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【発明の名称】 ラジエータ
【発明者】 【氏名】杉田 重定

【要約】 【課題】高さ及び横断面の大きさが限られた状態で冷却能力を上げることが可能なラジエータを提供する。

【解決手段】ラジエータ10は、上タンク部11と、コア部12と、下タンク部13が上下に順に配列されて一体になったものである。下タンク部13は、底面の両端近傍の2箇所に正面から見て、前後間に延びかつ台形状に上方に凹んだ凹部13a,13bを設けている。凹部の底面には、それぞれ固定ピン14a,14bが立設されている。ラジエータは、下タンク部の底部位置を凹部の深さ分だけ低くすることができ、そのため、取付け高さ寸法を高くすることなく、コア部の高さ寸法hのみを従来のラジエータに比べて長くすることができる。これにより、コア部の容積を増やすことができ、その冷却機能が高められる。そのため、従来のラジエータと同一の占有空間で、冷却効率を高めることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 縦長かつ偏平な直方体形状であって上タンク部と、コア部と、下タンク部が上下に順に配列されて一体となり、該下タンク部の底面にて長手方向の2箇所に設けた固定ピンにより車両のエンジンルームの床面に設けた取付部材に固定されるラジエータにおいて、前記下タンク部の底面の前記固定ピンを設けた個所を含む長手方向両側の所定領域をその外側部分に対して上方に凹ませた凹部とし、該凹部に前記取付部材に固定される固定ピンを設けたことを特徴とするラジエータ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジエータに係り、特にコア部を挟んで上下にタンク部を設けたダウンフロー式のラジエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のラジエータは、図4に示すように、縦長の直方体形状であって上タンク部1と、コア部2と、下タンク部3とが上下に順に配列されて一体となっており、下タンク部3の底面にて長手方向の2箇所に設けた固定ピン4により自動車のエンジンルームの床面に設けた取付部材5に固定されるようになっている。ラジエータの冷却能力は、コア部2の容積に依存しているが、コア部2の高さ及び横断面の大きさは、自動車のエンジンルームの大きさにより制限された一定の寸法になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジンの性能向上によりパワーアップされた場合、これに応じてラジエータの冷却能力を高める必要がある。しかし、コア部の高さ及び横断面は上記のように制限を受けているため、冷却能力のアップは困難である。また、エンジンの改造によるパワーアップを行った場合にも同様の問題がある。
【0004】本発明は、上記した問題を解決しようとするもので、高さ及び横断面の大きさが限られた状態で冷却能力を上げることが可能なラジエータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために上記請求項1の発明の構成上の特徴は、縦長かつ偏平な直方体形状であって上タンク部と、コア部と、下タンク部が上下に順に配列されて一体となり、下タンク部の底面にて長手方向の2箇所に設けた固定ピンにより車両のエンジンルームの床面に設けた取付部材に固定されるラジエータにおいて、下タンク部の底面の固定ピンを設けた個所を含む長手方向両側の所定領域をその外側部分に対して上方に凹ませた凹部とし、凹部に取付部材に固定される固定ピンを設けたことにある。
【0006】上記のように構成した請求項1の発明においては、下タンク部の底面に上方に凹ませた凹部を形成し、凹部に取付部材に固定される固定ピンを設けたことにより、相対的に下タンク底面を凹部の高さ分だけ低くすることができる。そのため、凹部上端面と上タンク部上端面間の寸法である取付け高さ寸法を変えることなく同一のままで、コア部のみの高さ寸法を長くすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて説明すると、図1は同実施形態である自動車用のダウンフロータイプのラジエータ10を、正面図により示したものである。
【0008】ラジエータ10は、縦長であると共に横長かつ前後に短い偏平な直方体の箱形状であって上タンク部11と、コア部12と、下タンク部13が上下に順に配列されて一体になったものである。上タンク部11は、アルミニウムあるいは黄銅製であり、前面右側に注水口11aを設けている。コア部12は、アルミニウムあるいは黄銅製であり、水が流通するチューブと、チューブにロウ付け等により固定されたフィンとからなるものである。
【0009】下タンク部13は、アルミニウムあるいは黄銅製であり、図1及び図2に示すように、細長い箱形状であり、底面の横方向両端近傍の2箇所に正面から見て、前後間に延びかつ台形状に上方に凹んだ凹部13a,13bを設けている。凹部13a,13bの高さは、下タンク部13の高さの略1/2である。凹部13a,13bの底面には、それぞれ固定ピン14a,14bが立設されている。そして、下タンク部13の全面右端には、排水口13cが設けられている。
【0010】上タンク部11とコア部12、及び下タンク部13とコア部12とは、ロウ付け等により固定され、ラジエータ10が形成される。ラジエータ10は、エンジンルーム内の取付部材20に固定ピン14a,14bを挿着することにより、エンジンルームの床面に固定される。
【0011】上記のように構成したことにより、ラジエータ10は、下タンク部13の底部位置を凹部13a,13bの深さ分だけ低くすることができ、そのため、凹部13a,13b上端面と上タンク部11上端面間の寸法である取付け高さ寸法を高くすることなく同一のままで、コア部12の高さ寸法hのみを従来のラジエータのコア部12の高さ寸法hに比べて長くすることができる。このようにコア部12の高さ寸法hを長くできたことにより、その容積を増やすことができ、コア部12の冷却機能が高められる。その結果、このラジエータ10は、従来のラジエータと同一の占有空間で、冷却効率を高めることができる。なお、下タンク部の凹部の形状については、取付部材の形状に応じて変更することができる。上記実施形態に示したものは一例であり,本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することができる。
【0012】
【発明の効果】上記のように構成した請求項1の発明においては、ラジエータの取付け高さ寸法を高くすること同一のままで、コア部のみの高さ寸法を長くすることができるので、従来のラジエータと同一の占有空間で、冷却効率を高めることができる。
【出願人】 【識別番号】599032615
【氏名又は名称】杉田 重定
【出願日】 平成11年3月9日(1999.3.9)
【代理人】 【識別番号】100097353
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 功二
【公開番号】 特開2000−258086(P2000−258086A)
【公開日】 平成12年9月22日(2000.9.22)
【出願番号】 特願平11−61069