| 【発明の名称】 |
容器のガス漏れを計測する方法及び装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】村尾 良男
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| 【要約】 |
【課題】被測定容器のガス漏れを短時間で正確に計測すること。
【解決手段】差圧計DPSに切換弁SVを介して複数の被測定容器WVを接続し、その切換弁SVを開閉することによって、被測定容器WVに対して圧縮ガスを供給して充填した後に圧縮ガスの供給を停止し被測定容器WV内の圧縮ガスを冷却する第1の工程と、冷却した被測定容器WV内の圧縮ガスの差圧を計測することにより、被測定容器WVのガス漏れを計測する第2の工程と、計測の終わった被測定容器WVの圧縮ガスを排気する第3の工程とを、前記複数の各被測定容器WVに対して、各工程が互いに重ならないようにして順次実施し、且つ互いに異なる工程を同時に実施する |
【特許請求の範囲】
【請求項1】基準容器内及び被測定容器内の圧縮ガスの差圧の時間変化を差圧計で計測することにより、被測定容器のガス漏れを計測する方法であって、前記差圧計に切換弁を介して複数の被測定容器を接続し、その切換弁を開閉することによって、被測定容器に対して圧縮ガスを供給して充填した後に圧縮ガスの供給を停止し、当該被測定容器内の圧縮ガスを冷却する第1の工程と、冷却した被測定容器内の圧縮ガスの差圧を計測することにより、被測定容器のガス漏れを計測する第2の工程と、計測の終わった被測定容器の圧縮ガスを排気する第3の工程とを、前記複数の各被測定容器に対して、各工程が互いに重ならないようにして順次実施し、且つ互いに異なる工程を同時に実施することを特徴とする容器のガス漏れを計測する方法。 【請求項2】前記第2の工程で計測を行う間に、次に計測を行う被測定容器に対して前記第1の工程を実施し、且つ、計測の終わった被測定容器に対して前記第3の工程を実施することを特徴とする請求項1記載の容器のガス漏れを計測する方法。 【請求項3】複数の被測定容器を接続するための配管接続部と、基準容器と、前記基準容器及び前記被測定容器に対して圧縮ガスを供給するための圧縮ガス源と、前記基準容器と前記被測定容器との間の差圧を計測するための差圧計と、前記各被測定容器と前記圧縮ガス源との間にそれぞれ設けられた第1の切換弁と、前記被測定容器と前記基準容器との間に設けられた第2の切換弁と、1つの被測定容器に圧縮ガスを供給すると共に他の1つの被測定容器を前記差圧計に接続するように前記第1の切換弁を制御し、且つ前記他の1つの被測定容器を前記基準容器に接続して測定前の圧力バランスをとるように前記第2の切換弁を制御する制御部と、を有することを特徴とする容器のガス漏れを計測する装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、容器(被測定容器)のガス漏れを差圧方式によって正確に計測するための方法及び装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来において、被測定容器のガス漏れを計測するために、ガス漏れの全くない容器(基準容器)を製作し、被測定容器及び基準容器に対して圧縮空気を供給して互いに同一の圧力となるように充填した後、圧縮空気の供給を停止し、その後のこれらの容器間における差圧を計測することが行われている。 【0003】差圧が計測されると、差圧と被測定容器の容積とから被測定容器のガス漏れ量を推定することができる(特開平7−174661号)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来の方法では、被測定容器及び基準容器に圧縮空気を充填した直後には、これら容器内の圧縮空気は、圧力の急激な上昇により温度が上昇して不安定な状態になっているため、その時点では正確な差圧の計測はできない。そのため、これら容器内の圧縮空気の温度が低下して熱平衡に近い状態になり、これら容器内の圧縮空気の圧力が安定するまで放置して、その後に差圧の計測を行わなければならなかった。 【0005】したがって、被測定容器及び基準容器に圧縮空気を充填してから差圧の計測を開始するまでに、これら容器内の圧縮空気の圧力が安定するまで待つという余分な時間が発生し、1つの被測定容器についてガス漏れの計測を完了するのに長い時間を要していた。 【0006】そのため、容器のガス漏れの検査を生産ライン中で行おうとした場合に、検査工程が生産ラインのタクトタイムに収まらないという問題があった。