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【発明の名称】 マスクおよび露光装置
【発明者】 【氏名】吉川 勇希

【氏名】川村 秀司

【要約】 【課題】周辺部を吸着して搬送する際にも周辺を損傷させることなく、また水平に載置した際にも結像特性を低下させず、さらにはアライメントマークを容易に検出する。

【解決手段】パターンを有したパターン部18と、パターンが形成されていない非パターン部19とを有するマスク6において、非パターン部19のうち、マスクの搬送に用いられる部分を覆うカバー部21を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 パターンを有したパターン部と、該パターンが形成されていない非パターン部とを有するマスクにおいて、前記非パターン部のうち、前記マスクの搬送に用いられる部分を覆うカバー部を設けたことを特徴とするマスク。
【請求項2】 請求項1記載のマスクにおいて、前記カバー部は、前記マスクの前記パターン部が水平方向に沿って載置された際に、前記マスクの自重による該マスクの変形を補正する補正部を有していることを特徴とするマスク。
【請求項3】 請求項1または2記載のマスクにおいて、前記カバー部の縦弾性係数は、前記マスクの縦弾性係数よりも大きいことを特徴とするマスク。
【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載のマスクにおいて、前記マスクには、該マスクの位置決めのアライメントマークが形成され、前記カバー部は、前記アライメントマークの位置に応じて設けられていることを特徴とするマスク。
【請求項5】 パターンとアライメントマークとを有したマスクの前記パターンを基板に露光する露光装置において、前記アライメントマークとの間隔が所定の距離に保たれたカバー部が設けられた前記マスクを載置するマスクテーブルと、該マスクテーブルに載置された前記マスクの前記カバー部を用いて前記マスクを位置決めする位置決め装置とを備えたことを特徴とする露光装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示基板、プラズマディスプレイパネル等を製造する際に用いられるマスクおよびマスクに形成されたパターンを基板に投影転写する露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置や液晶表示装置等の製造工程におけるフォトリソグラフィ工程では、レチクルあるいはマスク(以下、マスクと称する)に形成された回路パターンを投影光学系を介して半導体ウエハやガラスプレート(以下、プレートと称する)上に投影露光する投影露光装置が用いられている。この投影露光装置としては、種々の方式のものがあるが、例えば、液晶表示装置の製造の場合、マスク面およびプレート面をほぼ平行にしてマスクとプレートとを対向させ、マスクとプレートとの間にマスクパターンの一部の像を正立等倍でプレート面に投影する投影光学系を配置し、マスクおよびプレートを当該投影光学系に対して同期して1次元に走査させて露光する、いわゆる走査型露光装置がある。
【0003】この走査型露光装置で用いられるマスクには、低膨張ガラスや石英などからなるガラス基板が使用される。近年、この走査型露光装置で製造される液晶表示パネルは、ますます大型化してきており、それに応じて上記マスクも大型化してきている。例えば、ガラス基板は、約500mm×600mm程度の長方形形状を有し、厚さが8mm程度で重量が5〜10Kg程度である。このように、近年用いられるマスクは大きく、かつ重くなってきている。また、それに伴ってマスクの製造コストも高くなってきている。
【0004】通常、この種のマスクは、専用のマスクケースに収納されて保管されており、使用の際には、マスク搬送系によりマスクケースからマスクを取り出して搬送し、走査型露光装置のマスクテーブルに載置される。マスク搬送系での搬送、およびマスクテーブルへの載置は、マスクのパターンが形成されていないマスク周辺部の数カ所を真空吸着して行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したような従来のマスクおよび露光装置には、以下のような問題が存在する。ガラスで形成されたマスクに直接接触して保持した場合、接触面に存在するバリや異物の挟み込み等によりマスク面が損傷するという問題があった。
【0006】また、近年のようにマスクのガラス基板が大型化して重くなってくると、真空吸着が十分でない場合には、マスク搬送系での搬送中の加減速時、あるいは走査露光におけるマスクテーブルの移動中の加減速時に、マスクが慣性により搬送系やマスクテーブルの所定位置からずれてしまうことがある。さらに、装置の電源が落ちたり、真空吸着していた真空圧が低下した場合もマスクがずれることがある。
