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【発明の名称】 電子メールシステム、電子メール送受信端末装置、および電子メール送受信プログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体
【発明者】 【氏名】屬 真人

【氏名】金子 修一郎

【要約】 【課題】受信メールが紙媒体に印刷された後、その紙媒体に文字や図形などが手書きされたものを返信する際に、極力返信メールのデータ量を少なくすることができる電子メールシステムを提供する。

【解決手段】印刷された受信メール文と追記された情報とがある紙媒体を読取るスキャナ12と、スキャナ12によって読取ったデータの中から、受信メール文の部分と、追記された情報とを分離、抽出する追記情報抽出手段と、受信メール文のコードデータに、抽出した追記情報を合わせて返信メールデータを作成する返信メールデータ作成手段と、を有することを特徴とする電子メールシステム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子メールを送受信するための電子メールシステムであって、印刷された受信メール文と追記された情報とがある紙媒体を読取る読取り手段と、前記読取り手段によって読取ったデータの中から、前記受信メール文の部分と、前記追記された情報とを分離し、前記追記された情報を抽出する追記情報抽出手段と、前記受信メール文のコードデータに、前記追記情報抽出手段により抽出した追記情報を合わせて返信メールデータを作成する返信メールデータ作成手段と、を有することを特徴とする電子メールシステム。
【請求項2】 電子メールの送受信を行う電子メール送受信端末装置であって、印刷された受信メール文と追記された情報とがある紙媒体を読取る読取り手段と、前記読取り手段によって読取ったデータの中から、前記受信メール文の部分と、前記追記された情報とを分離し、前記追記された情報を抽出する追記情報抽出手段と、前記受信メール文のコードデータに、前記追記情報抽出手段により抽出した追記情報を合わせて返信メールデータを作成する返信メールデータ作成手段と、を有することを特徴とする電子メール送受信端末装置。
【請求項3】 電子メールの送受信を行うためのプログラムが記憶されたコンピュータ読取り可能な記憶媒体であって、印刷された受信メール文と追記された情報とがある紙媒体を読取ったデータの中から、前記受信メール文の部分と、前記追記された情報とを分離し、前記追記された情報を抽出する追記情報抽出手順と、前記受信メール文のコードデータに、前記追記情報抽出手順で抽出された追記情報を合わせて返信メールデータを作成する返信メールデータ作成手順と、を有することを特徴とする電子メール送受信プログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子メールの送受信に係り、特に受け取った電子メールを一旦紙媒体に印刷して、この紙媒体に文字や図形などの追記情報が付加されたものを返信するための電子メールシステム、電子メール送受信端末装置、および電子メール送受信プログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報の伝達手段として、ネットワークを通じた電子メール(以下単に「メール」と記載する場合もある)が、急速に普及しつつある。電子メールは、通常、パソコンなどのコンピュータで、電子メールを送受信するためのソフトウェアを実行することにより行われるものである。そして、この電子メールソフトウェアの機能の一つとして、受信した電子メールに対し、その電子メールの発信者もしくは特定の相手に対して、受信した電子メールの内容をそのまま反映させて返信する機能がある。
【0003】ところで、情報伝達は、昔から、紙に文字や図形を描き、これを受け渡すことによって行われて来た。このような紙を媒体とした情報の伝達では、その返信において、受け取った紙媒体に直接文字や図形などを追記し、その紙媒体をそのまま発信者に返すことがよく行われている。このような紙媒体による情報の伝達は、電子メールが急速に普及していると言っても、それとは比較にならない程一般的に使用されているものである。しかし、逆に、電子メールによる情報の伝達、特に遠隔地者との情報の送受信には、紙媒体自体を送付するのと比較して敏速かつ簡便な方法といえる。
【0004】そこで、電子メールと紙媒体による情報伝達とが連携されて使用される形態がある。例えば、情報の送受信には、ネットワークを通した電子メールを使用し、これを受信した側では、その内容を紙媒体に印刷してから読むと言った形態である。
