| 【発明の名称】 |
アドレス変換テーブル付きメモリ |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 一正
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| 【要約】 |
【課題】コンピュータシステムの主記憶メモリのアクセス時間を短縮する。
【解決手段】メモリ1に、メモリアレイ10、アドレス変換テーブル20、CASバッファ30を設け、メモリアレイ10を数十キロバイトから数百キロバイトのページ11に分割する。それぞれのページに対しアドレス変換テーブルにエントリ21を割り当て、かつアドレスバス100に与えられた論理アドレスを、ページオフセットアドレス111と論理ページアドレス110に分割し、論理ページアドレスによりアドレス変換テーブル20を参照することで、どのページに対応するかを調べる。該当のページがある場合はアドレス変換テーブルヒット信号112の1つが「1」になり、それに対応するページをアクティブにしてデータを参照できるようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コンピュータシステムの主記憶メモリとして設けられアドレスバス及びデータバスを介してアクセスされるメモリ集積回路において、前記メモリ集積回路を示すメモリアレイが分割された複数のページメモリと、前記ページメモリに割り当てられた論理アドレスを物理アドレスに変換し、ページメモリに物理ページアドレスとして出力するアドレス変換テーブルとを備えたことを特徴とするアドレス変換テーブル付きメモリ。 【請求項2】 請求項1において、前記アドレス変換テーブルは、論理アドレスを有する複数のエントリからなり、前記エントリの数は前記ページメモリの数と同数であることを特徴とするアドレス変換テーブル付きメモリ。 【請求項3】 請求項1において、前記アドレス変換テーブルは、論理アドレスを有する複数のエントリと、前記メモリアレイを参照するアドレスバス上の論理アドレスと前記エントリ内の論理アドレスとが一致すると一致信号を出力する端子とを有することを特徴とするアドレス変換テーブル付きメモリ。 【請求項4】 請求項1において、前記アドレス変換テーブルは、それぞれが論理アドレスを有するとともに前記ページメモリの数より少ない数のエントリを有し、前記エントリ内の論理アドレスと前記メモリアレイを参照するアドレスバス上の論理アドレスが一致すると前記エントリー内の論理アドレスを変換して物理ページアドレスとして前記ページメモリに出力する手段と、前記エントリ内の論理アドレスと前記メモリアレイを参照するアドレスバス上の論理アドレスが不一致となるときに前記エントリにアドレス値を入力する端子とを備えたことを特徴とするアドレス変換テーブル付きメモリ。 【請求項5】 請求項2において、前記エントリは、前記論理アドレスを保持するレジスタと、前記レジスタの論理アドレスと前記メモリアレイを参照するアドレスバス上の論理アドレスとを比較する比較器とを有することを特徴とするアドレス変換テーブル付きメモリ。 【請求項6】 請求項3または請求項4において、前記エントリは、前記論理アドレスを保持する第1のレジスタと、前記第1のレジスタの論理アドレスと前記メモリアレイを参照するアドレスバス上の論理アドレスとを比較する比較器と、前記比較器による比較結果が等しい場合に比較結果が等しい論理アドレスを前記物理ページアドレスとして読み出す手段とを有することを特徴とするアドレス変換テーブル付きメモリ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータシステムの主記憶メモリを構成するメモリ集積回路に関し、特に仮想記憶を行う場合に主記憶メモリの高速アクセスを可能にするアドレス変換テーブル付きメモリに関する。 【0002】 【従来の技術】コンピュータシステムは、ハードウェア資源を効率よく利用するため複数のプロセスを同時に有効にし、各プロセスに対してハードウェアを時分割に分配して実行する。そして、それぞれのプロセスに同じプログラム環境を提供するため、仮想記憶を導入することが多い。仮想記憶を使うと、全てのプロセスが同じ範囲のアドレス空間を持つことができ、それぞれ独立したものとしてメモリを参照することができる。