| 【発明の名称】 |
半導体劣化検出方法、半導体余寿命算出方法、並びにこれらに用いる素子及び基板 |
| 【発明者】 |
【氏名】澤田 彰
【氏名】久里 裕二
【氏名】南 裕二
【氏名】佐々木 恵一
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| 【要約】 |
【課題】電子装置の機能を妨げずに内部の半導体素子の劣化度の検出及び余寿命の算出が可能な半導体劣化検出方法、及び半導体余寿命算出方法、並びにこれらに用いる劣化検出素子等を提供する。
【解決手段】電子装置に、あらかじめ劣化度を測定するために、半導体パッケージ1のリードフレーム4間を配線材料で接続した複数の内部配線3を有する半導体劣化検出用素子を装備する。複数の内部配線3に電子装置で使用される電源2からの印加電圧を段階的に変化させて通電し、内部配線3の腐食量を検出することにより、電子装置に搭載された半導体素子の劣化度を検出する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】電子装置にあらかじめ劣化度を測定するための半導体劣化検出用素子を装備し、この半導体劣化検出用素子の劣化度から、前記電子装置に搭載された半導体素子の劣化度を検出することを特徴とする半導体劣化検出方法。 【請求項2】電子装置に搭載された半導体素子の劣化度を検出するために、前記電子装置に装備され、劣化度を検出する機能のみを有する半導体パッケージからなることを特徴とする半導体劣化検出用素子。 【請求項3】実際の半導体素子として機能する半導体素子本体と、この半導体素子本体とは独立して、劣化度を検出する機能を有する半導体劣化検出用素子とを搭載した半導体パッケージからなることを特徴とする半導体劣化検出用素子付き半導体素子。 【請求項4】請求項3に記載の半導体劣化検出用素子付き半導体素子において、内部の劣化度を観察するために、前記半導体パッケージにおける前記半導体劣化検出用素子の部分の少なくとも一部を透明または半透明にしたことを特徴とする半導体劣化検出用素子付き半導体素子。 【請求項5】半導体パッケージのリードフレーム間を配線材料で接続した複数の配線を有することを特徴とする半導体劣化検出用素子。 【請求項6】請求項2または請求項5に記載の半導体劣化検出用素子において、内部の劣化度を観察するために前記半導体パッケージの一部を透明または半透明にしたことを特徴とする半導体劣化検出用素子。 【請求項7】請求項5に記載の半導体劣化検出用素子において、前記複数の配線の劣化度を検知するため、所定の方向からエックス線を照射したとき、配線がお互いに重ならないような状態で撮影できるように前記配線を配置したことを特徴とする半導体劣化検出用素子。 【請求項8】半導体パッケージのリードフレーム間を配線材料で接続した複数の配線を有する半導体劣化検出用素子の前記リードフレームに、電子装置で使用される電源の電圧を段階的に変化させて印加し、印加電圧値と通電電流の変化による前記複数の配線の劣化度を比較して、前記半導体パッケージ内部の配線の劣化度を検出することを特徴とする半導体劣化検出方法。 【請求項9】半導体パッケージのリードフレーム間を配線材料で段階的に配線幅を変化させて接続した複数の配線を有することを特徴とする半導体劣化検出用素子。 【請求項10】請求項5に記載の半導体劣化検出用素子の複数の配線に電子装置で使用される電源の電圧を段階的に変化させて印加して通電し、または、請求項9の半導体劣化検出用素子に電子装置で使用される電源の電圧を印加して通電し、前記半導体劣化検出用素子の半導体パッケージの表面発熱パターンより前記複数の配線の腐食状態を検出することにより、前記半導体パッケージ内部の配線の劣化度を検出することを特徴とする半導体劣化検出方法。 【請求項11】請求項5に記載の半導体劣化検出用素子の複数の配線に電子装置で使用される電源の電圧を段階的に変化させて印加して通電し、または、請求項9の半導体劣化検出用素子に電子装置で使用される電源の電圧を印加して通電し、前記半導体劣化検出用素子の半導体パッケージの表面の電界強度より前記複数の配線の腐食状態を検出することにより、前記半導体パッケージ内部の配線の劣化度を検出することを特徴とする半導体劣化検出方法。 【請求項12】半導体パッケージのリードフレーム間を電子装置に搭載される半導体素子の内部で使用される配線幅と同等以下の配線幅の配線材料でクシ状に接続した配線を有することを特徴とする半導体劣化検出用素子。 