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【発明の名称】 プローブアダプタ
【発明者】 【氏名】小 宮 喜 一

【要約】 【課題】プローブアダプタにおいて、対象装置に設けられたコンタクトプローブが密集している場合でも隣合ったコンタクトプローブ間で短絡しないようにする。

【解決手段】信号波形を観察するためのオシロスコープ1に接続する接続端部2と、この接続端部2から延びて信号を送受するケーブル3と、このケーブル3の先端に取り付けられ波形観察の対象装置4に設けられたコンタクトプローブ5に着脱可能に接続される接続金具8とを有するプローブアダプタにおいて、上記接続金具8は、対象装置4のコンタクトプローブ5の軸方向に沿ってその外周面に覆い被さって接続固定するものとしたものである。これにより、上記対象装置4に設けられたコンタクトプローブ5が密集している場合でも隣合ったコンタクトプローブ5間で短絡しないようにすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 信号波形を観察するためのオシロスコープ等に接続する接続端部と、この接続端部から延びて信号を送受するケーブルと、このケーブルの先端に取り付けられ波形観察の対象装置に設けられたコンタクトプローブに着脱可能に接続される接続金具とを有するプローブアダプタにおいて、上記接続金具は、対象装置のコンタクトプローブの軸方向に沿ってその外周面に覆い被さって接続固定するものとしたことを特徴とするプローブアダプタ。
【請求項2】 上記接続金具は、弾性的に開閉可能に組み合わされた2個の挟持部材を有し、この挟持部材が常時閉方向に付勢されていることを特徴とする請求項1記載のプローブアダプタ。
【請求項3】 上記接続金具は、その外側面が絶縁体で覆われていることを特徴とする請求項1又は2記載のプローブアダプタ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばIC又はLSI等の集積回路の動作試験を行うテスタを対象装置として信号波形の観察をするオシロスコープ等と上記対象装置とを接続するプローブアダプタに関し、特に、上記対象装置に設けられたコンタクトプローブが密集している場合でも隣合ったコンタクトプローブ間で短絡しないようにすることができるプローブアダプタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のプローブアダプタは、図3に示すように、信号波形を観察するためのオシロスコープ1に接続する接続端部2と、この接続端部2から延びて信号を送受するケーブル3と、このケーブル3の先端に取り付けられ波形観察の対象装置としてのテスタ4に設けられたコンタクトプローブ5に着脱可能に接続される接続金具6とを有して成っていた。なお、図3において、符号7は上記コンタクトプローブ5を立設するためテスタ4の上面に設けられたテストヘッドを示している。
【0003】そして、上記オシロスコープ1を用いて対象装置としてのテスタ4から出力されるIC又はLSI等の動作試験を行う信号波形を観察するには、オシロスコープ1に接続端部2を挿入接続し、ケーブル3の先端に取り付けられた接続金具6を上記テスタ4に設けられたコンタクトプローブ5の軸部に接続固定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従来のプローブアダプタにおいては、上記接続金具6が図3に示すように金属棒でフック状に形成されていたので、上記テスタ4に設けられたコンタクトプローブ5が例えば数mm間隔で密集している箇所では、該コンタクトプローブ5の軸部に掛止された接続金具6を介して隣合ったコンタクトプローブ5が電気的に接続することがあった。特に、上記隣合ったコンタクトプローブ5が電源端子と接地端子である場合には、短絡してテスタ4が故障したり、破壊されることがあった。
【0005】この為、従来は、上記接続金具6をテスタ4のコンタクトプローブ5に接続する際は、該テスタ4の電源を遮断してからコンタクトプローブ5の軸部に接続金具6を掛止し、このコンタクトプローブ5と接続金具6とを粘着テープ等で固定し、その後テスタ4の電源を再投入して該テスタ4の信号波形を観察していた。したがって、準備が面倒であると共に、信号波形の観察を一通り行うのに時間が掛かるものであった。また、接続金具6の粘着テープ等での固定が不十分であると、やはり隣合ったコンタクトプローブ5が電気的に接続することがあった。
【0006】そこで、本発明は、このような問題点に対処し、対象装置に設けられたコンタクトプローブが密集している場合でも隣合ったコンタクトプローブ間で短絡しないようにすることができるプローブアダプタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明によるプローブアダプタは、信号波形を観察するためのオシロスコープ等に接続する接続端部と、この接続端部から延びて信号を送受するケーブルと、このケーブルの先端に取り付けられ波形観察の対象装置に設けられたコンタクトプローブに着脱可能に接続される接続金具とを有するプローブアダプタにおいて、上記接続金具は、対象装置のコンタクトプローブの軸方向に沿ってその外周面に覆い被さって接続固定するものとしたものである。
【0008】また、上記接続金具は、弾性的に開閉可能に組み合わされた2個の挟持部材を有し、この挟持部材が常時閉方向に付勢されているものとしてもよい。
