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【発明の名称】 導光板
【発明者】 【氏名】小西 裕一郎
【氏名】小渕 和之
【氏名】宮崎 達雄
【課題】外観上良好であり、しかも輝度斑が少ない、薄くて、大画面サイズの導光板およびその製造方法を提供する。

【解決手段】280°C、荷重2.16kgfにおけるJIS−K−6719により測定したメルトフローレートが50g/10min.以上である熱可塑性樹脂を溶融成形してなることを特徴とする導光板である。前記熱可塑性樹脂としては、脂環式構造含有熱可塑性樹脂が好ましく、ノルボルネン系重合体であることがより好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】280°C、荷重2.16kgfにおけるJIS−K−6719により測定したメルトフローレートが50g/10min.以上である熱可塑性樹脂を溶融成形してなることを特徴とする導光板。
【請求項2】前記熱可塑性樹脂の3mm厚平板を3/4インチ半径のミサイル型重りでJIS−K−7211により測定した落錘衝撃試験の50%破壊エネルギーが、0.01J以上である請求項1記載の導光板。
【請求項3】前記熱可塑性樹脂が、脂環式構造含有熱可塑性樹脂である請求項1又は2記載の導光板。
【請求項4】前記脂環式構造含有熱可塑性樹脂が、ノルボルネン系重合体である請求項3記載の導光板。
【請求項5】280°C、荷重2.16kgfにおけるJIS−K−6719により測定したメルトフローレートが50g/10min.以上である熱可塑性樹脂を溶融成形することを特徴とする導光板の製造方法。
【請求項6】溶融成形が、射出成形である請求項5記載の導光板の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導光板およびその製造方法に係わり、さらに詳しくは、外観上良好であり、しかも輝度斑が少ない導光板、特に薄くて、大画面サイズの導光板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】導光板は、各種表示装置に装着されるバックライトユニットに使用される光学部材の一つであり、例えば、エッジライト方式面状光源装置においては、一般に側端面から入射した光源からの光を長手方向に導きながら出射させるための導光板と、導光板の少なくとも一側端面に配置された光源と、光源を囲むように配置され導光板の光源側端面に直接入射しなかった光源光を導光板に効率良く導くためのリフレクターと、導光板の光出射面側に配置され、当該出射面から出射された光を拡散させる為の光拡散シートと、導光板の光反射面側に配置され、導光板から漏れた光を再度導光板内に戻すための反射シートとを有して構成されている。
【0003】なお、導光板の裏面(光反射面)には、導光板内に導入された光の輝度を上げたり、均一に拡散させるためにドット模様、コーンカット、V溝など、様々な形状のパターンが形成されることがある。
【0004】導光板は、出射面全面が各種表示装置の直接的光源となるので、輝度斑が少ないことが必要であり、また色温度が高いほうが望ましいと考えられている。このため、従来から、こうした導光板は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリカーボネート(PC)などのごとき無色透明の熱可塑性樹脂を射出成形したものが使用されていた。また、近年の導光板には、大画面化や省スペース化などの観点から薄肉化することが求められる傾向にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導光板の成形に通常使用されるPMMAでは、射出成形時の溶融粘度が高く、流動性が劣り、特に薄肉で10インチ以上、更には14インチ以上といった大画面サイズの成形が難しい。仮に成形できたとしても、薄肉であるために吸湿変形を起こしてしまうという問題があった。一方、流動性を高めるために樹脂温度を上げると、シリンダー内で樹脂が発泡する恐れがあり、成形品(導光板)にボイドが発生するなど外観上良好な成形品を得ることが困難であった。また、PCは熱変形温度が高いため、薄肉成形の為に十分な流動性を得るためには成形温度を高めなければならず、その結果、吸湿の影響によりシリンダー内で樹脂が加水分解して発泡する恐れがあり、PMMAの場合と同様に、成形品(導光板)にボイドが発生して外観上良好な成形品を得ることが困難であった。このため、射出成形により、薄肉で10インチ以上、更には14インチ以上といった大画面サイズの導光板を、外観上良好に成形できる成形材料が求められている。
【0006】また、成形材料としてPMMAやPCを用い、導光板の裏面にV溝などを形成する場合には、特に、導光板の厚みが光源から遠ざかるにつれて漸次薄くなるようなくさび型の導光板において、最も薄肉部である末端部分の光反射面側においては微細形状パターンを精度良く転写することができない問題もあり、これにより輝度斑が生じて出射される光の均整度を下げる要因となっている。
【0007】本発明はこうした実状に鑑みてなされ、外観上良好であり、しかも輝度斑が少ない導光板、特に薄くて、大画面サイズの導光板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱可塑性樹脂の溶融流動性に着目し、この改善を目的に鋭意検討した結果、特定のメルトフローレート(以下、MFRとも言う)をもった熱可塑性樹脂を用いて溶融成形することにより、外観上良好であり、しかも輝度斑が少ない導光板、特に薄くて、大画面サイズの導光板を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、(1)本発明に係る「導光板」は、280°C、荷重2.16kgfにおけるJIS−K−6719により測定したメルトフローレートが50g/10min.以上、好ましくは50〜250g/10min.、より好ましくは60〜180g/10min.である熱可塑性樹脂を溶融成形してなることを特徴とする。
【0009】また、本発明に係る「導光板の製造方法」は、280°C、荷重2.16kgfにおけるJIS−K−6719により測定したメルトフローレートが50g/10min.以上、好ましくは50〜250g/10min.、より好ましくは60〜180g/10min.である熱可塑性樹脂を溶融成形することを特徴とする。
【0010】前記溶融成形は、射出成形であることが望ましい。
【0011】(2)前記熱可塑性樹脂の3mm厚平板を3/4インチ半径のミサイル型重りでJIS−K−7211により測定した落錘衝撃試験の50%破壊エネルギーが、0.01J以上、好ましくは0.05J以上であることが望ましい。
(3)前記熱可塑性樹脂としては、脂環式構造含有熱可塑性樹脂が好ましく、ノルボルネン系重合体であることがより好ましい。
【0012】前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、通常70°C以上、好ましくは70°C以上250°C以下、より好ましくは80°C以上200°C以下である。
【0013】前記熱可塑性樹脂の、25°CにおけるASTM−D542準拠で測定した屈折率は、使用目的により適宜選択すればよいが、通常1.40〜1.70、好ましくは1.50〜1.60であり、より好ましくは1.52〜1.56である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について説明する。
【0015】熱可塑性樹脂本発明に使用する熱可塑性樹脂としては、特定のMFRを有する熱可塑性樹脂が用いられる。具体的には、熱可塑性樹脂のMFRは、50g/10min.以上、好ましくは50〜250g/10min.、より好ましくは60〜180g/10min.の範囲である。熱可塑性樹脂のMFRが過度に低いときは、成形加工性に劣り、好ましくなく、また逆に、過度に高い場合は、機械的強度に劣り、薄くて、大画面サイズの導光板が製造しにくく、またバリが発生するなどの成形性にも劣ることがある。MFRが少なくとも50g/10min以上である熱可塑性樹脂は溶融粘度が低く、したがって溶融成形時の樹脂の溶融流動性を向上でき、外観上良好な成形品(導光板)を得ることができる。特に、薄くて、大画面の導光板を成形する際に、溶融粘度が低い樹脂を用いると、流動、可塑化が低温でも可能となり、冷却固化も容易になる。さらに溶融流動性が良好なので、導光板の反射面側のV溝などの微細形状パターンを転写する場合にも精度良く転写することが可能となる。また、成形の際のサイクルタイムも比較的短時間ですみ、導光板の生産性が上がるとともに、溶融状態での滞留時間が短くなり、ボイドや、焼け、色度不良の発生率が下がるという効果もある。従って、薄くて、大画面サイズ(例えば、14インチサイズ以上)の導光板を製造する場合でも、外観上良好で、輝度斑が少ないものとすることが容易となる。
