| 【発明の名称】 |
液圧バッグ式車両用荷重計 |
| 【発明者】 |
【氏名】高城 正治
【氏名】大和田 宏明
【氏名】小門 孝爾
【氏名】斉藤 健
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| 【要約】 |
【課題】安価で簡単に計測ができ、持ち運びが可能な液圧バッグ式車両用荷重計を提供する。
【解決手段】一定の受圧面積で車両荷重を受けるようにした液圧バッグ4を用い、筐体1と液圧バッグ4とが接触する側壁に低摩擦係数部材7、8を設けた簡単な構成としたので、安価で簡単に計測ができ、しかも持ち運びが可能である。また液圧バッグ4が車両荷重を受けて変形する際に、液圧バッグ4が筐体1との間の摩擦で磨耗破損したり、筐体1と蓋6との間に挟まれて破損するのが防止される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 有底無蓋の金属製筐体と、該金属製筐体内に収納され圧力ゲージを取り付けた液圧バッグと、該液圧バッグ上に設けられ上下移動が可能な金属製蓋とを備えた車両用荷重計であって、上記金属製筐体と上記液圧バッグとが接触摺動する部分に低摩擦係数部材または転がり摩擦部材を設けたことを特徴とする液圧バッグ式車両用荷重計。 【請求項2】 上記金属製筐体と上記金属製蓋とが接触摺動する部分に低摩擦係数部材または転がり摩擦部材を設けた請求項1に記載の液圧バッグ式車両用荷重計。 【請求項3】 上記低摩擦係数部材として、加硫ゴムと超高分子量ポリエチレンの積層品を用い加硫ゴム面を金属筐体側に貼付けた請求項1または2に記載の液圧バッグ式車両用荷重計。 【請求項4】 上記低摩擦係数部材として、加硫ゴムと超高分子量ポリエチレン粒子との複合材を用い、該複合材は加硫成型後、表面研磨加工により超高分子量ポリエチレン粒子を表面に露出させた請求項1または2に記載の液圧バッグ式車両用荷重計。 【請求項5】 上記転がり摩擦部材としてベアリングを用い、液圧バッグの上下変形での摩擦抵抗を減ずるように配置した請求項1または2に記載の液圧バッグ式車両用荷重計。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、液圧バッグ式車両用荷重計に関する。 【0002】 【従来の技術】車両用荷重計としては、歪みゲージ式ロードセルを用いたいわゆるトラックスケールが実用化されている。測定する方法としては、車両がその上に乗り上げて車両全体の重量を測定する方法や、車両の1個または2個の車輪だけを乗り上げその時の測定重量から、車両全体の重量を計算により求める方法等がある。 【0003】その他の車両用荷重計としては、車軸に歪み計を直接取り付け車軸のたわみ量を測定し、その歪み量から重量を求めるタイプのものが市販され実用化されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前者の車両の重量をトラックスケールで測定する場合は、設備が大規模となり、高価なものになるため、高速道路や大規模自動車整備施設の計量場等、一部の限定された場所にしか設置されず、計量の必要なすべての車両に対して各車両が荷物積み込み時に車両荷重を計量して、重量オーバーの過積載車両になるのを防止できなかった。また、定期的な設備の計量校正は、専門技術者による大掛かりなものとなるため、維持費用が高額なものとなってしまう。 【0005】一方、後者の歪み計を用いて車両の重量を測定する場合は、前者に比べはるかにコンパクトで各車両一台ごとに取り付けることを目的としたもので、価格も前者に比べ、桁違いに安価なものになっている。 【0006】しかし、一台当りの費用が数十万円になってしまうこと、機器取付け時の校正が荷物を均等に積載することを前提になされているため、荷物の偏り積み込みがあると車両の示す実重量を正しく表示することができないこと、測定自体が電気計測であるため、誰でも測定できる簡便な荷重計とは言い難く、計量校正が専門技術者によらざるを得ない等、いくつかの問題があった。 【0007】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、安価で簡単に計測ができ、持ち運びが可能な液圧バッグ式車両用荷重計を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、有底無蓋の金属製筐体と、金属製筐体内に収納され圧力ゲージを取り付けた液圧バッグと、液圧バッグ上に設けられ上下移動が可能な金属製蓋とを備えた車両用荷重計であって、金属製筐体と液圧バッグとが接触摺動する部分に低摩擦係数部材または転がり摩擦部材を設けたものである。 