の露光領域26内のウエハWの露光面上に、そのスリット状の照明領域25内の回路パターンの像が投影される。ウエハWは、ウエハステージ13上のウエハホルダ12に真空チャックされ、ウエハステージ13は、ウエハWを投影光学系PLの光軸に垂直な平面内の一方向であるX方向に走査するXステージ、その光軸に垂直な面内でX方向に垂直なY方向にウエハWを位置決めするYステージ、及びその光軸の方向であるZ方向にウエハWを位置決めするZステージ等より構成されている。
【0032】この場合、スリットスキャン露光方式で露光を行う際には、主制御系16からの指令に基づき、レチクルステージ走査制御部21がレチクルステージ11を介して、スリット状の照明領域25に対してレチクルRをX方向に走査するのと同期して、ウエハステージ走査制御部22がウエハステージ13を介してウエハWをスリット状の露光領域26に対して−X方向に走査する。この際の目標露光量と同期走査時の走査速度及びレーザ発振周波数等との関係については後述することとする。
【0033】ところで、フライアイレンズ5から射出されたレーザビームIL2の内で、ビームスプリッタ6で反射されたレーザビームは、集光光学系14により受光素子15の受光面上に集光される。受光素子15は、レーザビームの各パルス光毎の光量(光強度)に応じた光電信号を正確に出力するもので、紫外域において十分な感度を有するPINフォトダイオード等で構成されている。受光素子15から出力される光電信号は主制御系16に供給され、主制御系16において各パルス光毎の光量が順次積算される。
【0034】この実測値(積算光量値)は、主制御系16においてパルスレーザ光源1に対して1パルス光毎に印加電圧の制御を行う際、及びトリガー制御部20を介してパルスレーザ光源1の1パルス光毎の発振制御を行う際の基礎データとなっている。なお、予めパワーメータ等により、レーザ光のウエハWの露光面での照度と受光素子15の光電信号出力との関係が求められ、この関係がメモリー23に記憶されている。
【0035】主制御系16には、入出力装置24及びメモリー23が接続されている。主制御系16は、上述した受光素子15の実測値に基づいてトリガー制御部20に制御指令を出力する他、第1光量制御部18、第2光量制御部19及び干渉縞低減制御部17の各々に所定の指令信号を送って、投影露光装置全体の動作を統括制御する。入出力装置24は、オペレーターと投影露光装置本体とのマン・マシーン・インターフェイスであり、露光に必要な各種パラメータをオペレータから主制御系16へ伝達すると共に、主制御系16の動作状態をオペレータに知らせる。
【0036】また、メモリー23には入出力装置24から入力された露光動作、及び各種演算等に必要なパラメータ(定数)やテーブル、或いは上記受光素子15の感度特性等が記憶されている。特に本実施例では、干渉パターン低減部4により良好に干渉パターンの平滑化を行うために最低限必要なパルス数Nspや、積算露光量を所望の露光量制御精度で制御するために必要なパルス数Ne の情報が記憶されている。
【0037】さて、主制御系16による減光部3の透過率α及びウエハステージ13の同期走査速度v(cm/sec)の決定法について述べる。今、ウエハW上のフォトレジスト感度をS(mj/cm2)、減光なしの状態でのウエハWの露光面上での1パルス光のエネルギー密度をp(mj/cm2pulse)、第1光量制御部18での透過率をα、第2光量制御部19での透過率をβ、ウエハWの露光面でのスリット状の露光領域26の走査方向のスリット幅をD(cm)、レーザ発振周波数をf(Hz)とすると、ウエハWの露光面上の1点の露光に必要なパルス数Nexp は、次のようになる。
【0038】
【数1】
exp =S/(α・β・p)=D・f/v=整数(数1)より、S/(α・β・p)は整数化されねばならず、逆に透過率βの微調をしても整数化できないときは、露光後、目標値に対してオフセット(誤差)を持つことになってしまう。従って、このような透過率βの大きな変更は、第2光量制御部19によってパルス光毎に行う代わりに、全てのパルス光に対して一律の制御を行う方法で対応する必要がある。同様に、(数1)のD・f/vも整数化の必要がある。走査方向のスリット幅Dが一定で、レーザ発振周波数fが最大値(この場合はスループット上有利である)の場合、走査速度vの調節が必要となる。
