| 【発明の名称】 |
露光装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高井 慎一
【氏名】杉本 政繁
|
| 【要約】 |
【課題】原版の材質や厚さに拘らず感光材に迅速に露光処理を行うと共に、光源の劣化や電源変動が生じても安定に露光できる露光装置を提供すること。
【解決手段】イメ−ジ情報30aが記載された原稿用紙30と感光材31を重ねて透光性の原稿載置部に載置する。光源の紫外線ランプ9の光線により感光材に原稿用紙のイメ−ジ情報を露光する際に、センサ20により原稿用紙を透過する光線を受光し、電気信号に変換して制御装置8に入力する。制御装置には、光源の動作時間を計時するタイマと、感光材の露光に必要な露光光量を予め設定しておく記憶部と、センサで検出された原稿用紙の透過光量と前記タイマの計時時間により積算光量を演算する手段と、前記露光光量と積算光量を対比して両者が等しくなると光源を遮断する信号を発生する手段を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 透光性の材料で形成され、イメ−ジ情報が記載された原版と感光材を重ねて載置する原稿載置部と、原稿載置部に光線を投光して感光材に原版のイメ−ジ情報を露光する光源と、原版を透過する光線を受光するセンサと、センサの検出信号により光源を制御する制御装置とを備え、前記制御装置には、光源の動作時間を計時するタイマと、感光材の露光に必要な露光光量を予め設定しておく記憶部と、センサで検出された原版の透過光量と前記タイマの計時時間により積算光量を演算する手段と、前記設定された露光光量と積算光量を対比して両者が等しいときに光源遮断の信号を発生する手段を設けてなる露光装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、イメ−ジ情報が記載された原版と感光材を重ね、光源の光線を投光して、感光材に原版のイメ−ジ情報を露光する露光装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】文字や図形等のイメ−ジ情報が記載されている印刷物を切り抜きしたり複写することにより、またはイメ−ジ情報を手書きする等により原稿用紙として準備しておき、この原稿用紙に感光フイルム等の感光材を重ね、原稿用紙に付与されているイメ−ジ情報を露光装置により感光材に露光させる場合がある。 【0003】図6は、このような露光用の原稿用紙30の一例を示す平面図である。原稿用紙30は、印刷物の切り抜き、印刷物から複写する、手書きで作成する等により形成される。このため、原稿用紙30の紙質や厚さ、また、イメ−ジ情報の内容は種々のものが適宜選定される。この原稿用紙30は、背景部分が白色で、適宜の文字や図形のイメ−ジ情報30aが付与されている部分は有色に形成されている。 【0004】図7は原稿用紙30のイメ−ジ情報30aが露光される感光フイルム31の平面図、図8は露光された紫外線硬化樹脂板を示す斜視図である。原稿用紙30を原版として、感光材である感光フイルム31に原稿用紙30のイメ−ジ情報30aを露光する処理の一例について説明する。露光装置の原稿載置板に、イメ−ジ情報30a付与されている面を上側にして原稿用紙30を載置し、原稿用紙30の上に感光フイルム31を重ね、蓋を閉じて感光フイルム31と原稿用紙30を押圧して原稿用紙30と感光フイルム31とを密着させる。 【0005】この状態で露光光源の紫外線ランプを所定時間点灯すると、感光フイルム31は露光されて原稿用紙30のイメ−ジ情報30aの潜像が形成される。この際の感光フイルム31の露光面31aは、原稿用紙30のイメ−ジ情報30aの部分が反転して白抜きに、背景部分は有色に潜像が形成される。このような露光装置は通常知られた構成のものである。 【0006】感光フイルム31の露光処理が終了すると、次に現像処理を行ないその後感光フイルム31を裏返しにして、すなわち露光面を上側にして原稿載置板に載置する。感光フイルム31に所定の厚みの紫外線硬化樹脂板32を重ね、蓋を閉じて感光フイルム31と紫外線硬化樹脂板32を押圧して両者を密着させる。この場合には、感光フイルム31を原版に、紫外線硬化樹脂板32を感光材として使用する。 【0007】この状態で紫外線ランプを所定時間点灯すると、紫外線硬化樹脂板32の露光面32aにはイメ−ジ情報30aの部分が反転して潜像が形成される。その後露光面に対して洗浄処理を行なう。紫外線硬化樹脂板32を透明な部材で形成し、露光面を下側にして表面から目視すると、イメ−ジ情報の部分がスタンプされたように浮き上がって見える。 【0008】上記の例では、一旦原稿用紙30のイメ−ジ情報30aを感光フイルム31に露光し、感光フイルム31から紫外線硬化樹脂板32にイメ−ジ情報30aの潜像を形成している。しかしながら、原稿用紙30や紫外線硬化樹脂板32の材質と厚さ、紫外線ランプの光量等を適宜選定することにより、原稿用紙30のイメ−ジ情報30aの潜像を直接に紫外線硬化樹脂板32に形成することも可能である。 【0009】このような原稿用紙30に記載されているイメ−ジ情報30aを感光材に露光させる露光装置は、比較的小規模な会社や店舗の業務用、または個人の趣味用として使用されている。 