トップ :: G 物理学 :: G01 測定;試験




【発明の名称】 液化ガスタンク用液面計およびこれを用いたタンクローリー用タンク
【発明者】 【氏名】石和田 英夫

【要約】 【課題】液化ガスタンク用液面計およびこれを用いるタンクローリー用タンクにおいて、液化ガスの充填状況を肉眼でリアルタイムにかつ正確に確認すること。

【解決手段】液化ガスをタンク1に注入する際にタンク内の液化ガスの液面位置を計る液面計4であって、一端側の開口端部が前記タンク内の底面近傍に位置するようにタンク上部から内部に差し込まれ他端側がタンクの上部からタンク外に垂下状態に配される導入管部5と、該導入管部の他端側下部に一端側が連結されたU字管部6と、該U字管部の他端側に一端側が連結され他端側の開口端部が前記タンク内の上部に位置するようにタンク上部から内部に差し込まれる排出管部7とを備え、前記U字管部は、その内部に不凍液8が注入されており、該不凍液の液面が外部から視認可能なグラスゲージ9が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液化ガス(3)をタンク(1)に注入する際にタンク内の液化ガスの液面位置を計る液面計(4)であって、一端側の開口端部(5a)が前記タンク内の底面近傍に位置するようにタンク上部から内部に差し込まれ他端側がタンクの上部からタンク外に垂下状態に配される導入管部(5)と、該導入管部の他端側下部に一端側が連結されたU字管部(6)と、該U字管部の他端側に一端側が連結され他端側の開口端部(7a)が前記タンク内の上部に位置するようにタンク上部から内部に差し込まれる排出管部(7)とを備え、前記U字管部は、その内部に不凍液(8)が注入されており、該不凍液の液面が外部から視認可能なグラスゲージ(9)が設けられていることを特徴とする液化ガスタンク用液面計。
【請求項2】 請求項1記載の液化ガスタンク用液面計において、前記U字管部(6)は、その内径が前記導入管部(5)より大きく設定されていることを特徴とする液化ガスタンク用液面計。
【請求項3】 タンクローリー車輌(2)に搭載され液化ガス(3)が積載されるタンク(1)であって、請求項1または2記載の液化ガスタンク用液面計(4)を備えていることを特徴とするタンクローリー用タンク。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LNG等の液化ガスを積載するタンク内における液化ガスの液面位置を測定する液化ガスタンク用液面計およびこれを用いたタンクローリー用タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】LNG等の液化ガスをタンクに積載して搬送するタンクローリーでは、タンク内に液化ガスを注入する際に、その注入量を測る手段として、従来は、フロート式液面計や静電容量式液面計等の液面計が用いられている。これらの液面計には、小型のアナログ式指示計が採用されており、この指示計を確認しながらLNG等の注入を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の液面計では、以下のような課題が残されている。すなわち、アナログ式指示計を採用しているため、読み取り精度がやや低いとともに応答速度もやや遅いため、注入時においてリアルタイムに正確な液面レベルを把握できず、しばしば過積載となってしまう場合がある。このため、出荷基地において、この過積載を防止するためにトラックスケールによる計測を併せて実施しているのが現状である。また、上記液面計では、液化ガスの液位を一旦電気信号に変換した後にアナログ式指示計で表示しているため、実際の液化ガスの充填状況を直接的に肉眼で確認することができない。さらに、上記液面計は、いずれも計器が比較的高価である。
【0004】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、液化ガスの充填状況を肉眼でリアルタイムにかつ正確に確認できる安価な液化ガスタンク用液面計およびこれを用いたタンクローリー用タンクを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解決するため、以下の構成を採用した。すなわち、請求項1記載の液化ガスタンク用液面計では、液化ガスをタンクに注入する際にタンク内の液化ガスの液面位置を計る液面計であって、一端側の開口端部が前記タンク内の底面近傍に位置するようにタンク上部から内部に差し込まれ他端側がタンクの上部からタンク外に垂下状態に配される導入管部と、該導入管部の他端側下部に一端側が連結されたU字管部と、該U字管部の他端側に一端側が連結され他端側の開口端部が前記タンク内の上部に位置するようにタンク上部から内部に差し込まれる排出管部とを備え、前記U字管部は、その内部に不凍液が注入されており、該不凍液の液面が外部から視認可能なグラスゲージが設けられている技術が採用される。
【0006】この液化ガスタンク用液面計では、U字管部に、その内部に不凍液が注入されており、該不凍液の液面が外部から視認可能なグラスゲージが設けられているので、タンク内に注入された液化ガスが導入管部の開口端部から導入管部内にタンク内の液位とほぼ同じだけ入り、これに伴って液化ガスに押された導入管部内のガスによってU字管部内の不凍液が排出管部側に移動する。すなわち、注入された液化ガスの量に応じて不凍液の液面が移動するので、該不凍液の液面位置をグラスゲージによって読み取ることにより、直接的に液化ガスの注入量をリアルタイムで確認することができる。なお、液化ガスは低温であり、例えばLNGでは−160℃程度であるが、液化ガス自体は直接不凍液に接触しないとともに計測液が不凍液なので、U字管部内が凍ってしまうことはない。
【0007】請求項2記載の液化ガスタンク用液面計では、請求項1記載の液化ガスタンク用液面計において、前記U字管部は、その内径が前記導入管部より大きく設定されている技術が採用される。
