| 【発明の名称】 |
干渉計測装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 正則
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| 【要約】 |
【課題】干渉計を使用して被検面の面精度測定を行う際に干渉光路中の空気の屈折率の変動、特に局所的な変動があると測定精度に重大な影響を及ぼし、計測精度を悪化させる。本発明は、耐“環境攪乱”性を高めることが可能であり、操作性の良い干渉計システムの提供を目的とする。
【解決手段】参照面と被検面を温度制御されたチャンバー内に入れ、干渉光路中での空気の屈折率変動が生じないようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 参照面と被検面に可干渉光を当て両面からの反射光を干渉させて少なくとも被検面の形状情報を得る干渉計測装置であって、恒温チャンバーを有し、 該参照面と被検面が該恒温チャンバーに入れらていることを特徴とする干渉計測装置。 【請求項2】 請求項1記載の干渉計測装置であって、 前記恒温チャンバー内に未測定被検物を保持する機構と、 該被検物をチャンバーの外から所定の位置にセットする機構を有することを特徴とする干渉計測装置。 【請求項3】 請求項1又は2記載の干渉計測装置であって、 前記恒温チャンバーに隣接した被検物交換用のサブチャンバーと、 該サブチャンバー内と前記チャンバー内の温度を独立に制御する温度コントローラとを有することを特徴とする干渉計測装置。 【請求項4】 請求項3記載の干渉計測装置であって、 前記温度コントローラーが前記恒温チャンバー内の温度と該サブチャンバー内の温度を同一にするように制御することを特徴とする干渉計測装置。 【請求項5】 参照面と被検面に可干渉光を当て両面からの反射光を干渉させて少なくとも被検面の形状情報を得る干渉計測方法であって、該参照面と被検面を恒温チャンバーに入れて計測することを特徴とする干渉計測方法。 【請求項6】 請求項5記載の干渉計測方法であって、前記恒温チャンバー内に未測定被検物を保持し、 測定被検物をチャンバーの外から所定の位置にセットして計測することを特徴とする干渉計測方法。 【請求項7】 請求項5又は6記載の干渉計測方法であって、 前記恒温チャンバーの隣に被検物交換用のサブチャンバーを設け、 該サブチャンバー内と前記チャンバー内の温度を独立に制御して計測することを特徴とする干渉計測方法【請求項8】 請求項7記載の干渉計測方法であって、前記恒温チャンバー内の温度と前記サブチャンバー内の温度を同じになるように制御するして計測することを特徴とする干渉計測方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、フィゾー型干渉計の干渉計を用いて高精度な形状測定などを行う干渉計測装置及び干渉計測方法に関する。 【0002】 【従来の技術】干渉状態(代表的には干渉縞として観察される)は、可干渉性(時間的、及び、空間的コヒーレンシー)を満足する2ケの光束の波面(位相の等しい面)の位相差情報を表す。光学系の特性評価は等位相波面の形状測定によって原理的に可能であり、この等位相波面の形状測定のために干渉縞が利用されている。即ち、2つの光束内、片方を基準となる参照面からの反射光(参照光束という)とし、他方を被検面からの反射光(被検光束という)として干渉させると、参照面が理想的な面であれば、被検面の面形状誤差が、Optical Path Difference(OPD)に起因する干渉縞として観察される。 【0003】代表的な干渉計としては、トワイマングリーン型干渉計とフィゾー型干渉計が挙げられる。トワイマングリン型干渉計は、図3(a)のような配置を採る。この場合には、被検面55と参照面51の、ビームスプリッタ53までの距離を完全に等しくすることができるため、白色光のような可干渉距離の短い光も使用可能となる。光源にレーザ光を使用すれば、フィゾー型干渉計で代用可能となる。なお、λ/4板や偏光板は省略して図示していない。 【0004】フィゾー型干渉計は、図3(b)のような配置を採る。この場合、参照面63と被検面65の間の距離を完全には零に出来ないため被検光束と参照光束の間に光路差が生じる。このために使用する光の可干渉性(光の単色性)に注意を払わなければならない。しかし、干渉光路長を考えてみると、参照面であるフィゾー面63と被検面65の間隔をトワイマン型干渉計でのビームスプリッタから参照面や被検面までの距離よりも短くできる。このため、フィゾー型干渉計の方が干渉光路中で生ずる、空気の屈折率(n)の揺らぎに強いと言う特徴がある。