【0016】本発明に使用される熱可塑性樹脂の3mm厚平板を3/4インチ半径のミサイル型重りでJIS−K−7211により測定した落錘衝撃試験の50%破壊エネルギーは、格別な限定はないが、通常0.01J以上、好ましくは0.05J以上である。この範囲のときに得られる導光板の機械的強度を、薄くて、大画面サイズにおいても、好適に保つことができ、しかもクラックや割れが発生しにくく、バックライトユニットへの組み込みが容易となる。
【0017】本発明で使用される熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、導光板の使用環境からは高い方が好ましく、通常70°C以上、好ましくは70°C以上250°C以下、より好ましくは80°C以上200°C以下である。この範囲のときに、耐熱性と成形加工性とが高度にバランスし、好適である。
【0018】本発明で使用される熱可塑性樹脂の、25°CにおけるASTM−D542準拠で測定した屈折率は、使用目的により適宜選択すれば良いが、通常1.40〜1.70、好ましくは1.50〜1.60であり、好ましくは1.52〜1.56である。この範囲のときに光学特性的に好適である。
【0019】本発明で使用される熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチルメタクリレート(PEMA)、ポリーn−プロピルメタクリレート(Poly(nPMA))、ポリーn−ブチルメタクリレート(Poly(nBMA))、ポリーn−ヘキシルメタクリレート(Poly(nHMA))、ポリイソプロピルメタクリレート(Poly(iPMA))、ポリイソブチルメタクリレート(Poly(iBMA))、ポリーt−ブチルメタクリレート(Poly(tBMA))、ポリベンジルメタクリレート(PBzMA)、ポリフェニルメタクリレート(PPhMA)、ポリー1−フェニルエチルメタクリレート(Poly(1−PhEMA))、ポリー2−フェニルエチルメタクリレート(Poly(2−PhEMA))、ポリフルフリルメタクリレート(PFFMA)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリエチルアクリレート(PEA)、ポリーn−ブチルアクリレート(Poly(nBA))、ポリベンジルアクリレート(PBzMA)、ポリー2−クロルエチルアクリレート(Poly(2−ClEA))、ポリビニルアセテート(PVAc)、ポリビニルベンゾエート(PVB)、ポリビニルフェニルアセテート(PVPhAc)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリーα―メチルアクリロニトリル(Poly(αMAN))、ポリメチルーα―クロルアクリレート(PMA(2Cl))、ポリーo―クロルスチレン(Poly(o―ClSt))、ポリーp−フルオロスチレン(Poly(p−FSt))、ポリーp−イソプロピルスチレン(Poly(p−iPSt))、ポリスチレン(PSt)、ポリカーボネート(PC)、脂環式構造含有重合体樹脂などが挙げられる。
【0020】さらに上記熱可塑性樹脂の中で、薄くて、大画面サイズの導光板を成形するには、好ましくは脂環式構造含有熱可塑性樹脂であることが望ましい。脂環式構造含有重合体樹脂の熱分解温度は高いので、この樹脂を用いることによって、成形性がさらに改善され、特に高温でも熱分解や加水分解することなく成形することが可能となり、外観上良好な導光板を得ることができる。また溶融流動性が向上するので、導光板の反射面にV溝などの微細な形状のパターンを形成するときにも、転写不良を生じる恐れが少なくなる。従って、耐熱性を有し、微細形状パターンの溝を有し、薄くて、大画面サイズの導光板を製造する場合でも、輝度斑の少ない導光板とすることができる。さらに脂環式構造含有重合体樹脂は透明性や耐熱性に優れるので、一層の輝度向上や長時間導光板を使用しても温度変化により変形を生じる恐れが少なくなり、導光板用途として適している。
【0021】脂環式構造含有重合体樹脂は、主鎖及び/または側鎖に脂環式構造を有するものであり、機械的強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有するものが好ましい。
【0022】重合体の脂環式構造としては、飽和環状炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素(シクロアルケン)構造等が挙げられるが、機械的強度、耐熱性の観点から、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造を有するものが最も好ましい。
【0023】脂環式構造を構成する炭素原子数は、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性、及び成形性の特性が高度にバランスされ好適である。
【0024】本発明に用いる脂環式構造含有重合体樹脂中の脂環式構造の繰り返し単位を与えるモノマー(a)の割合は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが通常、40mol%以上、好ましくは50mol%以上である。脂環式構造含有重合体樹脂中の脂環式構造の繰り返し単位を与えるモノマーの割合が過度に少ないと、耐熱性に劣り好ましくなく、40〜100mol%の範囲とすることで、透明性、機械的強度、耐熱性などが高度にバランスされ、好適である。
【0025】脂環式構造含有重合体樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位以外の残部は、格別な限定はなく、使用目的に応じて適宜選択される。
【0026】かかる脂環式構造を有する重合体樹脂の具体例としては、例えば、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状共役ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体などが挙げられる。これらの中でも、好ましくはノルボルネン系重合体、環状共役ジエン系重合体であり、より好ましくはノルボルネン系重合体であることが望ましい。ノルボルネン系重合体であることにより、得られる導光板の外観安定性が一層顕著になり、しかも輝度斑の発生が一層改善される他、導光板に高い機械的強度が付与される。従って、薄くて、大画面の導光板を成形しても、クラックや割れが発生しにくく、バックライトユニットへの組み込みが容易となるという新たな効果が得られる。
【0027】(1)ノルボルネン系重合体ノルボルネン系重合体としては、格別な制限はなく、例えば、特開平2−173,112号公報や特開平5−9,223号公報などで開示される公知の重合体であり、具体的には、ノルボルネン系モノマーの付加型(共)重合体、ノルボルネン系モノマーとビニル化合物との付加型共重合体などが挙げられる。