【0010】ところで、イメ−ジ情報が記載されている原版から、感光材へ露光処理する際に必要な露光光量は、原版が例えば透明フイルムのように光線の減衰がない場合には、露光光源から原版への投光量と露光時間を積算することにより求められる。このため、露光光源が設定されると露光時間を管理することにより適正な露光処理がなされる。 【0011】しかしながら、図6に示したような原稿用紙からイメ−ジ情報を感光材に露光させる際には、光源から投光される光線は一部が原稿用紙を通過するときに減衰してしまう。したがって、原版の透過光量と露光時間による積算光量の管理が必要になり、感光材の感光に必要な光源の有効波長光線の積算量の適正な管理、すなわち原稿用紙の単位面積あたりの透過光量と露光時間とで定まる積算光量の管理が必要となる。このような積算光量の管理は、予め感光材に対する露光状態を試行しておき、露光状態を目視しながら露光時間を設定することにより、実施している。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】イメ−ジ情報が記載されている原版の原稿用紙は、印刷物の切り抜き、複写、手書き等種々のものが使用されるので、材質や厚さが異なり、原稿用紙の単位面積あたりの透過光量が相違する。このため、原稿用紙が設定される毎に感光材に適正な露光を行うための上記露光状態の試行を実施しなければならず、露光処理に時間がかかるという問題があった。 【0013】また、光源の劣化や、電源変動等により、露光用に原版に投光される光線量が減少する場合があり、感光材に安定に露光するための露光管理が困難であるという問題があった。 【0014】本発明はこのような問題に鑑み、原版の材質や厚さに拘らず感光材に迅速に露光処理を行うと共に、光源の劣化や電源変動が生じても感光材に安定に露光できる露光装置の提供を目的とする。 【0015】 【課題を解決するための手段】上記目的は、露光装置を、透光性の材料で形成され、イメ−ジ情報が記載された原版と感光材を重ねて載置する原稿載置部と、原稿載置部に光線を投光して感光材に原版のイメ−ジ情報を露光する光源と、原版を透過する光線を受光するセンサと、センサの検出信号により光源を制御する制御装置とを備え、前記制御装置には、光源の動作時間を計時するタイマと、感光材の露光に必要な露光光量を予め設定しておく記憶部と、センサで検出された原版の透過光量と前記タイマの計時時間により積算光量を演算する手段と、前記設定された露光光量と積算光量を対比して両者が等しいときに光源遮断の信号を発生する手段を設ける構成とすることにより達成される。 【0016】本発明の露光装置においては、感光材の露光に必要な露光光量を予め記憶部に設定しておき、センサで検出された原版の透過光量とタイマで計時される光源の動作時間により積算光量を演算し、設定された露光光量と積算光量を対比して両者が等しいときに光源遮断の信号を発生している。このように、積算光量に基づいて自動的に光源遮断する構成としているので、原版の材質や厚さに拘らず感光材に迅速に露光処理を行うと共に、光源の劣化や電源変動が生じても感光材に安定に露光することができる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る露光装置の実施の形態について図を参照して説明する。図6、図7の従来例と同じ構成または対応するところには同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。図3は露光装置に挿脱される露光装置用カセットの概略の斜視図である。次に、図3について説明する。 【0018】図3において、カセット10には蓋11とベ−ス板14とを設けている。蓋11をヒンジ16a、16bによりベ−ス板14に対して回動自在に連結し、蓋11でベ−ス板14の表面を開閉する構成としている。蓋11の内側には矩形状の押え板12を設け、押え板12に弾性体13を固定している。弾性体13としては、押圧力で弾性変形するゴムやスポンジ等の適宜の材質のものが用いられる。 【0019】ベ−ス板14の中央部には、透光性の部材で形成された原稿載置部15を形成する。原稿載置部15の上に原稿用紙30と感光フイルム31とを重ねる。また、ベ−ス板14には把手18を固定する。把手18の中央部には、ベ−ス板14の表面を閉じた蓋11を開放する際に、指を入れやすくするための凹部19が設けられている。ベ−ス板14には、光源の光線を通過させる第1の投光窓17aを設ける。また、蓋11には第1の投光窓17aと対応した位置に第2の投光窓17bを設ける。 【0020】図4は、図3のカセット10に、イメ−ジ情報を記載している原稿用紙30と、感光フイルム31とを原稿載置部15の上に重ねた状態を示す概略の斜視図である。ベ−ス板14に設けられている第1の投光窓17aは、原稿用紙30により遮蔽されている。 【0021】図5は、カセット10と、カセット10が挿入される露光装置1を示す斜視図である。蓋11でベ−ス板14の開口面を閉じて、原稿用紙30と感光フイルム31とを蓋11とベ−ス板14との間に挟み込んだカセット10を、矢視X方向から露光装置に挿入する。 【0022】露光装置1の本体ケ−ス2の側面には電源スイッチ4が設けられている。また、本体ケ−ス2の前面には、カセット10を挿入する開口部3が形成されている。