【0039】フォトレジストが低感度で感度Sが大きな値のときには、走査速度vを小さくするのがよい。また、フォトレジストが高感度で感度Sが小さいときには、走査速度vを大きくする必要が生じるが、走査速度vには許される最大値vmax がある。そのため、走査速度vがその最大値を越える場合には、第1光量制御部18により減光部3を制御して透過率αを小さくして、走査速度vを最大値vmax より小さくする必要が生じる。また、パルス数Nexp は、干渉パターンの平滑化を行うために最低限必要なパルス数Nspや、積算露光量を所望の露光量制御精度で制御するために必要なパルス数Ne より大きい必要がある。以上の条件をまとめると次のようになる。
【0040】
【数2】vmax ≧(D・f/S)・α・β・p【0041】
【数3】
exp =S/(α・β・p)≧Max(Ne ,Nsp
なお、関数Max(A,B)は数A及びBの内の値が大きい方の数を示す。(数2)及び(数3)より、次式が成立する。
【0042】
【数4】

【0043】なお、関数Min(A,B)は数A及びBの内の値が小さい方の数を示す。そして、透過率αの設定が必要な場合は、透過率αの設定をした後、(数1)に基づいて透過率βの再設定をする。その後、(数1)に基づき走査速度vが決定される。次に、パルスレーザ光源1から射出される各パルス光毎に、第2光量制御部19を介してエネルギーを調整する際のエネルギー調整度について説明する。
【0044】先ず、(数1)より、パルスレーザ光源1のパルス発光間隔の間に、ウエハステージ13が走査方向である−X方向に走査される距離Xstepは、次のようになる。
【0045】
【数5】Xstep=D/Nexpこれを言い替えるため、ウエハWの露光面をその走査方向に幅Xstepの領域(以下、「パルス数積算領域」という)に分割して考えると、ウエハW上のスリット状の露光領域26の走査方向の幅Dは、露光パルス数と同じNexp にそのパルス数積算領域の各々の走査方向の幅Xstepを乗じたものである。
【0046】図4は、ウエハWの露光面をパルス数積算領域で分割した状態を示し、この図4において、横軸はウエハW上の或る時点でのX座標、縦軸は位置Xでの照度IWである。また、この図4の例では、スリット状の露光領域の幅Dが、パルス数積算領域の走査方向の幅Xstepの5倍、即ち露光パルス数Nexp が5パルスの場合(実際には数10パルス以上必要となる)を示している。そして、便宜上スリット状の露光領域がウエハW上をX方向に走査するものとして表し、1パルス目のパルス光による照度分布を矩形の照度分布26Aで表すと、スリット状の露光領域に対するウエハWの相対的な走査により、2パルス目のパルス光による照度分布26Bは、照度分布26Aに対してXstepだけX方向にずれたものとなる。同様に、3パルス目のパルス光による照度分布26Cは、照度分布26Bに対してXstepだけX方向にずれたものとなり、以下各パルス光による照度分布は次第にX方向にXstepだけずれて行く。また、パルスレーザ光源1の出力のばらつきにより、各パルス光のエネルギーに依る照度分布IWの値もばらついている。
【0047】そのため、例えば1パルス目のパルス光により初めて照射された幅Xstepのパルス数積算領域27Aと、2パルス目のパルス光により初めて照射されるパルス数積算領域27Bと、3パルス目のパルス光により初めて照射されるパルス数積算領域27Cとでは、それぞれ受ける積算露光量が異なって来る。従って、本例では、一連のパルス数積算領域27A,27B,27C,‥‥毎にそれぞれ実際の露光量と目標露光量との差分を検出し、これらの差分の平均値のエネルギーをパルスレーザ光源1の次のパルス発光のエネルギーとするように、図1の主制御系16は第2光量制御部19を介してパルスレーザ光源1の印加電圧を調整する。
【0048】ここで、主制御系16が、パルスレーザ光源1から次に照射されるパルスレーザー光のエネルギーを求める際の演算方法について説明する。この場合、(数4)によって透過率αを定め、(数1)の(Nexp=S/(αβp))を整数化するために透過率βの微調を行った後のウエハWの露光面でのパルスエネルギー密度を〈q〉(mJ/cm2pulse)(=α・β・〈p〉)とおく。変数〈p〉は、減光無しの状態でのウエハWの露光面での1パルスのエネルギー密度pの平均値である。このとき、走査露光によってウエハWの露光面が実際に露光される最初のパルスをn=1で表すと、nパルス目の目標露光量qn は、次式で定めればよい。
【0049】