【0028】ノルボルネン系モノマー(a)としては、例えばビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−オクチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシ−カルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シアノ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン;5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネイト、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニル−2−メチルオクタネイト、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン; 5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸イミド;トリシクロ[4.3.0.12,5 ]デカ−3,7−ジエン(慣用名ジシクロペンタジエン)、トリシクロ[4.3.0.12,5 ]デカ−3−エン;トリシクロ[4.4.0.12,5 ]ウンデカ−3,7−ジエン若しくはトリシクロ[4.4.0.12,5 ]ウンデカ−3,8−ジエンまたはこれらの部分水素添加物(またはシクロペンタジエンとシクロヘキセンの付加物)であるトリシクロ[4.4.0.12,5 ]ウンデカ−3−エン; 5−シクロペンチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキセニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン;テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン(単にテトラシクロドデセンともいう)、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−メチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−ビニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−ヒドロキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,1]−ドデカ−3−エン、8−カルボキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン; 8−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−シクロヘキセニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−フェニル−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン;テトラシクロ[7.4.0.110,13 .02,7 ]トリデカ−2,4,6,11−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)、テトラシクロ[8.4.0.111,14 .03,8]テトラデカ−3,5,7,12−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセンともいう)、ペンタシクロ[6.5.1.13,6 .02,7 .09,13]ペンタデカ−3,10−ジエン、ペンタシクロ[7.4.0.13,6 .110,13 .02,7 ]ペンタデカ−4,11−ジエン; シクロペンタジエンの4量体; などのノルボルネン系モノマーなどが挙げられる。これらのノルボルネン系モノマーは、それぞれ単独であるいは2種以上組合わせて用いられる。
【0029】共重合可能なビニル化合物(b)としては、特に、鎖状ビニル化合物が、耐熱性や透明性を高める上で好適であり、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のエチレンまたはα−オレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン; などが挙げられる。これらのビニル系化合物はそれぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0030】ノルボルネン系モノマー(a)とビニル化合物(b)との割合は、使用目的に応じて適宜選択されれば良いが、そのモル比(a/b)が通常、40/60〜100/0、好ましくは50/50〜100/0であるときに導光板の機械的強度、耐熱性、及び透明性が高度にバランスされ好適である。
【0031】ノルボルネン系重合体の製造方法は、例えば、上記モノマー成分を、溶媒中または無溶媒で、チタン、ジルコニウム、又はバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒系の存在下で、通常、−50°C〜100°Cの重合温度、0〜50kg/cmの重合圧力で(共)重合させる方法により得ることができる。
【0032】(2)単環の環状オレフィン系重合体単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、特開昭64−66,216号公報に開示されているシクロロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環状オレフィン系単量体の付加重合体を用いることができる。
【0033】(3)環状共役ジエン系重合体環状共役ジエン系重合体としては、例えば、特開平6−136,057号公報や特開平7−258,318号公報に開示されているシクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの環状共役ジエン系単量体を1,2−または1,4−付加重合した重合体及びその水素添加物などを用いることができる。
【0034】(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体ビニル脂環式炭化水素系重合体としては、例えば、特開昭51−59,989号公報に開示されているビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体及びその水素添加物、特開昭63−43,910号公報、特開昭64−1,706号公報などに開示されているスチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族系単量体の重合体である芳香環部分の水素添加物などを用いることができる。
【0035】なお、これらの熱可塑性樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0036】その他の成分本発明に係る「導光板」を成形する為の熱可塑性樹脂には、必要に応じて、軟質重合体、各種配合剤を単独であるいは2種以上混合して用いることができる。
【0037】(1)軟質重合体本発明において、熱可塑性樹脂に配合される軟質重合体としては、通常30°C以下のガラス転移温度(Tg)を有する重合体のことをいい、Tgが複数存在する重合体やTgと融点(Tm)の両方を有する重合体の場合にも、最も低いTgが30°C以下であれば、該軟質重合体に含まれる。
【0038】このような軟質重合体としては、(a)エチレンや、プロピレンなどのα−オレフィンから主としてなるオレフィン系軟質重合体、(b)イソブチレンから主としてなるイソブチレン系軟質重合体、(c)ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンから主としてなるジエン系軟質重合体、(d)けい素−酸素結合を骨格とする軟質重合体(有機ポリシロキサン)、(e)α,β−不飽和酸とその誘導体から主としてなる軟質重合体、(f)不飽和アルコールおよびアミンまたはそのアシル誘導体またはアセタールから主としてなる軟質重合体、(g)エポキシ化合物の重合体、(h)フッ素系ゴム、(i)その他の軟質重合体、などが挙げられる。
【0039】これらの軟質重合体の具体例としては、例えば、(a)としては、液状ポリエチレン、アタクチックポリプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンおよび1−デセンなどの単独重合体; エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)、エチレン・環状オレフィン共重合体およびエチレン・プロピレン・スチレン共重合体などの共重合体が挙げられる。
【0040】(b)としては、ポリイソブチレン、イソブチレン・イソプレンゴム、イソブチレン・スチレン共重合体などが挙げられる。