【0009】上記構成に加え本発明の液圧バッグ式車両用荷重計は、金属製筐体と金属製蓋とが接触摺動する部分に低摩擦係数部材または転がり摩擦部材を設けてもよい。 【0010】上記構成に加え本発明の液圧バッグ式車両用荷重計は、低摩擦係数部材として、加硫ゴムと超高分子量ポリエチレンの積層品を用い加硫ゴム面を金属筐体側に貼付けてもよい。 【0011】上記構成に加え本発明の液圧バッグ式車両用荷重計は、低摩擦係数部材として、加硫ゴムと超高分子量ポリエチレン粒子との複合材を用い、複合材は加硫成型後、表面研磨加工により超高分子量ポリエチレン粒子を表面に露出させてもよい。 【0012】上記構成に加え本発明の液圧バッグ式車両用荷重計は、転がり摩擦部材としてベアリングを用い、液圧バッグの上下変形での摩擦抵抗を減ずるように配置してもよい。 【0013】本発明によれば、一定の受圧面積で車両荷重を受けるようにした液圧バッグを用い、筐体と液圧バッグとが接触する側壁に低摩擦係数部材または転がり摩擦部材を設けた簡単な構成としたので、安価で簡単に計測ができ、しかも持ち運びが可能である。また、この液圧バッグが車両荷重を受けて変形する際に、液圧バッグが筐体との間の摩擦で磨耗破損したり、筐体と蓋との間に挟まれて破損するのが防止される。 【0014】ここで、液圧バッグの素材としては、液圧に耐えるための補強繊維とゴムまたはプラスチック高分子材料との積層品を用いることができる。繊維としてはナイロン繊維、ポリエステル繊維、ビニロン繊維等種々の合成繊維または天然繊維が使用でき、ゴムとしては天然ゴムをはじめエチレン・プロピレン三元共重合体(いわゆるPETゴム)やブチルゴム、クロロプレンゴム等の合成ゴムを用いることができる。プラスチックとしては、ナイロン、塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等ほとんどのプラスチック材料を用いることができる。液圧バッグに封入される液体としては、水をはじめとして種々の液体を用いることができるが使用温度範囲で圧力媒体として問題無いことが選択の基準となる。すなわち、低温度側では凍結することがなく、高温度側での蒸気圧の低い液体が好ましく、例えば、シリコーンオイルやエチレングリコール系不凍液等が用いられる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。 【0016】図1は本発明の液圧バッグ式車両用荷重計の一実施の形態を示す外観図であり、図2は図1に示した液圧バッグ式車両用荷重計のA−A線断面図である。 【0017】本液圧バッグ式車両用荷重計は、有底無蓋の金属製筐体(例えば箱型鉄製筐体、以下「筐体」という)1と、筐体1内に収納された液圧バッグ4と、液圧バッグ4の側面に筐体1の側壁を貫通して接続された圧力ゲージ5と、液圧バッグ4上に設けられ上下移動が可能な金属製蓋(例えば鉄製蓋、以下「蓋」という)6と、筐体1と液圧バッグ4とが接触摺動する部分に設けられた低摩擦係数部材とで構成されている(低摩擦係数部材の替わりに転がり摩擦部材を用いてもよい)。 【0018】筐体1には、前後に車両の乗り降りがスムーズに行えるよう緩い傾斜をつけたアプローチ2、3が着脱自在に取り付けられている。 【0019】液圧バッグ4は、例えば引張り強度が60kgf/cmのポリエステル帆布の両面に、天然ゴムと合成ゴム(スチレン・ブタジエンゴム)とのブレンドゴムを主成分とするゴム混和物を1mmの厚さにコートしたいわゆるゴム引き布を用いて作製したものである。 【0020】蓋6と、蓋6の側面と、筐体1の内側側面には、1mm厚さの超高分子量ポリエチレンと1mm厚さの天然ゴムとの積層品7、8を低摩擦係数部材として超高分子量ポリエチレン同士が向かい合うように貼合わせられている。なお、圧力ゲージ5の目盛り盤には、圧力から荷重への換算計算を省略できるようにするため、換算計算式により、圧力/荷重の換算計算を行い、荷重目盛り表示に書き替えた目盛り盤を用いた。尚、二点鎖線9は測定すべき車両の車輪である。 【0021】換算計算式荷重(トン)=圧力P(kgf/cm2 )×蓋面積S(cm2 )÷1000また、液圧バッグ4には圧力媒体として、ポリエチレングリコールを主成分とした不凍液を封入して、実用試験に供した。 