【0009】さらに、上記接続金具は、その外側面が絶縁体で覆われているものとしてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明によるプローブアダプタの実施の形態を示す説明図である。このプローブアダプタは、例えばIC又はLSI等の集積回路の動作試験を行うテスタを対象装置として信号波形の観察をするオシロスコープと上記対象装置とを接続するもので、図1に示すように、接続端部2と、ケーブル3と、接続金具8とを有して成る。
【0011】上記接続端部2は、ケーブル3の基端部を信号波形を観察するためのオシロスコープ1に接続するための手段となるもので、例えばオシロスコープ1の上面に立設された接続ピンに嵌合する接続孔を底部に有し、この接続孔を上記接続ピンに嵌合することにより、ケーブル3をオシロスコープ1に接続するようになっている。
【0012】ケーブル3は、上記接続端部2から延びて信号を先端部側へ送受する手段となるもので、例えば直径約1mm程度の太さとされ表面には絶縁皮膜が被されている。また、同軸線構造とされ、そのシールド層はオシロスコープ1の接地線に接続されるようになっている。
【0013】接続金具8は、上記ケーブル3の先端に取り付けられ、波形観察の対象装置としてのテスタ4に設けられたコンタクトプローブ5に着脱可能に接続する手段となるものである。なお、図1において、符号7は上記コンタクトプローブ5を立設するためテスタ4の上面に設けられたテストヘッドを示している。
【0014】ここで、本発明においては、上記接続金具8は、テスタ4のコンタクトプローブ5の軸方向に沿ってその外周面に覆い被さって接続固定するものとされている。具体的には、弾性的に開閉可能に組み合わされた2個の金属製の挟持部材9a,9bを有し、この挟持部材9a,9bが常時閉方向に付勢されている。例えば、開閉可能に組み合わされると共に常時閉方向に付勢されて洗濯バサミ状に形成された2個の挟持部材9a,9bの基部側を握ると先端部側が開き、基部側の握りを離すと先端部側が閉じるように構成されている。そして、上記挟持部材9a,9bの内側面は金属の生地がそのまま露出しているが、外側面は絶縁体で覆われている。
【0015】また、上記挟持部材9a,9bは、コンタクトプローブ5の軸部5aをその軸方向に沿って両側から挾み込んで外周面に覆い被さるようになっており、図2に示すように、両部材9a,9bの内側面には上記軸部5aの直径が嵌まりうるだけの円弧状の凹部10,10が形成されている。なお、上記挟持部材9a,9bの具体的な寸法の一例としては、図2においてa=0.5mm,b=0.7mm,c=1.0mmとされている。また、図1において、符号5bは上記コンタクトプローブ5をIC又はLSI等に接続するための接続部を示している。
【0016】次に、このように構成されたプローブアダプタの使用について説明する。図1において、オシロスコープ1を用いて対象装置としてのテスタ4から出力されるIC又はLSI等の動作試験を行う信号波形を観察するには、オシロスコープ1に接続端部2を挿入接続し、ケーブル3の先端に取り付けられた接続金具8を上記テスタ4に設けられたコンタクトプローブ5の軸部5aに接続固定する。すなわち、上記コンタクトプローブ5の軸部5aのところで、接続金具8の2個の挟持部材9a,9bの基部側を握って先端部側を開き、この先端部側で上記軸部5aを間に挾んで基部側の握りを離して先端部側を閉じ、これにより挟持部材9a,9bを軸部5aに接続固定する。
【0017】このとき、上記接続金具8の挟持部材9a,9bでテスタ4のコンタクトプローブ5の軸方向に沿ってその軸部5aの外周面に覆い被さって接続固定するので、接続金具8が上記軸部5aから両側方にあまり張り出さず、上記コンタクトプローブ5が密集している場合でも、接続金具8を介して隣合ったコンタクトプローブ5間で短絡しないようにすることができる。
【0018】また、上記2個の挟持部材9a,9bは、弾性的に開閉可能に組み合わされると共に、この挟持部材9a,9bは常時閉方向に付勢されているので、コンタクトプローブ5の軸部5aに対する接続金具8の接続固定がワンタッチ式に容易に行える。
【0019】さらに、上記接続金具8の挟持部材9a,9bの外側面は絶縁体で覆われているので、仮に接続金具8が隣合ったコンタクトプローブ5に接触してもそれらのコンタクトプローブ5間で短絡することはない。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、接続金具を、対象装置のコンタクトプローブの軸方向に沿ってその外周面に覆い被さって接続固定するものとしたことにより、上記対象装置に設けられたコンタクトプローブが密集している場合でも隣合ったコンタクトプローブ間で短絡しないようにすることができる。したがって、対象装置の内部回路が短絡して故障したり、破壊されることを防止することができる。
【0021】また、上記接続金具を、弾性的に開閉可能に組み合わされた2個の挟持部材を有し、この挟持部材が常時閉方向に付勢されているものとした場合は、コンタクトプローブの軸部に対する接続金具の接続固定がワンタッチ式に容易に行える。したがって、準備が容易であり、信号波形の観察を一通り行うのに短時間で終了することができる。
【0022】さらに、上記接続金具を、その外側面が絶縁体で覆われているものとした場合は、仮に接続金具が隣合ったコンタクトプローブに接触してもそれらのコンタクトプローブ間で短絡することはない。
【出願人】 【識別番号】000233480
【氏名又は名称】日立電子エンジニアリング株式会社
【出願日】 平成10年6月29日(1998.6.29)
【代理人】 【識別番号】100087505
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 春之
【公開番号】 特開2000−9761(P2000−9761A)
【公開日】 平成12年1月14日(2000.1.14)
【出願番号】 特願平10−182419