| 【発明の名称】 |
冷却機 |
| 【発明者】 |
【氏名】市ヶ谷 弘司
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| 【要約】 |
【課題】水道水などの冷却水を無駄に消費することなく、迅速に調理済み食品や飲料水などを冷却できる冷却機を提供する。
【解決手段】使用時に上蓋部30を本体部10の上に被せて一体とすると、上蓋部30の凸部32は、本体部10に設けられたスロット11に差し込まれた状態になり、導水シート40の突起部40aが水に浸される。水はこの部分から毛細管現象によって素早く吸い上げられ、指状部40bの先端部まで行き渡る。水は気化シート41にも伝わり、気化シート全体が湿った状態になる。上蓋部30の上には、被冷却物を載せる。ファン20をオンにすると、空気は縦溝13、横溝14と流れ、各横溝14の右側から排出される。このとき、水の気化が促進され、その際気化熱が吸収されることにより、上蓋部30が冷却される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 空気が流れる空気流通路と、前記空気流通路の上部に設けられ、少なくとも前記空気流通路と接する側が湿った状態で水を保持する水保持手段と、前記空気流通路に空気を送る送風手段とを有し、被冷却物を、前記水保持手段の上に直接又は熱伝導部材を介して載置し、前記水保持手段に保持された水を前記空気流通路を流通する空気中に気化させて、前記被冷却物を冷却することを特徴とする冷却機。 【請求項2】 空気が流れる空気流通路と、前記空気流通路の上部に設けられ、少なくとも前記空気流通路と接する側が湿った状態で水を保持する水保持手段と、前記空気流通路に空気を送る送風手段とを有し、飲食物を前記水保持手段の上に熱伝導部材を介して載置し、前記水保持手段に保持された水を前記空気流通路を流通する空気中に気化させて、前記飲食物を冷却することを特徴とする調理用冷却機。 【請求項3】 空気が流れる空気流通路と、前記空気流通路の上部に設けられ、少なくとも前記空気流通路と接する側が湿った状態で水を保持する水保持手段と、前記水保持手段の上に接して設けられ、内部に冷却用液体を収容する冷媒容器と、前記冷媒容器に設けられ、前記冷却用液体を攪拌する攪拌手段と、前記水保持手段の前記空気流通路に空気を送る送風手段とを有し、飲食物を前記冷媒容器の冷却用液体に浸し、前記水保持手段に保持された水を前記空気流通路を流通する空気中に気化させて前記冷却用液体を冷却し、さらに前記冷却用液体を介して前記飲食物を冷却することを特徴とする調理用冷却機。 【請求項4】 空気が流れる空気流通路と、前記空気流通路の上部に設けられ、少なくとも前記空気流通路と接する側が湿った状態で水を保持する水保持手段と、前記空気流通路に空気を送る送風手段とを有し、前記水保持手段に保持された水を前記空気流通路を流通する空気中に気化させて、前記水保持手段の上に設けられた熱伝導部材の上に載った動物を冷却することを特徴とする動物用冷却機。 【請求項5】 地面の上に、空気流通路を形成して配列される平面状の冷却手段と、前記冷却手段の裏面に接するように設けられ、水を保持するとともに前記空気流通路を流れる空気によって保持している水を気化させる水保持手段と、前記保水手段に水を供給する給水手段と、前記空気流通路に空気を送る送風手段とを有し、前記水保持手段に保持された水を前記空気流通路を流通する空気中に気化させて前記冷却部を冷却することにより、その上の被冷却物を冷却することを特徴とする屋外用冷却機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、加熱後の飲料水や料理などを、急速に常温まで冷やす場合などに好適な冷却機に関する。 【0002】 【従来の技術】学校や企業向けに調理済み食料を供給する給食センターなどでは、一度に大量の食材を調理することがある。また、大手のレストランチェーンなどでも、やはり一度に大量の食材を調理する場合がある。 【0003】ところで、料理の中には、過熱したものを一旦冷ます行程が必要となるものがあるが、一回に調理する量が多くなると、過熱したものが常温まで冷えるにはかなりの時間がかかる。このため、従来は、たとえば、鍋ごと流水につけて冷やすことが行われている。 【0004】また、特に開発途上国などでは、水道水をそのまま飲むと衛生的に問題があるため、水道水をいったん沸騰過熱し、それを冷ましてから飲料水に使うことが一般的となっている地域がある。このような場合も、たとえば水を沸かしたヤカンごと流水につけて冷ますことがある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、流水につけて大量の料理を冷ます場合、通常は水道水を流しながら冷やすので、大量の水道水が無駄になる。