| 【発明の名称】 |
配線基板検査用コンタクトピンの製造方法及び配線基板検査装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】板垣 洋輔
【氏名】佐藤 正春
【氏名】久住 肇
【氏名】中田 大作
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| 【要約】 |
【課題】配線基板の電気的検査装置に用いられる微細な配線パッドにも対応可能な、高導電性で柔軟性にも富んだ配線基板検査用コンタクトピンの製造方法及び配線基板検査装置を提供すること。
【解決手段】有機高分子からなる微粒子4aの層4を形成する工程と、前記微粒子4aの周りに導電性高分子のモノマーを含む電解液6を存在させ、前記モノマーを電解重合する工程とを含む配線基板14の検査用コンタクトピン1の製造方法である。配線基板検査装置10は、棒状のコンタクトピン1が有機高分子5からなる微粒子4aを導電性高分子5が取り囲むとともに、導電性高分子5が連続して導電路を形成してなるものである検査装置である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 有機高分子からなる微粒子層を形成する工程と、前記微粒子の周りに導電性高分子のモノマーを含む電解液を存在させ、該モノマーを電解重合する工程とを含むことを特徴とする配線基板検査用コンタクトピンの製造方法。 【請求項2】 前記有機高分子からなる微粒子層が、架橋した高分子化合物を主な成分とする微粒子層であることを特徴とする請求項1記載の配線基板検査用コンタクトピンの製造方法。 【請求項3】 前記導電性高分子のモノマーを電解重合する工程が少なくとも2以上の異なる電位で行われることを特徴とする請求項1又は2記載の配線基板検査用コンタクトピンの製造方法。 【請求項4】 前記2つの異なる電位が、導電性高分子のモノマーの酸化電位の2倍以上の電位と、導電性高分子のモノマーの酸化電位の1〜1.5倍の電位であることを特徴とする請求項3記載の配線基板検査用コンタクトピンの製造方法。 【請求項5】 前記導電性高分子のモノマーがピロール、チオフェン、エチレンジオキシチオフェン、もしくはアニリンの少なくとも1種を含むものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の配線基板検査用コンタクトピンの製造方法。 【請求項6】 支持板の上に複数本の棒状のコンタクトピンが設けられて配線基板の電気的検査を行うための配線基板検査装置であって、前記棒状のコンタクトピンが有機高分子からなる微粒子を導電性高分子が取り囲むとともに、導電性高分子が連続して導電路を形成してなるものであることを特徴とする配線基板検査装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は配線基板検査装置に用いられるコンタクトピンの製造方法、及び配線基板検査装置に関し、特に高導電性でパターン形成可能な導電性高分子からなり、微細な配線パッドにも対応可能な柔軟性に富んだコンタクトピンの製造方法、及び配線基板の電気的検査に用いられる配線基板検査装置に関する。 【0002】 【従来の技術】電子機器の小型化、高性能化に伴ってプリント配線基板においても配線の高密度化が進展している。このため、微細な配線の断線、接続不良等の危険性が増しており、簡便で確実なるプリント配線検査法への要求が高まっている。このような要求に応える検査方法としては、配線パターンの電極パッドにコンタクトピンを直接接続して不良解析する方法が考えられるが、この方法では、高密度プリント配線基板に用いられる間隔100μm以下で接続面高さの異なる電極パッドにも安定に接続できるコンタクトピンを用いることが重要な技術要素の一つとなっている。すなわち、微細加工が可能で柔軟性にも富んだ導電性のコンタクトピン、およびその簡便なる製造方法が求められている。 【0003】しかしながら、導電性の金属やセラミック等を主な材料とするコンタクトピンでは剛直で柔軟性が乏しいために高さの異なる電極パットと安定な電気的接続を形成することは難しい。また、この問題を解決するために、柔軟性を有する高分子材料に導電性の金属やセラミック、カーボン等の微粉末を分散させたコンタクトピンでは、ピン全体に導電性の経路(導電路)を形成するためには微粉末の粒径にもよるが少なくとも20重量%以上の導電性粉末が必要であり、このような場合には柔軟性が失われてしまう。さらに、導電性粉末を含んで十分な導電性と柔軟性を有する材料が、仮に得られたとしても、これらの導電性粉末が通常、数十μm以上の粒径であるので、高密度プリント配線基板に用いられる間隔100μm以下の電極パッドに接続できる形状に加工することは難しい。 