【0008】この液化ガスタンク用液面計では、U字管部の内径が導入管部より大きく設定されているので、U字管部内の容量が大きくなってグラスゲージを小型化(短く)できる。
【0009】請求項3記載のタンクローリー用タンクでは、タンクローリー車輌に搭載され液化ガスが積載されるタンクであって、請求項1または2記載の液化ガスタンク用液面計を備えている技術が採用される。
【0010】このタンクローリー用タンクでは、請求項1または2記載の液化ガスタンク用液面計を備えているので、液化ガスを注入する場合に過積載となることを防止でき、タンクローリー自体の重量を併せて計測する等の手間を省くことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る液化ガスタンク用液面計およびこれを用いたタンクローリー用タンクの一実施形態を、図1から図4を参照しながら説明する。これらの図において、1はタンクローリー用タンク、2はタンクローリー車輌、3はLNG、4は液面計である。
【0012】本実施形態のタンクローリー用タンク1は、図1に示すように、タンクローリー車輌2に搭載され、LNG(液化ガス)3を積載するものであり、図2および図3に示すように、LNG3の注入量を計測して表示する液面計(液化ガスタンク用液面計)4を備えている。該液面計4は、図3に示すように、一端側の開口端部5aがタンク1内の底面近傍に位置するようにタンク1上部から内部に差し込まれ他端側がタンク1の上部からタンク1外に垂下状態に支持された導入管部5と、該導入管部5の他端側下部に一端側が連結されたU字管部6と、該U字管部6の他端側に一端側が連結され他端側の開口端部7aがタンク1内の上部に位置するようにタンク1上部から内部に差し込まれた排出管部7とを備えている。
【0013】前記U字管部6は、その内部に不凍液8が注入されており、該不凍液8の液面が外部から視認可能なグラスゲージ9が設けられている。この不凍液8は、タンク1内の圧力P(通常800mmAq)にバランスする量が予め注入され、視認性を向上させるために着色液が用いられている。また、U字管部6は、図4に示すように、その内径6aが導入管部5より大きく設定されている。
【0014】さらに、グラスゲージ9には、LNG3の注入量がゼロの場合および規定積載量の場合にそれぞれ対応した不凍液8の液面位置にマークが示されており、肉眼で充填状況が判断しやすくなっている。なお、液面計4は、移動するランクローリー車輌2の振動に耐えるように図示しない支持部材によってタンク1に固定されている。
【0015】次に、本実施形態のタンクローリー用タンク1において、液面計4を用いたLNGの注入量の計測方法について説明する。
【0016】まず、LNG3をタンク1に注入する際には、図1および図3の(a)に示すように、出荷基地において、タンク1にLNG3を注入するLNG受入ライン10とタンク1からBOG12を戻すBOG戻しライン11とをタンク1に接続する。そして、LNG受入ライン10からLNG3をタンク1内に注入すると、図3の(b)に示すように、LNG3が導入管部5の開口端部5aから導入管部5内にタンク1内の液位とほぼ同じ液位になる量だけ流入する。
【0017】これに伴ってLNG3に押された導入管部5内のBOG12によって、図3の(b)および図4の(b)に示すように、LNG3の流入に近い量がU字管部6内の不凍液8の液面Bを押し下げ、不凍液8が排出管部7側に移動し、グラスゲージ9側の液面が上昇する。すなわち、注入されたLNG3の量に応じて不凍液8の液面が移動するので、該不凍液8の液面位置をグラスゲージ9によって読み取ることにより、直接的にLNG3の注入量をリアルタイムで視認することができる。
【0018】また、LNG3では−160℃程度であるが、LNG3自体は直接不凍液8に接触しないとともに計測液が不凍液8なので、U字管部6内が凍ってしまうことはない。なお、タンク1内部の温度および圧力は注入によって多少変動するものの、液面計4の計測に対しては大きく影響せず、ほぼ一定とみなせる。
【0019】また、本実施形態の液面計はタンクローリー用タンクに設けたが、他の液化ガス用タンクに用いても構わない。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。
(1)請求項1記載の液化ガスタンク用液面計では、U字管部に、その内部に不凍液が注入されており、該不凍液の液面が外部から視認可能なグラスゲージが設けられているので、注入された液化ガスの量に応じて移動する不凍液の液面位置をグラスゲージによって読み取ることにより、肉眼でリアルタイムにかつ正確に液化ガスの注入量を確認することができる。また、液化ガスに直接不凍液が接触しないとともに計測液が不凍液なので、U字管部内が凍ってしまうことはなく、常に良好な計測が可能である。したがって、簡便で安価な構成により、液化ガスの注入時に過積載となることを容易に防止できる。
【0021】(2)請求項2記載の液化ガスタンク用液面計では、U字管部の内径が導入管部より大きく設定されているので、U字管部内の容量が大きくなってグラスゲージを小型化でき、タンクローリー車輌等において装備しやすくなる。
【0022】(3)請求項3記載のタンクローリー用タンクでは、請求項1または2記載の液化ガスタンク用液面計を備えているので、液化ガスを注入する場合に過積載となることを防止でき、タンクローリー自体の重量を併せて計測する等の手間を省くことができ、積載作業の正確性の向上および簡略化を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000000099
【氏名又は名称】石川島播磨重工業株式会社
【出願日】 平成11年2月18日(1999.2.18)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外1名)
【公開番号】 特開2000−241228(P2000−241228A)
【公開日】 平成12年9月8日(2000.9.8)
【出願番号】 特願平11−40678