特に、開発途上国などでは水は貴重であり、これを無駄に流して捨てるのは、経済的にも問題がある。 【0006】また、料理や飲料水以外にも、いったん100℃前後まで加熱したものを常温まで冷ますことは広く行われている。この場合に、水道水の無駄な消費を抑えて、短時間で冷ますことが出きれば、非常に便利である。 【0007】本発明は、上記事情に基づいてなされたものであり、水道水などの冷却水を無駄に消費することなく、迅速に調理済み食品や飲料水などを冷却できる調理用冷却機をはじめとして、構造が簡単で、消費電力がきわめて少ない各種の冷却機を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明である冷却機は、空気が流れる空気流通路と、前記空気流通路の上部に設けられ、少なくとも前記空気流通路と接する側が湿った状態で水を保持する水保持手段と、前記空気流通路に空気を送る送風手段とを有し、被冷却物を、前記水保持手段の上に直接、又は熱伝導部材を介して載置し、前記水保持手段に保持された水を前記空気流通路を流通する空気中に気化させて、前記被冷却物を冷却することを特徴とする。 【0009】請求項2記載の調理用冷却機は、空気が流れる空気流通路と、前記空気流通路の上部に設けられ、少なくとも前記空気流通路と接する側が湿った状態で水を保持する水保持手段と、前記空気流通路に空気を送る送風手段とを有し、飲食物を、前記水保持手段の上に熱伝導部材を介して載置し、前記水保持手段に保持された水を前記空気流通路を流通する空気中に気化させて、前記飲食物を冷却することを特徴とする。 【0010】請求項3記載の発明である冷却機は、空気が流れる空気流通路と、前記空気流通路の上部に設けられ、少なくとも前記空気流通路と接する側が湿った状態で水を保持する水保持手段と、前記水保持手段の上に接して設けられ、内部に冷却用液体を収容する冷媒容器と、前記冷媒容器に設けられ、前記冷却用液体を攪拌する攪拌手段と、前記水保持手段の前記空気流通路に空気を送る送風手段とを有し、飲食物を前記冷媒容器の冷却用液体に浸し、前記水保持手段に保持された水を前記空気流通路を流通する空気中に気化させて前記冷却用液体を冷却し、さらに前記冷却用液体を介して前記飲食物を冷却することを特徴とする。 【0011】請求項4記載の発明である動物用冷却機は、空気が流れる空気流通路と、前記空気流通路の上部に設けられ、少なくとも前記空気流通路と接する側が湿った状態で水を保持する水保持手段と、前記空気流通路に空気を送る送風手段とを有し、前記水保持手段に保持された水を前記空気流通路を流通する空気中に気化させて、前記水保持手段の上に設けられた熱伝導部材の上に乗った動物を冷却することを特徴とする。 【0012】請求項5記載の屋外用冷却機は、地面の上に、空気流通路を形成して配列される平面状の冷却手段と、前記冷却手段の裏面に接するように設けられ、水を保持するとともに前記空気流通路を流れる空気によって保持している水を気化させる水保持手段と、前記保水手段に水を供給する給水手段と、前記空気流通路に空気を送る送風手段とを有し、前記水保持手段に保持された水を前記空気流通路を流通する空気中に気化させて前記冷却部を冷却することにより、その上の被冷却物を冷却することを特徴とする。 【0013】 【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して発明の実施の形態について説明する。 【0014】〔第一実施形態〕図1は、本発明の一実施形態に係る調理用冷却機の分解斜視図である。この調理用冷却機は、主として沸騰させた水、温めた料理、ベークしたケーキなどを常温付近まで急速に冷ますという用途での使用を意図している。 【0015】図1に示すように、この調理用冷却機は、大きく分けて、本体部10と上蓋部30からなり、使用時には上蓋部30を本体部10の上に被せて一体とする。このとき、上蓋部30の凸部32は、本体部10に設けられたスロット11に差し込まれた状態になる。 【0016】本体部10には、ファン20と電源部21が取り付けられている。また、電源部21には、スイッチ付きボリューム22と、家庭用コンセントに差し込んで商用の交流を低圧の直流に変換するACアダプター23が設けられている。スイッチ付きボリューム22は、ファン20の回転をオン/オフするとともに、ファンの回転数を変えるためのものである。 【0017】本体部10のうちファン20と電源部21を除く部分は、プラスチックをブロー成形して一体的に成形される。本体部10の左側には、断面積が大きい一本の縦溝13が形成されており、また、横方向には縦溝よりも底の浅い多数の横溝14が互いに平行に形成されている。