【0005】そして、このように紙媒体に印刷されたものに対して、簡単なコメントを記入し、これを電子メールの発信者に返信する場合を考えると、例えば二つの方法がある。その一つは、電子メールソフトウェアの返信機能を利用して、返信メールを表示させ、これに紙媒体に記入されたコメントを入力して返信する方法である。他の一つは、コメントが記入された紙媒体(受信したメールの内容も印刷されている)をイメージスキャナにより読取り、これを返信メールに添付ファイルとして付けて送り返す方法である。
【0006】これらの方法のうち、前者の方法では、受信メールを印刷した紙に手書きされたものが文字のみで簡単なものであれば、それ程面倒ではないが、図形の場合には、通常の電子メールソフトウェアでは返信メール本文中に直接図形を描くことができないため、ドローイングソフトウェアを起動して、これにより描くか、もしくは手書きされた図形部分のみをイメージスキャナにより読取って、添付ファイルとするなどの作業が必要となり、非常に面倒である。特に図形部分をイメージスキャナにより読取るのであれば、初めから後者のようにメール本文が印刷されたものに文字や図形が手書きされた紙媒体をそのまま全部イメージスキャナで読取って、添付ファイルとして返信した方が手間が省けてよい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、後者の場合、電子メールの返信のために、受信したメール本文が印刷された紙媒体の全部をイメージとして読取るため、どうしてもデータ量が大きくなり、限られた通信インフラを無駄に使用することになって、あまり好ましいこととは言えない。
【0008】なお、イメージスキャナで読取ったイメージデータを電子メールで送信する形態は、既にEfaxなどと言う名称で実用化されており、それによれば、通常のファクシミリを用いて紙媒体に描かれた文字や図形を読取り、これをイメージデータとしてインターネットを通じ、送信するものである。
【0009】しかし、このEfaxは、返信メールとは異なり、送信者側に送信するメールの元になる文書データがない状態で、紙媒体に文字や図形を描き、これをインターネットを介して送信しようとするものである。これに対し返信メールは、返信メールの本文となるデータの大部分が、受信したときのメールデータとして既に存在し、返信時に、この受信メールデータに僅かなコメントを付加しただけの場合が多い。したがって、返信メールでは、元の受信したメールデータをそのまま使用することができる点で、Efaxと異なるのである。
【0010】ところが、前記のように紙媒体に手書きの文字や図形などの追記情報がある場合に、これを全てイメージデータとして添付ファイル化したのでは、電子メールの返信メール機能が生かされていないことになる。
【0011】また、イメージデータを送信する際に、これを圧縮することがよく行われるが、圧縮をかけたとしても、電子メール本文で使用されるテキストのコードデータとは比較にならない程大きなデータとなる。
【0012】そこで、本発明の目的は、受信メールが紙媒体に印刷された後、その紙媒体に文字や図形などの追記情報が手書きされたものを、受信メールの内容と共に返信する際に、極力返信メールのデータ量を少なくすることができる電子メールシステム、および電子メール送受信端末装置を提供することであり、また、このような電子メールの送受信プログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記する手段により達成される。
【0014】(1)電子メールを送受信するための電子メールシステムであって、印刷された受信メール文と追記された情報とがある紙媒体を読取る読取り手段と、前記読取り手段によって読取ったデータの中から、前記受信メール文の部分と、前記追記された情報とを分離し、前記追記された情報を抽出する追記情報抽出手段と、前記受信メール文のコードデータに、前記追記情報抽出手段により抽出した追記情報を合わせて返信メールデータを作成する返信メールデータ作成手段と、を有することを特徴とする電子メールシステム。
【0015】(2)電子メールの送受信を行う電子メール送受信端末装置であって、印刷された受信メール文と追記された情報とがある紙媒体を読取る読取り手段と、前記読取り手段によって読取ったデータの中から、前記受信メール文の部分と、前記追記された情報とを分離し、前記追記された情報を抽出する追記情報抽出手段と、前記受信メール文のコードデータに、前記追記情報抽出手段により抽出した追記情報を合わせて返信メールデータを作成する返信メールデータ作成手段と、を有することを特徴とする電子メール送受信端末装置。