本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、被測定容器のガス漏れを短時間で正確に計測する方法及び装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る方法は、上述の課題を解決するために、基準容器内及び被測定容器内の圧縮ガスの差圧の時間変化を差圧計で計測することにより、被測定容器のガス漏れを計測する方法であって、前記差圧計に切換弁を介して複数の被測定容器を接続し、その切換弁を開閉することによって、被測定容器に対して圧縮ガスを供給して充填した後に圧縮ガスの供給を停止し、当該被測定容器内の圧縮ガスを冷却する第1の工程と、冷却した被測定容器内の圧縮ガスの差圧を計測することにより、被測定容器のガス漏れを計測する第2の工程と、計測の終わった被測定容器の圧縮ガスを排気する第3の工程とを、前記複数の各被測定容器に対して、各工程が互いに重ならないようにして順次実施し、且つ互いに異なる工程を同時に実施する請求項2の発明に係る方法は、前記第2の工程で計測を行う間に、次に計測を行う被測定容器に対して前記第1の工程を実施し、計測が終わった被測定容器に対して前記第3の工程を実施する請求項3の発明に係る装置は、複数の被測定容器を接続するための配管接続部と、基準容器と、前記基準容器及び前記被測定容器に対して圧縮ガスを供給するための圧縮ガス源と、前記基準容器と前記被測定容器との間の差圧を計測するための差圧計と、前記各被測定容器と前記圧縮ガス源との間にそれぞれ設けられた第1の切換弁と、前記被測定容器と前記基準容器との間に設けられた第2の切換弁と、1つの被測定容器に圧縮ガスを供給すると共に他の1つの被測定容器を前記差圧計に接続するように前記第1の切換弁を制御し、且つ前記他の1つの被測定容器を前記基準容器に接続して測定前のバランスをとるように前記第2の切換弁を制御する制御部と、を有して構成される。 【0008】複数の各被測定容器に対して、各工程が互いに重ならないようにして順次実施し、且つ互いに異なる工程を同時に実施するため、例えば、第2の工程で基準容器内及び被測定容器内の圧縮ガスの差圧の計測を行う間に、次に計測を行う被測定容器に対して第1の工程である圧縮ガスを供給して充填した後に圧縮ガスの供給を停止し、圧縮ガスの冷却を実施すると共に、既に計測が終わった被測定容器に対して第3の工程である圧縮ガスの排気を実施する。このようにすると、3種の異なる工程を並行して同時に行えるため、差圧の計測を効率的に短時間で正確に行うことが可能になる。 【0009】なお、圧縮ガスを冷却する方法としては、放置による自然冷却、外部からの強制冷却などが考えられる。また、外部からの強制冷却の方法としては、空気による空冷方式、水による水冷方式などが考えられる。必要とされる冷却の程度及び設備コストなどに応じて適宜選択することが可能である。 【0010】 【発明の実施の形態】図1は本発明に係る計測装置1の構成を示す回路図、図2は計測装置1によってガス漏れの計測を行う場合の各機器の動作タイミングを示す図、図3は各ステーションで行われる工程を示す図、図4は本発明に係る計測装置1を生産ラインに適用した場合の概略の構成を示す平面図である。 【0011】図1において、計測装置1は、圧縮空気源PS、ソレノイドバルブSV4,SV1A,SV2A,SV1B,SV2B,SV1C,SV2C、絞り弁SE1,SE2、基準容器MV、差圧計DPS、配管接続部11,21,31、及びコック5などから構成されている。 【0012】計測装置1は、3つのステーションA,B,Cにおいて、被測定容器WVに対してガス漏れの計測のためのそれぞれ異なる工程を同時に実施するように構成されている。各ステーションA,B,Cにおいて、被測定容器WVを接続するために、それぞれ上に述べた配管接続部11,21,31が各ステーションA,B,Cに配置されている。 【0013】圧縮空気源PSは、基準容器MV及び各被測定容器WVA,WVB,WVCに対して圧縮空気を供給するためのものである。ソレノイドバルブSV4は、被測定容器WVA〜Cを基準容器MVに接続して測定前の圧力バランスをとるためのものである。 【0014】ソレノイドバルブSV1A〜SV2Cは、被測定容器WVA〜Cへの圧縮空気の供給を制御すると共に、圧縮空気が供給され準備の完了した被測定容器WVA〜Cを前記差圧計DPSに接続するためのものである。例えば、ソレノイドバルブSV1AをオフしSV2Aをオンすると、ステーションAに装着された被測定容器WVAに圧縮空気源PSから圧縮空気が供給され、同時にソレノイドバルブSV1BをオンしソレノイドバルブSV2Bをオフすると、他のステーションBに装着された被測定容器WVBが差圧計DPSに接続される。 