縦溝13及び横溝14は、上蓋部30を被せたときにその上部が塞がれた状態となる。これにより、本体部10と上蓋部30の間には、空気が水平に流れる空気流通路が形成される。この状態でファン20をオンにして外部の空気を吸い込む方向に回転させると、空気は縦溝13内を手前側から奥側に向かって流れ、それぞれの横溝14とつながる部分で各横溝14に流れ込み、さらに左から右に流れ、最終的には各横溝14の右側から外部へ排出される。 【0018】本体部10のうち、横溝14の下の部分は空洞になっており、注水口12から水を注ぐと、この空洞部分に水を蓄えることができる。すなわち、この空洞部は水を蓄えるタンクとしての役割を果たす。図2は、本体部10を裏から見た斜視図である。本体部10の裏側には、縦方向に3本の溝15が形成されている。この溝15の深さは、表側の横溝14の底部に届く程度の深さとなっている。このような溝15を設けたことによって、プラスチック製の本体部10の強度を高めることができる。 【0019】本実施形態では、上蓋部30をアルミニウム製とする。これは、アルミニウムが高い熱伝導率を有するからである。ただし、ある程度の熱伝導率を有するものであればその他の金属あるいは他の素材であってもよく、上蓋部30として使用できる材料はアルミニウムには限られない。 【0020】図3は、図1に示した上蓋部30を裏返した状態を示している。図3に示すように、上蓋部30の裏側には、導水シート40がしっかりと接着され、さらにその上のほぼ全面に気化シート41が貼られている。図4は、この導水シート40と気化シート41だけを広げた状態を示している。導水シート40としては、たとえばPVA(ポリビニルアルコール)製のスポンジを用い、気化シート41としては、薄い綿又は水をよくしみ込ませる紙などを用いる。 【0021】PVAスポンジは、その容積に比して多くの水を吸収できるという特徴がある。また、PVAスポンジは、水を含んでいるときの容積は大きいが、乾燥しているときは小さく縮む性質がある。しかし、PVAスポンジからなる導水シート40を上蓋部30の裏側に接着することによって、乾いているときでも縮まないようにすることができる。 【0022】導水シート40は、突起部40aと指状部40bからなり、突起部40aは上蓋部30の凸部32まで延びている。したがって、上蓋部30を本体部10の上に被せ、凸部32をスロット11に差し込むと、導水シート40の突起部40aは、本体部の水のタンクの底部まで届き、内部の水に浸された状態になる。突起部40aが水に浸されると、水はこの部分から毛管現象によって素早く吸い上げられ、指状部40bの先端部まで行き渡る。この水はさらに気化シート41まで広がり、気化シート全体が湿った状態になる。 【0023】本実施形態に係る冷却機を使用するときには、本体部10の注水口12から水を注いだあと、凸部32が本体部10のスロット11に差し込まれるように上蓋部30を被せ、スイッチ付きボリューム22で電源をオンにしてファン20を回転させる。そして、上蓋部30の上に、被冷却物である高温の水や料理などを、ヤカンや鍋に入れたまま載せる。 【0024】ファン20を回転させると、外部から取り込まれた空気は、縦溝13、横溝14の中を流れ、最終的に各横溝14の右側から外部へ排出される。この間に、空気は気化シート41に保持されている水と密に接触しながら流通する。このため気化シート41に保持されている水の気化が促進され、気化した水分は流通する空気とともに外部に運び出される。液体の水が気化して気体になるときには、周囲から気化熱を奪う。 【0025】1ccの水が気化するときには、周囲から約580カロリーの熱を奪う。このため、迅速に水が気化すると、気化シート41は急速に冷却され、この気化シート41と密着している上蓋部30も急速に冷却される。これこれにより、上蓋部30の上に載せられた高温の水や料理も、鍋などを介して急速に冷却される。このとき、縦溝13及び横溝14には、水の気化を促進する程度の空気を流通させればよいため、ファン20は比較的ゆっくり回転させればよく、したがって消費電力は少なくて済む。 【0026】特に、鍋に入っている料理の温度が沸騰するほど高温のものであれば、気化シート41に保持された水の温度も100℃近くになり、気化はより促進される。すなわち、上蓋部30の上に載せた鍋などが高温であればあるほど上蓋部30も温められ、そのことによって気化シート41に保持された水の気化はより促進され、これによって奪われる気化熱によって、鍋などの冷却効果はより高まる。 【0027】開発途上国の中には、衛生上の問題から、水道水をそのまま飲料水として使うことができない地域がある。このような地域では、水道水を一度沸騰させ、これを冷ましてから飲食に使うことが一般的となっている。