| 【発明の名称】 |
10m弦軌道検測器 |
| 【発明者】 |
【氏名】廣 川 英 夫
|
| 【要約】 |
【課題】10m弦軌道検測器において、測定時の設定及び移動が一人で簡単にできると共に、作業者が一人でも容易に軌道狂いを測定することができる。
【解決手段】測定対象のレールR1の踏面上に前後に配設され10m測定弦を張るための前部及び後部の基準ローラユニット11,12と、この前後の基準ローラユニットと連結バー24で連結されて中央位置に配設され軌道狂いを測定するための測定用ローラユニット23と、10m測定弦となる糸27と、上記10m測定弦を利用して軌道狂いを測定するための計測部材28と、他方のレールR2の踏面上に上記前後の基準ローラユニット及び中央の測定用ローラユニットに対応して配設され互いに前後に連結される案内ローラユニット33,34,35と、左右にて対応する各ローラユニット間をそれぞれ結合する結合梁37とを組み合わせたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右のレールのうち測定対象のレールの踏面上に前後に配設され10m測定弦を張るための前部及び後部の基準ローラユニットと、この前後の基準ローラユニットとそれぞれ連結バーで連結されて中央位置に配設され軌道狂いを測定するための測定用ローラユニットと、上記前後の基準ローラユニットの間に張られ10m測定弦となる糸と、上記測定用ローラユニットの上面に取り付けられ上下方向及び左右のレール間の幅方向にスライド可能とされ上記10m測定弦を利用して軌道狂いを測定するための計測部材と、他方のレールの踏面上に上記前後の基準ローラユニット及び中央の測定用ローラユニットに対応して配設され互いに前後に連結される案内ローラユニットと、左右にて対応する各ローラユニット間をそれぞれ結合する結合梁とを組み合わせて成ることを特徴とする10m弦軌道検測器。 【請求項2】 上記測定対象のレールの踏面上に配設される前後の基準ローラユニットと測定用ローラユニットは、上記レールの踏面上に載置される所定外径の高低基準ローラと、上記レールの内側側面に当接する所定外径の通り基準ローラとを備えて成ることを特徴とする請求項1記載の10m弦軌道検測器。 【請求項3】 上記基準ローラユニットと測定用ローラユニットは、高低基準ローラをレールの踏面上に押し付けて固定する固定手段を有することを特徴とする請求項2記載の10m弦軌道検測器。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道線路の軌道についてレールの高低狂い量と通り狂い量を10m測定弦により人手によって測定する10m弦軌道検測器に関し、特に測定時の設定及び移動が簡単であると共に作業者が一人でも容易に軌道狂いを測定することができる10m弦軌道検測器に関する。 【0002】 【従来の技術】鉄道線路の軌道を構成する左右のレールは、種々の要因により基準位置に対して変位していわゆる軌道狂いが生ずる。この軌道狂いには、左右のレールの上下方向の高低狂いと左右方向の通り狂いや、両レール間の軌道狂い、水準面に対する傾斜角の狂いなどがある。この場合、高低狂いと通り狂いの変位量は、10mの測定弦(以下「10m測定弦」という)により測定するものと規定されており、測定された変位量が基準値を超えるときは狂い量が不良と判定される。 【0003】上記の狂い量を検測するには、主要線区においては、大型の軌道検測車により営業列車と同一の高速度で走行中に、10m測定弦の各軌道狂い量が検測されている。しかし、上記大型の軌道検測車は支線区や側線などの検測には不向きであるため、これに代わり軌道上を手押しにより低速度で走行し、各軌道狂い量を検測する簡易な軌道検測車が本出願人により提案されている(例えば特開平7−223539号公報)。一方、日常の鉄道線路の軌道点検においては、従来から手作業により10m測定弦に対する高低狂いと通り狂いの変位量が測定されている。そして、このような手作業による10m測定弦に対する高低狂いと通り狂いの検測をするものとして、本出願人により提案された10m弦軌道検測器が存在する(特開平10−62152号公報)。 【0004】上記の10m弦軌道検測器の概要は、図4に示すように、左右のレールR1,R2のうち測定対象のレールR1の踏面上に張り渡される10mの長さの中央位置にマークPcを有する糸1と、レールR1の踏面或いは内側側面を基準として該踏面或いは側面に着脱可能に固定され上記糸1を張り渡す2枚の糸張り用板2,3と、上記レールR1に装着されこれら2枚の糸張り用板2,3の間で上記マークPc位置に配置され測定位置を与える測定位置板4と、この測定位置板4に当てて上記糸1までの距離を測定する計測尺5とを有して成っていた。 