従って、観測された干渉縞を基により精度の高い面形状計測が可能になる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記、フィゾー型干渉計を使用しても、例えば、図3(c)のような、フィゾー面73と被検面75の間隔が大きな配置で球面の被検面測定を行わざるを得ない場合には、平面と異なり、フィゾー面73と被検面75の間隔を自由に変えることができないため、やはり、干渉光路中で生じる空気の屈折率の変動、攪乱に起因する測定誤差が避けられないという問題点があった。 【0006】本発明は上記問題の解決を行い、面形状を高精度に計測するための手段を提供することを目的にしている。さらに、本発明の他の目的はこの高精度計測をより短時間に行える手段を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明では上記目的を達成するために以下に記すような手段を用いている。 第1の手段として、参照面と被検面に可干渉光を当て両面からの反射光を干渉させて少なくとも被検面の形状情報を得る干渉計測装置に対して、 恒温チャンバーを有し、 該参照面と被検面が該恒温チャンバーに入れらていることとした。これによって、温度変化による空気の屈折率の変動の影響を抑えた、計測精度の高い干渉計測装置が得られる。 【0008】第2の手段として、第1の手段を用いる場合に、恒温チャンバー内に未測定被検物を保持する機構と、被検物をチャンバーの外から所定の位置にセットする機構を有するようにした。これによって、恒温チャンバーを開閉する必要が無くなり、いつもチャンバー内の温度を保つことが出来るようになり、測定時間に無駄のない干渉計測装置が得られる。 【0009】第3の手段として、第1又は第2の手段を用いる場合に、恒温チャンバーに隣接した被検物交換用のサブチャンバーと、 サブチャンバーと恒温チャンバーの温度を独立に制御する温度コントローラと、を有するようにした。これによって、測定用のチャンバーに被測定物を入れる前に被測定物の温度を所定の値にできる干渉計測装置が得られる。第4の手段として、第3の手段を用いる場合に、温度コントローラーが恒温チャンバー内の温度とサブチャンバーの温度分布を同一にするように制御するようにした。これによって被検物の交換の際の温度変化の無い干渉計測装置が得られる。 【0010】第5の手段として、参照面と被検面に可干渉光を当て両面からの反射光を干渉させて少なくとも被検面の形状情報を得る干渉計測方法を用いる時に、該参照面と被検面を恒温チャンバーに入れて計測するようにした。これによって、温度変化による空気の屈折率の変動の影響を抑えた、計測精度の高い干渉計測方法が得られる。 【0011】第6の手段として、第5の手段を用いる時に、恒温チャンバー内に未測定被検物を保持し、 測定被検物をチャンバーの外から所定の位置にセットして計測するようにした。これによって、恒温チャンバーを開閉する必要が無くなり、いつもチャンバー内の温度を保つことが出来るようになり、測定時間に無駄がなくなる。 【0012】第7の手段として、第5又は6の手段を用いる場合に、恒温チャンバーの隣に被検物交換用のサブチャンバーを設け、 該サブチャンバーと前記チャンバーの温度を独立に制御して計測することとした。これによって、測定用のチャンバーに被測定物を入れる前に被測定物の温度を所定の値に出来る。 【0013】第8の手段として、第7の手段を実施する場合に、恒温チャンバー内の温度と前記サブチャンバー内の温度を同じになるように制御するようにした。これによって被検物の交換の際の温度変化を無くすことが出来る。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明では、恒温チャンバー内に参照レンズと被検面を入れ、チャンバー内の温度分布を均一に保つことで空気の攪乱を減らし、従って高精度な測定を可能とした干渉計測装置及び方法を実現している。しかし、このような装置でも場合によっては被検物の交換時に恒温チャンバー内の温度分布が変化してしまい、攪乱のない高精度な測定を行うためには、変化してしまったチャンバー内の温度分布が再び均一になり、被検面の表面温度も均一なるまでの温度馴らしのための時間が必要となることもある。そのような場合に備えて、本発明では予備室的なサブチャンバーを隣接させ、その温度を制御することによって対応している。 【0015】 【実施例】図1は本発明の第1、第2、第5、第6の手段を説明する実施例1であり、図3(c)のフィゾー面と被検面が恒温チャンバー15内に配置されている。干渉計11より射出した光は参照面12aと被検面13aに照射され、反射された光が互いに干渉し、干渉縞を生じさせる。この縞を計測し、演算装置21によって解析することによって被検物13の面形状が計測される。この時の計測に必要な被検物の移動、即ち光軸方向への移動、光軸に垂直な方向への移動、光軸に対する傾き補正は全て恒温チャンバーの外より自動的に行われる。