【0007】マスク搬送系での搬送の際にマスクがずれてしまうと、マスク搬送系からマスクテーブルにマスクを受け渡す際に、マスクテーブルのマスク載置領域周囲の部材とマスク周辺が衝突してしまう可能性がある。このような衝突によりマスクが衝撃を受けると、マスク周辺には大きな集中応力が発生して、衝突を受けた部位が破損することがある。今後ますます大型マスクへの移行が進むことが考えられ、マスクの破損事故も増大する可能性がある。
【0008】一方、マスクをマスクテーブル上に水平に載置すると、マスクは自重でたわむ。そのため、自重たわみを考慮していない露光装置では、プレートへの結像特性が低下してしまうという問題も指摘されていた。
【0009】さらに、従来露光装置では、マスクとマスクテーブルとの位置合わせの際に、パターンとしてマスクに描画されたアライメントマークをマスクの外形を基にして検出している。ところが、マスクの外形に対するパターンの描画精度が高くないのでアライメントを検出するためには広い範囲をサーチする必要がある。そのため、位置決め作業に時間がかかるという問題もあった。
【0010】本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、周辺部を吸着して搬送する際にも周辺を損傷させることなく、また水平に載置した際にも結像特性を低下させず、さらにはアライメントマークを容易に検出することができるマスクおよび露光装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は、実施の形態を示す図1ないし図4に対応付けした以下の構成を採用している。本発明のマスクは、パターンを有したパターン部(18)と、パターンが形成されていない非パターン部(19)とを有するマスクにおいて、非パターン部(19)のうち、マスク(6)の搬送に用いられる部分を覆うカバー部(21)を設けた。また、このカバー部(21)に、マスク(6)のパターン部(18)を水平方向に沿って載置したときに、自重によるマスク(6)の変形を補正する補正部(22)を設けた。さらに、このカバー部(21)を、マスク(6)に形成された位置決め用のアライメントマーク(20,20)の位置に応じて設けた。
【0012】従って、本発明のマスクでは、例えば、マスク(6)の非パターン部(19)を真空吸着して搬送する際に、カバー部(21)を吸着して搬送することができる。そのため、ガラス面に直接接触することなくマスク(6)を搬送することができる。また、搬送時にマスク(6)がずれた場合でも、カバー部(21)を介してマスクテーブル(3)の周辺部と衝突するので、マスク(6)の周辺部が損傷することを防止できる。
【0013】また、パターン部が水平方向に沿うようにマスク(6)を載置した際には、カバー部(21)の補正部(22)が自重によるマスク(6)の変形を補正するので、マスク(6)の自重たわみを軽減することができる。さらに、位置決め時においては、カバー部(21)を基準にしてアライメントマーク(20,20)をサーチすることができる。
【0014】また、本発明の露光装置は、パターンとアライメントマーク(20,20)とを有したマスク(6)のパターンを基板(7)に露光する露光装置(1)において、アライメントマーク(20,20)との間隔が所定の距離に保たれたカバー部(21)が設けられたマスク(6)を載置するマスクテーブル(3)と、マスクテーブル(3)に載置されたマスク(6)のカバー部(21)を用いてマスク(6)を位置決めする位置決め装置とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】従って、本発明の露光装置では、位置決め装置がマスク上のカバー部(21)から所定の距離の位置をサーチしてアライメントマーク(20,20)を検出することができる。また、位置決め装置は、このアライメントマーク(20,20)を用いてマスク(6)をマスクテーブル(3)に位置決めして載置することができる。そして、本発明の露光装置では、このマスクテーブル(3)に位置決めされたマスク(6)のパターンを基板(7)に露光することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明のマスクおよび露光装置の実施の形態を、図1ないし図4を参照して説明する。図1は、マスクテーブル3上にマスク6が保持された図である。マスクテーブル3は、マスク6を水平面に沿って保持するものである。マスクテーブル3には、マスク6の両側部の底面に向けて開口する溝16、16が並行して形成されている。この溝16,16には、不図示のマスク搬送系の搬送アーム17が進退自在に挿入される構成となっている。搬送アーム17にはマスク6を吸着する吸着機構(不図示)が設けられている。