【請求項13】半導体パッケージのリードフレーム間を電子装置に搭載される半導体素子の内部で使用される配線幅と同等以下の配線幅の配線材料でクシ状に接続した配線を有する半導体劣化検出用素子を前記電子装置にあらかじめ装備し、前記リードフレーム間の抵抗値を測定することにより、腐食により断線した配線量を測定し、前記半導体パッケージ内部の配線の劣化度を検出することを特徴とする半導体劣化検出方法。 【請求項14】電子装置に搭載された半導体素子の劣化度を検出するための1個または複数個の半導体劣化検出用素子を搭載し、搭載された半導体劣化検出用素子の半導体パッケージに使われる樹脂封止材料に含まれるイオン性不純物濃度を所定の値としまたはそれぞれ変化させた値とすることによりイオン性不純物濃度による前記半導体パッケージ内部の配線の腐食量への影響を測定できるようにしたことを特徴とする半導体劣化検出用基板。 【請求項15】電子装置に搭載された半導体素子の劣化度を検出するための1個または複数個の半導体劣化検出用素子を搭載し、搭載された半導体劣化検出用素子の半導体パッケージに使われる樹脂封止材料の吸水率を所定の値としまたはそれぞれ変化させた値とすることにより吸水率による前記半導体パッケージ内部の配線の腐食量への影響を測定できるようにしたことを特徴とする半導体劣化検出用基板。 【請求項16】電子装置に搭載された半導体素子の劣化度を検出するための半導体劣化検出用素子を前記電子装置にあらかじめ装備し、前記半導体劣化検出用素子の内部の配線の腐食量の増加量と前記半導体素子に故障が発生する腐食量との関係から前記半導体素子が寿命に達するまでの余寿命を算出することを特徴とする半導体余寿命算出方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子装置に使用される半導体素子の劣化度を検出する半導体劣化検出方法、半導体が寿命に達するまでの半導体余寿命を算出する半導体余寿命算出方法、及びこれらに用いる半導体劣化検出用素子、半導体劣化検出用素子付き半導体素子、並びに半導体劣化検出用基板に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、ディジタル機器の普及によって、あらゆる分野の産業機器や民生機器にICやLSIなどの半導体素子が多く使用されている。半導体素子の急速な普及が始まったのは数十年前からであるが、その当時に作成された半導体素子の中には寿命が近づいているのもある。 【0003】このような状況において半導体素子の劣化度合いとその余寿命を推定することが必要になっているが、半導体素子の劣化度合い、特に内部配線の腐食による劣化を調査する場合、半導体パッケージを開封して配線の腐食量を調査する必要がある。半導体素子の故障には電流密度の増加に伴うストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションによる断線などがありそれらを事前に検知する手法として半導体素子の未使用部分に電流密度を故意に増加させた状態を作り異常検出をしようとする方法(特開平7−128384号公報)などがある。 【0004】しかし、この方法では半導体素子に発生する配線の腐食による断線等は検出することが出来ない。さらに、通常使用ではない電圧を印加することにより正確な半導体素子の劣化状態が得られない可能性がある。また、この方法では半導体素子の製造過程において副次的に作成された回路を異常検出に使用しているため、副次的に製造された回路が存在しない半導体素子においては事前の異常検出をすることが出来ない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上述のように、半導体素子は多くの電子装置で使用されているが、電子装置の使用環境(温度、湿度、放射線、各種ガス)などによって大きく寿命が変化する。また、半導体パッケージの封止材料によっても寿命が変化する。 【0006】このように電子装置に使用される半導体素子は種々の要素によって寿命が変化するため、正確な寿命評価行うためにはその環境で使用された半導体素子を採集し、解析することが必要となる。ところが、半導体素子内部の腐食量などを観察する場合、半導体パッケージを開封しなければならず、使用している電子装置を停止して半導体素子を回収しなければならない。さらに、開封して腐食量を測定するためには半導体素子を破壊しなければならず予備品がない場合は開封による腐食量測定は不可能となる。 【0007】本発明は、このような問題点に鑑み為されたもので、電子装置の機能を妨げずに電子装置内部の半導体素子の劣化度を検出することが可能な半導体劣化検出方法を提供することを目的とする。 