| 【発明の名称】 |
ダブルモノクロメータおよびそれを用いた分光光度計 |
| 【発明者】 |
【氏名】勝沼 淳
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| 【要約】 |
【課題】射出光の波長幅の制御が容易で、かつ、波長走査精度の高いダブルモノクロメータを提供する。
【解決手段】第1モノクロメータ103の入口スリット1および第2モノクロメータ104の出口スリット14は、それぞれのスリット幅の中心線が一直線になるように並べて配置され、入口スリット1を構成する一対の刃は、出口スリット14を構成する一対の刃と連結され、第1連結スリット401を構成する。第1中間スリット6および第2中間スリット9は、それぞれのスリット幅の中心線が一直線になるように並べて配置され、第1中間スリット6を構成する一対の刃は、第2中間スリット9を構成する一対の刃と連結され、第2連結スリット402を構成する。第1分散部4と第2分散部11は、中心軸が一直線になるように連結されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】第1モノクロメータ光学系と、第2モノクロメータ光学系と、前記第1モノクロメータ光学系から出射された光を第2モノクロメータ光学系に入射させるリレー光学系とを有し、前記第1モノクロメータ光学系は、入口スリットと、該入口スリットから入射した光を分散させるための第1分散部と、該第1分散部で分散した光を通過させて出射する第1中間スリットとを備え、前記第2モノクロメータ光学系は、第2中間スリットと、該第2中間スリットから入射した光を分散させるための第2分散部と、該第2分散部で分散した光を通過させて出射する出口スリットとを備え、前記入口スリットおよび出口スリットは、それぞれのスリット幅の中心線が一直線になるように並べて配置され、前記入口スリットを構成する一対の刃は、前記出口スリットを構成する一対の刃と連結されており、前記第1中間スリットおよび第2中間スリットは、それぞれのスリット幅の中心線が一直線になるように並べて配置され、前記第1中間スリットを構成する一対の刃は、前記第2中間スリットを構成する一対の刃と連結されており、前記第1分散部と第2分散部は、中心軸が一直線になるように連結されていることを特徴とするダブルモノクロメータ。 【請求項2】請求項1に記載のダブルモノクロメータにおいて、前記リレー光学系は、前記第1中間スリットの像を前記第2中間スリット上に等倍で投影するオフナー型投影光学系であることを特徴とするダブルモノクロメータ。 【請求項3】請求項1に記載のダブルモノクロメータにおいて、前記連結された前記入口スリットおよび出口スリットの前記一対の刃を開閉するための駆動源を有することを特徴とするダブルモノクロメータ。 【請求項4】光源部と、試料を保持するための試料保持部と、光源部からの光を分光するためのモノクロメータ部と、分光された光の強度を検出する検出部とを有する分光光度計であって、前記モノクロメータ部は、第1モノクロメータ光学系と、第2モノクロメータ光学系と、前記第1モノクロメータ光学系から出射された光を第2モノクロメータ光学系に入射させるリレー光学系とを有し、前記第1モノクロメータ光学系は、入口スリットと、該入口スリットから入射した光を分散させるための第1分散部と、該第1分散部で分散した光を通過させて出射する第1中間スリットとを備え、前記第2モノクロメータ光学系は、第2中間スリットと、該第2中間スリットから入射した光を分散させるための第2分散部と、該第2分散部で分散した光を通過させて出射する出口スリットとを備え、前記入口スリットおよび出口スリットは、それぞれのスリット幅の中心線が一直線になるように並べて配置され、前記入口スリットを構成する一対の刃は、前記出口スリットを構成する一対の刃と連結されており、前記第1中間スリットおよび第2中間スリットは、それぞれのスリット幅の中心線が一直線になるように並べて配置され、前記第1中間スリットを構成する一対の刃は、前記第2中間スリットを構成する一対の刃と連結されており、前記第1分散部と第2分散部は、中心軸が一直線になるように連結されていることを特徴とする分光光度計。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光を所望の波長の単色光にするモノクロメータおよびモノクロメータを用いる分光測定装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】モノクロメータを用いる分光測定装置において、特に、迷光を減少させる必要がある場合はダブルモノクロメータがよく用いられる。ダブルモノクロメータは、一般的には、図7に示したように、単純に2つの同一設計のモノクロメータ701、702を中間スリット703を挟んで連結させ、第1モノクロメータ701の出口スリットと第2モノクロメータ702の入り口スリットを共通の中間スリット703とした構成のものである。