【0004】このため、高密度プリント配線基板の検査は目視、あるいは画像解析等の方法が採用されている。しかしながら、この手法では電気的な接続を間接的に観察しているのみであるので、微細な断線や不良を確実に検出することは難しい。このため、高密度プリント配線基板に用いられる間隔100μm以下の電極パッド関しては、確実性の高い電気的検査が行われていないのが現状であった。 【0005】一方、高分子それ自体が電気伝導性を有するものとしてポリピロールやポリアニリン等の導電性高分子が開発され、電子部品の電極等に利用されている。ポリピロール等の導電性高分子を重合する方法としては高価数の遷移金属塩を酸化剤とする酸化的カチオン重合や、芳香族系のモノマーを電気化学的に酸化重合する電解重合が知られている。 【0006】例えば特開平3−46214号公報にはドデシルベンゼンスルホン酸第2鉄とピロールのメタノール溶液を−30℃以下で混合し、−20℃以上に昇温して重合する導電性ポリピロールを電極とする固体電解コンデンサの製造方法が開示されている。また、特開昭61−209225号公報には複素五員環式化合物と分子量300以下のスルホン酸塩を含む電解液を用いて1V以下の電位で電解重合反応を行うことにより、電極面に高導電性の導電性高分子を形成する方法が開示されている。さらに、特開平2−224316号公報には多孔質成形体の表面を電解液で濡らし、接触して設けた作用電極を用いて電解重合を行って表面に樹状あるいは網目状の導電性高分子化合物を形成させ、次いでこの樹状あるいは網目状の導電性高分子を陽極として電解重合して電解質を形成する固体電解コンデンサの製造方法が開示されている。 【0007】また、任意のパターン形状を有する導電性高分子の製造方法として、日本国特許第2657956号公報にはポリパラフェニレンビニレン、ポリアニリン、ポリピロール等とエネルギーへの曝露によってドーパントを発生する前駆体とを含む導電性ポリマー組成物をエネルギー源に曝露してドーパント前駆体を分解し、ドーパントを生成させて曝露領域を導電性にする導電性ポリマー構造体の形成方法、並びにこの導電性ポリマー構造体を溶媒に曝露し、エネルギー源に曝露された領域以外の領域を溶解させて除去する導電性ポリマー構造体の形成方法が開示されている。 【0008】これらの技術は有機高分子による導電性成形体の形成方法であるので、高密度プリント配線基板の検査用コンタクトピンに応用した場合でも金属やセラミック等に比べて柔軟であり、安定な電気的接続においては一応の効果を奏するものと考えられる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従来、高密度プリント配線基板の検査は目視、あるいは画像解析等の方法が採用されているが、この手法では微細な断線や不良を確実に検出することは難しく、確実性の高い電気的検査が行われていないのが現状であった。 【0010】有機高分子による導電性高分子の重合方法や成形体形成方法も種々開発されているが、高導電性でパターン形成可能な高密度プリント配線基板の検査用コンタクトピンに適用可能な導電性高分子の製造方法は開発されていない。すなわち、低温で反応を抑えた溶液を、昇温して重合する方法や、溶剤の融解温度以下で導電性高分子を重合する方法では基板全面に導電性高分子が形成してしまい、任意の形状で、しかも微細な電極バッドにも対応できるものとはならない。また、導電性高分子とエネルギーへの曝露によってドーパントを発生する前駆体とを含む組成物をエネルギー源に曝露してドーパント前駆体を分解してドーパントを生成させ、曝露領域を導電性にする導電性ポリマー構造体を形成し、溶媒に曝露してエネルギー源に曝露された領域以外の領域を溶解させて除去する方法ではドーパントとして利用できる化合物がオニウム塩のごとき特殊な分子構造に限られ、溶剤で溶解する導電性高分子の数も少ないため、導電性や柔軟性などの性能を任意に制御したものを製造することは難しい。さらに、電解重合法では、電極面方向への広がりを抑えて十分な高さまで導電性高分子を成長させることは難しい。 【0011】加えて、導電性高分子の高密度プリント配線基板の検査用コンタクトピンへの適応を考えると、一般に導電性高分子は高分子の主鎖方向に拡がった共役系を有するために剛直で、不溶不融のものが多く、単独で用いた場合には柔軟性に乏しく高さの異なる電極パットに密着させて安定な電気的接続を形成することは難しいという問題を発生する。 