【0008】また本発明は、電子装置内部の半導体が寿命に達するまでの半導体余寿命を算出する半導体余寿命算出方法を提供することを目的とする。更に本発明は、これらの方法に用いる半導体劣化検出用素子、半導体劣化検出用素子付き半導体素子、または半導体劣化検出用基板を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体劣化検出方法は、電子装置にあらかじめ劣化度を測定するための半導体劣化検出用素子を装備し、この半導体劣化検出用素子の劣化度から、前記電子装置に搭載された半導体素子の劣化度を検出することを特徴とする。 【0010】このように、電子装置に半導体劣化検出用素子を装備してこの半導体劣化検出用素子の劣化度を検出することにより、電子装置の機能を妨げずに、また半導体素子を破壊することなく電子装置内部の半導体素子の劣化度を検出することができる。 【0011】また、本発明に係る半導体余寿命算出方法は、電子装置に搭載された半導体素子の劣化度を検出するための半導体劣化検出用素子を電子装置にあらかじめ装備し、半導体劣化検出用素子の内部の配線の腐食量の増加量と半導体素子に故障が発生する腐食量との関係から半導体素子が寿命に達するまでの余寿命を算出することを特徴とする。 【0012】このように、半導体劣化検出用素子を用い内部の配線の腐食量の増加量を検出することにより、半導体素子に故障が発生する腐食量が決定されれば、その腐食量に至る時間が算出できるので、半導体素子の余寿命、換言すれば、電子装置の余寿命を求めることができる。 【0013】また、半導体劣化検出方法、または半導体余寿命算出方法に用いる半導体劣化検出用素子は、劣化度を検出する機能のみを有する半導体パッケージとしてもよいし、実際の半導体素子として機能する半導体素子本体とともに半導体パッケージに搭載し半導体劣化検出用素子付き半導体素子として構成してもよい。 【0014】更に、これら半導体劣化検出用素子または半導体劣化検出用素子付き半導体素子の半導体パッケージの一部を透明または半透明にして、内部の劣化度を観察できるようにしてもよい。 【0015】また、半導体劣化検出用素子を、半導体パッケージのリードフレーム間を配線材料で接続した複数の配線を有するものとしてもよい。この場合も半導体パッケージの一部を透明または半透明にして、内部の劣化度を観察できるようにしてもよいし、また、複数の配線は、劣化度を検知するため所定の方向からエックス線を照射したとき、配線がお互いに重ならないような状態で撮影できるように配置してもよい。 【0016】この半導体パッケージのリードフレーム間を配線材料で接続した複数の配線を有する半導体劣化検出用素子のリードフレームに、電子装置で使用される電源の電圧を段階的に変化させて印加し、印加電圧値と通電電流の変化による複数の配線の劣化度を比較して、前記半導体パッケージ内部の配線の劣化度を検出することができる。 【0017】また、半導体劣化検出用素子を、半導体パッケージのリードフレーム間を配線材料で段階的に配線幅を変化させて接続した複数の配線を有するものとすることもできる。 【0018】半導体パッケージのリードフレーム間を配線材料で接続した複数の配線を有する半導体劣化検出用素子の複数の配線に電子装置で使用される電源の電圧を段階的に変化させて印加して通電し、または、半導体パッケージのリードフレーム間を配線材料で段階的に配線幅を変化させて接続した複数の配線を有する半導体劣化検出用素子に電子装置で使用される電源の電圧を印加して通電し、半導体パッケージの表面発熱パターン、または半導体パッケージの表面の電界強度より複数の配線の腐食状態を検出することにより、半導体パッケージ内部の配線の劣化度を検出することもできる。 【0019】また、半導体劣化検出用素子を、半導体パッケージのリードフレーム間を電子装置に搭載される半導体素子の内部で使用される配線幅と同等以下の配線幅の配線材料でクシ状に接続した配線を有するものとすることもできる。 【0020】このように、半導体パッケージのリードフレーム間を電子装置に搭載される半導体素子の内部で使用される配線幅と同等以下の配線幅の配線材料でクシ状に接続した配線を有する半導体劣化検出用素子を電子装置にあらかじめ装備し、リードフレーム間の抵抗値を測定することにより、腐食により断線した配線量を測定し、半導体パッケージ内部の配線の劣化度を検出することもできる。 