したがって、第1モノクロメータ701から出射される光は、さらに第2モノクロメータ702に入射し、さらに分散され、所望の単色光のみが出口スリット715から射出される。これにより、第1モノクロメータ701から出射される単色光に含まれる迷光の大半を、第2モノクロメータ702によって分散させて取り除くことができる。なお、図7の構成では、第1、第2モノクロメータ701、702の内部の光学系は、いずれも平面ミラー705、710、コリメータミラー706、711、グレーティング707、712、フォーカシングミラー708、713、平面ミラー709、714を順に配置したツェルニー−ターナー型モノクロメータの構成である。 【0003】また、図8に示すようなダブルモノクロメータ(ジョバン・イボン社製U−1000)も知られている。これは、第1モノクロメータ801、リレー光学系803、第2モノクロメータ802からなり、リレー光学系803は凹面鏡により、第1モノクロメータ801の出口スリット804の像を第2モノクロメータの入口スリット805に結像させる。また、図8の構成では、第1モノクロメータ801のグレーティングと第2モノクロメータ802のグレーティングとを同一シャフトに載せている。入口スリット806、出口スリット807を含めた4つのスリットの操作はそれぞれ独立である。 【0004】なお、ダブルモノクロメータには、加分散型と零分散型があり、加分散型は2台のモノクロメータの波長分散が加算的になるように構成されているに対し、零分散型においては波長分散が打ち消し合うように構成されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来の図7、図8のダブルモノクロメータには、以下のような問題がある。ダブルモノクロメータは、第1モノクロメータと第2モノクロメータで同一波長を通過させなければならないため、第1および第2モノクロメータの波長設定を正確に同期させる必要がある。しかし、図7の構成では、2台のモノクロメータ701、702の波長を同期させるためには、分散素子であるグレーティング707、712の角度を正確に同じ角度に設定する必要があるが、図7の構成ではグレーティング707、712が離れて設置されているため、これらの角度を同期させて回転させる特別な波長同期機構を設ける必要がある。そのような機構は構造が複雑となりコストの増大要因や動作の不安定要因になる。 【0006】また、図8の構成においては、2系統のモノクロメータ801、802の2枚のグレーティングが同一シャフトに載せられているため、モノクロメータ801、802の波長同期性は自動的に正確に保たれるものの、4つのスリット804、805、806、807を独立に制御しなければならず操作が煩雑になる。また、リレー光学系803が例えば平面鏡を除くと凹面鏡1枚程度で構成されるといった単純なものであるため、その性能的制約から分光器システムの入射NAをあまり大きくとれなかった。さらに、リレー光学系803に光学収差上の限界があり、波長分解能などの制約要因となっていた。 【0007】本発明は、射出光の波長幅の制御が容易で、かつ、波長走査精度の高いダブルモノクロメータを提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明によれば、以下のようなダブルモノクロメータが提供される。 【0009】すなわち、第1モノクロメータ光学系と、第2モノクロメータ光学系と、前記第1モノクロメータ光学系から出射された光を第2モノクロメータ光学系に入射させるリレー光学系とを有し、前記第1モノクロメータ光学系は、入口スリットと、該入口スリットから入射した光を分散させるための第1分散部と、該第1分散部で分散した光を通過させて出射する第1中間スリットとを備え、前記第2モノクロメータ光学系は、第2中間スリットと、該第2中間スリットから入射した光を分散させるための第2分散部と、該第2分散部で分散した光を通過させて出射する出口スリットとを備え、前記入口スリットおよび出口スリットは、それぞれのスリット幅の中心線が一直線になるように並べて配置され、前記入口スリットを構成する一対の刃は、前記出口スリットを構成する一対の刃と連結れており、前記第1中間スリットおよび第2中間スリットは、それぞれのスリット幅の中心線が一直線になるように並べて配置され、前記第1中間スリットを構成する一対の刃は、前記第2中間スリットを構成する一対の刃と連結されており、前記第1分散部と第2分散部は、中心軸が一直線になるように連結されていることを特徴とするダブルモノクロメータである。 【0010】上述のリレー光学系は、前記第1中間スリットの像を前記第2中間スリット上に等倍で投影するオフナー型投影光学系にすることができる。 【0011】上述の第1連結スリットは、前記連結された前記一対の刃を開閉するための駆動源を有する構成にすることができる。