【0012】本発明の主な目的は、プリント配線基板の電気的検査に用いられる配線基板検査装置の微細な配線パッドにも対応可能で、しかも高導電性で柔軟性にも富んだ配線基板検査用コンタクトピンの製造方法、及び配線基板検査装置を提供することにある。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明の配線基板検査用コンタクトピンの製造方法は、有機高分子からなる微粒子層を形成する工程と、前記微粒子の周りに導電性高分子のモノマーを含む電解液を存在させ、該モノマーを電解重合する工程とを含む。本発明の配線基板検査装置は、コンタクトピンとして、有機高分子からなる微粒子を導電性高分子が取り囲むとともに、導電性高分子が連続して導電路を形成してなる棒状のコンタクトピンを有するものである。 【0014】 【発明の実施の形態】図1は、配線基板検査装置の例およびその使用法を示す斜視図である。図1に示す配線基板検査装置10は、支持板3の上に電極パッド2を形成し、この電極パッド2に接続して配線基板検査用コンタクトピン1を設けることで製造できる。このコンタクトピン1が本発明の製造方法によって製造される。そして、このコンタクトピン1を、検査対象である配線基板14、例えばプリント配線基板に押し付けて配線基板14の検査を行う。 【0015】本発明の配線基板検査用コンタクトピンの製造方法の例は、図2、3に示すように、電極パッド2を備えた支持板3の上に、有機高分子からなる微粒子4aの層(微粒子層4)を形成する工程と、前記微粒子4aの周りに導電性高分子のモノマーを含む電解液6を存在させ、電解液6中のモノマーを電解重合する工程とを含む。 【0016】前記の電極パッド2とは、検査用コンタクトピンの引き出し電極として用いるもので、その形状、材質は特に限定されず、検査対象であるプリント配線基板等の配線基板に応じた形状で、銅、金、チタン、インジウム等や各種合金等の導電性材料を用いて構成できる。 【0017】支持板3とは電極パッドを支持するもので、ガラス−エポキシ複合フィルム基板やポリイミド基板等やセラミック基板等の配線基板として従来公知の電気絶縁材料で構成でき、必要に応じて外部端子から電極パッドまでの配線を設けて使用される。 【0018】有機高分子からなる微粒子4aとは、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリ塩化ビニレン、ポリフッ化ビニリデン等の熱可塑性高分子の微粒子や、ポリウレタンやエポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリテトラフルオロエチレンやポリイミド等のエンジニアリングプラスチック等を主な成分とする有機高分子からなる微粒子であるが、得られるコンタクトピンの弾性率、およびパターン形成の容易さの観点から架橋した高分子化合物を主な成分とする微粒子が好ましい。 【0019】微粒子の形状並びに大きさは特に限定されず、球状のものをはじめとして必要に応じて種々の形状、大きさの粒子を使用することができるが、高密度プリント配線基板検査用のコンタクトピンとするには粒径は細かい方が好ましく、特に、安定した性能が得られるという観点からは形状や粒径のそろったものが好ましい。これらの有機高分子からなる微粒子を得る方法としてはポリマー微粒子を作成した後に分級したり、シード重合等の通常の単分散ポリ眞粒子の製造方法を用いることができる。 【0020】有機高分子からなる微粒子層4を形成する方法としては、基板上に有機高分子からなる微粒子を直接放散させたり、微粒子を含む溶液を調整後基板に対して噴霧乾燥したり、あるいは、その溶液をディップコーター、スピンコーター、バーコーター、ロールコーター等の通常の塗膜形成装置を用いる方法等が挙げられる。特に、溶液を用いる方法では微粒子間の接着を強める目的でバインダーを用いたり、感光性樹脂を混合して光化学反応の手法を使って一部を不溶化させることも可能である。また、有機高分子からなる微粒子層を形成する前にフォトリソグラフィー等の手法を用いて任意の開口部を形成しその部分のみに微粒子層を形成することも可能である。さらに、アクリル樹脂を形成しうる感光性のモノマー溶液等を用いて光化学反応を行い、微粒子状の高分子から構成される有機高分子層を形成することも可能である。 【0021】本発明において導電性高分子とは、高分子それ自体が導電性の高分子化合物であり、ドーパントを含むポリアセチレンやポリパラフェニレン等のπ電子共役系高分子が挙げられるが、製造の容易さや導電性状態の安定性の観点からポリピロール、ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェンおよびポリアニリンが好ましい。