【0005】なお、図4において、符号6,7は上記各糸張り用板2,3を垂直に固定して磁石によりレールR1に磁気接着される糸支持具を示し、符号8は上記測定位置板4を垂直に固定して磁石によりレールR1に磁気接着される測定位置指示具を示し、符号9は糸1を内部のリールに巻いた糸ケースを示し、また符号10は上記糸支持具6,7及び測定位置指示具8に対応して着脱自在に取り付けられ左右のレールR1,R2間の長さを有して張られ該糸支持具6,7及び測定位置指示具8を測定対象のレールR1に対して水平に保持するレール渡しバーを示し、さらに符号SPは糸1を緊張させるためのスプリングを示している。 【0006】このような10m弦軌道検測器を使用して、レールの高低狂い量と通り狂い量を10m測定弦により人手によって測定するには、左右のレールR1,R2のうち測定対象のレールR1の踏面上に10mの間隔をあけて2個の糸支持具6,7をそれぞれ磁気接着により固定し、それらの上面に垂直に立てられた糸張り用板2,3の間に10mの糸1を緊張させて張る。そして、上記糸1の長さの中央位置のマークPcに合わせて測定位置指示具8を磁気接着により固定し、その上面に垂直に立てられた測定位置板4を上記中央位置のマークPcに合致させる。このとき、上記糸支持具6,7及び測定位置指示具8に対応してレール渡しバー10をそれぞれ取り付け、該糸支持具6,7及び測定位置指示具8を測定対象のレールR1に対して水平に保持する。 【0007】この状態でレールR1の踏面上に10m測定弦が構成されるので、作業者は、上記測定位置板4に沿わせて計測尺5を糸1の中央位置のマークPcに合わせ、この糸1のマークPcの位置とレールR1の踏面又は内側側面までの距離を計測することにより、10m測定弦に対するレールの高低狂い量と通り狂い量を測定していた。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従来の10m弦軌道検測器においては、糸支持具6,7及び測定位置指示具8並びにレール渡しバー10が相互に前後左右に結合されておらず、それぞれが単にレールR1上に磁気接着により固定され、上記糸支持具6,7の糸張り用板2,3の間に10mの糸1を張っただけであるので、レールR1上の或る計測点について測定した後に次なる計測点について測定するときは、それらの固定を解いて持ち上げて位置をずらし、再び固定し直さなければならなかった。そして、10m測定弦に対するレールの高低狂い量と通り狂い量の測定は、一般にレール上を1mずつずらして計測点を設定しその都度測定するので、図4に示す糸支持具6,7及び測定位置指示具8並びにレール渡しバー10更に糸1を計測点を1mずつずらすごとに作業者が並び変えをしなけらればならず、10m弦軌道検測器の設定及び移動の作業が煩雑で時間がかかるものであった。また、このように設定及び移動の作業が煩雑で時間がかかることから、作業者が一人では軌道狂いを測定することが困難であった。 【0009】そこで、本発明は、このような問題点に対処し、測定時の設定及び移動が簡単であると共に作業者が一人でも容易に軌道狂いを測定することができる10m弦軌道検測器を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明による10m弦軌道検測器は、左右のレールのうち測定対象のレールの踏面上に前後に配設され10m測定弦を張るための前部及び後部の基準ローラユニットと、この前後の基準ローラユニットとそれぞれ連結バーで連結されて中央位置に配設され軌道狂いを測定するための測定用ローラユニットと、上記前後の基準ローラユニットの間に張られ10m測定弦となる糸と、上記測定用ローラユニットの上面に取り付けられ上下方向及び左右のレール間の幅方向にスライド可能とされ上記10m測定弦を利用して軌道狂いを測定するための計測部材と、他方のレールの踏面上に上記前後の基準ローラユニット及び中央の測定用ローラユニットに対応して配設され互いに前後に連結される案内ローラユニットと、左右にて対応する各ローラユニット間をそれぞれ結合する結合梁とを組み合わせて成るものである。 【0011】また、上記測定対象のレールの踏面上に配設される前後の基準ローラユニットと測定用ローラユニットは、上記レールの踏面上に載置される所定外径の高低基準ローラと、上記レールの内側側面に当接する所定外径の通り基準ローラとを備えて成るものである。 【0012】さらに、上記基準ローラユニットと測定用ローラユニットは、高低基準ローラをレールの踏面上に押し付けて固定する固定手段を有するものである。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明による10m弦軌道検測器の実施の形態を示す斜視図である。