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【発明の名称】 カード型面圧力分布検出機器のケース及び薄膜フィルム
【発明者】 【氏名】出口 哲志

【氏名】樹山 茂憲

【氏名】田森 照彦

【要約】 【課題】指紋等を識別するために使用可能な小型のカード型面圧力分布検出機器のケースを提供する。

【解決手段】カード型面圧力分布検出機器のフレーム2は、面圧力分布検出電極6を収容すると共に、コネクタ部3bを設けた薄板状の検出部3と、被検体挿入部4とを備えている。被検体挿入部4は、検出部3に固定される薄板状のフレーム23と、面圧力分布検出電極6と対向してフレーム23を厚み方向に貫通するように設けられ、かつ可撓性フィルム16により塞がれた窓部30と、フレーム2の可撓性フィルム16に対して面圧力分布検出電極6とは反対側に設けられ、窓部30を開閉する手動操作可能なシャッタ20とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検体を可撓性フィルムを介して面圧力分布検出電極に押し付けると、可撓性フィルムに設けた導電層との接触、非接触に応じて、被検体表面の圧力分布に対応する信号を面圧力分布検出電極が出力し、該出力信号はコネクター部を介して外部機器に出力されるカード型面圧力分布検出機器において、上記面圧力分布検出電極を収容すると共に、上記コネクタ部を設けた薄板状の検出部と、被検体挿入部とを備え、該被検体挿入部は、上記検出部に固定される薄板状のフレームと、上記面圧力分布検出電極と対向してフレームを厚み方向に貫通するように設けられ、かつ上記可撓性フィルムにより塞がれた窓部と、上記フレームの可撓性フィルムに対して面圧力分布検出電極とは反対側に設けられ、上記窓部を開閉する手動操作可能なシャッタとを備えることを特徴とするカード型面圧力分布検出機器のケース。
【請求項2】 上記被検体挿入部にガイド溝を備え、上記シャッタは、上記ガイド溝内を往復移動可能なつまみ部と、該つまみ部と連動して上記窓部を開閉するシャッタ本体とを備え、上記ガイド溝は、上記窓部から離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカード型面圧力分布検出機器のケース。
【請求項3】 薄板状のフレームと、該フレームを厚み方向に貫通するように設けられ、可撓性フィルムにより塞がれた窓部と、該窓部を開閉する手動操作可能なシャッタとを備えるカード型面圧力分布検出機器のケース。
【請求項4】 カード型面圧力検出機器に、該カード型面圧力分布検出機器内に収容された面圧力分布検出電極と微小間隔を隔てて対向するように取り付ける可撓性フィルムとして使用される薄膜フィルムであって、該薄膜フィルムよりも厚みが大きいベースフィルム上に粘着剤により貼り付けられると共に、該ベースフィルムと反対側に薄膜導電層が形成されており、上記カード型面圧力検出機器への取付時にはベースフィルムを除去し、かつ、上記粘着剤が除去したベースフィルム上に残留するようにしていることを特徴とする薄膜フィルム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物や部屋の扉の施錠装置や、コンピュータのセキュリティ・システム等における個人を識別するための指紋検出や、印影等の検出のために使用されるカード型面圧力分布検出機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、建築物や部屋の扉の施錠装置には、所定の情報を記憶させた磁気カードを読み取り装置に挿通することにより施錠や解錠を行うようにしたものがある。また、各種コンピュータのセキュリティ・システムには、使用を許可された者にパスワードを割り当て、そのパスワードを入力しなければ、システムの起動やプログラムへのアクセスをできないようにしたものがある。さらに、人間の指の指紋は個人で異なり、同一のものは存在しないことを利用し、光学的に読み取った指紋パターンにより個人を識別する施錠装置やセキュリティ・システムも提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記磁気カードの場合、不正に磁気カードを入手した者が使用しても施錠や解錠が可能である。同様に、上記各種コンピュータにおけるパスワードを利用したセキュリティ・システムの場合、不正にパスワードを知った者が、そのパスワードを入力してもシステムの起動等が可能である。一方、上記光学的に指紋パターンを読み取る場合、レーザ光源、プリズム等のの高価な機器が必要である。また、レーザ光源等は比較的大型であるため、携帯することができない。さらに、光学的方法では、指紋パターンの検出精度が充分でない。