つまり実際にアクセスするメモリは各プロセスごとに異なる。こうした仮想記憶を実現するために、プログラム上でのメモリアドレス(仮想アドレス)と実際に参照するメモリのアドレス(物理アドレス)の間でアドレス値を変換する必要がある。 【0003】このような場合、アドレス変換するためのテーブルを外部メモリ上に置き、外部メモリを参照する場合にはこのテーブルを参照して物理アドレスに変換してから、目的のメモリを参照するようにすると、変換テーブルを参照するのに時間がかかる。このため、マイクロプロセッサ内部にアドレス変換テーブルを内蔵してメモリアクセス時間を短縮するようにしている。 【0004】従来のアドレス変換テーブルは一例として、例えばヘネシー(J. L. Henessy)とパターソン(D. A. Patterson)著の“コンピュータアーキテクチャー,ある定量的アプローチ(第2版)”(Computer Architecture a quantitative approach second edition)の5章に示されている。このアドレス変換テーブルについて図11と図12を用いて説明する。 【0005】図11は従来のメモリ5の構成を示す図である。従来から主記憶に用いられてきたメモリ5では、メモリアレイ10にアドレスバス100から入力されたアドレスの一部を与えて、対応するデータをCASバッファ30に読み出す。続いて残りのアドレスをCASバッファ30に与える。ここでデータの読み出しの場合はCASバッファ30からデータバス101にアドレスで指定したデータを取り出す。また、データの書き込みの場合は、データバス101に与えられた値をCASバッファ30の対応する部分に書き込み,CASバッファ30の値をメモリアレイ10に書き戻す。従来のメモリ5には特にアドレスバス100の値を変換する機構は有していない。 【0006】図12は従来のメモリ5を使用した場合のコンピュータの主記憶部分を抜粋して示したものである。図12においては、マイクロプロセッサ2’にはメモリバスとして64ビットのデータバス101が設けられているものとする。また、メモリ5には16ビットのデータバスが設けられているものとする。マイクロプロセッサ2’側の64ビットのデータバス101は、16ビットずつ(101a,101b,101c,101d)分割され、メモリ5に接続される。 【0007】アドレスバス100はそれぞれのメモリ集積回路に接続される。アドレスはマイクロプロセッサ2’の内部のコア60から仮想アドレス(論理アドレス)の値で出力される。論理アドレスは論理ページアドレス120とページオフセットアドレス121に分割され、このうち論理ページアドレス120はアドレス変換テーブル61により物理ページアドレス122に変換される。そして、この物理ページアドレス122とページオフセットアドレス121とを結合して、物理アドレスを生成し、アドレスバス100に出力する。こうしてメモリ5には物理アドレスが与えられ、メモリ5内のメモリセルの参照が行われる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】図12に示すマイクロプロセッサ内のアドレス変換テーブル61は、マイクロプロセッサを構成する集積回路の素子数やチップ面積の制限上、数エントリから数十エントリ分しか搭載されていない。これに対して、主記憶メモリ200は数十メガバイトから数ギガバイトあり、64キロバイトから512キロバイトを1ページとして分割されている。このため、主記憶メモリ200に必要なページテーブルは数百エントリから数万エントリになる。このように、マイクロプロセッサ内に搭載されるアドレス変換テーブルは、主記憶メモリ200のほんの一部を参照できるにすぎず、テーブル内にない論理アドレスの場合は主記憶メモリ200内に設けられているページテーブルを参照して物理アドレスに変換する必要がある。そのため主記憶メモリ200の参照に時間がかかるという問題があった。 【0009】また、仮にマイクロプロセッサ内に大きなアドレス変換テーブルを搭載することができたとしても、主記憶メモリ200は拡張される可能性があり、結局マイクロプロセッサ内のアドレス変換テーブルのエントリ数は不足することになる。 