【0016】(3)電子メールの送受信を行うためのプログラムが記憶されたコンピュータ読取り可能な記憶媒体であって、印刷された受信メール文と追記された情報とがある紙媒体を読取ったデータの中から、前記受信メール文の部分と、前記追記された情報とを分離し、前記追記された情報を抽出する追記情報抽出手順と、前記受信メール文のコードデータに、前記追記情報抽出手順で抽出された追記情報を合わせて返信メールデータを作成する返信メールデータ作成手順と、を有することを特徴とする電子メール送受信プログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して、本発明の一実施の形態を説明する。
【0018】図1は、本発明を適用した電子メール送受信システムの概要を説明するための図面である。このシステムは、インターネットのような開かれたネットワークを使用して電子メールの送受信を行うシステムである。このシステムは、電子メールを送受信するための複数の端末10と、インターネットを介した電子メールの送受信においてデータ(メッセージデータあるいはメールデータとも言われている)の管理を行うメールサーバ20よりなる。
【0019】端末10は、不特定多数の人々が使用することを前提としたものである。各端末10には電子メールの送受信機能と、受信したメールを印刷するプリンタ11および紙媒体上の文字や図形などを読取るイメージスキャナ12を備えている。また、端末10には、ディスプレイやキーボードなど(不図示)も装備されている。なお、本実施形態においては、この端末自体に受信したメールを記憶しておくための記憶メディアは必要ない。
【0020】一方、メールサーバ20は、ユーザを個々に識別するための認証サーバ21、電子メールの受信に使用されるPOP3サーバ(またはIMAP4、以下同様)22、および送信に使用されるSMTPサーバ23に加え、不特定多数のユーザが一時的に受信後のメール本文やその他の情報を記憶するためのメッセージデータベース(メッセージDB)24を備え、他のサーバと電子メールを送受信するための機能を有している。
【0021】このようなシステムの具体的は使用形態としては、例えば、駅、デパート、ホテル、コンビニエンスストアなどといった広く人々が訪れるところや、電話ボックスのように街角に多数設置されていて不特定多数の使用が前提となっている場所に端末10を設置し、この端末10から、予め個々のユーザに与えられているユーザIDおよびパスワードを入力することによって、何時でも、またどこの端末からでも電子メールの送受信や印刷、また、後述する紙媒体を使用した返信ができるようにしたものである。
【0022】なお、端末10やメールサーバ20として使用する具体的なハードウェアとしては、スキャナとプリンタとが接続されたパソコンやワークステーションと称されるコンピュータ、あるいは端末においては電子メールの送受信専用のコンピュータであり、これらコンピュータにより、記憶媒体により提供される後述する動作手順に従って作成された所定のプログラムを実行させることで、端末10やメールサーバ20として機能させている。
【0023】以下、端末10およびメールサーバ20の動作を図2、図3および図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0024】まず、図2を参照して端末10における電子メール受信時の動作手順について説明する。
【0025】まず、端末10から入力されたユーザIDおよびパスワードを受け付ける(S1)。なお、ユーザIDに代えて受信者のメールアドレスを入力させるようにしてもよい。
【0026】続いて、これから受信するメールを印刷するか否かの設定を行う(S2)。このとき、印刷する場合には、印刷条件として、カラー/モノクロの別,用紙サイズ、向き、マージン、フォント、フォントサイズ、印刷不可要素の表示の有無などを指定する。なお、これらの印刷条件は全てを設定しなくてもよく、例えば予めデフォルト値を設定しておいて、それにしたがって印刷するようにしてもよい。
【0027】続いて、印刷を行うか否かを判断し(S3)、印刷しない場合には、そのまま通常の電子メールと同様に受信動作を行い(S4)、処理を終了する。