このような場合、一旦沸騰した水の温度が室温程度まで下がるにはかなり時間がかかり、特に、多くの飲料水が必要となる夏の暑い時期には、さらに水は冷めにくい。 【0028】本発明の冷却機は、このような地域において、沸騰した水を迅速に冷ますという目的に好適である。しかも構造が簡単で低コストで製造でき、また、低消費電力で運用コストも少なくて済むため、比較的経済水準の低い開発途上国の一般消費者でも容易に入手できる。また、飲食物を冷やすために流水を無駄に使う必要もない。 【0029】ところで、水道水などには、カルキなどの不純物が含まれており、水を気化させ続けるとカルキなどの残留物が析出する。本実施形態の冷却機を長期間使用していると、析出した残留物によって水の浸透が妨げられ、冷却効果が低下してくる。本実施形態では、水は気化シート41から気化するので、残留物は気化シートに析出し、PVAスポンジからなる導水シート40にはほとんど析出しない。しかも、気化シート41と導水シート40は別体とされているので、気化シート41に残留物が析出した場合には、この気化シート41だけを交換すれば、冷却効果は再び元に戻り、他の部品に比べて比較的価格の高いPVAスポンジ製の導水シート41については、長期間にわたって使用することができる。 【0030】なお、上記の説明では、本体部10にタンクを設け、ここに入れた水を導水シートが吸い上げ、気化シートに伝えるという構成にしたが、タンクは必ずしも必要ではない。たとえば、空気流通路の上にスポンジ状のPVAを載せ、ここに外から水を給水して、鍋などを上に載せて冷却する。そして、PVAスポンジの水がなくなりかけたら、上から水をかけて給水する、という構成も可能である。このようにすれば、構造が簡単になり、製造コストを下げることもできる。 【0031】〔第二実施形態〕次に、本発明の第二実施形態の調理用冷却機について説明する。第一実施形態として図1に示した構造の調理用冷却機は、その上に載せた鍋などの底の部分の温度は急速に下げることができるが、鍋などの上の部分は、底の部分に比べて温度が下がりにくい。図5は、この点を改良した調理用冷却機の斜視図を示している。 【0032】図5に示した調理用冷却機は、図1に示した冷却機の上蓋部30を、水槽部50と置き換えた構造となっており、本体部の構造は第一実施形態と同じである。水槽部50の底部には、前述の導水シート40及び気化シート41が、第一実施形態の調理用冷却機と同じように取りつけられている。 【0033】水槽部50には水が入れられ、冷却対象となる鍋やヤカンなどをそのままこの水の中に入れる。水槽部50にはプロペラ状の攪拌機51が設けられており、これを回転させることによって内部の水を効率良く攪拌することができる。冷却の原理は第一実施形態の調理用冷却機と同じであるが、本実施形態では、水の気化によってまず水槽部50内の水が冷却され、この冷却された水によって、冷却対象となる鍋などが冷却される点が、第一実施形態の場合とは異なる。 【0034】本実施形態の冷却機の場合、水槽部50内の攪拌機51によって中の水を攪拌することによって、水は全体的に均一に冷却される。このため、この水に浸された鍋なども周囲から全体的に冷却することができるので、第一実施形態の調理用冷却機に比べ、より速く、しかも均一に料理などを冷やすことができる。 【0035】従来は、調理した料理を冷却する場合には、鍋ごと流水などに浸すということが行われていたが、その場合には水が無駄に消費され、省資源という観点から問題があったが、本実施形態では水を無駄に使うことなく、しかも全体を均一に冷却できるという利点がある。 【0036】なお、本実施形態では、水槽部50に水を冷却用の水を入れる代わりに、冷却対象である料理や、飲料水となる沸騰した水などを直接入れても良い。このようにすると、冷却対象が直接冷却され、しかも攪拌によって全体が均一に冷却されるので、冷却効果が一層高まる。 【0037】〔第三実施形態〕本発明の第三実施形態に係る冷却機は、ペット用冷却機である。本実施形態のペット用冷却機は、図1に示した調理用冷却機に類似しており、基本的な構造は図1の調理用冷却機と同様である。図6は、ペット用冷却機の上蓋を取った本体部の平面図、図7は、上蓋の裏側を示した平面図、図8は、図7に示した上蓋を長手方向の中央で切った断面図である。 【0038】ファン60などの電気関連の部分を除いた本体部は、第一実施形態の調理用冷却機と同様に、ブロー成形によって容易に製造できる。本体部に設けられたファン60は、外部から空気を取り入れて縦溝61内へ送り出す。この空気は、横溝62内を左から右に流れ、最終的には横溝62の溝側の出口から排出される。 【0039】コンセント63は、家庭用コンセントに差し込んで商用の交流を低圧の直流に変換するACアダプターを含んでおり、スイッチ付きボリューム64、発光ダイオード65が設けられている。