【0010】本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、第1の目的はコンピュータシステムのアドレス変換テーブルのエントリ数を増加させ、主記憶メモリのアクセス時間の平均を短縮させることにある。また、本発明の第2の目的は、主記憶メモリの容量の増設に伴い、アドレス変換テーブルのエントリ数を増加させ、主記憶メモリのアクセス時間の平均を短縮することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】このような課題を解決するために本発明は、コンピュータシステムの主記憶メモリとして複数設けられるメモリ集積回路において、メモリアレイが数十から数百キロバイトずつ分割された各ページメモリと、各ページメモリに割り当てられる論理アドレスを物理アドレスに変換するアドレス変換テーブルとを集積化したものである。また、アドレス変換テーブルは、分割したページメモリの数と同数のエントリを有するものである。また、アドレス変換テーブルは、エントリ内のアドレスとアドレスバス上のアドレスに一致がみられたことを示す信号を出力する端子を有するものである。また、アドレス変換テーブルは、メモリアレイを分割したページメモリの数より少ないエントリを有するとともに、エントリ内のアドレスとアドレスバス上のアドレスに一致がみられたら、エントリ内のアドレスを変換後の物理アドレス値として出力する手段を有し、かつアドレスに一致がみられなかったら、アドレス値を入力する端子を有するものである。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照して説明する。図1は本発明に係るアドレス変換テーブル付きメモリの第1の実施の形態を示す図である。図1において、アドレス変換テーブル付きメモリ1(以下、メモリ1)にはメモリアレイ10、アドレス変換テーブル20、CASバッファ30が設けられている。ここで、メモリアレイ10は数十キロバイトから数百キロバイトのページメモリ(1ページ分のメモリセル;以下、ページ)11に分割されている。また、アドレス変換テーブル20にはメモリアレイ10内のそれぞれのページ11に対応してエントリ21が割り当てられている。 【0013】図1に示すアドレスバス100に与えられた論理アドレスは、ページオフセットアドレス111と論理ページアドレス110に分割される。論理ページアドレス110はアドレス変換テーブル20が参照されることにより、メモリアレイ10のどのページ11に対応するかを調べるものである。ここで、論理ページアドレス110がいずれかのページに対応する場合は、物理アドレス(物理ページアドレス)を示すアドレス変換テーブルヒット信号112の1つが「1」になり、それに対応するメモリセルアレイ10のページ11をアクティブにして、ページ11内のデータを参照できるようにする。また、ページオフセットアドレス111はメモリアレイ10とCASバッファ30に与えられ、アクティブになったメモリセル10内のページ11の中のどのデータを参照するかを決定する。 【0014】データのアクセスそのものに関しては図11に示した従来のメモリ5と同様である。すなわち、読み出しの場合はアクセスするメモリの値をCASバッファ30に読み出してから、データバス101に出力する。また、書き込みの場合はCASバッファ30の対応する部分に書き込んだ後、CASバッファ30の内容をメモリアレイ10に書き戻す。なお、メモリアレイ10内に論理ページアドレス110に対応するページ11が存在した場合は、アドレス変換テーブル20からヒット信号102が出力される。また、対応するページが存在しない場合は、アドレス変換テーブル20(即ち、ページ変換テーブル)の内容と、メモリアレイ10のページ11のデータ内容を変更して再度アクセスを行う。図1では、構成を明確にするためと、以下に示す全ての実施の形態について共通にするために、アドレス変換テーブル20の変更のための機構が省かれて描かれている。 【0015】図2は、本発明のメモリ1を使用した場合の、主記憶部分を取り出したものであり、図中の符号200が主記憶メモリである。ここではマイクロプロセッサ2には64ビットのデータバス101が、メモリ1には16ビットのデータバス(101a,101b,101c,101d)があることを想定して説明する。