【0004】本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたものであり、指紋や印鑑の跡(印影)を高精度で識別するために使用可能な小型のカード型面圧力分布検出機器のケースを提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は、被検体を可撓性フィルムを介して面圧力分布検出電極に押し付けると、可撓性フィルムに設けた導電層との接触、非接触に応じて、被検体表面の圧力分布に対応する信号を面圧力分布検出電極が出力し、該出力信号はコネクター部を介して外部機器に出力されるカード型面圧力分布検出機器において、上記面圧力分布検出電極を収容すると共に、上記コネクタ部を設けた薄板状の検出部と、被検体挿入部とを備え、該被検体挿入部は、上記検出部に固定される薄板状のフレームと、上記面圧力分布検出電極と対向してフレームを厚み方向に貫通するように設けられ、かつ上記可撓性フィルムにより塞がれた窓部と、上記フレームの可撓性フィルムに対して面圧力分布検出電極とは反対側に設けられ、上記窓部を開閉する手動操作可能なシャッタとを備えることを特徴とするカード型面圧力分布検出機器のケースを提供するものである。
【0006】上記被検体としては、例えば、人間の指や印鑑等がある。
【0007】上記構成とした本発明では、面圧力分布検出電極により圧力分布を検出するため、被検体表面の圧力分布を確実に検出することができる。また、このカード型面圧力分布検出機器は、薄板状の検出部と被検体挿入部とからなるため小型であり、容易に携帯することができる。さらに、面圧力分布検出電極により圧力分布を検出するため、光学的方法の場合のような大型で高価な機器は不要であり、簡易かつ安価である。さらにまた、外部機器は、面圧力分布検出電極からの出力信号の処理手段等を備え、かつ上記コネクタ部を接続可能であれば、その種類は特に限定されない。よって、本発明は、施錠装置、コンピュータ等の各種の装置に汎用することができる。また、窓部を開閉する手動操作可能なシャッタを設けたため、非使用時や携帯時の可撓性フィルムの損傷を防止することができる。
【0008】上記被検体挿入部にガイド溝を備え、上記シャッタは、上記ガイド溝内を往復移動可能なつまみ部と、該つまみ部と連動して上記窓部を開閉するシャッタ本体とを備え、上記ガイド溝は、上記窓部から離れた位置に設けられていることが好ましい。
【0009】かかる構成とした場合、つまみ部が窓部から離れた位置に設けられているため、つまみ部を操作してシャッタを開閉する際に、操作者の指が可撓性フィルムに誤って接触するのを防止することができる。
【0010】また、本発明は、薄板状のフレームと、該フレームを厚み方向に貫通するように設けられ、可撓性フィルムにより塞がれた窓部と、該窓部を開閉する手動操作可能なシャッタとを備える面圧力分布検出機器のケースを提供するものである。
【0011】このカード型面圧力分布検出機器のケースでは、面圧力分布検出電極を外部機器に設けておき、窓部が面圧力分布検出電極と対向するように外部機器上に上記薄板状のフレームを配置し、シャッタを開放して被検体表面の圧力分布の検出を行う。
【0012】さらに、本発明は、カード型面圧力検出機器に、該カード型面圧力分布検出機器内に収容された面圧力分布検出電極と微小間隔を隔てて対向するように取り付ける可撓性フィルムとして使用される薄膜フィルムであって、該薄膜フィルムよりも厚みが大きいベースフィルム上に粘着剤により貼り付けられると共に、該ベースフィルムと反対側に薄膜導電層が形成されており、上記カード型面圧力検出機器への取付時にはベースフィルムを除去し、かつ、上記粘着剤が除去したベースフィルム上に残留するようにしていることを特徴とする薄膜フィルムを提供するものである。
【0013】この薄膜フィルムはカード型面圧力検出機器に取り付けられる前は、ベースフィルムに貼り付けられているため、薄膜導電層を形成するためのスパッタリング加工時に放電を安定させることができ、その結果、良好な薄膜導電層を形成することができる。また、ベースフィルムに貼り付けるための粘着剤は薄膜フィルムには残留しないため、カード型面圧力検出器に取り付け後に被検体を押圧したときに、被検体が薄膜フィルムに付着してしまう不都合を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。
(第1実施形態)図1から図5は、本発明のカード型面圧力分布検出機器の第1実施形態に係る指紋検出カード1を示している。この指紋検出カード1のケース2は、金属製であって薄板状の外観を有する中空の検出部3と、被検体である人間の指を挿入するための被検体挿入部4とを備えている。