【0015】絞り弁SE1〜2は、基準容器MV及び被測定容器WVA〜Cから差圧計DPSへの圧縮空気の流量を制限することによって、差圧計DPSに急激な圧力変化を与えないようにするためのものである。 【0016】基準容器MVは、全ての被測定容器WVA〜Cに対して共通に用いられるものであり、ガス漏れが全くないものである。また、基準容器MVは常に差圧計DPSに接続されている。 【0017】差圧計DPSは、基準容器MVと被測定容器WVA〜Cとの間の微少な差圧を計測するためのものである。配管接続部11,21,31は、被測定容器WVA〜Cを計測装置1に着脱可能に接続するためのものである。配管接続部11,21,31として、例えば、カプラ、フランジ継手、又はフレア継手などが用いられる。 【0018】コック5は、圧縮空気源PSから基準容器MVへの圧縮空気の供給を制御するためのものである。通常は計測装置1の起動時に一度だけ圧縮空気を供給するが、被測定容器WVA〜Cのガス漏れが大きいときには基準容器MVの圧力が低下するのでコック5を開いて圧縮空気を補充する。 【0019】次に、計測装置1によるガス漏れ計測の方法について説明する。ガス漏れの計測は、各ステーションA,B,Cにおいて各々実施される。そこで、ステーションAを例にとって図2を参照しながら計測の方法を説明する。 【0020】なお、初期状態では、計測装置1のソレノイドバルブSV1A,SV2A及びSV4はオフになっている。基準容器MVに対しては、事前にコック5を開いて圧縮空気源PSから圧縮空気を供給して充填しておく。充填後はコック5を閉じておく。なお、通常、被測定容器WVAには圧縮空気が入っておらず、したがって被測定容器WVA内の圧力は零である。 【0021】まず、最初にステーションAで被測定容器WVAを配管接続部11を介して計測装置1に接続し、第1の工程を実施する。第1の工程では、ソレノイドバルブSV1Aはオフのままで、ソレノイドバルブSV2Aをオンにして、圧縮空気源PSから被測定容器WVAに圧縮空気を供給して充填し、その後、自然冷却させる。圧縮空気の充填には例えば1〜3秒程度、冷却には例えば10〜17秒程度を要す。 【0022】次に、第2の工程では、ソレノイドバルブSV1Aをオンにして被測定容器WVAを差圧計DPSに接続した後、ソレノイドバルブSV2Aをオフにして圧縮空気の供給を停止する。この際、ソレノイドバルブSV4はオフのままであるため、被測定容器WVAは基準容器MVとも接続され、これら容器内の圧力は同一となり、圧力バランスがとられる。その後、ソレノイドバルブSV4をオンにして被測定容器WVAと基準容器MVとを分離した後に計測を開始する。 【0023】計測は、差圧計DPSの両側に接続された基準容器MV内の圧縮空気と被測定容器WVA内の圧縮空気との差圧の時間変化を計測し、その差圧が規定範囲内であればガス漏れがないものと判断する。この差圧の時間変化の計測については、特開平6−194257号及び特開平7−174661号にその詳細が記載されている。なお計測には例えば10〜17秒程度の時間が使用できる。 【0024】測定精度を高めるためには、第1の工程の冷却時間をできるだけ長くとることであり、これは第2の工程で漏れがあれば時間とともに大きな差圧が発生することになるため、精度の良い漏れ計測ができることになる。 【0025】計測が終了した時点でソレノイドバルブSV4をオフにする。ソレノイドバルブSV4は、計測時以外はオフして差圧計DPSの両側を短絡しており、これによって差圧計DPSに過大な差圧がかかることを防止している。 【0026】次に、第3の工程では、ソレノイドバルブSV2Aはオフのままで、ソレノイドバルブSV1Aをオフにして被測定容器WVAを差圧計DPSから分離するとともに、被測定容器WVA内の圧縮空気を排出する。 【0027】最後に、配管接続部11から被測定容器WVAを外して、一連のガス漏れ計測のサイクルを終了する。なお、被測定容器WVAにガス漏れがあった場合は、警報を出して工程を停止させるか、又は漏れがあった被測定容器WVAを不良品として排出する。 【0028】計測装置1においては、図3に示すように、ステーションAで被測定容器WVAに対して第1の工程を行なっている間に、ステーションBでは被測定容器WVBに対して第2の工程を行い、ステーションCでは被測定容器WVCに対して第3の工程を行う。 【0029】次に、ステーションAでは被測定容器WVAに対して第2の工程を行なっている間に、ステーションBでは被測定容器WVBに対して第3の工程を行い、ステーションCでは被測定容器WVCに対して第1の工程を行う。 【0030】次に、ステーションAでは被測定容器WVAに対して第3の工程を行なっている間に、ステーションBでは被測定容器WVBに対して第1の工程を行い、ステーションCでは被測定容器WVCに対して第2の工程を行う。 