なお、マイクロプロセッサ2のデータバスは32ビットであったり128ビットであったりするが、一般性は失われない。また、メモリ1側のデータバスは1ビットから32ビット程度まで存在するが、16ビットについてのみ言及しても一般性を失うものではない。 【0016】図2の例では、64ビットのデータバス101はメモリ1のデータバスにあわせて16ビットずつ(101a,101b,101c,101d)分割されて接続される。アドレスバス100はすべてのメモリ1に接続される。このアドレスバス100には論理アドレスが出力される。メモリ1はこの論理アドレスを受け取り、メモリ1内のアドレス変換テーブル20を参照して、物理アドレスに変換し、対応するメモリアレイ10のページを参照できるようにする。 【0017】ここで、アドレス変換テーブル20内に目的のアドレスが存在していれば、ヒット信号102が出力される。各メモリ1にはそれぞれヒット信号端子が設けられているため、これらの各ヒット信号端子をNOR回路3を用いてまとめる。そして1つがヒットしていれば、NOR回路3の出力は「0」になる。もし、どのメモリ1からもヒット信号が出力されなければ、NOR回路3の出力は「1」になる。NOR回路3の出力はマイクロプロセッサ2の割り込み信号103として与えられ、どのメモリ1からもヒット信号102が出力されなければ、主記憶メモリ200内にアクセスする該当ページ11が存在していないことがマイクロプロセッサ2に伝達される。この場合、マイクロプロセッサ2は例えば割り込みルーチンなどの処理で、ページ11の入れ替えの処理を行う。 【0018】図3は、図1に示すメモリ1に対しページ入れ替えに必要な構成を付加したものである。後述するその他の実施の形態についても同様な機構を付加すれば、同様にページ11の入れ替えが行える。図3では、アドレス変換テーブル20にメモリアレイ10とは別のアドレスを割り当てる。このアドレスにはメモリ空間を割り当ててもIO空間を割り当ててもよい。ここで、アドレス変換テーブル20の内容を書き換えるにはアドレスバス100から前記別のアドレスであるアドレス変換テーブル参照アドレス130をアドレス変換テーブル20に与える。同様にデータバス101からアドレス変換テーブルデータバス131を与える。 【0019】そして、アドレス変換テーブル20を書き換えるときのみ選択器22により、アドレスバス100とアドレス変換テーブルデータバス131とを切り替える。これらの機構によって、マイクロプロセッサ2側からはメモリ1のメモリアレイ10を参照するのと同様にアドレス変換テーブル20を参照することができる。 【0020】ここで、マイクロプロセッサ2における上記ページ書き換えルーチンでは、まず置き換えるメモリアレイ10のページ11をアドレス変換テーブル20を用いて指定しそのページ11のデータをCASバッファ30を介し図示しないハードディスク等の2次記憶装置に描き戻す。続いて、アドレス変換テーブル20に対しアドレス変換テーブル書き込み許可信号106を出力し、かつアドレス変換テーブル参照アドレス130によりアドレス変換テーブル20の書き換え対象エントリ21を指定して、アドレス変換テーブルデータバス131を介して書き換え対象エントリ21に論理アドレスを書き込むことで、アドレス変換テーブル20の書き換えを行う。 【0021】このようにメモリ空間やIO空間でアドレス変換テーブル20が参照できるようになっていれば、メモリやIOに値を書き込むのと同様に処理することができ、図3に示すアドレス変換テーブル書き込み許可信号106は、メモリやIOに対する書き込み許可信号をそのまま使用することができる。最後に、マイクロプロセッサ2は、書き替えたアドレス変換テーブル20の論理アドレスを用いてメモリアレイ10のページ11のアドレスを指定しそのページ11に対して、前記2次記憶装置内に退避してあるデータをCASバッファ30を介して書き込む。 【0022】アドレス変換テーブル20は、各エントリ21に論理アドレスを登録するレジスタと、アドレスの内容を比較するための比較器で構成される。レジスタと比較器は独立した回路要素で構成することも可能であるが、連想メモリのタグのような構成にすることも可能である。 【0023】図4はアドレス変換テーブル20内のメモリセル80の構成を示す図である。