また、導電性高分子のモノマーとは電解重合によって導電性高分子となるものであれば特に限定されないが、ピロール、チオフェン、エチレンジオキシチオフェン、もしくはアニリンが好ましい。本発明において、これらの導電性高分子のモノマーにはピロール、チオフェン等に加えて、電解重合を妨げない限りその誘導体も含むことができる。すなわち、ピロールやチオフェン等ではその2位および5位で結合が形成されるので、3または4位がアルキル基等で置換された化合物は電解重合が可能であり、本発明の配線基板検査用コンタクトピンの製造方法に用いることができる。 【0022】導電性高分子のモノマーを電解重合する方法としては、通常の電解重合であれば特に制限されず、具体的には2枚の電極を導電性高分子のモノマーを含む電解液に接触させ、電圧を加えてモノマーを陽極酸化重合する方法等で行われる。本発明の製造方法では、有機高分子からなる微粒子の空隙部に導電性高分子が形成されるので、コンタクトピンの縦方向への成長と、電極パッドへの付着力向上の観点から、電解重合は少なくとも2以上の異なる電位で行われることが好ましく、特に、導電性高分子のモノマーの酸化電位の2倍以上の電位と、導電性高分子のモノマーの酸化電位の1〜1.5倍の電位で行われることが好ましい。 【0023】電解液としては、導電性高分子のモノマーの他に、過塩素酸リチウムやホウフッ化リチウム等の無機塩、あるいはパラトルエンスルホン酸テトラブチルアンモニウム等の有機塩を電解質塩として含むアセトニトリル溶液、ベンゾニトリル溶液等が使用できる。 【0024】本発明においては、コンタクトピンは有機高分子からなる微粒子の周りに導電性高分子のモノマーを存在させて該モノマーを重合することによって製造される。従って、コンタクトピンは、有機高分子からなる微粒子の空隙部に導電性高分子が形成されているものであり、大きな弾性変形が可能であり、また、導電率も大きいという特徴がある。 【0025】以下、図1〜4を参照しながら本発明を更に詳述する。コンタクトピンの好ましい製造方法を、図2乃至図3に基づき以下に説明する。 図2に示すように、電極パッド2を備えた支持板3の上に有機高分子からなる微粒子4aの層(微粒子層4)を予め形成する。次いで、図3に示すように、微粒子層4の周りに導電性高分子のモノマーを含む電解液6を供給する。これにより電解液6は微粒子層4を覆い、その一部は微粒子4aの周りの空隙部に浸透する。次いで、電極パッド2上の電解液6中のモノマーを電解重合すると、微粒子4aを取り囲むように導電性高分子5が電極パッド2上に形成される。次いで、不要な部分、即ち電極パッド2と電極パッド2との間に存在する微粒子4aとモノマーの未重合物とを除去する。その結果、図4に示すように、有機高分子の微粒子4aと導電性高分子5とからなる突起部が形成される。この突起部がコンタクトピン1とされる。コンタクトピン1においては、図4に示すように、導電性高分子5が連続しているので導電路が形成される。従って、コンタクトピン1は導電性である。また、導電性高分子5からなる連続層の中に微粒子4aが存在しているので、コンタクトピン1は柔軟性に富む。微粒子4aは架橋されていることが好ましい。 【0026】しかも、本発明による製造方法では、電極パッド2の形状に応じた柱状の(ピン状の細棒の)コンタクトピン1が形成できるので、高密度プリント配線基板に用いられる間隔100μm以下の電極パッドも作製可能である。従って、本発明の製造方法によるコンタクトピン1を用いれば、高密度プリント配線基板の電気的検査を確実に行うことができる。また、コンタクトピン1の導電性材料としてカーボンや金属粉末のような粒子状材料ではなく、分子それ自体が導電性の高分子を用いるので、コンタクトピン1の形成間隔は実質的に電極パッド2のパターン形成精度まで小さくすることが可能である。また、コンタクトピン1の高さは電解重合条件、主には電圧と重合時間で制御できる。 【0027】本発明の配線基板検査装置の例は、図1に示すように、配線12をされた電気絶縁性の支持板3の上に複数の導電性の電極パッド2が設けられ、この複数の電極パッド2のそれぞれの上に、配線基板14と接触させられる棒状のコンタクトピン1が電気的に接続されて設けられて配線基板14の電気的検査を行うための検査装置10であって、前記棒状のコンタクトピン1が、図4に示すように、有機高分子からなる微粒子4aを導電性高分子5が取り囲むとともに、導電性高分子5が連続して導電路を形成している検査装置10である。該検査装置10は、前記製造方法によって製造でき、コンタクトピン1は、例えば前記製造方法によって形成できる。前記微粒子4aは架橋されていることが好ましい。