【0015】図2に示すように、上記検出部3内には、マトリクス型の面圧力分布検出電極6が収容されている。この面圧力分布検出電極6と対向するように、検出部3の図において上方側の面に開口部3aが設けられている。面圧力分布検出電極6は、図4に概略的に示すように、マトリクス状に配置されている。個々の面圧力分布検出電極6は検出部3内に収容された選択回路10に接続されている。
【0016】検出部3の図において左側の端部には、複数の端子12,12…を備えるコネクタ部3bが形成されている。このコネクタ部3bの端子12,12…は、上記検出部3内の選択回路10等に接続されている。また、このコネクタ部3bは、面圧力分布検出電極6の駆動制御回路と、面圧力分布検出電極6の出力信号の処理回路等とを備える施錠装置、コンピュータ等の外部機器のコネクタ13(図2にのみ図示する。)に挿入される。
【0017】被検体挿入部4は、検出部3の図において上方側の面に固定されている。図2及び図3に示すように、被検体挿入部4は、下側シート部材15、可撓性フィルム16、中央シート部材17、剛性シート部材18、スペーサ部材19、シャッタ20及び上側シート部材21を備えている。下側シート部材15、中央シート部材17、剛性シート部材18、スペーサ部材19及び上側シート部材21は積層して一体に固着されており、上記可撓性フィルム16及びシャッタ21を収容するための薄板状のフレーム23を構成している。本実施形態では、このフレーム23の厚さt1は1〜5mm程度である。
【0018】下側シート部材15は、樹脂製の矩形板からなり、四角形の開口部15aが設けられている。下側シート部材15の図において上方側の面には、開口部15aを塞ぐように、可撓性フィルム16が取り付けられている。この可撓性フィルム16は、PVC等からなる可撓性を有する薄い樹脂フィルム16aの一方の面に、金等からなる薄膜導電層16bをスパッタリング加工で形成した薄膜フィルムからなる。可撓性フィルム16は、薄膜導電層16bが下面となるように下側シート部材15に固定されている。
【0019】ケース23に固定される前の可撓性フィルム16は、図5に示すように、この可撓性フィルム16よりも厚みが大きいベースフィルム9に粘着剤9aにより貼り付けられている。そして、ケース23に固定する際には、可撓性フィルム16からベースフィルム9を剥離して使用する。この際、上記粘着剤9aはすべてベースフィルム9上に残留し、可撓性フィルム16側には粘着剤9aは残留しない。
【0020】可撓性フィルム16が上記のような構成であれば、薄膜導電層16bを形成するためのスパッタリング加工をベースフィルム9に貼り付けた状態で実行することができ、安定した放電により良好な薄膜導電層16bを形成することができる。また、可撓性フィルム16上に粘着剤が残留していると、指が可撓性フィルム16に付着してしまうという不都合を生じるが、上記のように粘着剤9aはすべてベースフィルム9上に残留するため、かかる不都合を防止することができる。
【0021】なお、可撓性フィルム16は、指紋の凹凸に沿って正確に変形できるような厚さであることが好ましい。具体的には、8μm以下、特に、5μm以下の厚さであることが好ましい。
【0022】中央シート部材17は、上記下側シート部材15と同様の寸法の樹脂製の矩形板からなり、上記下側シート部材15の開口部15aよりも小さい四角形の開口部17aが設けられている。中央シート部材17は、粘着剤層25により下側シート部材15に固定されており、開口部17aが上記下側シート部材15の開口部15aと対向している。
【0023】剛性シート部材18は、上記下側シート部材15及び中央シート部材17よりも大きいステンレス製の矩形板からなり、上記下側シート部材15の開口部15aと同様の大きさの四角形の開口部18aが設けられている。また、剛性シート部材18の周縁には、開口部18aを囲むように環状突起部18bが形成されている。剛性シート部材18は、粘着剤層25により中央シート部材17に固定されており、開口部18aが上記開口部15a,17aと対向している。
【0024】スペーサ部材19は、樹脂製の矩形板からなり、その寸法は、上記剛性シート部材18の環状突起部18bに囲まれた四角形部分に嵌まり込むように設定されている。また、スペーサ部材19には、上記下側シート部材15、中央シート部材17及び剛性シート部材18の開口部15a,17a,18aよりも大きい四角形の開口部19aが設けられている。スペーサ部材19は、上記剛性シート部材18の環状突起部18bに囲まれた部分に粘着剤層25により固定されており、開口部19aは剛性シート部18の開口部18aと対向している。