【0031】上述のように、ステーションA,B,Cにおいて各工程が互いに重ならないようにして順次実施し、且つ互いに異なる工程をステーションA,B,Cで同時に実施するので、被測定容器WVA〜Cのガス漏れを短時間で正確に計測することができる。 【0032】また、上述のように、ステーションA,B,Cにおいて各工程を同時に開始し且つ同時に終了させるので、各工程のタクトタイムは同一となる。したがって、各工程のタクトタイムは、最も時間を要する工程のタクトタイムに合わせることとなる。第1の工程のタクトタイムが最も長く、それが例えば20秒であれば、全工程のタクトタイムが20秒となる。したがって他の工程、例えば第2の工程ではタクトタイムから圧力バランスをとる時間を除いた残りが計測可能な時間となり、その範囲内で計測時間を自由に設定できる。 【0033】なお、第3の工程において、被測定容器WVA内の圧縮空気を排出することなく、圧縮空気を充填したままで栓を締め、その状態で被測定容器WVAを保管し又は出荷してもよい。この場合には、圧縮空気に代えて、酸化防止効果のあるガス又は被測定容器WVAを使用する際に実際に用いられるガスなどを用いてガス漏れの測定を行うことができる。 【0034】次に、本発明に係る計測装置1を適用した生産ライン2について図4を参照して説明する。図4において、生産ライン2は、コンベアC/V、ステーションA,B,C、及び制御部Dから構成されている。 【0035】生産ライン2では、ワークWVがコンベアC/V上に載せられ、図の左から右に搬送される。搬送されてきたワークWVは、いずれかのステーションA〜Cの前方で停止し、図示しない移載装置によってコンベアC/Vの後方に位置するステーションA〜Cに移載される。ステーションA〜Cでは、ワークWVは、図示しない着脱可能な配管接続部11〜31で各々のステーションA〜Cと接続される。 【0036】制御部Dには、図1に示した計測装置1と同様の回路が組み込まれており、各ソレノイドバルブSV1A〜2Cの動作が制御される。各ステーションA〜Cでは、第1の工程、第2の工程、及び第3の工程を、各工程が互いに重ならないようにして順次実施し、且つ互いに異なる工程を同時に実施する。ワークWVは、全工程を終了したものから順に図示しない配管接続部11〜31が外され、図示しない移載装置によってステーションA〜CからコンベアC/Vに移載され、コンベアC/V上に載せられて図の右方向に搬送される。これらの動作を順次繰り返し、ワークWVのガス漏れを連続して計測する。 【0037】この生産ライン2を使用すると、ワーク(被測定容器)WVのガス漏れを短時間で正確に計測することができる。上述の実施形態においては、3種類の工程により容器のガス漏れを計測したが、本発明は、これに限られるものでなく、1つの工程を細分化したり、また複数の工程を複合化することも可能である。 【0038】上述の実施形態においては、各工程は2〜3個のソレノイドバルブで構成されているが、本発明は、これに限られるものでなく、各工程の制御のために1個又は3個以上のソレノイドバルブを用いてもよい。ソレノイドバルブの構造、ポート数などは、種々のものを採用することができる。また、ソレノイドバルブ以外の種々の弁で構成することも可能である。 その他、計測装置1の各部又は全体の構成は本発明の主旨に沿って適宜変更することができる。本発明は、自動車業界、バルブ業界、医療器具業界、電機業界、その他の種々の業界における種々の容器のガス漏れの計測に適用することができる。 【0039】 【発明の効果】本発明によると、被測定容器のガス漏れを短時間で正確に計測することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000204240 【氏名又は名称】太陽鉄工株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年8月7日(1998.8.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086933 【弁理士】 【氏名又は名称】久保 幸雄
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| 【公開番号】 |
特開2000−55772(P2000−55772A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月25日(2000.2.25) |
| 【出願番号】 |
特願平10−224080 |
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