【0041】(c)としては、ポリブタジエン、ポリイソプレンなどの共役ジエンの単独重合体; ブタジエン・スチレンランダム共重合体、イソプレン・スチレンランダム共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体の水素添加物、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体などの共役ジエンのランダム共重合体; ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、イソプレン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体などの共役ジエンと芳香族ビニル系炭化水素のブロック共重合体、およびこれらの水素添加物などが挙げられる。
【0042】(d)としては、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、ジヒドロキシポリシロキサン、などのシリコーンゴムなどが挙げられる。
【0043】(e)としては、ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリルなどのアクリルモノマーの単独重合体; ブチルアクリレート・スチレン共重合体などのアクリルモノマーとその他のモノマーとの共重合体が挙げられる。
【0044】(f)としては、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポリマレイン酸ビニルなどの(エステル化)不飽和アルコールの単独重合体; 酢酸ビニル・スチレン共重合体などの(エステル化)不飽和アルコールとその他のモノマーとの共重合体などが挙げられる。
【0045】(g)としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エピクロルヒドリンゴム、などが挙げられる。
【0046】(h)としては、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン−プロピレンゴム、などが挙げられる。
【0047】(i)としては、天然ゴム、ポリペプチド、蛋白質、及び特開平8−73,709号公報記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらの軟質重合体は、架橋構造を有したものであってもよく、また、変性により官能基を導入したものであってもよい。
【0048】これらの軟質重合体はそれぞれ単独で、あるいは2種以上混合して用いることができる。またその割合は、本発明の目的を損なわれない範囲で適宜選択される。
【0049】(2)配合剤上記各種配合剤の具体例としては、樹脂工業で通常用いられているものであれば格別な制限はなく、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、近赤外線吸収剤、染料や顔料などの着色剤、滑剤、柔軟化剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、充填材などの配合剤が挙げられる。
【0050】酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられるが、これらの中でも、フェノール系酸化防止剤が好ましく、アルキル置換フェノール系酸化防止剤が特に好ましい。
【0051】フェノール系酸化防止剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレートなどの特開昭63−179,953号公報や特開平1−168,643号公報に記載されるアクリレート系化合物;オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニルプロピオネート)メタン[すなわち、ペンタエリスリメチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、トリエチレングリコールビス(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)などのアルキル置換フェノール系化合物;6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリアジンなどのトリアジン基含有フェノール系化合物; などが挙げられる。
【0052】リン系酸化防止剤としては、一般の樹脂工業で通常使用される物であれば格別な限定はなく、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドなどのモノホスファイト系化合物;4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4’イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C12〜C15)ホスファイト)などのジホスファイト系化合物などが挙げられる。これらの中でも、モノホスファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが特に好ましい。
【0053】イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピピオネート、ジステアリル 3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネート、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ [5,5] ウンデカンなどが挙げられる。
【0054】これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。酸化防止剤の配合量は、本発明の目的を損なわれない範囲で適宜選択されるが、熱可塑性重合体樹脂100重量部に対して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部の範囲である。
【0055】紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;4−t−ブチルフェニル−2−ヒドロキシベンゾエート、フェニル−2−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミジルメチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールなどのベゾエート系紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸3水和物、2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノン、4−ドデカロキシ−2−ホドロキシベンゾフェノン、4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤;エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2’−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートなどのアクリレート系紫外線吸収剤; [2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)]−2−エチルヘキシルアミンニッケルなどの金属錯体系紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0056】光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル) セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、4−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)−1−(2−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどのヒンダードアミン系光安定剤を挙げることができる。