【0025】シャッタ20は、樹脂製であって、矩形板状のシャッタ本体20aと、シャッタ本体20aの図において上方側の面に突設された円柱状のつまみ部20bとを備えている。シャッタ20は、上記スペーサ部材19の開口部19aに収容され、図において下方側の面が剛性シート部材18により支持されている。シャッタ本体20aの幅W1は、上記スペーサ部材19の開口部19aの幅W1’よりもわずかに小さく設定されている。一方、シャッタ本体20aの長さL1は、シャッタ本体20aの可動範囲分だけスペーサ部材19の開口部19aの長さL1’よりも短く設定されている。よって、シャッタ本体20aは、その側部20c,20dがスペーサ部材19の開口部19aの長手方向の側壁19b,19cにより案内され、図において矢印A1,A2で示す方向に移動可能である。
【0026】上側シート部材21は、上記スペーサ部材19と同様の寸法の樹脂製の矩形板からなり、粘着剤層25により上記スペーサ部材19の図において上方側の面に固定されている。上側シート部材21には、上記下側シート部材15、中央シート部材17、剛性シート部材18、スペーサ部材19の開口部15a,17a,18a,19aと対向するように、剛性シート部材18の開口部18aとほぼ同様の寸法の開口部21aが設けられている。また、上側シート部材21には、開口部21aと所定間隔を隔てて、厚み方向に貫通するガイド溝21bが上記開口部21aの長手方向と平行に設けられている。このガイド溝21bを介して、シャッタ20のつまみ部20bがフレーム23の外部に突出している。
【0027】上記構成の被検体挿入部4は、下側シート部材15、可撓性フィルム16及び中央シート部材17が開口部3aから検出部3内に挿入され、剛性シート部材18が検出部3の図において上方側の面に載置されている。剛性シート部材18の環状突起部18bよりも外側の部分がねじ28により検出部3に固定されている。また、上記検出部3に位置する可撓性フィルム16と面圧力分布検出電極6との間には微小隙間が形成されている。
【0028】上記下側シート部材15、中央シート部材17、剛性シート部材18、スペーサ部材19及び上側シート部材21の開口部15a,17a,18a,19a,21aは、被検体挿入部4のフレーム23を板厚方向に貫通する窓部30を構成している。この窓部30は、上記したように下側シート部材15の開口部15aに取り付けられた可撓性フィルム16により塞がれており、後述するシャッタ21の開放時には、この窓部30を介して可撓性フィルム16の図において上面に指を乗せることができるようになっている。
【0029】上記構成の指紋検出カード1は、検出部3のコネクタ部3bを外部機器のコネクタ13と接続し、端子12,12…をコネクタ13が備える端子(図示せず)と接続させる。
【0030】携帯時や指紋検出を行わない時には、上記シャッタ20のつまみ部20bをガイド溝21bの図において右側の端部21cに位置させる。この状態では、被検体挿入部4の窓部30は、シャッタ本体20aにより閉鎖され、可撓性フィルム16はシャッタ本体20aにより被覆されることにより保護されている。
【0031】指紋検出を行う時には、つまみ部20bを指の先端で押して、あるいは指でつまんで、矢印A1で示すように、ガイド溝21bの図において左側の端部21dに向けて移動させる。つまみ部20bがガイド溝21bの左側の端部21dに到達すると、図2に示すように、シャッタ本体20aは、スペーサ部材19の開口部19aの上側シート部材21と剛性シート部材18により上下両側を挟まれた部分に移動し、窓部30から離れる。このようにして窓部30が開放されると、可撓性フィルム16が窓部30を介して外部に露出する。
【0032】上記窓部30を塞いでいる可撓性フィルム16は非常に薄いものであるため、シャッタ20の開放時に指が接触すると損傷するおそれがある。しかし、本実施形態では、シャッタ本体20aを直接操作してシャッタ20を開放するのではなく、操作用のつまみ部20bを設けている。また、このつまみ部20bを案内するカイド溝21bは、窓部30からシャッタ20の移動方向に対して直交する方向に離れた位置に設けられているため、上記シャッタ21の開放時につまみ部20bを操作する指が誤って可撓性フィルム16に接触するのを防止することができる。
【0033】図6に示すように、可撓性フィルム16上に指の先端を乗せて図において下側に押し付けると、指の指紋の凸状部に対応する部位では、可撓性フィルム16が下側にたわみ、面圧力分布検出電極6と接触する。
【0034】図示しない外部機器から選択回路10に選択信号が入力され、選択回路10は、この選択信号に基づいて、マトリックス状に配置された面圧力分布検出電極6を走査する。上記のように指紋の凸状部に対応して可撓性フィルム16が接触する面圧力分布検出電極6では走査時に電流が流れる。よって、この電流の有無から、どの面圧力分布検出電極6が指紋の凸状部に対応するのか判別し、指紋の形状を検出することができる。