【0022】 【実施例】(実用試験1)予め車輪1個当りの荷重を前述したトラックスケールで計量したトラックを用いて、本発明による車両用荷重計に車輪1個だけ乗り上げる形で荷重測定を行ったところ、トラックスケールでの測定荷重5.0トンに対し本発明による車両用荷重計での測定値は4.9トンの値を示した。トラックスケールでの値を基準としてみると誤差2%であった。例えばトラック等の過積載防止のため荷重測定でその測定値を商取引に使用しないのであれば、精度は±5%あれば十分であり実用に供しうる荷重計といえる。 【0023】(実用試験2)低摩擦係数部材を用いた場合と用いない場合との比較試験を行った。 【0024】低摩擦係数部材を用いない場合は、測定回数3回目で液圧バッグに摩擦損傷が発生し、5回目で液圧バッグは鉄製筐体と鉄製蓋との間に挟まれ破壊に至った。低摩擦係数部材を用いた場合、100回以上の繰り返し測定でも上述した損傷の発生は認められなかった。 【0025】(実用試験3)上記実用試験1及び2で用いた本発明の車両用荷重計の低摩擦係数部材の天然ゴムと超高分子量ポリエチレンの積層品に変えて、低摩擦係数部材として天然ゴム100重量部に超高分子量ポリエチレン粉末60重量部混合して成型した複合シート表面を、研磨加工することにより超高分子量ポリエチレン粉末を露出させたものを用い、実用試験1と同様の試験を行った。試験の結果は、実用試験1の結果と同様に良好な結果が得られた。すなわち、トラックスケールでの測定荷重5.0トンに対し本発明による車両用荷重計での測定結果は4.8トンで、トラックスケールでの測定荷重を基準とすれば測定誤差は4%であり、十分に実用に供し得るとの結果が得られた。なお、実用試験2の結果と同様に、本発明による車両用荷重計の液圧バッグは100回以上の繰り返し測定でも損傷することはなかった。 【0026】(実用試験4)上記実用試験における本発明による車両用荷重計の低摩擦係数部材に替え転がり摩擦部材としてニードルベアリングを用いた平形保持付き針状コロ(東洋ベアリング製造株式会社製)を使用して実用試験に供した。試験の結果は、低摩擦係数部材を用いた実用試験3の場合と同じ結果が得られた。 【0027】以上において、本発明によれば、歪みゲージやロードセルを用いた従来の車両用荷重計が高価で校正を含めたメンテナンスが容易でないといった欠点が解決され、しかも測定精度も実用に十分に供し得るものが提供できる。 【0028】なお、本発明の液圧バッグ式車両用荷重計は、圧力媒体としての液体を液圧バッグに封入する方式としているが、液圧バッグに圧力媒体の給液・排液用の配管を取付けてもよい。この場合、使用前の給液と使用後の排液とを行う必要があるが、排液した状態では持ち運びが可能となり、軽量さのメリットが更に生かされる利点がある。本実施例では液圧バッグ式車両用荷重計の使用時(給液状態)の重量が50kgであり、排液状態の重量が40kgであった。 【0029】 【発明の効果】以上において、本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。 【0030】金属製筐体と液圧バッグとが接触摺動する部分に低摩擦係数部材または転がり摩擦部材を設けたことにより、安価で簡単に計測ができ、持ち運びが可能な液圧バッグ式車両用荷重計の提供を実現することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591062755 【氏名又は名称】東北ゴム株式会社 【識別番号】598058885 【氏名又は名称】株式会社パブコ北海道 【識別番号】598100081 【氏名又は名称】株式会社マサハル
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| 【出願日】 |
平成10年7月27日(1998.7.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068021 【弁理士】 【氏名又は名称】絹谷 信雄
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| 【公開番号】 |
特開2000−46634(P2000−46634A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月18日(2000.2.18) |
| 【出願番号】 |
特願平10−210987 |
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