【数6】

【0050】この(数6)の第2式及び第3式のi・〈q〉の項が、第i番目のパルス数積算領域の目標露光量であり、Σqj の項は第i番目のパルス数積算領域にそれまでに露光されたパルス光の積算露光量である。従って、(数6)の第2式及び第3式は、まだ露光パルス数がNexp に達していない全てのパルス数積算領域においてそれぞれ求めたそれまでの積算露光量と次のパルスでの目標積算露光量との差分の平均値を、パルスレーザ光源1の次のパルス発光でのパルスエネルギーとすることを意味している。これは、各パルス数積算領域(図4の27A,27B,27C,‥‥)において次のパルス光の照射により露光すべきパルスエネルギーの平均値を、パルスレーザ光源1の次のパルス発光でのパルスエネルギーとすることを意味する。
【0051】次に、図4の1個のパルス数積算領域27Aにおける積算露光量の制御状態につき図5を参照して説明する。図5はそのパルス数積算領域27Aにおける、パルス発光毎の積算露光量の変化を示し、この図5において、実線の折れ線が実際の積算露光量、2点鎖線が各パルス光が照射される時点での目標積算露光量を示す。但し、便宜上、露光パルス数Nexp が8パルス、即ちスリット状の露光領域26の走査方向の幅Dが8・Xstepの場合を示している。先ず1パルス目の目標積算露光量P1 に対して実際の露光量がP1 ′とすると、2パルス目の目標積算露光量(=2・P1 )とその実際の露光量P1 ′との差分である露光量P2 が、パルス数積算領域27Aにおいて2パルス目で照射されるべきエネルギーである。
【0052】本例ではその露光量P2 をそのまま用いるのではなく、次のパルス発光で露光される各パルス数積算領域についてもそれぞれ2パルス目での目標露光量とそれまでの積算露光量との差分を求め、それら差分の平均値を2パルス目で照射すべきエネルギーとして、このエネルギーが得られるように図1のパルスレーザ光源1の印加電圧を制御する。その結果、パルス数積算領域27Aにおいては、2パルス目のパルス光の照射により、例えば露光量P2 ′のエネルギーが照射される。3パルス目以降でも、パルス数積算領域27A及び他のパルス数積算領域においてそれぞれ個別に目標積算露光量とそれまでの実際の積算露光量との差分が求められ、これら差分の平均値が次のパルス光での露光量とされる。このように、各パルス数積算領域において、次のパルス発光での露光エネルギーの目標値を求める方法の詳細は、例えば特開平2−135723号公報や特開平3−179357号公報に開示されている。
【0053】このように露光を行う場合、図1の主制御系16は、(数6)によりパルス光毎に次のパルス光による目標露光量を算出し、第2光量制御部19を介してその目標露光量が得られるようにパルスレーザ光源1の光量制御を行う。ところで本方式による露光制御精度Aは、パルスエネルギーばらつきを(Δp/〈p〉)とすると、次のようになる。
【0054】
【数7】

【0055】そして、(Δp/〈p〉)=10%で、露光制御精度A=1%を得るには、(数7)より、Nexp ≧50pulse でよいことになる。即ち、Ne =50程度となる。また、(数3)に現れる干渉縞低減に必要なパルス数Nspは、通常実験で決定されるが、50パルスもあれば十分と言われている。よって、(数3)にてMax(Ne ,Nsp)=50と考えればよい。
【0056】最後に、スリットスキャン露光方式の露光装置の場合は、露光フィールド中の各パルス数積算領域毎に照射されたパルスが少しずつずれるため、露光量制御精度もパルス数積算領域毎に異なる。例えば或るパルス数積算領域にてnパルス目から(n+Nexp −1)パルス目までのNexp パルスが照射されたとすると、走査方向に後側の隣りのパルス数積算領域では(n+1)パルス目から(n+Nexp )パルス目までのNexp パルスが照射される。このため、露光量制御精度の判定はパルス数積算領域毎に行うこととし、主制御系16内の積算光量用のメモリは、少なくともNexp 個分は必要であり、理想的にはウエハW上の露光フィールドの走査方向の長さをLとおくと、L/Xstep個分が用意されているのが望ましい。