【0028】一方、印刷を行う場合には、印刷条件と端末から入力されたユーザIDおよびパスワードを認証サーバ21に通知し、認証を受ける(S11)。ここで、印刷条件の認証とは、端末から入力された印刷条件により印刷可能かどうかの認証である。なお、ここで認証されない場合にはその旨を表示して処理を終了する(不図示)。
【0029】続いて、各認証が終了すれば(認証されれば)、通常のメール受信と同様に、メールサーバ20から送信されて来たメール本文を受信する(S12)。
【0030】続いて、ステップS1において設定した印刷条件を含む印刷情報をメールサーバ20へ通知(登録要求)して、印刷番号を受信する(S13)。ここで、印刷情報は、印刷条件の他に、個々のメールを識別するためのメッセージIDを持つものである。また、印刷番号は、後述するように、メールサーバ20内のメッセージデータベース24が発行するもので、印刷情報を受け取った日時(印刷を行った日時と略同じである)、端末のFQDN(Fully Qualified Domain Name )、およびユーザIDからなる。なお、印刷番号はこれらを単純に列記したものであってもよいし、あるいは、これらを別に記憶し、これに対応する数値や記号などであってもよい。
【0031】続いて、付加情報と共に、受信したメール本文の印刷を開始する(S14)。ここで、付加情報とは、印刷する頁数が複数の場合には、第1頁目は印刷番号、頁番号および送信先リストからなる情報であり、第2頁には印刷番号と頁番号からなる情報である。これらの情報のうち、送信先リストを除く他の情報は、数値や記号などでもよいし、また、バーコードなどでもよい。また、送信先リストは、受信したメールの発信者のメールアドレスや、予め設定してあるCcやBccなどのメールアドレスであり、これらにチェックボックスが合わせて印刷される(図4参照)。なお、1頁しかない場合には、当然に、前記第1頁目の付加情報が印刷されることになる。
【0032】最後に、メール受信を終了する処理を行う(S15)、このときPOP3サーバ22上のメールは削除される(なお、端末からの設定により削除しないようにしてもよい)。これにより端末10におけるメール受信および印刷の動作は終了する。
【0033】次に、メールサーバ20側の動作手順を、図3を参照して説明する。なお、ここでは、通常のメール送信手順については省略し、前記した端末10における受信動作において、印刷を実行する場合に対応したメールサーバ20側の動作手順を説明する。
【0034】まず、端末10からの認証要求に対して、認証サーバ21が認証処理を行って、正規のユーザIDおよびパスワードであり、かつ、印刷条件が印刷可能なものであれば、これに対して認証を通知する(S21)。
【0035】続いて、認証した端末10に対して、POP3サーバ22にある認証したユーザ宛のメールを送信する(S22)。
【0036】続いて、端末から通知された印刷情報を受信し(S23)、この印刷情報と共に、メール本文をメッセージデータベース24に記憶して、メッセージデータベース24から印刷番号を取得する(S24)。このとき、メッセージデータベース24に記憶した印刷情報およびメール本文と、発行した印刷番号とは一対一で対応させ、後に印刷番号をキーとして印刷情報やメール本文をメッセージデータベース24から取り出せるようにしておく。
【0037】続いて、発行された印刷番号を端末10に対して送信する(S25)。これにより、端末10で印刷を実行したときのメールサーバ20側の動作は終了する。
【0038】次に端末10からの返信の動作手順について説明する。ここで行われる返信動作は、前述した端末10におけるメール受信動作において、受信したメールを印刷した紙媒体に、さらに手書きの文字や図形などを描いたものを端末10から発信者に返信する動作である。
【0039】動作説明の前に、ここで、受信したメールの内容が印刷された紙媒体に、簡単なコメントが手書きされた一例を図4Aに示す。図示するように、受信したメールの内容が印刷された紙媒体には、前述した受信動作のところで説明した付加情報(印刷情報および送信先リスト)が印刷されていて、その下にメール本文として、ここでは「報告書」という題名の文章が印刷されている。そして、手書き部分としては、印刷文字である「一か月程度」のところにアンダーラインが引かれ、そこから矢印が描かれて、「これ以上延びないように」と手書き文字が記入されている。なお、受信したメール自体は、図4Bのように、送信元(From)、送信先(To)、コピー送信先(Cc、これはないときもある)、およびメール本文からなる。
【0040】図5は、端末10からの返信動作の手順を示すフローチャートである。