【0057】近赤外線吸収剤は、例えば、シアニン系近赤外線吸収剤; ピリリウム系赤外線吸収剤; スクワリリウム系近赤外線吸収剤; クロコニウム系赤外線吸収剤; アズレニウム系近赤外線吸収剤; フタロシアニン系近赤外線吸収剤; ジチオール金属錯体系近赤外線吸収剤; ナフトキノン系近赤外線吸収剤; アントラキノン系近赤外線吸収剤; インドフェノール系近赤外線吸収剤; アジ系近赤外線吸収剤; 等が挙げられる。また、市販品の近赤外線吸収剤SIR−103,SIR−114,SIR−128,SIR−130,SIR−132,SIR−152,SIR−159,SIR−162(以上、三井東圧染料製)、Kayasorb IR−750,Kayasorb IRG−002,Kayasorb IRG−003,IR−820B,Kayasorb IRG−022,Kayasorb IRG−023,Kayasorb CY−2,Kayasorb CY−4,Kayasorb CY−9(以上、日本化薬製)等を挙げることできる。
【0058】染料としては、脂環構造を有する熱可塑性重合体に均一に分散・溶解するものであれば特に限定されないが、本発明で用いられる熱可塑性炭化水素系重合体との相溶性が優るので油溶性染料(各種C.I.ソルベント染料)が広く用いられる。油溶性染料の具体例としてはThe Society of Diyesand Colourists社刊Color Index vol.3に記載される各種のC.I.ソルベント染料が挙げられる。
【0059】顔料としては、例えば、ピグメントレッド38等のジアリリド系顔料; ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド53、ピグメントレッド57:1等のアゾレーキ系顔料; ピグメントレッド144、ピグメントレッド166、ピグメントレッド220、ピグメントレッド221、ピグメントレッド248等の縮合アゾ系顔料; ピグメントレッド171、ピグメントレッド175、ピグメントレッド176、ピグメントレッド185、ピグメントレッド208等のペンズイミダゾロン系顔料; ピグメントレッド122等のキナクリドン系顔料; ピグメントレッド149、ピグメントレッド178、ピグメントレッド179等のペリレン系顔料; ピグメントレッド177等のアントラキノン系顔料が挙げられる。
【0060】本発明方法により製造される導光板に着色を必要とするときは、染料と顔料の何れでも、本発明の目的の範囲で使用でき、限定されるものではないが、ミクロな光学特性が問題となるような導光板の場合には染料による着色が好ましい。また、紫外線吸収剤が目視では黄色〜赤色の色を示すこともあり、近赤外線吸収剤が目視では黒色の色を示すこともあるため、これらと染料を厳密に区別して使用する必要は無く、また、組合わせて使用しても良い。
【0061】滑剤としては、脂肪族アルコールのエステル、多価アルコールのエステルあるいは部分エステル等の有機化合物や無機微粒子等を用いることができる。有機化合物としては、例えば、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンジステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート等が挙げられる。
【0062】他の滑剤としては、一般に無機粒子を用いることができる。ここで無機微粒子としては、周期律表の1族、2族、4族、6〜14族元素の酸化物、硫化物、水酸化物、窒素化物、ハロゲン化物、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩、燐酸塩、亜燐酸塩、有機カルボン酸塩、珪酸塩、チタン酸塩、硼酸塩およびそれらの含水化物、それらを中心とする複合化合物、天然化合物などの粒子が挙げられる。
【0063】可塑剤としては、例えば、トリクレジルフォスフェート、トリキシリルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリエチルフェニルフォスフェート、ジフェニルクレジルフォスフェート、モノフェニルジクレジルフォスフェート、ジフェニルモノキシレニルフォスフェート、モノフェニルジキシレニルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、トリエチルフォスフェートなどの燐酸トリエステル系可塑剤; フタル酸ジメチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル系可塑剤; オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステルなどの脂肪酸一塩基酸エステル系可塑剤; 二価アルコールエステル系可塑剤;オキシ酸エステル系可塑剤; などが使用できるが、これらの中でも燐酸トリエステル系可塑剤が好ましく、トリクレジルフォスフェート、トリキシリルフォスフェートが特に好ましい。
【0064】さらに、可塑剤の具体例としては、スクアラン(C3062、Mw=422.8)、流動パラフィン(ホワイトオイル、JIS K2231に規定されるISO VG10、ISO VG15、ISO VG32、ISO VG68、ISO VG100、VG8およびVG21など)、ポリイソブテン、水添ポリブタジエン、水添ポリイソプレン等が挙げられる。これらの中でもスクアラン、流動パラフィンおよびポリイソブテンが好ましい。
【0065】帯電防止剤としては、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールなどの長鎖アルキルアルコール、グリセリンモノステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレートなどの多価アルコールの脂肪酸エステルなどが挙げられるが、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが特に好ましい。
【0066】これらの配合剤は単独、2種以上混合して用いることができ、その割合は、本発明の目的を損なわれない範囲で適宜選択される。配合量は、本発明の目的を損なわれない範囲で適宜選択されるが、熱可塑性重合体樹脂100重量部に対して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部の範囲である。
【0067】成形材料本発明においては、上記熱可塑性樹脂単独で、あるいは熱可塑性樹脂に必要に応じて上記軟質重合体、配合剤を混合したものを成形材料として用いることができる。成形材料としては、通常二軸混練機を用い、混練後は、溶融状態で棒状に押出し、ストランドカッターで適当な長さに切り、ペレット化して用いられることが多い。
【0068】導光板本発明において「導光板」とは側端面から入射した光源からの光を長手方向に導きながら出射させるための部材であり、用途は特に限定されないが、例えばラップトップ型、ノート型、ブック型、パームトップ型、などのパーソナルコンピューター、ワードプロセッサーといったOA機器、壁掛け用などの液晶テレビといった家電製品、電飾看板、ライトテーブル、ビュワーその他の表示装置にバックライトとして使用される面状光源装置に用いられる導光板を意味している。
【0069】以下に、導光板の実施形態を説明する。図1(A)は本実施形態に係る導光板を組み込んだ面状光源装置の概要を示す概略斜視図、図1(B)は図1(A)の断面図、図1(C)は図1(B)の要部拡大図、図1(D)は図1(C)の反射面についての部分拡大図である。まず、面状光源装置、特にエッジライト方式面状光源装置の概要について説明する。
【0070】エッジライト方式面状光源装置10は、たとえば図1(A)に示すように、光入射面100aから入射した光源光を長手方向に導きながら出射させるための導光板100と、導光板100の少なくとも一側面に配置された冷陰極管などからなる光源200と、光源200を囲むように配置され導光板100の光源側端面100aに直接入射しなかった光源光を導光板100に効率良く導くためのランプリフレクター300と、導光板100の光出射面100b側に配置され当該出射面100bから出射された光を拡散させるための光拡散シート400と、導光板100の光反射面100c側に配置され、導光板100から漏れた光を再度導光板100内に戻すための反射シート500とを有して構成されている。