【0057】具体的に、各パルス数積算領域毎に図5の折れ線で示すように露光が行われる場合について、ウエハ上に適正露光量の露光が行われたか否かを判定する手法について図6を参照して説明する。図6において、折れ線28Aは、図5に示すパルス数積算領域27Aでの露光量の変化を示し、他の折れ線28B〜28Eはそれぞれ他のパルス数積算領域27B〜27E(不図示)での露光量の変化を示す。この場合、先ず最初のパルス数積算領域27Aにおいて、最終パルスの露光終了後に、目標露光量Eade と実際の積算露光量との差分ΔEA が求められる。この差分ΔEA が所定の許容値を超えている場合には、その時点でウエハへの露光量が適正露光量でないと判定され、露光異常の状態でそのウエハへの露光工程が終了する。
【0058】また、その差分ΔEA が所定の許容値以内の場合には、次のパルス数積算領域27B,27C,‥‥についてそれぞれ目標露光量Eade と実際の積算露光量との差分が求められ、この差分ΔEB,ΔEC,…が所定の許容値を超えているかどうかが確かめられる。そして、例えば図6の折れ線28Eに示されるように、パルス数積算領域27E(不図示)での目標露光量Eade と実際の積算露光量との差分ΔEE が所定の許容値を超えている場合にも、露光異常の状態でそのウエハへの露光工程が終了する。また、その差分ΔEE が所定の許容値以内の場合には、同様にしてそれに続くパルス数積算領域についてそれぞれ目標露光量Eade と実際の積算露光量との差分が求められ、この差分が所定の許容値を超えているかどうかが確かめられる。
【0059】なお、本実施例では、1回の走査露光中でパルス光毎のエネルギーを調整する手法として、パルスレーザ光源1への印加電圧を制御する方式を用いていたが、その他に、連続的に変化する透過率が得られ、且つ応答性の速い方式であれば使用することができる。具体的には、減光部3の一例として先に挙げたアパーチャとズームレンズ系とを組み合わせたもの、エタロン、2枚の位相格子或いは明暗格子、又は回転偏光板(直線偏光レーザの場合)等を用いても良い。
【0060】このように本発明は上述実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、次に照射されるパルス光による照射領域中の複数の異なるパルス数積算領域毎に、実際に与えられたそれぞれの積算露光量と、それぞれの次のパルス光の照射後の目標積算露光量との差分を算出し、それらの平均値をもって次のパルス光の目標露光量とするべく光量制御を行うので、フィードバック制御により全てのパルス数積算領域において良好な露光量制御を行うことができる。従って、パルス光毎のパルスエネルギーのばらつきが所定の範囲を超えた場合でも、第2物体(感光基板)上への積算露光量を適正露光量に近づけることができる。
【0062】また、光量調整手段が、1回の走査の期間中は光量調整度が固定された光量粗調用の第1光量調整手段と、前記パルス光毎に光量調整度が制御される光量微調用の第2光量調整手段とからなる場合には、光量調整を高速且つ高精度に行うことができる。そして、その第2光量調整手段が、パルス光源がパルス光を発光するための蓄積電荷量(例えば印加電圧)を制御することによってそのパルス光の光量を調整する場合には、調整手段の構成が簡略で、且つ応答性も良好である。
【0063】また、第2物体上の異なるパルス数積算領域毎に積算した個別の積算露光量と所定の露光量との比較をそれら異なるパルス数積算領域毎に行い、それら異なるパルス数積算領域内に積算露光量とその所定の露光量との差分が所定の許容値を超えている領域が存在したときに、その第2物体に対する積算露光量が適正でないと判定する判定手段を設けた場合には、第2物体上の全面の積算露光量が適正か否かが定量的に判定できる。
【0064】そして、パルス光源が可干渉性のパルス光を発振する場合、照明光学系中にそのパルス光の可干渉性を制御する干渉縞低減制御部を設け、第1演算手段が、そのパルス光の可干渉性を制御するのに必要な前記パルス光の数をも勘案して、そのパルス光の平均光量値及び光量調整手段の光量の調整度を予め決定する場合には、そのパルス光の可干渉性の影響が低減される。
【出願人】 【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
【出願日】 平成5年2月24日(1993.2.24)
【代理人】 【識別番号】100098165
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 聡
【公開番号】 特開2000−31044(P2000−31044A)
【公開日】 平成12年1月28日(2000.1.28)
【出願番号】 特願平11−172271