ACアダプターによって直流とされた電力は、コード66を介してファン60に送られる。コード66を流れる電流の電圧は、ファン60を比較的ゆっくり回転させるのに十分な5〜12ボルト程度の低電圧であるため、たとえペットがコードをかじるなどして導線が露出しても、ペットに危険が及ぶことはない。 【0040】注水口68は、本体部の水タンクへ水を注ぐための穴であり、また、持ち運びに便利なように、取っ手69が設けられている。取っ手69は、注水口68の近くにあるので、ここを手にとって全体を持ち上げても、注水口68から水がこぼれることはない。 【0041】上蓋70の裏側には、全面にPVAシート71が接着され、更にその上に布あるいは紙などからなる気化シート72が張られている。また、上蓋70の裏側には、本体部のスロット67に差し込まれる突起部73が設けられている。PVAシート71はこの突起部73まで延びており、突起部73をスロット67に差し込んだときに、PVAシート71は、本体部の水タンクの底部まで達する。 【0042】上蓋70を本体部の上に被せ、突起73をスロット67に差し込むと、水はPVAシート71の毛管現象によって素早く吸い上げられ、上蓋70の裏側全体に行き渡る。この水はさらに気化シート72にも伝わり、気化シート全体が湿った状態になる。 【0043】ファン60を回転させると、外部から取り込まれた空気は、縦溝61、各横溝62の中を流れ、最終的に各横溝62の右側から外部へ排出されるまでの間に、気化シート72に保持されている水と密に接触する。このため気化シートに保持されている水の気化が促進され、気化した水分は流通する空気とともに外部に運び出される。液体の水が気化して気体になるときには、周囲から気化熱を奪うため、熱伝導率の高いアルミ製の上蓋70は急速に冷やされる。このため、ペットがこの上にすわると、夏の暑い時期でも、涼しさを感じることができる。 【0044】本実施形態のペット用冷却機は、上で説明したような簡単な構造であるため低コストで製造でき、しかも十分な冷却効果を持っている。また、ファンは、比較的低速で回転させればよく、しかも局部的に冷却するため、使用する電力は少なくて済み、また、一般の室内用クーラーのような騒音もほとんどない。更に、構造が簡単であるため、例えば、ペットの毛が縦溝61又は横溝62に詰まっても、上蓋70を取り外して簡単に掃除でき、また、上蓋をアルミニウム製としているため、ペットが噛んだり、爪で引っかいたりしても、傷がつきにくいという利点もある。 【0045】〔第四実施形態〕本発明の第四実施形態に係る冷却機は、屋外用冷却機である。真夏のアスファルトの歩道や、コンクリートのプールサイドなどは、直射日光を受けて高温になる。特に、プールサイドの場合には裸足で歩くので、温度が上がると苦痛を感じる。本実施形態の屋外用冷却機は、このように戸外の温度が高くなる場所の温度を下げるのに利用する。 【0046】図9は、屋外用冷却機を人が歩く歩道に設置して冷却歩道とした様子を示した平面図、図10は、冷却歩道の冷却蓋80を取り外した状態を示した平面図、図11は、図10のA−A´で切った断面図、図12は、図10のB−B´で切った断面図、図13は、冷却蓋80の裏側を示した平面図である。 【0047】図9に示すように、上部には、1m×1mの大きさの金属製の冷却蓋80が一列に並べられ、長い歩道を形成している。この歩道の側方(図9の上側)には、空気の噴き出し口81が設けられている。冷却蓋80の下部には、図10に示すように、冷却蓋80を並べる方向と直角に、1m間隔で支持体82が設けられている。また、冷却蓋80を並べる方向と平行に、支持体83が設けられている。支持体82及び83は、冷却蓋80を並べるときに、これを支持する手段となる。 【0048】図10及び図11に示すように、側方部には、支持体83と平行に送風路84が形成されている。これは、図示しないファンによって送られてきた空気が通る通路となる。また、地中には、この送風路84と平行に送水管85が設けられ、この送水管85には、各支持体82のところで枝分かれした送水支管86が設けられている。送水支管86の一部には、冷却蓋80の突起89(図13参照)を挿入するための挿入口90が設けられている。送水管85及び送水支管86は、冷却蓋80の裏側に貼り付けられた導水片87に供給する水道水を導くためのものである。 【0049】冷却蓋80の裏側全体には、図13に示すように、気化シート88が貼りつけられており、これは突起89のところで、導水片87とつながっている。冷却蓋80の突起89を挿入口90に挿入すると、導水片87も同時に挿入され、導水支管86内の水に浸される。導水片87は毛管現象によって水を吸い上げ、吸い上げられた水は急速に気化シート88の全体に広がる。 