【0041】まず、返信する紙媒体の1頁をイメージスキャナ12により読取る(S31)。なお、このとき返信する紙媒体が複数頁ある場合でも第1頁目から順に読取らせる必要はない。これは、後述するステップS32において読取った各頁ごとに、各頁に印刷されている付加情報を識別しているため、どの頁から読込ませても、その頁が何頁であるかが分かるからである。
【0042】続いて、読取った紙媒体のイメージの中からその上部にある付加情報をOCRによって文字情報として抽出して、印刷番号、頁番号および送信先を認識する(S32)。ここで、送信先は、送信先リストに表示されている送信先のうちチェックボックスにチェックされている宛先となり、通常の場合、受信したメールの発信者やCc宛となるが、場合によっては、端末10から新たな送信先を入力してその宛先に送るようにしてもよい。なお、この処理は、OCRによる認識に代えて、端末10から印刷番号や送信先を入力させるようにしてもよい。また、付加情報がバーコードなどの場合にはそれに応じてコード情報を読取り印刷番号および送信先を認識する。
【0043】続いて、認識した印刷番号をメールサーバ20に通知して(S33)、その印刷番号のメール本文とそのメールを印刷したときの印刷情報をメッセージデータベース24のなかから送信してもらい、これを受信する(S34)。
【0044】続いて、受信したメール本文を同じく受信した印刷情報に従って、イメージデータとして展開する(S35)。
【0045】続いて、この展開したメール本文のイメージデータと、イメージスキャナ12により読取った紙媒体のイメージデータとを比較して、紙媒体のなかのメール本文部分と手書きされた部分(追記情報)とを分離する(S36)。
【0046】そして、分離された手書き部分を抽出して、手書き部分がメール本文に対してどのような位置にあるかを求める(追記情報処理、S37)、このとき、手書き部分は、図6に示すように、いくつかの要素に分割して、分割された各部分ごとに、メール本文に対する位置関係を求める。これにより、空白部分が少なくなるので、返信の際のデータ量を少なくすることができる。
【0047】ついで、返信する次の頁があるか否かを判断し(S38)、ある場合には、前記ステップS31に戻りステップS31〜38の各処理を繰返し実行する。そして次頁がない場合には、上記各処理によって得られたメール本文と手書き部分のイメージおよびその位置情報から、1つの返信メールデータを作成する(S39)。このとき作成される返信メールデータは、例えばHTML形式などにより、受信メール部分をテキストコードデータのままとし、これに手書き部分の位置情報によって示される位置に手書き部分のイメージが配置されるようにフォーマットされたデータである。
【0048】続いて、作成された返信メールデータを送信先リストでチェックされている送信先に対して送信するように、メールサーバ20へ送信する(S40)。
【0049】そして、返信メールを受信したメールサーバ20では、一旦、受信したメールをSMTPサーバ23に蓄積した後、適宜、インターネットを通して送信先のデータを管理しているメールサーバへ送信する。
【0050】このようにして送信される返信メールデータは、前記のように、返信に使用される受信メール部分はテキストコードデータのままで、手書き部分は各要素ごとのイメージデータである。したがって、紙媒体を全てイメージデータとして返信するような場合と比較して非常に少ないデータ量ですむことになる。ちなみに、図4に示した紙媒体を返信する際に、全てをイメージデータとした場合、解像度200dpi、モノクロで、A4サイズの紙媒体全面を読取ったとすると、約500KBのデータ量となるが、本実施形態によれば、受信メール部分であるテキストコードデータが約150B、手書き部分が各要素合わせて約100KBである。したがって、返信メールの容量としては150KB以下となり、返信メールのデータ量は、約1/4以下ですむことになる。
【0051】以上説明した本実施形態によれば、受信したメールが印刷された紙媒体に手書きされた文字や図形をそのまま返信する際に、紙媒体全部をイメージ化して返信するより大幅にデータ量を少なくすることができる。また、ある端末において受信メールを印刷したときには、そのメール本文をメールサーバ側で記憶しておくこととしているので、返信時には、受信した端末とは異なる端末から返信することが可能である。