【0017】マスク6は、石英ガラス等により平面視矩形に形成されている。また、マスク6は、回路等のパターンを有するパターン部18と、該パターンが形成されていない非パターン部19とから構成されている。パターン部18には、アライメントマーク20,20が回路等のパターンから離間して形成されている。これらアライメントマーク20,20は、マスク6の位置決めに用いられるものである。
【0018】非パターン部19のうち、搬送アーム17の吸着機構が吸着して搬送に用いる外周部分は、フレーム(カバー部)21で覆われている。フレーム21は、石英ガラス等で構成されたマスク6よりも大きい縦弾性係数を有する、例えば金属材料で形成されている。また、フレーム21は、その側縁がアライメントマーク20,20の位置に応じて、すなわちアライメントマーク20,20との間隔が所定の距離に保たれるようにマスク6に装着されている。
【0019】一方、図2に示すように、フレーム21には、互いに対向するように補正部22が設けられている。補正部22は、マスク6のパターン部18が水平方向に沿って載置された際に、マスク6の自重による変形を補正するように、マスク6の端部を保持している。
【0020】ここで、マスク6の厚さTが約8mm、全長Lが約640mm、補正部22に対する保持長さL1が約20mmであったときに、補正部22はマスク6を、水平面に対する角度θが0.002°程度で上方に向けて保持している。なお、マスク6が大型化するとともに、厚さTが小さくなると水平面に対する角度θは大きくなっていく。
【0021】図3は、走査型露光装置(露光装置)1の概略的な構成を示す図である。走査型露光装置1は、複数の照明光学系2a〜2eと、マスク6が載置されるマスクテーブル3と、複数の投影光学系4a〜4eと、感光基板(基板)7が載置される基板テーブル5とを主体として構成されている。
【0022】照明光学系2a〜2eのそれぞれは、超高圧水銀ランプ等の光源(不図示)から射出された光束を所望の形状に整形して、マスク6上に視野絞りの像を形成するものであって、不図示のフライアイレンズ、照明視野絞り等から構成されている。そして、複数の照明光学系2a〜2eのそれぞれから射出された光束は、マスク6上の異なる照明領域M1〜M5をそれぞれ照明する構成になっている。
【0023】投影光学系4a〜4eは、いずれも正立等倍系とされ、マスク6を通過した複数の光束をそれぞれ感光基板7(例えば、角形のガラスプレート)上の異なる投影領域P1〜P5にマスク6の照明領域M1〜M5のパターン像を結像するようになっている。また、投影光学系4a〜4eは、それぞれ倍率制御装置(不図示)を備えている。倍率制御装置は、各投影光学系4a〜4eの光学素子間の気体の圧力等を調整することによって投影倍率を変更する構成となっている。
【0024】さらに、各投影光学系4a〜4eと感光基板7との間の光路中には、平行平板ガラス9a〜9eがそれぞれ配置されている。平行平板ガラス9a〜9eは、光軸AX1〜AX5に対する角度をそれぞれ変更することによって各投影光学系4a〜4eの光軸をシフトさせ、感光基板7上での像の投影領域P1〜P5の位置を変更するものである。
【0025】マスクテーブル3は、一次元の走査露光を行うべく走査方向(X方向)に長いストロークを有する駆動装置10を備えている。また、マスクテーブル3は、該マスクテーブル3をY方向に微小量移動するための短いストロークを有する駆動装置11も備えている。さらに、マスクテーブル3は、走査方向については、高分解能および高精度の位置測定装置(例えば、レーザ干渉計)12を備えている。
【0026】基板テーブル5は、マスクテーブル3と同様に、一次元の走査露光を行うべく走査方向に長いストロークを有する駆動装置13を備えている。また、基板テーブル5は、該基板テーブル5をY方向に微小量移動するための短いストロークを有する駆動装置14も備えている。さらに、基板テーブル5は、走査方向については、高分解能および高精度の位置測定装置15を備えている。そして、マスクテーブル3または基板テーブル5の少なくとも一方には、マスク6や感光基板7のローテーションを補正するための回転機構(不図示)が備えてある。
【0027】また、この走査型露光装置1には、マスク6と感光基板7とを相対的に位置決めする位置決め装置(不図示)が設けられている。位置決め装置は、アライメントセンサ23,23,24と、不図示の制御部とを備えた構成とされている。アライメントセンサ23,23は、マスク6に形成されたアライメントマーク20,20にレーザ光が照射された際に、アライメントマーク20,20からの回折光を検出するものである。アライメントセンサ24は、感光基板7に形成されたアライメントマーク(不図示)にレーザ光が照射された際に、このアライメントマークからの回折光を検出するものである。