【0071】本実施形態での導光板100は、図1(B)に示すように、出射面100bから出射される光が全体として均一になるよう、断面が光源200から遠ざかるにつれて漸次薄くなるようなくさび型をしており、光源から遠ざるにつれて、導光板100の出射面100b外部に対する入射角θ1(図1(C)参照)がより多く臨界角(全反射が起こる最小の入射角)以下になるようになっている。なお、本発明においての導光板とは、その入射面に基づく面100aの厚みが5mm以下、好ましくは0.1〜4mmであり、より好ましくは0.3〜3mmである。その対向面100dの厚みは4mm以下、好ましくは0.05〜3mm、より好ましくは0.1〜2mmである。また入射面と出射面の面積比としては、前者/後者に基づき1/5〜1/500、好ましくは1/10〜1/400、より好ましくは1/15〜1/300であるようなものを指す。また出射面の対角線の長さが10インチ以上の導光板においてより効果が期待できる。
【0072】本発明の実施形態では、図1(C)に示すように、導光板100の裏面にV溝1001からなるパターンを、導光板の100の光源側から末端部分にかけて漸次密、若しくは溝が深くなるように施した導光板を得ることができる金型を使用する。本実施形態における隣接するV溝1001間のピッチPc(図1(D)参照)は、10〜5,000μm、好ましくは30〜1,000μm、より好ましくは50〜500μmであることが望ましい。また、V溝の溝の高さHは10〜5,000μm、好ましくは30〜1,000μm、より好ましくは50〜500μmであることが望ましい。また、V溝1001間における導光板100の100d側のピッチPcは、100a側のピッチPcに対して、0.5〜50%小さいことが好ましい。
【0073】成形方法上記導光板の成形方法としては、従来公知の成形方法に従えば良く、射出成形、プレス成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、多層ブロー成形、コネクションブロー成形、二重壁ブロー成形、延伸ブロー成形、真空成形、回転成形などが挙げられるが、溶融成形(たとえば、熱プレス成形や射出成形)が好ましく、より好ましくは射出成形であるときに、成形性および生産性の観点から望ましい。以下に、射出成形により、導光板を製造する場合を例に取り説明する。
【0074】射出成形本実施形態では、上記導光板100をスクリュー式射出成形機により製造する方法について説明する。図2(A)〜(E)は本発明の第1実施形態に係る導光板の製造方法を示す概略図、図3(A)は図2の方法により製造された導光板の断面図、図3(B)は図3(A)の底面図である。
【0075】スクリュー式射出成形機は、図2(A)に示すように、ホッパー1と、加熱シリンダー2と、スクリュー3と、金型4、射出シリンダー5とを有して構成されている。なお、本発明における成形方法は薄くて、大画面サイズの成形に対して好適であれば良く特に限定はされない。
【0076】(1)成形用材料の投入、可塑化溶融まず、図2(A)に示すように、ホッパー1に、上述した熱可塑性樹脂および必要に応じて混合されるその他のポリマー、各種配合剤、充填剤からなる成形用材料を所定の割合で混合させて、たとえば二軸混練機にて混練後、ペレット化されたものを投入する。投入された成形用材料はその自重によって、加熱シリンダー2内に落下して、スクリュー3に接触するとともに、その回転によって次第に加熱シリンダー2の先端部に送られる。
【0077】ここで、加熱シリンダー2の温度を制御することが望ましい。成形用材料の溶融温度は、用いる熱可塑性樹脂の種類によっても異なるが、通常150〜400°C、好ましくは180〜360°C、より好ましくは190〜330°C、特に好ましくは200〜300°Cである。そこで、加熱シリンダー2の温度は、成形用材料が良好に溶融し、かつ樹脂を熱分解させないで、金型内での安定かつ高い流動性を示すように適宜決定される。このような温度に保つことで、樹脂のヤケや成形歪みを軽減できる。加熱シリンダー2の温度の制御は、ジャケットやヒーターにより行うことができる。
【0078】スクリュー3の回転数は、成形用材料が均一に混合されるように適宜決定される。
【0079】(2)成形用材料の蓄積、スクリューの後退このようにして可塑化溶融された成形用材料は、スクリュー3の先端部に所定量蓄えられ、この可塑化の進行にともなって、スクリュー3を加熱シリンダー2内で、加熱シリンダー2の先端部にあるノズル21から遠ざかるよう、所定距離を後退させる。このとき、スクリュー3の後退運動を抑制するような方向で射出シリンダー5側に20〜150kgf/cmの背圧をかけることが望ましい。背圧を20〜150kgf/cmとすることで、成形用材料の可塑化と混練の効果を高めることができるともに、成形品の気泡、シルバーストリークの発生を防止することができる。
【0080】スクリュー3を加熱シリンダー2内で所定の距離を後退させることにより、シリンダー2の先端部ノズル21付近に所定量の成形用材料が蓄えられていき、これが金型4内に射出される成形用材料の射出量となる。射出量は、導光板の大きさ、厚みなどの関係上、特に限定されない。この後退距離の制御は、図示しないマイクロスイッチなどによって適宜決定される。
【0081】(3)射出次に、図2(B)(C)に示すように、射出シリンダー5によって、スクリュー3を加熱シリンダー2内のノズル21に向かって、所定の速度で前進させて、ノズル21付近に蓄えられていた可塑化溶融した成形用材料を、ノズル21を通して金型4内に充填させる。
【0082】このとき、射出速度を3段階に変化させることが好ましい。すなわち、まず、スクリュー3をノズル21に向かって、所定の速度V1で前進させて、スプルーおよびランナーに成形用材料を押し込み、金型のゲート付近を通過し始めるときに、スクリュー3の前進速度を速度V2に低下させ、その後は前記前進し始めの速度V1より速くなる速度V3にする。この速度V3が射出速度に対応する。具体的には、スクリュー3の前進速度V3に対応する射出速度を、本実施形態では10cm/s以上1,000cm/s以下とすることが望ましい。射出速度が10cm/s未満であると、薄くて、大画面サイズの導光板を高い面精度で得ることが困難であり、輝度斑が発生しやすい傾向にある。その一方、射出速度の上限は、成形用材料の流動性をコントロールできる範囲内で決定することが望ましいが、射出速度があまりに速すぎると、剪断力で成形用材料の温度が急上昇して、成形品へのシルバーストリーク(銀条)の発生原因となるおそれがある。
【0083】また、スクリュー3をノズル21側に前進させることにより成形用材料をノズル21から射出する際の成形用材料に対して加えられる圧力(射出圧力)は、主として、成形用材料の粘度特性(流動性)、成形品の形状や肉厚、または金型4の構造によって適宜決定することができる。射出圧力は、成形用材料を金型4内に射出する段階(以下、射出圧ともいう)と、金型内に充填し終わった後の段階(以下、保圧ともいう)の2段階に分けられる。射出圧は、金型内への成形材料の充填に際して、徐々に上昇し、金型への充填完了とともに、急上昇および急降下し、ピーク圧を示す。その後に金型内へ加える圧力が保圧である。
【0084】保圧は、射出圧によって金型が略充填された後、金型4のゲート部分が完全に冷却固化するまでの一定時間、かけられる圧力であり、下限で、少なくとも100kgf/cm以上、好ましくは120kgf/cm以上、さらに好ましくは150kgf/cm以上である。保圧を少なくとも100kgf/cm以上とすることで、成形品たる導光板のひけの発生が防止され、成形収縮率を小さくすることができ、寸法精度の優れた導光板を得ることができる。その一方、保圧の上限は、金型の型締め圧の範囲内で決定することが望ましい。保圧が金型の型締め圧を越えると、冷却途中の金型が開いてしまうおそれがある。したがって、保圧は2,000kgf/cm以下、好ましくは1,500kgf/cm以下、より好ましくは1,200kgf/cm以下であることが望ましい。
【0085】本実施形態では、ピーク圧は、保圧の95〜15%、さらに好ましくは90〜40%、最も好ましくは80〜60%となることが好ましい。このような範囲に設定することで、金型4内への充填不良(ショートショット)を防止して、成形品たる導光板の密度を大きくすることができるとともに、成形収縮率を低く抑えることができるので、高精度の導光板を得ることができる。また、成形品に対する過剰なバリの発生を抑制でき、成形品に過剰な内部応力を残すことによって生じる変形の発生を防止することができるとともに、金型4内への過充填(オーバーパッキング)による離型の困難性を回避して、金型の損傷を防止することができる。