この配線基板検査装置を用いれば、高密度プリント配線基板の電気的検査を行うことが可能である。 【0028】配線基板の検査法の例は、図1に示すように配線基板検査装置10を配線基板14に押し付けてコンタクトピン1を配線基板14に形成された回路に接触させ、配線12、該配線12に接続された電極パッド2、該電極パッド2に接続されたコンタクトピン1を介して前記回路に検査用電気信号を与え、前記回路を通った電気信号を他のコンタクトピン1を介して出力信号として取り出し解析する方法である。 【0029】 【実施例】以下、本発明の詳細について実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適宜変更され得ることは明らかである。図2、3に示す製造方法によるコンタクトピン1を有する、図1、4に示す配線基板検査装置10を以下のようにして作製した。 実施例1ガラスエポキシ基板上に銅箔を張り付けて配線パターン12を形成し、直径50μmの電極パッド部を黒化処理した。この支持板3にシード重合で得られた粒径6μmの球状のジビニルベンゼン系架橋重合体(花王株式会社製、ルナパールLC600)を散布し、1kg/cm2で加圧して膜厚80μmの有機高分子からなる微粒子層4を形成した。次に、この基板を0.1mol/lのピロールと0.25mol/lのパラトルエンスルホン酸テトラエチルアンモニウムを含むアセトニトリル溶液からなる電解液6に浸漬し、ニッケル板を対極として10Vの電圧を印加した。2分後、電圧を3.6Vに下げ60分間反応を続けた。その結果、電極パッド2に接した有機高分子からなる微粒子層4の空隙部に導電性のポリピロールが形成された。この基板をメタノールに浸漬し、超音波洗浄機を用いて導電性ポリピロールが形成されていない部分の微粒子4aを除去し、ポリピロール(導電性高分子5)と有機ポリマーの微粒子4aとからなる直径50μm、高さ100μmの円柱状コンタクトピン1を有する配線基板検査装置10を製造した。得られたコンタクトピン1はその高さの25%までの弾性変形が可能であるため、異なる高さの配線パッドにも密着させることができた。また、電気抵抗は15Ωであるため、プリント配線基板のオープン・ショート検査のみならず動作試験も可能なものであった。 【0030】実施例2実施例1の電極パッド部を黒化処理した支持板3を用いて、その表面に80℃に加熱したアクリレート系感光性樹脂(東亞合成株式会社製、M5700)を滴下し、バーコーターを用いて100μmの樹脂層を形成した。この樹脂層に紫外光を5mW/cm2の照射強度で5秒間照射した。その後、ブチルアルコールに浸漬して未反応物、および反応副生成物を除いた。走査型電子顕微鏡観察したところ、この樹脂層は網目状に連結した平均粒径4μmの微粒子4aからなるものであった。この基板を実施例1の電解液6に浸漬し、実施例1と同様の方法で電解重合を行った。その結果、電極パッド2に接した有機高分子からなる微粒子層4の空隙部に導電性のポリピロールが形成された。この基板をn−ヘキサンに浸漬し、超音波洗浄機を用いて導電性ポリピロールが形成されていない部分の微粒子層4aを除去し、導電性高分子5と有機ポリマーの微粒子4aからなる直径50μm、高さ110μmの円柱状コンタクトピン1を有する配線基板検査装置10を製造した。得られたコンタクトピン1はその高さの15%までの弾性変形が可能であるため、異なる高さの配線パッドにも密着させることができた。また、電気抵抗は85Ωであるため、プリント配線基板のオープン・ショート検査のみならず動作試験も可能なものであった。 【0031】実施例3実施例1の電極パッド部を黒化処理した支持板3を用いて、実施例1の方法でジビニルベンゼン系架橋重合体からなる微粒子層4を形成した。次に、この基板を0.1mol/lのチオフェンと0.25mol/lのホウフッ化リチウムを含むベンゾニトリル溶液からなる電解液6に浸漬し、ニッケル板を対極として30Vの電圧を印加した。2分後、電圧を4.1Vに下げ60分間反応を続けた。その結果、電極パッド2に接した有機高分子からなる微粒子層4の空隙部に導電性のポリチオフェンが形成された。この基板をメタノールに浸漬し、超音波洗浄機を用いて導電性ポリチオフェンが形成されていない部分の微粒子4aを除去し、導電性高分子5と有機ポリマーの微粒子4aからなる直径50μm、高さ100μmの円柱状コンタクトピン1を有する配線基板検査装置10を製造した。得られたコンタクトピン1はその高さの20%までの弾性変形が可能であるため、異なる高さの配線パッドにも密着させることができた。また、電気抵抗は150Ωであるため、プリント配線基板のオープン・ショート検査のみならず動作試験も可能なものであった。 