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。 【0013】まず、本発明の第1の実施の形態のダブルモノクロメータについて、図1(a),(b)、図4等を用いて説明する。 【0014】第1の実施の形態のダブルモノクロメータは、図1(a)、(b)のようにモノクロメータ光学系101と、リレー光学系102と、コントロールユニット130とを有している。モノクロメータ光学系101は、ミラー3、5、10、12と連結スリット401、402と分散素子501と連結ミラー110とを含む。リレー光学系102は、凹球面ミラー7、凸球面ミラー8からなる。 【0015】連結スリット401は、スリット1の刃403、404とスリット14の刃405、406とを図4(a)のように連結部411、412で連結した構成である。連結スリット401のスリット1とスリット14との間隔は、予め定めた長さ2tに設定されている。また、連結部411、412には、不図示の駆動源が接続されており、駆動源が連結部411、412を図4(a)の矢印方向に開閉することによりスリット幅(刃の間隔)を調節する。このように、連結スリット401では並べられた2つのスリット1とスリット14の刃が連結されて開閉されるので、スリット幅方向の中心線415は常に一直線に保たれる。なお、スリット1、14の刃403〜406は、いずれも片刃であり、平らな面が光の入射側を向くように配置されている。スリット1は入射スリット、スリット14は出射スリットの働きをする。スリット1,14のスリット高さは、可変としてもよく、その場合2つのスリット1,14のスリット高さが同一高さになるようにする。 【0016】連結スリット402も、連結スリット401と同様の構成であり、図4(b)のようにスリット6の刃407、408とスリット9の刃409、410とを連結部413、414で連結した構成である。不図示の駆動源により、図4(b)の矢印方向に連結具413、414を開閉しスリット幅を調節する。スリット幅方向の中心線416は常に一直線に保たれる。連結スリット402のスリット6とスリット9との間隔も予め定めた長さ2tに設定されている。スリット6、9は、いずれも中間スリットの働きをする。また、これら中間スリット6、9のスリット高さは、スリット1、14のスリット高さよりも小さくならない値に設定する。 【0017】分散素子501は、図5のように刻線方向に長い1枚の平面回折格子511を有し、両端の回折格子部分をそれぞれ分散部4、分散部11として用いる。分散部4と分散部11との間隔は、上記連結スリット401のスリット1、14の間隔と同じ2tである。この平面回折格子511には回転駆動部512が取り付けられている。回転駆動部512は、平面回折格子511の回折格子面の中心軸Aを中心に平面回折格子511を回転させ、波長の選択を行う。本実施の形態では、平面回折格子511の溝本数は1200本/mm、分散部4、11の大きさは60mm角である。 【0018】連結ミラー110は、長方形の平面ミラーであり、両端部分を、光束の向きを変えるための折り曲げミラー2、折り曲げミラー13として用いる。ミラー2とミラー13との間隔は、上述の2tである。 【0019】ミラー3、10は、コリメータミラーであり、ミラー5、12は、フォーカシングミラーである。本実施の形態では、ミラー3、5、10、12として、いずれも焦点距離300mmの同形状の軸外しパラボラミラーを用いる。 【0020】連結スリット401、402、分散素子501、連結ミラー110、ミラー3、5、10、12は、図1(a),(b)および図2のように配置される。すなわち、光軸120上に、連結スリット401の下側のスリット1、連結ミラー110の下側のミラー2、ミラー3、分散素子501の下側の分散部4、ミラー5、連結スリット402の下側のスリット6が配置される。また、光軸120と平行な光軸121上に、連結スリット401の上側のスリット14、連結ミラー110の上側のミラー13、ミラー12、分散素子501の上側の分散部11、ミラー10、連結スリット402の上側のスリット9が配置される。 【0021】光軸120上に位置するスリット1、ミラー2、ミラー3、分散部4、ミラー5、スリット6は、第1モノクロメータ103を構成する。一方、光軸121上に位置するスリット9、ミラー10、分散部11、ミラー12、ミラー13、スリット14は、第2モノクロメータ104を構成する。第1モノクロメータ103、第2モノクロメータ104は、いずれも分散部4、11に平面回折格子を用いたツェルニー−ターナー型モノクロメータである。 【0022】なお、光軸120と光軸121との間隔は、上述した2tである。また、図2の各光学部品の間隔は、L1=L2=L4=300mm、L3=140、L5=160mmである。 【0023】一方、リレー光学系102の凹球面ミラー7と凸球面ミラー8は、図1(a),(b)、図3のように光軸122上に配置されている。