【0050】図11及び図12に示すように、冷却蓋80を配置すると、その下には僅かな空間91が形成される。送風路84を流れてきた空気は、この空間91通って横方向に流れる。このとき、空気は気化シート88が保持している水と密に接触し、水の気化を促進する。また、冷却蓋80の表側に直射日光が当たっていると、日光によって冷却蓋80の温度が上昇し、これにより更に、気化シート88からの水の気化は促進される。 【0051】前述のように、1ccの水が気化すると、周囲から約580カロリーの熱を奪う。したがって、このように盛んに水が気化すると、冷却蓋80の温度は急速に下がる。特に、冷却蓋80をアルミニウムなどの金属板で製造すると、冷たさがより一段と増す。したがって、この上を歩く人は、靴をはいている場合でも靴底を通して冷たく感じる。 【0052】ところで、水道水を使って水を供給していると、水が気化した後に残ったカルキ成分が気化シート88に析出する。カルキの析出量が多くなると、水が浸透しにくくなって、冷却効果が低下する。このため、定期的に析出したカルキを除去することが必要となる。このカルキの除去は、人が手作業で冷却蓋80の裏側を洗浄するようにしてもよいが、例えば、冷却蓋80が対向する地面に、液体噴出機構を設け、ここから、カルキを溶融する弱酸性溶液を定期的に噴出させてカルキを除去するよにしてもよい。このようにすれば、人が手作業で冷却蓋80を洗浄する手間を省くことができる。 【0053】なお、上では、冷却歩道として実施したい例を示したが、前述のようなプールサイドなどに適用すれば、真夏であってもこの上を裸足で歩いたときに熱さによる苦痛を感じなくて済む。また、たとえば遊園地やテーマパーク、デパートの屋上の地面などに適用しても効果的であり、広い用途が考えられる。 【0054】〔その他の実施形態〕本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々の変更が可能である。 【0055】たとえば、第一実施形態及び第二実施形態の調理用冷却機の説明では、主として飲料水や調理した食品を冷却する場合について述べた。しかし、これ以外にも、たとえばバター、こんにゃく、チョコレートなどのように、室温まで冷やすことによって固化する食品を冷却する場合にも有用である。従来は、これらが固化するまでには長い時間待たなくてはならなかったが、調理用冷却機を用いることによって、短時間でこれらを固化させることができるようになる。 【0056】また、例えば、春から秋にかけて、屋外で営業する屋台などでは、第一実施形態の調理用冷却機をテーブル状に形成して、これを飲食物を置くためのテーブルとして利用することもできる。このようにすると、真夏の暑い時期に屋外で飲食する場合でも、食品が傷みにくくなるという効果がある。 【0057】第三実施形態のペット用冷却機の説明では、ペットを冷却する場合について述べた。これ以外にも、例えば、屋外の屋台などで人が座る椅子やベンチに応用すれば、人間のための冷却機とすることもできる。 【0058】また、第四実施形態では、主として屋外の地面を冷却する場合について説明したが、屋外だけに限らず、例えば家庭用の床の冷却に適用することもできる。 【0059】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の冷却機は、水が気化する際に周囲から熱を奪うことを利用し、水の気化を促進することによって、簡単な構造で、効率良く、水道水などの冷却水を無駄に消費することなく、さらに少ない消費電力で、迅速に調理済み食品、飲料水、動物、屋外の地面、床などを冷却することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592171005 【氏名又は名称】株式会社セフト研究所
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| 【出願日】 |
平成11年6月7日(1999.6.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091269 【弁理士】 【氏名又は名称】半田 昌男
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| 【公開番号】 |
特開2000−346517(P2000−346517A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月15日(2000.12.15) |
| 【出願番号】 |
特願平11−159049 |
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