【0028】制御部は、アライメントセンサ23,23,24で検出された信号と、位置測定装置12,15でそれぞれ測定されたマスクテーブル3および基板テーブル5の位置とに基づいて、駆動装置10,11および駆動装置13,14をそれぞれ制御する構成とされている。
【0029】上記の構成のマスクおよび露光装置の作用について以下に説明する。まず、マスク搬送系の搬送アーム17が、マスク6のフレーム21を吸着して、マスク6をマスクケース(不図示)から搬出するとともに、図1に示すように、フレーム21のみがマスクテーブル3に接触するように、マスクテーブル3上に水平面に沿って載置する。ここで、フレーム21に対する吸着を解除した搬送アーム17は、水平方向に移動して溝16,16から退避する。
【0030】このとき、図2に示すように、マスク6は、自重たわみによる変形が補正部22によって補正されて、パターン部18が水平面に沿うようにマスクテーブル3上に載置される。このフレーム21は、マスク6よりも縦弾性係数が大きい金属で形成されているので、マスク6の補正に支障を来すことなく保持することができる。
【0031】続いて、回転機構によりマスク6と感光基板7とのローテーションを補正した後に、位置決め装置の制御部が、二つのアライメントセンサ23,23のそれぞれの検出範囲内にアライメントマーク20,20が位置するように、駆動装置10を制御してマスクテーブル3をX方向に移動させる。すなわち、まずマスク6にレーザ光を照射した状態でマスクテーブル3を移動させる。
【0032】そして、アライメントマーク20,20がアライメントセンサ23,23の検出範囲内に到達すると、アライメントセンサ23,23がアライメントマーク20,20からの回折光を検出し、このときに位置測定装置12がマスクテーブル3のX方向の位置を計測することにより、アライメントマーク20,20のアライメントセンサ23,23に対するX方向の位置が求められる。
【0033】アライメントマーク20,20のY方向の位置に対しては、アライメントセンサ23,23のそれぞれで得られる信号の平均値が0になるように駆動装置11によってマスクテーブル3のY方向の位置を調整する。
【0034】ここで、マスクテーブル3を移動させる際には、アライメントマーク20,20とフレーム21の側縁との間隔が所定の距離に保たれているので、フレーム21の側縁を基準にしてマスクテーブル3をこの所定距離分移動させることで容易にアライメントマーク20,20を検出することができる。
【0035】感光基板7に対してもマスク6と同様に、位置決め装置の制御部によって基板テーブル5が移動して、感光基板7上のアライメントマークのX方向の位置が求められる。そして、これら計測されたマスク6、感光基板7の位置に基づいて、制御部が駆動装置10,13を制御し、マスクテーブル3、基板テーブル5を移動させることにより、マスク6と感光基板7とが位置決めされる。
【0036】この後、複数の照明光学系2a〜2eのそれぞれから射出された光束が、マスク6上の異なる照明領域M1〜M5を照明する。マスク6を透過した複数の光束は、それぞれ異なる投影光学系4a〜4eを介して感光基板7上の異なる投影領域P1〜P5にマスク6の照明領域M1〜M5のパターン像を正立等倍で結像する。
【0037】そして、マスク6と感光基板7とを同期して、投影光学系4a〜4eに対してX方向に走査することによって、マスク6のパターン部18の全面が感光基板7上の露光領域に順次転写される。
【0038】また、感光基板7が、現像工程等を経ることにより伸縮した際には、マスク6のアライメントマーク20,20と感光基板7のアライメントマークとを検出することにより、マスク6と感光基板7との倍率誤差を求めることができる。そして求めた倍率に基づいて、倍率制御装置が投影光学系4a〜4eの倍率を変更する。加えて、平行平板ガラス9a〜9eが、各投影光学系4a〜4eの光軸をシフトさせることにより、マスク6の照明領域M1〜M5と感光基板7の投影領域P1〜P5との位置関係を初期の状態に戻すこともできる。
【0039】本実施の形態のマスクおよび露光装置では、搬送アーム17がマスク6を搬送する際にマスク6に直接接触せず、フレーム21を吸着するので、異物の挟み込み等によりマスク面が損傷してしまうことを未然に防ぐことができる。また、搬送アーム17がマスク6をマスクテーブル3に載置した際にも、フレーム21のみがマスクテーブル3に接触するので、上記と同様に、マスク面の損傷を防ぐことができる。
【0040】さらに、マスク搬送系による搬送時や走査露光中の移動時に、マスク6の周辺がマスクテーブル3の所定位置からずれて他の部材に衝突した場合でも、マスク6にフレーム21を装着してあるので、マスク周辺部が破損してしまうことも防止できる。