【0086】射出成形機のノズル径は、成形用材料が熱分解しないように決定されるが、本実施形態で成形用材料として脂環式構造含有重合体樹脂を用いると、従来に比べてノズル径を小さくすることができる。
【0087】なお、図3(A)(B)に示すように、本実施形態では、導光板100の略中央付近より光入射面側の、光出射面100bの側に、ゲートに相当する跡600が残るように射出成形を行うことが好ましい。またゲート厚みはゲートを有するくさび型側面の厚みの50%以上とし、ゲート面積は、ゲートを有するくさび型の側面の面積との比率が1:2〜1:15、好ましくは1:2.5〜1:10、より好ましくは1:3〜1:5のとき、この部分から成形用材料を注入することで、金型内での材料の流動特性が向上し、フローマークやヒケを防止するとともに、ゲート跡600が光反射面100cに残らず、輝度斑を生じにくくなるので都合がよく、ゲートカットも容易である。
【0088】(4)成形用材料の冷却固化金型4内に充填された成形用材料は、一定時間、金型4内に保持され、冷却固化させる。
【0089】金型温度は、特に限定されないが、10〜180°C、好ましくは40〜150°C、より好ましくは60〜120°Cであることが望ましい。一般に、成形効率の観点からは、より早く冷却を完了させ、また成形品の型離れ(離型性)を良好にするために金型温度は低いことが望ましいが、あまりに低いと金型内での樹脂の流動性が悪くなり、成形不良の要因となってしまう。一方、成形性の観点からは、成形用材料の流動性を向上させるために金型温度は高い方が望ましいが、あまりに高くして成形用材料のガラス転移点Tgを越えることとなると金型と成形品たる導光板との型離れが悪くなり、成形品の面精度を確保することができなくなるため好ましくない。また金型温度が低いとヒケや気泡発生の要因となり、成形収縮率も大きくなってしまい、高精度の成形品を得ることができない。金型温度を10〜180°Cとすることで、かかる成形効率および成形性双方のバランスがとれる。
【0090】冷却時間は、シリンダー温度、金型温度、成形品の厚みなどによって適宜変更され得る。冷却時間を長くとれば、成形品の変形を減少させることができるが、サイクル時間を長くしてしまうことに加えて、成形品の型離れを困難にする。一方、冷却時間を短くすると、成形品の固化が不十分となり、それによって成形品の変形や寸法安定性の悪化をもたらせてしまう。したがって、これらのことを考慮に入れて、最適冷却時間を決定することが必要であり、通常は1〜15分程度である。
【0091】なお、金型の型締め圧は2,000〜100kgf/cm、好ましくは1,900〜500kgf/cm、さらに好ましくは1,800〜1,000kgf/cmであることが望ましい。金型の型締め圧を2,000〜100kgf/cmとすることで、金型内への成形用材料充填時に金型が受ける圧力により、金型が開いてしまうといった不都合を回避でき、ひいては成形効率向上にも寄与できる。
【0092】(5)成形品の取り出しこのようにして、金型内で一定時間冷却された後、金型を開き、成形品を取り出して成形工程の1サイクルが終了する(図2(E)参照)。このようなサイクルは、手動運転又は自動運転のいずれの運転で行ってもよい。
【実施例】以下、本発明をさらに具体化した実施例に基づき、比較例と比較して説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。なお、以下の実施例および比較例において、「部」や「%」は、特に断りのない限りは重量基準である。
【0093】以下の製造例、実施例および比較例において、各種物性の測定法は次のとおりである。
【0094】(1)屈折率は25°CにおけるASTM−D542準拠で測定した値とする。
【0095】(2)ガラス転移温度(Tg)は、JIS−K7121に基づいて測定した値とする。
【0096】(3)メルトフローレート(MFR)は、JIS−K6719に基づいて、280°C,荷重2.16kgfの荷重で測定し、このダイの穴径φは2.095±0.03mm、ピストン移動距離は25.0±0.25mmで規定した。
【0097】(4)落錘衝撃試験の50%破壊エネルギーは、3mm厚平板を射出成形により成形し、温度23°C、相対湿度50%の雰囲気下、この平板を3/4インチ半径のミサイル型重りでJIS−K−7211に基づいて測定した。
【0098】(5)透明性は、分光光度計(日本分光社製の製品番号U−30)により、波長400〜900nmの範囲について波長を連続的に変化させて光透過率(%)を測定し、最小の透過率を、その導光板の光透過率として測定した。光透過率が高いほど、透明性に優れている。
【0099】(6)外観成形性は、得られた導光板を目視により、発泡やボイドなどの不良現象が起きていないかを確認し、またV溝形状が良好に転写されているか否かを確認し以下の判定基準で評価した。
【0100】
◎…不良現象がなく、V溝形状の転写性も良好。
○…不良現象、V溝形状の転写性も成形上問題にならない。
△…発泡やボイド、バリなどの不良現象が一部観測され、V溝の転写性もかけや未充填などが一部観測できる。
×…発泡やボイド、バリなどの不良現象が観測され、V溝の転写性もかけや未充填などが観測できる。
【0101】(7)輝度斑(ムラ)は、輝度計(BM−7:トプコン株式会社製)を用い、導光板発光面(導光板の成形面の周辺から1.5cm内側の長方形面)の厚肉部と薄肉部を等間隔にそれぞれ3点の輝度(垂直方向)を測定し、輝度斑(%)=(最小値/最大値)×100で評価し、以下の判定基準で評価した。
【0102】
◎…88%以上○…85%以上、88%未満△…82%以上、85%未満×…82%未満(8)耐熱性は、環境変化(温度変化)による寸法変化を測定することにより行った。導光板は通常長時間、点灯することとなるので、温度による寸法変化が問題となることが多い傾向にある。このため、代表的特性として、導光板をギヤーオーブン中で100°C、24時間保持した後の寸法変化を測定し、以下の判定基準で評価した。
【0103】
◎…寸法変化が0.1%以下○…寸法変化が0.1%を超え0.3%以下△…寸法変化が0.3%を超え1.0%以下×…寸法変化が1.0%を超える(9)機械的強度は、落下試験による耐衝撃性により評価した。用意した10枚の導光板の同位置に3/4インチ半径のミサイル型おもり(重さ10g)を50cmの高さより自然落下させ、割れや亀裂が入るかを観察し、以下の判定基準で評価した。
【0104】
◎…割れや亀裂の無い物が10枚中0枚○…割れや亀裂の無い物が10枚中1枚以上3枚以下△…割れや亀裂の無い物が10枚中4枚以上6枚以下×…割れや亀裂の無い物が10枚中7枚以上[製造例1]シクロヘキサン258リットルを装入した反応容器に、常温、窒素気流下でビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(以下NBと略す)(118kg)を加え、5分間攪拌を行った。さらにトリイソブチルアルミニウムを系内の濃度が1.0ml/リットルとなるように添加した。続いて、攪拌しながら常圧でエチレンを流通させ系内をエチレン雰囲気とした。オートクレーブの内温を70°Cに保ち、エチレンにて内圧がゲージ圧で6kg/cmとなるように加圧した。10分間攪拌した後、予め用意したイソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリドおよびメチルアルモキサンを含むトルエン溶液5.0リットルを系内に添加することによって、エチレン、NBの共重合反応を開始させた。このときの触媒濃度は、全系に対してイソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリドが0.015mmol/リットルであり、メチルアルモキサンが7.5mmol/リットルである。
【0105】重合中、系内にエチレンを連続的に供給することにより、温度を70°C、内圧をゲージ圧で6kg/cmに保持した。50分後、重合反応をイソプロピルアルコールの添加により停止した。脱圧後、ポリマー溶液を取り出し、その後、水1mに対し濃塩酸5リットルを添加した水溶液と1:1の割合で強攪拌下に接触させ、触媒残渣を水相へ移行させた。この接触混合液を静置したのち、水相を分離除去し、さらに水洗を2回行い、重合液相を精製分離した。
【0106】この反応溶液をガードフィルターに通した後、遠心薄膜連続蒸発乾燥機を用いた直接乾燥法により、溶媒とモノマー、その他の揮発成分の除去を行った。得られた溶融樹脂は溶融押出し器によりペレット化し、エチレン・NBの共重合体(A)を得た。