【0021】また、1個または複数個の半導体劣化検出用素子を基板に搭載して半導体劣化検出用基板とし、搭載された半導体劣化検出用素子の半導体パッケージに使われる樹脂封止材料に含まれるイオン性不純物濃度、または樹脂封止材料の吸水率を所定の値としまたはそれぞれ変化させた値とすることによりイオン性不純物濃度または吸水率による半導体パッケージ内部の配線の腐食量への影響を測定できるようにしてもよい。 【0022】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図において、同符号は同一部分または対応部分を示す。 【0023】(第1の実施形態)図1は第1の実施形態として、半導体劣化検出用素子を用いて半導体劣化検出を行なう回路の構成を示す図である。 【0024】この第1の実施形態図1において用いられる半導体劣化検出用素子は、劣化度を検出する機能のみを有するもので、図1に示すように半導体パッケージ1には内部配線3の腐食量、剥離度、発熱量、結晶構造、または表面荒さなどが半導体パッケージ1を開封しなくても観察できるように内部観察用の透明または半透明のパッケージ透過部分2が具備されている。半導体パッケージ1の内部配線3は一般の半導体内部の配線と同等の配線幅(2μm〜30μm)で、その腐食状態は透過部分2からの観察によって把握される。 【0025】また、内部配線3は、その腐食状態をエックス線により観察できるようにするため、エックス線を照射したとき、配線がお互いに重ならないような状態で撮影できるように配置してある。 【0026】更に、半導体パッケージ1にはリードフレーム4が具備してあり、半導体パッケージ1の内部配線3はアルミニウムまたは銅などの配線材料からなり、リードフレーム4と接続されている。そのため半導体パッケージ1の相対向するリードフレーム間の導通をチェックすることにより、半導体パッケージ1の内部配線3の断線の有無をチェックできるとともに、内部配線3に対して電圧の印加や通電をすることができる。 【0027】半導体パッケージ1のリードフレーム4には抵抗7が接続され、抵抗7には電線6を通じて電子装置の電源5の電圧が印加されている。抵抗7は半導体パッケージ1の内部配線3に通電する電流量を制限するもので、抵抗7の抵抗値を段階的に変化させることで、半導体パッケージ1の内部の配線3に通電する電流量を段階的に変化させることができる。 【0028】このように構成した半導体劣化検出用素子を電子装置にあらかじめ装備して、この半導体劣化検出用素子の半導体パッケージ1の内部配線3の腐食量を検出することにより、電子装置の機能を妨げずに、また半導体素子を破壊することなく電子装置内部の半導体素子の劣化度を検出することができる。 【0029】内部配線3の腐食量は通電電流の大きさによって変わるが、腐食量によって半導体の劣化度合いを判別する場合、電子装置に用いられる半導体素子の交換が必要な腐食度合いは配線面積のおおむね2.5%〜18%である。また、腐食の進行があり、電子装置の半導体素子の交換を推奨する腐食度合いは配線面積のおおむね1%〜11%である。 【0030】(第2の実施形態)図2は第2の実施形態における半導体劣化検出用素子の構成を示す図である。この図2に示す半導体劣化検出用素子も、劣化度を検出する機能のみを有するもので、半導体パッケージ1の内部には配線幅を段階的に変化させた配線8a〜8gがあり、相対向するリードフレーム4にそれぞれ接続されている。配線8a〜8gの配線幅は一般な半導体素子内部の配線と同等の配線幅(2μm〜30μm)であるが、電子装置に搭載されている実際の半導体素子の回路パターンと同等以下の細い配線幅のものが含まれていることが必要である。 【0031】半導体素子の劣化により半導体素子内部の配線に腐食が発生すると、この半導体劣化検出用素子も、腐食の進展によって、配線幅の小さい配線8aが断線する。その後、腐食の進行によって随時配線が断線し、最終的には配線8gが断線する。腐食の進行度合いはリードフレーム4の導通をチェックすることで把握できるため、半導体パッケージ1を開封しなくても半導体劣化検出用素子内部の腐食度合いを判定できる。 【0032】従って、この半導体劣化検出用素子を電子装置にあらかじめ装備することにより、電子装置の機能を妨げずに、また半導体素子を破壊することなく電子装置内部の半導体素子の劣化度を検出することができる。 【0033】なお、この第2の実施形態における半導体劣化検出用素子についても、第1の実施形態における半導体劣化検出用素子の場合と同様に、半導体パッケージ1に内部観察用の透明または半透明のパッケージ透過部分を具備する構成としてもよい。 