メモリセル80は、pMOSトランジスタ81a,81b、nMOSトランジスタ82a,82bで2つのインバータを構成し、データの保持を行う。そして、nMOSトランジスタ83a,83bを使ってデータの書き込みを行う。また、nMOSトランジスタ84a,84b,85a,85bによりXOR回路(排他的論理和回路)を構成し、メモリセル10に記憶した内容とビット線の内容の比較を行う。 【0024】ここで、データを書き込む場合は、ビット線140aに書き込む値を、ビット線140bにその反転値を与える。つぎにワード線141をhigh電位にすればnMOSトランジスタ83a,83bを通してデータが書き込まれる。また、データを比較する場合には、マッチ線142をhigh電位にプリチャージしておき、比較する値をビット線140aに、その反転値をビット線140bに与える。もし値が一致していたらマッチ線142はディスチャージされず、不一致であったらマッチ線142はディスチャージされる。 【0025】また、多ビットを比較する場合は、比較する複数ビットを記憶するメモリセルに対して、同じマッチ線142を接続しておく。この場合、全てが一致したときのみマッチ線142はディスチャージされず、1ビットでも異なっていれば、そのビットからマッチ線142がディスチャージされることになるので多ビットの比較が行える。 【0026】図5は、図4のメモリセル80を用いてアドレス変換テーブル20を構成した例を示す図である。1つのエントリ21を構成するメモリセル80は同じワード線141とマッチ線142を共有する。マッチ線142にはプリチャージを行うためのpMOSトランジスタ88が接続される。また、ヒット信号102を生成するために、pMOSトランジスタ86,nMOSトランジスタ87,インバータ89によってOR回路が形成される。 【0027】メモリセル80にデータを書き込む場合は、書き込み比較データ線132に書き込みデータを与え、ビット線ドライバ90によってメモリセル80のビット線に書き込みデータを与える。つぎに、アドレス変換テーブル参照アドレス130に書き込むエントリ21のアドレスを与え、かつテーブル書き込み許可信号106を与えると、デコーダ91はデータが書き込まれるエントリ21のワード線141をhigh電位にする。こうすることで、アドレス変換テーブル20内の該当エントリ21にデータが書き込まれる。 【0028】一方、メモリセル80のデータを比較する場合は、プリチャージ信号143によって、マッチ線142をプリチャージする。そして比較する値を書き込み比較データ線132に与え、ビット線ドライバ90を通じてメモリセル80のビット線に比較データを与える。こうしてメモリセル80のデータの比較が行われ、一致するデータがあれば、そのエントリ21のマッチ線142のみがhigh電位、その他はlow電位になる。そして全てのマッチ線142の値の論理和がとられて、ヒット信号102として出力される。また、このマッチ線142の信号は直接、あるいはタイミングを調整した上で、図1に示すアドレス変換テーブルヒット信号112として出力することができる。 【0029】図6は本発明のメモリ1の第2の実施の形態を説明する図である。図1の例は、全てのページ11に対するエントリ21がメモリ1内に集積できた場合であるが、チップ面積等の関係で全てのエントリ21が集積できない場合も考えられる。図6はその場合の実現例を示したものである。図6では、まずアドレス変換テーブル20を参照して、物理アドレステーブル40から物理ページアドレス113を取り出す。ここで、アドレス変換テーブル20のエントリ21と物理アドレステーブル40のエントリ41は1対1で対応している。与えられた論理ページアドレスと一致する値がアドレス変換テーブル20の或るエントリ21に格納されていれば、物理アドレステーブル40ではそのエントリ21に対応するエントリ41に格納されている物理ページアドレス113が取り出される。この物理ページアドレス113は、通常のメモリを参照するのに使われるアドレスの上位部分(ページオフセットアドレスを取り除いた部分)に相当する値である。この値を、メモリアレイ10に入力することにより該当ページ11が参照される。 【0030】なお、アドレス変換テーブル20に対応のページ11のアドレス値が登録されていればアドレス変換テーブル20からヒット信号102が出力される。