光軸122は、連結スリット402を通過する時点の光軸120、121のちょうど中間に位置し、これらと平行な光軸である。光軸122と光軸120、121との距離はいずれもtである。このように配置することにより、第1モノクロメータ103とリレー光学系102、およびリレー光学系102と第2モノクロメータ104は、それぞれ連結スリット401を挟んでテレセントリックに結合される。凹球面ミラー7と凸球面ミラー8は、いわゆるオフナー型投影光学系を構成し、連結スリット402の下側のスリット6を出射した光の像を、ちょうど1倍の倍率で上側のスリット9に結像させる。 【0024】なお、図3において長さL10=1000mm、L11=497.48mm、t=100mm、曲率半径R1=502.52mm、R2=1000mmである。 【0025】なお、モノクロメータ光学系101の連結スリット401、402の駆動源、および分散素子501の回転駆動源は、いずれもコントロールユニット130に接続され、コントロールユニット130の指示に従ってスリット幅の調節および回折格子511の角度調節を行う。 【0026】つぎに、本実施の形態のダブルモノクロメータの動作について説明する。コントロールユニット130は、所望の波長分解能に応じたスリット幅を連結スリット401の駆動源に指示する。これにより、入口スリット1と出口スリット14のスリット幅が指示された同じスリット幅に設定される。また、コントロールユニット130は、連結スリット401の駆動源にもスリット幅を指示し、中間スリット6、9のスリット幅を同じスリット幅に設定する。また、コントロールユニット130は、所望の波長域に応じた傾斜角度を分散素子501の回転駆動源に指示する。これにより、分散素子501の傾斜角度が所望の角度に設定される。 【0027】このように設定された状態で、連結スリット401の下側の入口スリット1から光が入射すると、第1モノクロメータ103の光学部品を順に通過し、分光作用を受ける。具体的には、入口スリット1から入射した光は、連結ミラー110の下側のミラー2によりコリメートミラー3に向けて反射される。コリメートミラー3は、この光をコリメートして分散素子501の下側の分散部4上に向けて反射する。分散部4は、照射された光を回折し、回折された光は、フォーカシングミラー5で集光され、連結スリット402の下側の中間スリット6上に結像する。結像した光のうち、スリット6のスリット幅に対応する波長幅の光のみがスリット6を通過する。 【0028】スリット6から出射した光は、リレー光学系102の凹球面ミラー7で反射され、凸球面ミラー8で反射された後再び凹球面ミラー7で反射され、第2モノクロメータの連結スリット402の上側の中間スリット9の上に等倍に結像する。そして、第2モノクロメータの光学部品を、第1モノクロメータとは逆向きの光路で進み、さらに分光作用を受ける。具体的には、中間スリット9を通過した光は、コリメートミラー10によりコリメートされ、分散素子501の上側の分散部11に向けて反射される。分散部11は、照射された光を回折し、回折された光は、フォーカシングミラー12で集光され、連結ミラー110の上側のミラー13で光軸を折り返されて、連結スリット401の上側の出口スリット14上に結像し、出口スリット11のスリット幅に対応する波長幅の光のみが出口スリット11から出射される。 【0029】第2モノクロメータ104は第1モノクロメータ101と同一構成で、光路が逆向きになっているので、出口スリット14から射出される光は、中心波長および波長幅が所望の波長および波長幅の光になる。この光は、第1モノクロメータ103の中間スリット6を通過した段階でほぼ単色化されている。しかし、この段階ではまだ第1モノクロメータ103による迷光が含まれている。第1モノクロメータ103で発生した迷光成分は第2モノクロメータ104によって分光作用を受け出口スリット14以外のところに結像するので、出口スリット14から射出される光は迷光成分が除去された、非常に純度の高い単色光になる。 【0030】この設定波長の光が出口スリット14から射出されるときには、第1モノクロメータ103または第2モノクロメータ104を単独で使用したときの2倍の波長分散度を示す。もう少し詳しく説明すると、次の通りとなる。まず、リレー光学系102は、中間スリット6の像を、中間スリット9上に1倍で投影するので、当然それぞれにおける逆線分散値の絶対値も等しい。また、波長分散の方向は、第2モノクロメータ104に対して、波長分散が加分散的になるように投影される。すなわち第2モノクロメータ104に入射するときにはすでに第1モノクロメータ103による波長分散をもっていて、第2モノクロメータ104を通過することによって同じ量の波長分散量がさらに加算されるのである。結果として、1台のモノクロメータによる波長分散の正確に2倍の波長分散が得られる。 