【0034】(第3の実施形態)図3は第3の実施形態における劣化検出用素子の構成を示す図である。この図3に示す半導体劣化検出用素子も、劣化度を検出する機能のみを有するもので、半導体パッケージ1のリードフレーム4a及び4b間には内部配線9aが接続してあり、内部配線9aには、アルミニウムや銅などの配線材料でクシ状に配線9bが接続されている。内部配線9aは一般な半導体内部の配線幅(2μm〜30μm)より大きく、内部配線9bは一般な半導体内部の配線幅(2μm〜30μm)と同等以下の細い配線幅である。 【0035】図3では内部配線9bの抵抗値はxで配線数は8本としている。内部配線9bの腐食が進行し、配線が断線すると、図4に示すように、断線数の増加に伴いリードフレーム4a及びリードフレーム4b間の抵抗値が増加する。その結果、リードフレーム4a及びリードフレーム4b間の抵抗値を測定することで半導体パッケージ1を開封しなくても半導体内部の腐食度合いを判定できる。 【0036】従って、この半導体劣化検出用素子を電子装置にあらかじめ装備することにより、電子装置の機能を妨げずに、また半導体素子を破壊することなく電子装置内部の半導体素子の劣化度を検出することができる。 【0037】(第4の実施形態)この実施形態は、実際の半導体素子として機能する半導体素子本体とともに、劣化検出用素子を内蔵した劣化検出用素子付き半導体素子により半導体素子の劣化度を検出するものである。 【0038】即ち、図5に示すように、半導体パッケージ1の内部には実際の半導体素子として機能する半導体チップ10とは独立して、半導体素子の劣化度を検出する劣化検出用素子としての内部配線9bが構成されている。半導体チップ10はボンディングワイヤー11によりリードフレーム4に接続され、通常の半導体素子として動作することができる。 【0039】このように構成した劣化検出用素子付き半導体素子を用いて、第3の実施形態の場合と同様に、劣化検出用素子としての内部配線9bの劣化度を検出することにより半導体素子の劣化度を検出することができる。 【0040】(第5の実施形態)この実施形態は、半導体劣化検出用素子の半導体パッケージの表面温度上昇の観測または電界測定により半導体素子の劣化検出を行なうものである。 【0041】図6はこの方法を説明するための図である。同図(a)は半導体劣化検出を行なう回路の構成を示すもので、半導体パッケージ1のリードフレーム4には電源5が電線6で接続され、内部配線に通電されている。内部配線は通電電流によって発熱し、半導体パッケージ1の表面温度が上昇する。 【0042】次に、内部配線8a〜8cが断線したときの発熱を説明する。図6(b)は、同図(a)における半導体パッケージ1の表面のAB直線上での温度分布を表したものである。断線により発熱しない内部配線8a〜8cの上面では温度がほとんど上昇しないが、通電している内部配線8d〜8gでは発熱によりこの内部配線8d〜8gの直上部の半導体パッケージ1の表面では温度が上昇し、内部配線直上部を頂点とした温度上昇が観測されるため内部配線8d〜8gが断線していないことが観測でき、それにより腐食の進行度が判定できる。 【0043】また、通電している内部配線8d〜8gでは温度上昇と同様に電界も形成する。断線している内部配線では電流が流れないため電界が形成されず、図6(b)のパッケージ温度と同様のグラフが得られ、断線の有無を電界測定により観測でき、それにより腐食の進行度が判定できる。 【0044】なお、第1の実施形態で説明した図1に示す回路においても、半導体パッケージ1の表面温度上昇の観測または電界測定により、腐食の進行度を判定することができる。 【0045】(第6の実施形態)次に、本発明の第6の実施形態について説明する。この実施形態は、上述の各実施形態で説明した1個または複数個の半導体劣化検出用素子を基板に搭載して半導体劣化検出用基板とし、搭載された半導体劣化検出用素子の半導体パッケージに使われる樹脂封止材料に含まれるイオン性不純物濃度(樹脂封止材料の単位質量あたりのイオン性不純物の質量の比、単位は%またはppm)、または樹脂封止材料の吸水率(樹脂封止材料の質量と吸水された水の質量の比、単位はppm)を、所定の値としまたはそれぞれ変化させた値とすることによりイオン性不純物濃度または吸水率による半導体パッケージ内部の配線の腐食量への影響を測定するものである。 【0046】即ち、通常の半導体パッケージに使われる樹脂封止材料のイオン性不純物の濃度は数百ppmであるが、このイオン性不純物の濃度差により半導体パッケージ内部の配線の腐食量は変化する。 