また、対応のページ11のアドレス値がアドレス変換テーブル20に登録されていないならば、メモリアレイ10内にページ11が存在する場合と、メモリアレイ10内にページ11が存在しない場合とがある。これは、主記憶メモリ200内の図示しないページテーブルを参照することによって判別できる。 【0031】ここで、もしメモリアレイ10内に該当のページ11が存在するならば、アドレス変換テーブル20及び物理アドレステーブル40の1つの該当エントリを書き換えて、参照できるようにする。また、メモリアレイ10内に該当のページ11が存在しない場合は、アドレス変換テーブル20及び物理アドレステーブル40の1つの該当エントリを書き換えた後、アドレス変換テーブル20の書き替えた各エントリを用いてメモリアレイ10の該当ページ11を指定し、そのページ11の内容を登録することによって参照できるようにする。なお、エントリを入れ替えるためには、図3においてアドレス変換テーブル20にアドレスを割り当てたと同様に、物理アドレステーブル40にもアドレス空間を割り当て、割り込みルーチンでマイクロプロセッサ2側から参照できるようにする。即ち、アドレス変換テーブル20のエントリ21を書き替える場合は、図3と同様に、アドレス変換テーブル20にアドレス変換テーブル書き込み許可信号106を出力し、かつアドレス変換テーブル参照アドレス130によりアドレス変換テーブル20の書き換え対象エントリ21を指定して、アドレス変換テーブルデータバス131を介して書き換え対象エントリ21に論理アドレスを書き込む。また、物理アドレステーブル40のエントリー41を書き替える場合も、アドレス変換テーブル20のエントリの書き替えと同様に、物理アドレステーブル40に、図示しない書き込み許可信号を出力し、かつ物理アドレステーブル参照アドレス(図示省略)により物理アドレステーブル40の書き換え対象エントリ41を指定して、物理アドレステーブルデータバス(図示省略)を介して書き換え対象エントリ41に物理ページアドレスを書き込む。 【0032】ところで、ラムバスDRAM等のメモリは、データバスとアドレスバスが共通になっていて、アドレスやアクセスの種類はコマンドパケットの中に書かれている。この場合、コマンドパケット内のアドレスを参照することによって、どのメモリに対するアクセスかを判別する。図7は、このようなラムバスDRAMに本発明を適用した場合の主記憶メモリ200の構成を示す図である。この場合、アドレスデータ共通バス104によりマイクロプロセッサ2とメモリ1’(ラムバスDRAM)は接続され、共通バス104を通じてコマンドパケットとデータパケットが受け渡される。このような場合でも、図2と同様に、各ヒット信号102をNOR回路3で集めて、マイクロプロセッサ2への割り込み信号103とする。 【0033】図8は本発明の第3の実施の形態を示す図であり、ラムバスDRAMに本発明を適用したものである。図8において、共通バス104上のパケットはアドレスデータ振り分けロジック50によって、コマンドパケットがアドレスバス100’上に、データパケットがデータバス101’上にそれぞれ振り分けられる。アドレスバス100’の値は論理ページアドレス110’とページオフセットアドレス111’に分割される。論理ページアドレス110’はアドレス変換テーブル20に与えられ、メモリアレイ10内の対応するページ21をアクティブにする。ページオフセットアドレス111’の一部で指定されたメモリアレイ10内のデータはCASバッファ30に読み出され、ページオフセットアドレス111’の残りでCASバッファ30内のアクセスするデータを指定する。なお、データの読み書きに関しては既に説明した従来のメモリと同様である。また、図8においても、アドレス変換テーブル20に目的のアドレスがあればヒット信号102を出力する。 【0034】図2に示したようにデータバス101を複数のメモリ1に分割して与える場合は、1つのページ11が複数のメモリ1に分割されて置かれることになる。つまり、1ページが例えば8キロバイトのときに、図2のような4つにデータバスが分割される構成の場合は、2キロバイトごとに4つのメモリに分割されて置かれる。そのため、1つのメモリ内のページ数が多くなりエントリが足りなくなる。 