図1中、101は回転軸を有し、その軸方向に移動可能なチャックであり、未計測被検物を収納する被検物スタンド17より計測すべき被検物体をチャックして、測定位置にセットする役割を有している。これによってチャンバの外部より被検物のセットが可能になる。尚、41a〜41nはチャンバー内の温度及びその分布を測定する温度センサであり、その出力はコントローラ42に与えられ、コントローラ42はチャンバー内温度を均一な一定温度になるように制御する。また、被検物スタンドの被検物が計測され終わると、次の被検物スタンド18に収納された被検物と扉31の開閉によって取り替えられる。 【0016】図2は本発明の第3、第4、第7、第8の手段を説明する実施例2である。実施例1と共通する所の説明は省略する。図2中、16が被検物交換用のサブチャンバーであり、恒温チャンバー15に隣接して設けられている。恒温チャンバー15とサブチャンバー16は扉31で仕切られており、サブチャンバーは扉32で外部と仕切られている。各チャンバーにはチャンバー内の温度及びその分布を計測するための温度センサー41a〜n、43a〜n、温度センサーの値からチャンバー内の温度を所定の均一な温度に制御するための温度コントローラ42,44がある。特に、サブチャンバーの温度を計測用の恒温チャンバーの温度と同じになるように制御すると計測に要する時間の短縮が可能になる。17,18は被検物が保持されている被検物スタンドである。 【0017】本発明では、上記の様な手段によって、干渉計測の精度劣化の要因の1つである空気の攪乱を減らすことを可能にした。即ち、チャンバー15内の温度分布が均一であれば、空気の攪乱は無く高精度な干渉計測が可能である。これによって、1つの被検面の測定であれば、被検面をチャンバー内にセットした後十分に温度馴らしの時間をとれば空気の攪乱の影響のない高精度な測定が可能である。しかし、被検面が複数個ある場合にはこのような方法では非常に効率が悪い。このため、本発明では、チャンバー15内とサブチャンバー16内に被検物スタンド17,18を設けており、均一な温度分布の中で被検物の交換が可能になり、1つの被検物を測定中に別の被検物の温度馴らしが並行して行うことができるため、効率の良い測定が可能となっている。 【0018】被検物の交換の方法を図2を参照して以下に説明する。初期状態ではチャンバー15内の温度分布は均一であるとし、扉31,32は閉められているものとする。最初にサブチャンバー16内の温度分布を制御しチャンバー15内の温度分布と一致させる。温度が一致したら、扉31を開け、測定の終了した被検物を被検物スタンド17からサブチャンバー16の被検物スタンド18へ搬送する。次にあらかじめサブチャンバー16の被検物スタンド18に用意しておいた新しい被測定物をチャンバー15の被検物スタンド17へ搬送する。次に、扉31を閉め、扉32を開け、サブチャンバー16の被検物スタンド18にある被測定物をチャンバー外へ搬出する。その後、新しい被測定物をサブチャンバー16の被検物スタンド18へ搬入し、扉32を閉める、サブチャンバー16内の温度分布がチャンバー15内の温度分布に一致するように制御を行う。 【0019】なお、搬入・搬出を上記の様に同時に行うのではなく、別々に行うこともできる。フィゾーレンズ12の交換もサブチャンバー内にフィゾーレンズスタンドを用意し、あらかじめ温度馴らしをしておくことにより、被測定物13の交換と同様の手順で行うことができる。このようにサブチャンバー16をチャンバー15の隣に接して設け、チャンバー15内の温度分布を変化させることなく、チャンバー15の外から被検物13を交換することができる。 【0020】 【発明・考案の効果】以上の様に本発明に係る干渉計システムを採用すれば、特にフィゾー型干渉計を使用して被検面の面精度測定を行う際に耐“環境攪乱”性を高め、高精度な測定が可能となる。また、チャンバー内に被検物スタンドを設けることで、被検物の交換が容易になり、測定と並行して別の被検物を温度に馴染ませることができ、測定時間が短縮され、効率の良い測定が可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004112 【氏名又は名称】株式会社ニコン
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| 【出願日】 |
平成10年9月17日(1998.9.17) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−88512(P2000−88512A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月31日(2000.3.31) |
| 【出願番号】 |
特願平10−263678 |
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