この10m弦軌道検測器は、鉄道線路の軌道についてレールの高低狂い量と通り狂い量を10m測定弦により人手によって測定するもので、図1に示すように、左右のレールR1,R2のうち測定対象のレールR1の踏面上には、前部及び後部の基準ローラユニット11,12が配設される。この基準ローラユニット11,12は、上記測定対象のレールR1の踏面上に10m測定弦を張るためのもので、該レールR1の踏面上に前後に10mの距離をおいて配設される。 【0014】上記基準ローラユニット11,12は、図1及び図2に示すように、上部板13と側部板14,15とを側面視で下向きのコ字形となるように結合し、この両側部板14,15の間にレールの踏面上に載置される所定外径の高低基準ローラ16が前後に所定間隔をあけて2本並べて設けられ、レールの内側に位置する一方の側部板15を利用して上記レールの内側側面に当接する所定外径の通り基準ローラ17が設けられている。上記高低基準ローラ16は、測定対象のレールR1の踏面上に載置されて高低狂いを測定する際の高さを規制すると共に該レールR1上を移動させるときに転がるもので、例えば外径が36mmとされている。また、通り基準ローラ17は、測定対象のレールR1の内側側面に当接して通り狂いを測定する際の横ずれを規制するもので、例えば外径が10mmとされている。 【0015】また、上記基準ローラユニット11,12には、上記高低基準ローラ16をレールの踏面上に押し付けて固定する固定手段18が設けられている。この固定手段18は、測定対象のレールR1について高低狂いと通り狂いを測定する際に基準ローラユニット11,12が位置ずれを起こさないように固定するもので、図2に示すように高低基準ローラ16をレールの踏面上に押し付けるための固定用マグネット19と、この固定用マグネット19を上記レールの踏面上に押し付けたりその押し付けを解除するための操作ツマミ20(図1参照)とを有して成る。なお、上記操作ツマミ20は、図示省略したが、固定用マグネット19を高低基準ローラ16側に常時押し付けるように付勢されたスプリングを有しており、該操作ツマミ20を90度回動させて操作することにより、上記固定用マグネット19を高低基準ローラ16側に押し付けて固定する状態と、該固定用マグネット19を高低基準ローラ16から浮かせて固定を解除する状態とで切り換えることができる。 【0016】さらに、上記基準ローラユニット11,12の上面には、糸張部材21が立設されている。この糸張部材21は、後述の10m測定弦となる糸27を前後の基準ローラユニット11,12の間に張るためのもので、図2に示すように、上部板13の上面に垂直に立てられたL字形金具の上端部に張糸ポイントとなるV溝プーリ22を有している。なお、このV溝プーリ22は、上記通り基準ローラ17を測定対象のレールR1の内側側面に当接した状態で、該V溝プーリ22のV溝中心がレールR1の中心線上に合致するように位置決めされている。 【0017】上記前後の基準ローラユニット11,12の間の中央位置には、軌道狂いを測定するための測定用ローラユニット23が配設される。この測定用ローラユニット23は、測定対象のレールR1の高低狂いと通り狂いを測定するもので、前後の基準ローラユニット11,12とそれぞれ連結バー24,24で連結されて10mの中央位置(前後の基準ローラユニット11,12からそれぞれ5mの位置)に配設されるようになっている。 【0018】上記測定用ローラユニット23は、図2に示すと同様に、上部板13と側部板14,15とを側面視で下向きのコ字形となるように結合し、この両側部板14,15の間にレールの踏面上に載置される所定外径の高低基準ローラ16が前後に所定間隔をあけて2本並べて設けられ、レールの内側に位置する一方の側部板15を利用して上記レールの内側側面に当接する所定外径の通り基準ローラ17が設けられている。さらに、上記測定用ローラユニット23には、図1及び図2に示すと同様に、上記高低基準ローラ16をレールの踏面上に押し付けて固定する固定手段18が設けられている。 【0019】また、上記連結バー24は、上記前後の基準ローラユニット11,12と測定用ローラユニット23とをそれぞれ5mの間隔をおいて連結するもので、図3に示すように、ネジ込み式に結合する複数のバー部材24a,24b,…を組み合わせて成り、ロッドエンド部のバー部材24aを上記前後の基準ローラユニット11,12及び測定用ローラユニット23の連結金具25にクランプレバー26の軸部を利用して水平面内で回動可能に連結するようになっている。 【0020】上記前後の基準ローラユニット11,12の間には、10m測定弦となる糸27が張られる。