【0031】本実施の形態のダブルモノクロメータの出口スリット14におけるスポットダイアグラムを図6に示す。ただし、分散素子501における回折次数は1次とし、中心波長は500nmである。10mmのスリット高さ全域にわたって優れた結像性能が達成されている。このスポットダイアグラムからわかるように、本実施の形態のダブルモノクロメータは、波長分散方向に収差補正されているだけでなく、同時に空間方向についてもほぼ同等の結像性能を達成していることが大きな特長である。 【0032】また、本実施の形態のダブルモノクロメータにおいて、入口スリット1と出口スリット14における逆線分散値はそれぞれ等しいので、ある波長幅Δλに相当する入口スリット1と出口スリット14の幅は互いに等しく設定する必要がある。本実施の形態のダブルモノクロメータでは、入口スリット1の刃と、出口スリット14の刃を連結した連結スリット401を用いているため、入口スリット1と出口スリット14とを常に同じスリット幅に保つことができ、操作が容易である。 【0033】しかも、出射させる波長を走査させる際に、本実施の形態のダブルモノクロメータでは、分散部4,11として1枚の回折格子の両端部分を用いる分散素子501を用いているため、波長走査のために回転させる回転軸Aが分散部4,11で一致している。よって、分散素子501の回折格子511を回転軸Aを中心に回転させることにより、分散部4,11を常に同一角度に回転させることができる。これにおり、第1モノクロメータ103と第2モノクロメータ104の設定波長を容易な操作で常に等しく保つことができる。 【0034】さらに、本実施の形態のダブルモノクロメータは、中間スリット6、9として刃が連結された連結スリット402を用いているため、常にスリット6、9の中心線を一直線に保つことができる。また、容易な操作で、中間スリット6、9のスリット幅をある波長幅Δλに相当する等しいスリット幅に設定することができる。よって、リレー光学系によりスリット6のスリット像を等倍でスリット9に結像させることにより、中心波長および波長幅を維持することができる。なお、本実施の形態では、連結スリット402に駆動源をつけ、中間スリット6,9のスリット幅を可変な構成にしているが、中間スリット6,9は、迷光の除去がそれらの目的であるので、幅が必ずしも可変である必要はなく、ある一定の幅に固定する構成でもよい。 【0035】また、本実施の形態の構成では、第1および第2モノクロメータ103,104のコリメータミラー3、10およびフォーカシングミラー5、12として全て軸外しパラボラミラーを用いているため、光軸上では無収差である。またリレー光学系102は、オフナー型光学系を用いることにより、極めて収差が少ない。 【0036】上述してきたように第1の実施の形態によれば、従来技術によるダブルモノクロメータと同様優れた低迷光性能を達成できるだけでなく、入口スリット4と出口スリット14の連結により、開閉の連動が容易に実現でき、また常に同一のスリット幅を保てるため、射出光の波長幅の制御が簡単かつ正確にできる。中間スリット6、中間スリット9についても同様である。また、2つの分散部4、11が一体に回転させることができるため、波長走査精度を高く保つことができる。 【0037】さらに、第1の実施の形態の構成では従来のダブルモノクロメータにはなかったような優れた結像性能、特に波長分散方向のみならず空間方向についても優れた結像性能を達成している。したがって、測定対象物の分光測定の際、その空間方向の分解能を活かしたようなマルチポイント分光測定にも威力を発揮できる。 【0038】なお、本実施の形態では分散素子501に平面型回折格子511を用いたが、凹面型回折格子やプリズムなど他の分散素子を用いることも可能である。また、本実施の形態では、ミラー2、13を一体に連結にした連結ミラー110を用いているが、ミラー2、13を個別のミラーにすることも可能である。 【0039】つぎに、第2の実施の形態として、第1の実施の形態のダブルモノクロメータを用いた分光光度計について説明する。 【0040】第2の実施の形態の分光光度計は、図9,図10のように、分光測定の光源を内蔵する光源ユニット901を有している。光源ユニット901は、測定に必要な波長域などに応じた複数の光源と、これら光源の切り替えを行う切り替えミラーを内蔵している。 【0041】光源ユニット901の隣には、試料室902が配置されており、光源ユニット901から出た光は、試料室902に入射する。試料室902には測定試料を保持するホルダが設置されており、測定試料に光を照射する光路がもうけられている。試料室901内はこの他にレファレンス用に試料に光をあてないで素通しさせる光路も設けられている。光路の選択は、切り替えミラーで行う構成である。 【0042】また、試料室902に隣接してチョッパーユニット903が設置されており、試料室902を出射した光のチョッピングが行えるようになっている。