【0107】以上のようにして、得られたエチレン・NB共重合体(A)の、シクロヘキサンを溶媒としたGPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ)でポリイソプレン換算で測定される重合平均分子量Mwは38,000、分子量分布Mw/Mnは2.37、重合体のMFRは55g/10min.、50%破壊エネルギーは0.63J、ガラス転移温度Tgは140°C、屈折率は1.53、13C−NMRより算出したNB含量は53モル%であった。
【0108】[製造例2]反応時間を46分とした以外は製造例1と同様に行い、MFRが65g/10min.、50%破壊エネルギーは0.48J、Tg141°C、及び屈折率1.53、NB含量53%であるエチレン・NB共重合体(B)を得た。
【0109】[製造例3]反応時間を20分とした以外は製造例1と同様に行い、、MFRが178g/10min.、50%破壊エネルギーは0.31J、Tg141°C、及び屈折率1.53、NB含量55%であるエチレン・NB共重合体(C)を得た。
【0110】[製造例4]エチレンによる内圧をゲージ圧で6.4kg/cmとなるように調整した以外は製造例1と同様の方法で重合を行った。得られたエチレン・NB重合体(D)は、MFRが52g/10min.、50%破壊エネルギーは0.19J、Tg123°C、屈折率1.53、及びNB含量43%であった。
【0111】[製造例5]反応時間を17分とした以外は製造例1と同様の方法で、MFRが203g/10min.、50%破壊エネルギーは0.10J、Tg142°C、及び屈折率1.53、NB含量53%であるエチレン・NB共重合体(E)を得た。
【0112】[製造例6]エチレンによる内圧をゲージ圧で6.8kg/cmとなるように調整した以外は製造例1と同様の方法で重合を行った。得られたエチレン・NB重合体(F)は、MFRが53g/10min.、50%破壊エネルギーは0.03J、Tg105°C、屈折率1.53、及びNB含量33%であった。
【0113】実施例1〜6製造例1〜6で得られた重合体100重量部に対し、それぞれ0.2重量部のフェノール系老化防止剤ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)と0.4重量部の水添スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体(旭化成工業株式会社製タフテックH1051、クラム状、30°Cにおける屈折率1.52)を混合し、二軸混練機で混練し、ストランド(棒状の溶融樹脂)をストランドカッターに通してペレット(粒状)状の成形材料を得た。このペレットを、それぞれ射出成形し、導光板A〜Fを作製した。射出成形の成形条件は、東芝機械株式会社製の製品番号IS450の射出成形機を用い、金型温度60°C、シリンダー温度310°C、ノズル温度260°C、射出圧1,000kgf/cm、保圧800kgf/cm、型締め圧1,200kgf/cm、射出速度(スクリュー前進速度に対応する)40cm/s、スクリュー背圧70kgf/cm、スクリュー回転数30rpmであった。また金型内への充填開始から充填終了までの時間は1秒であった。
【0114】得られた導光板は、図1(A)(B)に示すように、一端側(100a側)の厚みが2.4mm、末端側(100d側)の厚み0.5mm、一端側から末端側までの長さが180mm、直線状光源の軸方向に沿った長さが320mmである14.5インチサイズであり、一端側から末端側へ遠ざかる方向(直線状光源の軸芯と略垂直方向)につれて厚みが漸次薄くなるようなくさび型であり、エチレン・NB共重合体(A)〜(D)、及び(F)を用いた実施例1〜4、及び6の成形物は、離型の際、ショート ショットやバリの発生は認められなかった。一方、エチレン・NB共重合体(E)を用いた実施例5に関しては、V溝転写性は良いものの、樹脂製造時の反応時間が短かったため、若干のバリが発生していた。
【0115】また導光板の光反射面側には、導光板の一端側から末端側へ遠ざかるにつれて漸次密になるようなV溝が形成された。なお、V溝の形状は、頂角110°、光源付近でのピッチ幅は0.3〜1.5mm、末端付近のピッチ幅は0.03〜0.06mmであり、また溝深さは光源付近から末端付近まで一律に約80μmであり、また末端付近のV溝転写性は良好であった。図3に示すゲートは光出射面側の略中央部分より光入射面に近い側に位置し、ゲート長さ70mm、ゲート厚み2mmであった。
【0116】また、導光板表面が発泡しているか否かについて目視により確認したところ、表面は発泡しておらず、良好な外観であった。また、導光板の全光線透過率は92%であり、透明性は良好であった。この導光板を用いて機械的強度を評価した結果、実施例1から5に関しては機械的強度は良好であることが確認されたが、実施例6に関しては、エチレン含量が多くなったため、若干、機械的強度の低下が認められた。
【0117】このようにして得られた導光板の光入射端面以外の側端面に株式会社辻本電機製作所製の製品番号RF188の反射テープを貼り付け、短辺側光入射端部にハリソン電機株式会社製の管径2.4mmφの冷陰極ランプを設置し、ランプと導光板光入射部の周囲を株式会社きもと製の製品番号GR38Wのリフレクターで被った。さらに導光板の光出射面側に株式会社辻本電機製作所製の製品番号PCMSAの光拡散性シートを、導光板の光出射面とは反対面に株式会社辻本電機製作所製の製品番号RF188の反射シートを配置し、エッジライト方式面状光源ユニットを作製した。このユニットを用いて、全光線透過率、輝度斑、及び耐熱性について評価した。上記結果をまとめて、表1に示す。
【0118】比較例1反応時間を62分とした以外は製造例1と同様に行い、MFRが40g/10min.、50%破壊エネルギーは0.95J、Tg139°C、屈折率1.53、NB含量53%であるエチレン・NB共重合体(F)を得た。これを実施例1と同様の成形条件で成形し、V溝形状を有するくさび型導光板を得た。
【0119】得られた導光板は、くさび型の薄肉部が未充填となり、V溝の転写不良も確認された。機械的強度に関しては非常に良好であったが、実施例1と同様の面光源ユニットを用い、全光線透過率、輝度斑、及び耐熱性を評価した結果、耐熱性は非常に良好であったものの輝度斑が生じ、V溝の転写不良に起因して導光板内で光の散乱が生じた結果、全光線透過率も下がった。なお、導光板表面が発泡しているか否かについて目視により確認したところ、表面は発泡していた。結果を表1に示す。
【0120】
【表1】

【0121】
【発明の効果】本発明によれば、外観上良好であり、しかも輝度斑が少ない導光板、特に薄くて、大画面サイズ(例えば、14インチサイズ以上)の導光板およびその製造方法が提供される。特に、MFRが少なくとも50g/10min以上である熱可塑性樹脂は溶融粘度が低く、したがってこうした樹脂を用いる本発明によれば、溶融成形時の樹脂の溶融流動性を向上でき、外観上良好な成形品(導光板)を得ることができる。特に、薄くて、大画面の導光板を成形する際に、溶融粘度が低い樹脂を用いると、流動、可塑化が低温でも可能となり、冷却固化も容易になる。さらに溶融流動性が良好なので、導光板の反射面側のV溝などの微細形状パターンを転写する場合にも精度良く転写することが可能となる。また、成形の際のサイクルタイムも比較的短時間ですみ、導光板の生産性が上がるとともに、溶融状態での滞留時間が短くなり、ボイドや、焼け、色度不良の発生率が下がるという効果もある。従って、薄くて、大画面サイズ(例えば、14インチサイズ以上)の導光板を製造する場合でも、外観上良好で、輝度斑が少ないものとすることが容易となる。
【出願人】 【識別番号】000229117
【氏名又は名称】日本ゼオン株式会社
【出願日】 平成10年12月7日(1998.12.7)
【代理人】 【識別番号】100097180
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 均 (外1名)
【公開番号】 特開2000−171640(P2000−171640A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平10−347265