この糸27は、測定対象のレールR1について高低狂いと通り狂いの変位量を測定する基準となるもので、図1に示す前後の基準ローラユニット11,12に立設された糸張部材21のV溝プーリ22,22(図2参照)の間に、スプリングSPにより例えば2kg程度の力で緊張を与えて張られている。このとき、基準ローラユニット11,12は測定対象のレールR1の踏面上に前後に10mの距離をおいて配設されるので、糸27は10mの長さで張られることとなる。なお、スプリングSPは、糸27のどちらか一方端に存在すればよい。 【0021】前記測定用ローラユニット23の上面には、軌道狂いを測定するための計測部材28が取り付けられている。この計測部材28は、上記糸27から成る10m測定弦を利用して軌道狂いを測定するもので、図1に示すように、左右のレールR1,R2間の幅方向に伸びて固定された水平尺29と、この水平尺29に沿ってレール幅方向にスライド可能とされた垂直尺30と、この垂直尺30に沿って上下方向にスライド可能とされた曲尺31とを有している。そして、上記垂直尺30をレール幅方向にスライドさせ、曲尺31を上下方向にスライドさせて糸27に該曲尺31の角部を合わせた状態で、例えば穴ピッチ用オフセットノギス等の計測器32を用いて、曲尺31の高さH及び垂直尺30のレール幅方向のずれDを測定する。このとき、曲尺31の高さHによりレールの高低狂い量が測定され、垂直尺30のレール幅方向のずれDにより通り狂い量が測定される。 【0022】前記左右のレールR1,R2の他方のレールR2の踏面上には、上記前後の基準ローラユニット11,12及び中央の測定用ローラユニット23に対応してそれぞれ案内ローラユニット33,34,35が配設される。この案内ローラユニット33,34,35は、図2に示すと同様に、上部板13と側部板14,15とを側面視で下向きのコ字形となるように結合し、この両側部板14,15の間にレールの踏面上に載置される所定外径の案内ローラ36(図1参照)が前後に所定間隔をあけて2本並べて設けられている。ただし、通り基準ローラ17、固定手段18、糸張部材21及び計測部材28は設けられていない。 【0023】そして、上記案内ローラユニット33,34,35は、前記の連結バー24によって互いに前後に連結される。このとき、案内ローラユニット33と35との間が5mとされ、案内ローラユニット35と34との間が5mとされて、前後の案内ローラユニット33,34の間が10mとされる。 【0024】さらに、前記左右のレールR1,R2の踏面上にて対応する各ローラユニット間は、例えば角形パイプから成る結合梁37でそれぞれ結合される。すなわち、前部の基準ローラユニット11と前部の案内ローラユニット33とが、後部の基準ローラユニット12と後部の案内ローラユニット34とが、中央位置の測定用ローラユニット23と中央位置の案内ローラユニット35とがそれぞれ結合梁37で結合される。このとき、各ローラユニットと結合梁37とは、該各ローラユニットに設けられた連結金具25の部分で結合されるが、例えば上記連結金具25に植設されたピンを結合梁37に明けられた孔に挿入してボールキャッチ方式などによりワンタッチで着脱できるようにされている。 【0025】このような状態で、上記の各構成要素の部材は組立て分解が可能に構成されており、鉄道線路の軌道についてレールの高低狂い量と通り狂い量を10m測定弦により人手によって測定する際に、現場で組み合わせて10m弦軌道検測器を構成し、使用が終ったら再び分解するようになっている。 【0026】次に、このような構成の10m弦軌道検測器の使用について説明する。図1において、本発明の10m弦軌道検測器は、使用前においては上記の各構成要素の部材は個々に分解された状態にある。そして、鉄道線路の軌道について検測場所までは上記分解された状態で運搬し、測定対象のレールのところで組み立てる。 【0027】すなわち、まず、左右のレールR1,R2のうち測定対象のレールR1の踏面上に、前部及び後部の基準ローラユニット11,12と中央の測定用ローラユニット23を略5m間隔で置く。次に、上記各ローラユニット11,23,12の間を連結バー24でそれぞれ連結して、前後の基準ローラユニット11,12と中央の測定用ローラユニット23との間を正しく5mの間隔に設定する。同様にして、他方のレールR2の踏面上に、前後の案内ローラユニット33,34と中央の案内ローラユニット35を略5m間隔で置き、各案内ローラユニット33,35,34の間を連結バー24でそれぞれ連結して、正しく5mの間隔に設定する。 【0028】次に、上記左右のレールR1,R2の踏面上にて対応する各ローラユニット間をそれぞれ結合梁37で結合する。すなわち、前部の基準ローラユニット11と前部の案内ローラユニット33とを、後部の基準ローラユニット12と後部の案内ローラユニット34とを、中央位置の測定用ローラユニット23と中央位置の案内ローラユニット35とをそれぞれ結合梁37で結合する。 