【0035】上記面圧力分布検出電極6の出力信号は、選択回路10からコネクタ部3bの端子12を介して外部機器に送信される。外部機器では予め記憶したおいた指紋パターンと面圧力分布検出電極6により検出した指紋パターンを比較し、個人識別を行う。このように面圧力分布検出電極6で検出した指紋により個人識別を行えば、確実に個人識別を行うことができる。
【0036】使用後は、図において矢印A2で示すように、つまみ部20bをガイド溝21bの図において左側の端部21dから右側の端部21cに向けて移動させる。つまみ部20bが右側の端部21cまで戻ると、窓部30はシャッタ本体20aにより閉鎖され、可撓性フィルム16はシャッタ本体20aにより保護される。上記のようにガイド溝21bを窓部30から離れた位置に設けているため、シャッタ本体20aの閉鎖時にもつまみ部20bを操作する指が可撓性フィルム16に接触するのを防止することができる。
【0037】上記のように本実施形態の指紋検出カードでは、薄板状の検出部3のケース上に、シート部材を積層して構成した被検体挿入部4を固定してなり、カード状を呈するものであるため、小型かつ軽量であり、携帯することもできる。また、上記光学素子による指紋検出のような高価な機器も不要であるため、安価である。
【0038】(第2実施形態)図6は、本発明のカード型面圧力分布検出機器の第2実施形態に係る指紋検出カードを示している。この指紋検出カードでは、被検体挿入部4は、下側シート部材15、中央シート部材17、スペーサ部材19、シャッタ20及び上側シート部材21を備えているが、第1実施形態のような剛性シート部材18(図3参照)を備えていない。剛性シート部材をなくした場合、多少強度が低下するが、部品点数の減少により構造の簡易化と低コスト化を図ることができる。第2実施形態のその他の構成及び作用は、上記した第1実施形態と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0039】なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。まず、上記窓部の形状は四角形に限定されず、円形、楕円形、その他の指を挿入しやすい形状であればよい。また、ガイド溝は窓部と離れて設けてあればよく、例えば、図8に示すように、窓部30とガイド溝20bをシャッタ20の移動方向に直列に配置してもよい。さらに、上記検出部をなくし、被検体挿入部のみでも使用することができる。この場合、マトリクス型の面圧力分布検出電極、シフトレスジスタ、増幅回路等を外部機器に設けておく。そして、上記指挿入部のみからなるカード型指紋検出装置を、窓部が面圧力分布検出電極と対向するように外部機器上に配置し、シャッタを開放すれば、指紋パターンの検出を行うことができる。さらにまた、本発明は、指紋検出カードに限定されず、印影検出用の面圧力分布検出機器にも適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明では、面圧力分布検出電極により確実に指紋パターンを検出することができる。また、薄板状の検出部と指挿入部とからなり、大型で高価な機器は不要であるため、携帯が可能である程度に小型かつ軽量であると共に、安価である。さらに、面圧力分布検出電極からの出力信号の処理手段等を備え、コネクタ部を接続可能なものであれば、施錠装置、コンピュータ等の各種の装置に汎用することができる。さらにまた、窓部を開閉するための手動操作可能なシャッタを設けたため、非使用時や携帯時の可撓性フィルムの損傷を防止することができる。
【0041】上記窓部を開閉するシャッタがシャッタ本体とつまみ部とからなり、かつ、つまみ部を窓部から離して設けた場合には、つまみ部を操作してシャッタを開閉する際に、操作者の指が可撓性フィルムに誤って接触し、可撓性フィルムが損傷するのを防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000001339
【氏名又は名称】グンゼ株式会社
【識別番号】592044813
【氏名又は名称】株式会社エニックス
【出願日】 平成10年7月1日(1998.7.1)
【代理人】 【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外3名)
【公開番号】 特開2000−19036(P2000−19036A)
【公開日】 平成12年1月21日(2000.1.21)
【出願番号】 特願平10−186194