【0047】そこで、複数個の半導体劣化検出用素子を基板に搭載して半導体劣化検出用基板とし、複数個の半導体劣化検出用素子に使われる樹脂封止材料に含まれるイオン性不純物濃度をそれぞれ変化させた値とすることによりイオン性不純物の濃度差による半導体パッケージ内部の配線の腐食量の変化を検知することができる。 【0048】従って、半導体劣化検出用基板を電子装置にあらかじめ装備し、この電子装置に使用されている実際の半導体素子の半導体パッケージに使われている樹脂封止材料のイオン性不純物の濃度と同等またはそれに近いイオン性不純物濃度の半導体劣化検出用素子の劣化度を検出することにより、イオン性不純物の濃度の影響を考慮した、より正確な実際の半導体素子の劣化度を検出することができる。 【0049】なお、半導体劣化検出用基板に搭載する半導体劣化検出用素子は、1個でもよいが、この場合は半導体劣化検出用素子に使用される樹脂封止材料に含まれるイオン性不純物濃度を、電子装置に使用されている実際の半導体素子の半導体パッケージに使われている樹脂封止材料のイオン性不純物の濃度と略同等の値とするとよい。 【0050】また、半導体パッケージに使われる樹脂封止材料の吸水率の差により半導体パッケージ内部の配線の腐食量は変化する。従って、半導体劣化検出用基板を電子装置にあらかじめ装備し、電子装置に使用されている実際の半導体素子の半導体パッケージに使われている樹脂封止材料の吸水率と同等またはそれに近い吸水率の半導体劣化検出用素子の劣化度を検出することにより、吸水率の影響を考慮した、より正確な実際の半導体素子の劣化度を検出することができる。 【0051】なお、半導体劣化検出用基板に搭載する半導体劣化検出用素子は、1個でもよいが、この場合は半導体劣化検出用素子に使用される樹脂封止材料の吸水率を、電子装置に使用されている実際の半導体素子の半導体パッケージに使われている樹脂封止材料の吸水率と略同等の値とするとよい。 【0052】(第7の実施形態)次に、本発明の第7の実施形態について説明する。この実施形態は、上述のようにして検出した半導体劣化検出用素子の内部配線の腐食量の増加量と、半導体素子に故障が発生する腐食量との関係から半導体素子が寿命に達するまでの余寿命を算出するものである。 【0053】即ち、腐食量と、経過時間(経過年数)とは、所定の関数関係にある。従って、半導体素子に故障が発生する腐食量(通常、配線面積のおおむね2.5%〜18%)と、検出した半導体劣化検出用素子の内部配線の腐食量とから余寿命を算出することができる。 【0054】例えば、腐食度と、経過時間(経過年数)との関係が、図7に示すように、直線的な比例関係にある場合、半導体素子に故障が発生する腐食量が10%であるとし、半導体劣化検出用素子により検出した腐食量が7%で現在までの使用年数Taが5年であるとすると、図7のTbの値(2.1年)を余寿命として算出することができる。 【0055】 【発明の効果】上記のように、本発明によれば、電子装置に使用される半導体の劣化度や余寿命を、電子装置に搭載された半導体素子を取り出したり、破壊することなく検出または算出することができる。 【0056】さらに、一般の半導体素子の一部に、半導体素子を破壊せずに半導体素子の劣化状態を計測するための機能を有する半導体劣化検出用素子を搭載することにより、新たに半導体素子の劣化検出用の半導体パッケージを電子装置に付加することなく、電子装置の半導体の劣化度を検出することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
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| 【出願日】 |
平成11年1月25日(1999.1.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083161 【弁理士】 【氏名又は名称】外川 英明
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| 【公開番号】 |
特開2000−214205(P2000−214205A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月4日(2000.8.4) |
| 【出願番号】 |
特願平11−15065 |
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