【0029】その後、上記前後の基準ローラユニット11,12の上面に立設された糸張部材21を利用して、この糸張部材21,21間に糸27を10mの長さで張る。これにより、前後の基準ローラユニット11,12の間に10m測定弦が張られる。この状態で、本発明の10m弦軌道検測器が組立て構成される。なお、この10m弦軌道検測器の組立ては、作業者が一人でも行うことができる。 【0030】そして、測定対象のレールR1について実際に高低狂い量と通り狂い量を測定するには、図2において、前後の基準ローラユニット11,12と中央位置の測定用ローラユニット23とを手で外側方に引っ張って、レールの内側に位置するように設けられた通り基準ローラ17をレールR1の内側側面に当接させ、この状態で図1に示す固定手段18の操作ツマミ20を操作して、固定用マグネット19を上記レールR1の踏面上に押し付けて前後の基準ローラユニット11,12と中央位置の測定用ローラユニット23とを固定する。 【0031】次に、図1に示す測定用ローラユニット23の上面に取り付けられた計測部材28を使用して、糸27から成る10m測定弦を利用して軌道狂いを測定する。すなわち、水平尺29に沿って垂直尺30をレール幅方向にスライドさせ、曲尺31を上下方向にスライドさせて糸27に該曲尺31の角部を合わせる。この状態で、例えば穴ピッチ用オフセットノギス等の計測器32を用いて、曲尺31の高さH及び垂直尺30のレール幅方向のずれDを測定する。これにより、曲尺31の高さHによりレールの高低狂い量が測定され、垂直尺30のレール幅方向のずれDにより通り狂い量が測定される。 【0032】このようにして、或る計測点の測定が終ったら、固定手段18の操作ツマミ20を操作して、固定用マグネット19の上記レールR1の踏面上への押し付けを解除して前後の基準ローラユニット11,12と中央位置の測定用ローラユニット23の固定を解く。そして、10m弦軌道検測器の全体を作業者が押して左右のレールR1,R2の踏面上で1mだけ前進させて次なる計測点へ移動し、上記と同様に前後の基準ローラユニット11,12と中央位置の測定用ローラユニット23とを固定する。この状態で、上記と同様に計測部材28を使用して、糸27から成る10m測定弦を利用して軌道狂いを測定する。以下、この操作を繰り返して1m毎に計測点について順次測定する。なお、以上の軌道狂いの測定は、作業者が一人でも容易に行うことができる。 【0033】そして、測定対象のレールについて総ての軌道狂いの測定が終了したら、作業者は、上記10m弦軌道検測器を各構成要素の部材毎に分解して撤収する。 【0034】なお、10m測定弦を利用して軌道狂いを測定するための計測部材32としては、穴ピッチ用オフセットノギス等に限らず、例えば光を利用して曲尺31の高さH及び垂直尺30のレール幅方向のずれDを測定するようにしてもよい。 【0035】 【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、左右のレールのうち測定対象のレールの踏面上に前後に配設され10m測定弦を張るための前部及び後部の基準ローラユニットと、この前後の基準ローラユニットとそれぞれ連結バーで連結されて中央位置に配設され軌道狂いを測定するための測定用ローラユニットと、10m測定弦となる糸と、上記測定用ローラユニットの上面に取り付けられ上記10m測定弦を利用して軌道狂いを測定するための計測部材と、他方のレールの踏面上に上記前後の基準ローラユニット及び中央の測定用ローラユニットに対応して配設され互いに前後に連結される案内ローラユニットと、左右にて対応する各ローラユニット間をそれぞれ結合する結合梁とを組み合わせたことにより、測定時の設定及び移動が一人で簡単にできると共に、作業者が一人でも容易に軌道狂いを測定することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000233480 【氏名又は名称】日立電子エンジニアリング株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年1月18日(1999.1.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087505 【弁理士】 【氏名又は名称】西山 春之
|
| 【公開番号】 |
特開2000−205806(P2000−205806A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月28日(2000.7.28) |
| 【出願番号】 |
特願平11−9048 |
|