【0041】加えて、本実施の形態のマスクおよび露光装置では、マスク6がマスクテーブル3上に載置されたときに、フレーム21の補正部22によって、パターン部18が水平面に沿うように、マスク6の自重たわみによる変形が補正されるので、自重たわみを考慮していない露光装置であっても、感光基板7への結像特性が低下してしまうことも防止できる。これにより、自重たわみ補正機構を、別途露光装置に設ける必要がなくなるので、露光装置の小型化、低価格化にも寄与することもできる。
【0042】さらに、フレーム21がマスク6よりも縦弾性係数が大きい金属で形成されているので、上記マスク6の変形を補正するように当該マスク6を確実に保持、維持することができる。
【0043】一方、本実施の形態のマスクおよび露光装置では、フレーム21の側縁と、マスク6に形成されたアライメントマーク20,20との間隔が所定の距離に保たれているので、パターン部18の描画精度が高くなくても、フレーム21の側縁を基準にしてマスクテーブル3をこの所定距離分移動させることで容易にアライメントマーク20,20を検出することができる。そのため、位置決め装置によりマスク6と感光基板7との位置決めを行う際にも、アライメントマーク20,20をサーチするための作業時間を大幅に低減することができる。
【0044】なお、上記の実施の形態では、感光基板として液晶用のガラスプレートの他、半導体ウエハにも適用可能である。また、露光装置としては、マスクとガラスプレートとを静止した状態でマスクのパターンを露光し、ガラスプレートを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート型、あるいはステップ・アンドスキャン型の露光装置にも適用することができる。露光装置の種類としては、液晶用や半導体製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置にも広く適用できる。
【0045】また、照明光学系の光源は、水銀ランプに限られず、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、F2レーザ(157nm)のみならず、X線や電子線などの荷電粒子線を用いることができる。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(Ta)を用いることができる。
【0046】また、投影光学系を等倍正立系としたが、縮小系のみならず拡大系のいずれでもよい。さらに、投影光学系を用いることなく、マスクとガラスプレートとを密接させてマスクのパターンを露光するプロキシミティ露光装置にも適用することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係るマスクは、非パターン部のうち、マスクの搬送に用いられる部分を覆うカバー部を設ける構成となっている。これにより、このマスクでは、他の部材に衝突したり、異物の挟み込み等によりマスク面が損傷してしまうことを未然に防ぐことができるという優れた効果が得られる。
【0048】請求項2に係るマスクは、マスクのパターン部が水平方向に沿って載置された際に、自重によるマスクの変形を補正する補正部を有する構成となっている。これにより、このマスクでは、自重たわみを考慮していない露光装置であっても、感光基板への結像特性が低下してしまうことを防止できるとともに、自重たわみ補正機構を、別途露光装置に設ける必要がなくなるので、露光装置の小型化、低価格化にも寄与できるという効果が得られる。
【0049】請求項3に係るマスクは、カバー部の縦弾性係数がマスクの縦弾性係数よりも大きい構成となっている。これにより、このマスクでは、自重による変形が補正された状態で確実に保持、維持されるという優れた効果が得られる。
【0050】請求項4に係るマスクは、カバー部がアライメントマークの位置に応じて設けられる構成となっている。これにより、このマスクでは、アライメントマークをサーチするための作業時間を大幅に低減することができるという優れた効果が得られる。
【0051】請求項5に係る露光装置は、マスクテーブルに載置されたマスクに、アライメントマークとの間隔が所定の距離に保たれたカバー部が設けられ、位置決め装置がこのカバー部を用いてマスクを位置決めする構成となっている。これにより、この露光装置では、マスクと感光基板との位置決めを行う際にも、アライメントマークをサーチするための作業時間を大幅に低減できるという優れた効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
【出願日】 平成10年7月13日(1998.7.13)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外5名)
【公開番号】 特開2000−31019(P2000−31019A)
【公開日】 平成12年1月28日(2000.1.28)
【出願番号】 特願平10−197865