5は紫外線ランプを点灯し、手動で消灯する操作ボタン、6aは電源の印加を表示する表示灯、6bは露光時間経過を表示する表示灯、7は本体ケ−ス2の表面に形成されている凹凸部である。 【0023】図示を省略しているが、本体ケ−ス2の内部には露光光源の紫外線ランプと、光源から投光されて原稿用紙を透過する光線量を検出するセンサと、センサの検出信号が入力され、光源の点灯制御を行う制御装置が設けられている。 【0024】図1は、光源の点灯制御を行う制御装置の動作を説明する構成図、図2は制御装置の概略のブロック図である。図1において、イメ−ジ情報30aを記載している原稿用紙30と、感光フイルム31とを原稿載置部の上に重ね、光源の紫外線ランプ9を点灯する。光源の紫外線ランプ9から投光される光線は、カセットに形成された第1の投光窓17aを通して原稿用紙30に入射され、原稿用紙30を透過する際に減衰して、第2の投光窓17bを通しセンサ20により検出される。 【0025】センサ20は、原稿用紙30の単位面積あたりの透過光量を検出し、検出信号を制御装置8に入力する。制御装置8は、図2のブロック図に示されているように、センサ20で検出された受光量を電気信号に変換してアナログ信号として入力された信号をデジタル信号に変換するA/D変換器8a、各種演算処理を実行する中央演算処理装置(CPU)8b、管理プログラム等が格納されているROM8c、感光材の露光に必要な露光光量を予め設定したテ−ブル等が格納されているRAM8d、タイマ8e、入出力インタ−フエイス(I/O)8f、内部バス8gが設けられている。 【0026】次に本発明の制御装置8の動作について説明する。電源スイッチ4をオンにして操作ボタン5を押し光源の紫外線ランプ9を点灯すると、タイマ8eは点灯からの経過時間を計時する。原稿用紙30の単位面積あたりの透過光量をセンサ20で検出し、検出信号を制御装置8のA/D変換器8aでデジタル信号に変換して、RAM8dの所定のエリアに書き込む。 【0027】CPU8bは前記テ−ブルを参照し、センサ20で検出された原版となる原稿用紙30の単位面積あたりの透過光量に基づいて、感光材に露光処理するために必要な積算光量を判定する。すなわち、当該原版の感光材に適正露光するために前記RAMに設定されている露光光量に到達するまでの必要時間を判定する。タイマ8eによる光源の点灯時間が前記必要時間を経過すると、制御装置8は表示装置6bを点滅させて露光処理の終了を報知し、光源の紫外線ランプ9を消灯する。 【0028】このように、センサ20は原版を透過して感光材に露光するための有効光線を受光して、この透過光量を電気信号に変換して制御装置に入力している。そして、制御装置は予め記憶装置のテ−ブルに設定されている露光光量を参照して、入力された透過光量の信号に基づき、感光材の露光に必要な露光時間を判定して積算光量を演算し、所定の露光時間が経過すると自動的に光源を遮断する構成としている。このため、原版となる原稿用紙の材質や厚さが変化した場合でも、その都度露光の試行を行うことなく感光材に対する適正な露光処理を実施することができる。 【0029】なお、上記のようなカセット10を用いることにより、カセット10を露光装置1内に挿入して露光処理を実行している間に、他のカセット10aに原版と感光材とを重ねて露光処理の準備をしておけば、カセット10を露光装置1から取り出し、続いてカセット10aを露光装置1に挿入して、連続した露光処理を実行することができる。 【0030】上記の例では、原稿載置部を設けたカセットと、露光装置とは分離して別部材として構成しているが、本発明はこのような構成には限定されず、原稿載置部を露光装置に設けて一体構成とするものにも適用できる。 【0031】 【発明の効果】以上説明したように本発明の露光装置においては、感光材の露光に必要な露光光量を予め記憶部に設定しておき、センサで検出された原版の透過光量とタイマで計時される光源の動作時間により積算光量を演算し、設定された露光光量と積算光量を対比して両者が等しいときに光源遮断の信号を発生している。このように、積算光量に基づいて自動的に光源遮断する構成としているので、原版の材質や厚さに拘らず感光材に迅速に露光処理を行うと共に、光源の劣化や電源変動が生じても感光材に安定に露光することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】596025412 【氏名又は名称】太陽精機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年8月31日(1998.8.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103791 【弁理士】 【氏名又は名称】川崎 勝弘 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−75495(P2000−75495A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月14日(2000.3.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−245075 |
|