【0032】実施例4実施例1の電極パッド部を黒化処理した支持板3を用いて、実施例1の方法でジビニルベンゼン系架橋重合体からなる微粒子層4を形成した。次に、この基板を0.1mol/lのエチレンジオキシチオフェンと0.25mol/lのホウフッ化リチウムを含むベンゾニトリル溶液からなる電解液6に浸漬し、ニッケル板を対極として20Vの電圧を印加した。2分後、電圧を3.9Vに下げ60分間反応を続けた。その結果、電極パッド2に接した有機高分子からなる微粒子層4の空隙部に導電性のポリエチレンジオキシチオフェンが形成された。この基板をメタノールに浸漬し、超音波洗浄機を用いて導電性ポリエチレンジオキシチオフェンが形成されていない部分の微粒子4aを除去し、導電性高分子5と有機ポリマーの微粒子4aからなる直径50μm、高さ100μmの円柱状コンタクトピン1を得た。得られたコンタクトピン1はその高さの20%までの弾性変形が可能であるため、異なる高さの配線パッドにも密着させることができた。また、電気抵抗は75Ωであるため、プリント配線基板のオープン・ショート検査のみならず動作試験も可能なものであった。 【0033】実施例5実施例1の電極パッド部を黒化処理した支持板を用いて、実施例1の方法でジビニルベンゼン系架橋重合体からなる微粒子層4を形成した。次に、この基板を0.1mol/lのオクチルチオフェンと0.25mol/lのホウフッ化リチウムを含むベンゾニトリル溶液からなる電解液6に浸漬し、ニッケル板を対極として20Vの電圧を印加した。2分後、電圧を3.9Vに下げ60分間反応を続けた。その結果、電極パッド2に接した有機高分子からなる微粒子層4の空隙部に導電性のポリオクチルチオフェンが形成された。この基板をメタノールに浸漬し、超音波洗浄機を用いて導電性ポリオクチルチオフェンが形成されていない部分の微粒子4aを除去し、導電性高分子5と有機ポリマーの微粒子4aからなる直径50μm、高さ100μmの円柱状コンタクトピン1を得た。得られたコンタクトピン1はその高さの28%までの弾性変形が可能であるため、異なる高さの配線パッドにも密着させることができた。また、電気抵抗は200Ωであるため、プリント配線基板のオープン・ショート検査のみならず動作試験も可能なものであった。 【0034】実施例6実施例1の電極パッド部を黒化処理した支持板3を用いて、実施例1の方法でジビニルベンゼン系架橋重合体からなる微粒子層4を形成した。次に、この基板を0.1mol/lのアニリンと0.2mol/lの硫酸を含む水溶液からなる電解液6に浸漬し、白金板を対極として1.9Vの電圧を印加した。30秒後、電圧を0.3Vに下げ60分間反応を続けた。その結果、電極パッド2に接した有機高分子からなる微粒子層4の空隙部に導電性のポリアニリンが形成された。この基板をメタノールに浸漬し、超音波洗浄機を用いて導電性ポリアニリンが形成されていない部分の微粒子4aを除去し、導電性高分子5と有機ポリマーの微粒子4aからなる直径50μm、高さ90μmの円柱状コンタクトピン1を得た。得られたコンタクトピン1はその高さの10%までの弾性変形が可能であるため、異なる高さの配線パッドにも密着させることができた。また、電気抵抗は35Ωであるため、プリント配線基板のオープン・ショート検査のみならず動作試験も可能なものであった。 【0035】 【発明の効果】本発明によれば、微細な配線パッドにも対応可能な高導電性で柔軟性にも富んだコンタクトピンの製造方法が提供される。また、本発明の配線基板検査装置によれば、高密度プリント配線基板の電気的検査が可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004237 【氏名又は名称】日本電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年6月18日(1998.6.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100108578 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 詔男 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−9754(P2000−9754A) |
| 【公開日】 |
平成12年1月14日(2000.1.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−171818 |
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