チョッパーユニット903の隣にはフィルターユニット904が配置されており、回折格子の高次光をカットするためのフィルターを複数枚内蔵している。フィルターは波長に応じて選択できるようになっている。 【0043】フィルターユニット904の隣には、第1の実施の形態のダブルモノクロメータが設置されていて、連結スリット401の入口スリット1にフィルタユニット904からの光が入射するように位置決めされている。入射した光は、第1の実施の形態で説明したように第1モノクロメータ103、リレー光学系102、第2モノクロメータ104の順に進み、連結スリット401の出口スリット14から射出する。出口スリット14の位置には、デテクターユニット906が配置されており、出射光の強度を電気信号に変換する。 【0044】また、コントロールユニット130は、連結スリット401の駆動源905の制御、分散素子501の回転駆動源512の制御のほか、本分光光度計のすべてのユニットの操作の制御を一元的に行う構成である。コントロールユニット130には、パーソナルコンピュータ907が接続されている。 【0045】つぎに、第2の実施の形態の分光高度計の動作について説明する。 【0046】オペレーターが、パーソナルコンピュータ907に測定波長域、波長分解能などの情報をパーソナルコンピュータ907に入力すると、パーソナルコンピュータ907に接続されたコントロールユニット130に入力情報が伝達される。 【0047】コントロールユニット130は、光源ユニット901に対しては光源のON/OFF、選択の指令を行う。試料室902に対しては試料側光路と素通しのレファレンス側光路の切り替え指令を行う。チョッパーユニット903に対しては、チョッパーの動作開始、終了、動作速度を指令する。また、フィルターユニット904に対しては、測定波長に応じてどのフィルターを選択するか指令を行う。連結スリット401の駆動源905に対しては、入力された波長分解能に対応したスリット幅を指令する。分散素子501の回転駆動源512に対しては、測定波長を走査させるために、測定すべき波長範囲に応じて回折格子511の回転角度範囲および回転速度を指令する。デテクターユニット906に対しては測定信号の取り込み開始、終了を指令する。 【0048】このようにコントロールユニット130が各部を制御することにより、光源ユニット901から出射された光は、試料室902内の試料もしくはレファレンスを透過し、チョッパーユニット903およびフィルタユニット904をさらに通過した後、ダブルモノクロメータの入口スリット1から入射し、ダブルモノクロメータで分光され、設定された波長の単色光のみが出口スリット14から出射される。出射された光の強度は、ディテクタユニット906によりその強度が検出される。 【0049】さらに、コントロールユニット130は、検出データの処理も行う。データ処理が終了するとパーソナルコンピューター907に対して測定結果としてのデーターを返信する。パーソナルコンピューター907は例えばその測定結果をグラフィカルに表示する。これにより、試料の透過率の波長分散特性等を測定することが可能である。 【0050】第2の実施の形態の分光光度計では、ダブルモノクロメータを用いているため、迷光を含まない純度の高い光をディテクタ906に向けて出射することができ、高精度に分光光度の測定を行うことができる。しかも、連結スリット401および一体型分散素子501を用いているため、第1及び第2モノクロメータの入口及び出口スリット1,14のスリット幅波長分解の設定および分散部4,11の回転角の設定が、2つの駆動源905,512への指令により一度に行うことができる。よって波長分解能の選択および測定波長の設定を容易に行うことができる。 【0051】 【発明の効果】上述してきたように、本発明によれば、射出光の波長幅の制御が容易で、かつ、波長走査精度の高いダブルモノクロメータを提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004112 【氏名又は名称】株式会社ニコン
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| 【出願日】 |
平成11年5月25日(1999.5.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084032 【弁理士】 【氏名又は名称】三品 岩男 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−337961(P2000−337961A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月8日(2000.12.8) |
| 【出願番号】 |
特願平11−144824 |
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