【0035】そこで、図9に示すように同じページが置かれるメモリに、ページエントリを分散させ、それぞれに別のページエントリを置く。そして、アドレス変換テーブル20で変換された物理アドレスをバックバス105を通じて、他の3つのメモリに伝達する。アドレス変換テーブル20が4つのメモリに分散されたので、ヒット信号102はすべてのメモリから取り出し、NOR回路3でまとめる必要がある。もし、ページエントリ数が4つすべてでなく、2つで足りる場合は、分散させた2つをバックバス105で接続し、2つのヒット信号をNOR回路でまとめればよい。 【0036】図10はバックバス105を通じてエントリを分割させる場合を想定した本発明の第4の実施の形態を示す図である。メモリアレイ10、アドレス変換テーブル20、CASバッファ30、物理アドレステーブル40は図6に示した第2の実施の形態と同様である。アドレス変換テーブル20がヒットした場合、物理アドレステーブル40内の該当するエントリ41から取り出した値(物理ページアドレス)を使ってメモリアレイ10を参照することに加えて、この値をバックバス105に出力する。そのため、スリーステートバッファ70を使って出力する。この制御はヒット信号102を使って行う。アドレス変換テーブル20がヒットしない場合、他のメモリ内のアドレス変換テーブルがヒットするとバックパス105から物理ページアドレスが与えられるため、バックバス105からのアドレスを使ってメモリアレイ10を参照する。この切り替えは、ヒット信号102で制御された選択器71を使って行われる。この結果、各メモリ間で下位アドレス(即ち、ページオフセットアドレス)を変えることで、複数のメモリ間で同一エントリ41を共用できる。 【0037】以上説明したように、本発明ではアドレス変換テーブルのエントリを増やすことができる。その理由は、従来はマイクロプロセッサ1つに集中してアドレス変換テーブルが置かれていて、チップ面積の制限によってエントリ数が限られていたが、メモリ1はコンピュータシステムに対して複数搭載されているので、少量ずつ各メモリ1にアドレス変換テーブルが置かれていても、トータルのエントリ数を増やすことができるからである。また、主記憶メモリ200の容量を増設した場合に、アドレス変換テーブルのエントリ数を増やすことができる。その理由は、それぞれのメモリ1にアドレス変換テーブル20を設けているため、メモリ1が増設されれば、一緒にアドレス変換テーブルのエントリが増加するからである。 【0038】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コンピュータシステムの主記憶メモリとして複数設けられたメモリ集積回路において、前記メモリ集積回路を示すメモリアレイが数十から数百キロバイトずつ分割された各ページメモリと、各ページメモリに割り当てられる論理アドレスを物理アドレスに変換するためのアドレス変換テーブルとを集積化したので、コンピュータシステムにおいてアドレス変換テーブルのエントリ数を増加させることができ、したがって主記憶メモリに対するアクセス時間の平均を短縮できる。また、主記憶メモリの容量を増設する場合にはメモリアレイが増設されることから、これにともないアドレス変換テーブルも増加し、したがってアドレス変換テーブルのエントリ数が増加するため、主記憶メモリのアクセス時間の平均を短縮することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004237 【氏名又は名称】日本電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年11月6日(1998.11.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064621 【弁理士】 【氏名又は名称】山川 政樹
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| 【公開番号】 |
特開2000−148588(P2000−148588A) |
| 【公開日】 |
平成12年5月30日(2000.5.30) |
| 【出願番号】 |
特願平10−315762 |
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