【0052】なお、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、例えば、本実施形態とは逆に、端末から、付加情報が追加された紙媒体を読込んだイメージデータをサーバへ送り、サーバ側で受信メール文と端末から送られたイメージデータとを比較して受信メール文の部分はコードデータ、手書き部分はイメージデータとする分離を行って返信メールを作成し、これをインターネットを通じて送信するようにしてもよい。この場合は、端末によるデータ処理量が軽減されるので端末機を安価に製作することができ、特に端末機を多数設ける場合にはコスト低減効果が大きい。また例えば、受信メールのイメージ展開のみサーバ側で行い、端末にはこの展開した受信メールのイメージデータを送信して、その後は端末側で上記実施形態同様に、受信メール部分と手書き部分の分離を行って、返信メールを作成するようにしてもよい。この場合には、サーバと端末に、適度に処理内容が分散されるため、サーバと端末の設置台数などに応じて総コストを最適なものとすることができる。さらには、通常のメール受信と同様に、メールを受信したパソコンなどの側で受信メール文を記憶しておき、メール本文を紙媒体に印刷して、これに追記情報が手書きされたものを返信する際には、このパソコン内に記憶してある受信メール文と読取ったイメージデータを比較してメール文と手書き文を分離して返信メールを作成するなど、様々な変形形態が可能である。なお、これらの場合でも、サーバや端末に使用されるパソコンなどのコンピュータは、本発明による手順に基づいて作成された電子メール送受信プログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体によって提供されるプログラムを実行することで、上記したようなサーバあるいは電子メール送受信端末装置として機能することになる。
【0053】もちろん、これらの他に、本発明は、当業者が、本発明の技術思想の範囲内において適宜変更できることは言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、請求項ごとに以下のような効果を奏する。
【0055】請求項1記載の本発明による電子メールシステムによれば、受信メールが印刷された紙媒体に後から追記された情報を、その紙媒体ごと読取り、その中から追記された情報を分離、抽出して、受信メール部分はそのままのコードデータとして、これに抽出した追記情報を合わせて返信メールデータを作成することとしたので、紙媒体に描かれた追記情報をメールによって返信する際に、追記情報を含む紙媒体全部をイメージデータとして送信する場合と比較して、返信時のメールデータ量を少なくすることができ、通信インフラの無駄な消費を防止することができる。
【0056】請求項2記載の本発明による電子メール送受信端末装置によれば、受信メールが印刷された紙媒体に後から追記された情報を、その紙媒体ごと読取り、その中から追記された情報を分離、抽出して、受信メール部分はそのままのコードデータとして、これに抽出した追記情報を合わせて返信メールデータを作成することとしたので、紙媒体に描かれた追記情報をメールによって返信する際に、追記情報を含む紙媒体全部をイメージデータとして送信する場合と比較して、返信時のメールデータ量を少なくすることができ、通信インフラの無駄な消費を防止することができる。
【0057】請求項3記載の本発明による電子メール送受信プログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体によれば、当該記憶媒体は、受信メールが印刷された紙媒体に後から追記された情報が書かれている紙媒体を読取ったデータの中から追記された情報を分離、抽出して、受信メール部分はそのままのコードデータとして、これに抽出した追記情報を合わせて返信メールデータを作成する、各手順を記憶したものであるので、この記憶媒体に記憶されたプログラムをコンピュータにより読取って実行することで、紙媒体に描かれた追記情報をメールによって返信する際に、追記情報を含む紙媒体全部をイメージデータとして送信する場合と比較して、返信時のメールデータ量を少なくすることができ、通信インフラの無駄な消費を防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000006079
【氏名又は名称】ミノルタ株式会社
【出願日】 平成10年11月6日(1998.11.6)
【代理人】 【識別番号】100072349
【弁理士】
【氏名又は名称】八田 幹雄 (外3名)
【公開番号】 特開2000−148613(P2000−148613A)
【公開日】 平成12年5月30日(2000.5.30)
【出願番号】 特願平10−316300