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【発明の名称】 冷蔵庫
【発明者】 【氏名】中村 光彦

【氏名】野本 洋平

【氏名】高西 英知

【氏名】青木 孝

【要約】 【課題】最も温度の高い野菜室を、周囲からの伝導及び輻射熱で冷やすようにして、冷気通路の構造簡素化とそれによる冷蔵庫全体の収納容積の増大及び節電と各室の使い勝手の向上を図る。

【解決手段】冷蔵庫本体1の上部に冷蔵室3、この下部に同一高さで左右に位置する低温室6並びに貯氷室41、冷蔵庫本体1の下部に冷凍室12、前記低温室6及び貯氷室41と冷凍室12の間に野菜室9をそれぞれ独立して設け、前記冷蔵室3は横開きの開閉扉2,低温室6,貯氷室41,野菜室9,冷凍室12は引出扉5,40,8,11をそれぞれ有し、冷蔵庫本体1の最下部後方に圧縮機18、野菜室9の後方に冷却器16をそれぞれ設け、前記野菜室9を低温室6,貯氷室41,冷凍室12,冷却室16で囲んで、これらからの伝導及び輻射熱で冷却する。従って、野菜室9への強制的な冷却用の冷気を送る通路はない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷蔵庫本体の上部に冷蔵室、冷蔵庫本体の下部に冷凍室、前記冷蔵室の下方に貯氷室、前記貯氷室と同一高さでかつ左右方向に配置するパーシャル,チルド,冷凍,冷蔵,野菜等に温度を固定した、もしくは、温度を切替え可能にした低温室、前記貯氷室及び低温室と冷凍室の間に野菜室をそれぞれ独立して設け、前記冷蔵室は横開きの扉,貯氷室,低温室,野菜室,冷凍室は引出扉を有し、冷蔵庫本体の下部後方に圧縮機、野菜室の後方に冷却器を設け、前記野菜室を貯氷室,低温室,冷凍室,冷却器で囲み各々からの伝熱及び輻射熱等でも冷却するようにした冷蔵庫。
【請求項2】 冷蔵室と野菜室を、一つの温度制御手段で温度制御する請求項1に記載した冷蔵庫。
【請求項3】 低温室を、一つの温度制御手段で温度制御する請求項1に記載した冷蔵庫。
【請求項4】 低温室は、天井面より低温室へ冷気を導く低温室通路を有する請求項1に記載した冷蔵庫。
【請求項5】 冷凍室には、複数の収納ケースを設けた請求項1に記載した冷蔵庫。
【請求項6】 冷凍室はそれぞれの収納ケースへ独立して冷気を吐出する冷気通路を有する請求項5に記載した冷蔵庫。
【請求項7】 冷却器から電動ファンで送られる冷気を冷凍室へ導く冷凍室通路を設け、この冷凍室通路は冷凍室方向へ向かって徐々に冷凍室側へ傾斜させた請求項1に記載した冷蔵庫。
【請求項8】 冷凍室は、冷凍室へ冷気を導く冷凍室通路の後方に冷却器への冷凍室戻り通路を設けた請求項1に記載した冷蔵庫。
【請求項9】 冷凍室へ冷気を導く冷凍室通路と冷却器への冷凍室戻り通路の間に仕切部を設けた請求項1に記載した冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は保存する食品に応じて使い分ける、温度設定の異なる収納室を複数備えた冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】一般の冷蔵庫は温度が4℃程度の冷蔵室、−1℃程度の低温室、6℃程度の野菜室、−18℃程度の冷凍室の4つの収納室を備えている。また冷蔵庫は各家庭の食生活の変化に応じて使い勝手面から選択できるように、冷蔵庫本体の縦方向における冷蔵室,低温室,野菜室,冷凍室の配列の順番を種々変えている。
【0003】例えば、特開平6−273031号公報に示されている冷蔵庫は、冷蔵庫本体の上部に冷蔵室及びこの中に低温室、下部に野菜室、真ん中に冷凍室をそれぞれ独立して設けている。そして、冷凍室の後方に設けた冷却器及び電動ファン、そして1台の圧縮機を備え、それぞれ設けた冷気通路を介して電動ファンにより冷気をそれぞれの室に送って設定の温度に冷却している。
【0004】また特開平9−113108号公報に示されている冷蔵庫は、冷蔵庫本体の上部に冷蔵室及びこの中に低温室、下部に冷凍室、真ん中に野菜室をそれぞれ独立して設けている。そして、冷凍室の後方に設けた冷却器及び電動ファン、そして1台の圧縮機を備え、それぞれ設けた冷気通路を介して電動ファンにより冷気をそれぞれの室に送って設定の温度に冷却している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記した両従来の技術では全部の室に冷却器で熱交換した冷気を電動ファンで送って冷却しているので、通常時には1台の圧縮機の全部の室の負荷がかかり運転による電力量が大きい。また、多量の食品を急に補充したり、高外気温等の高負荷時では、1台の圧縮機に負担がかかり寿命に影響を与えるだけでなく、特に冷凍室等では補充した食品の冷凍に時間を要して好ましくなく、さらには圧縮機の運転による電力量が大きくかかり、節電及び環境上からも好ましくなかった。
【0006】さらに前記両従来の技術では、限られた冷蔵庫本体のスペースに、各室へ冷気を導く冷気通路をそれぞれ設けなければならなく、従って冷蔵庫全体としての収納容積にも悪影響を与え、かつ冷気通路の構造を複雑にすると共に、それによる冷気漏れの要因にもなり好ましくなかった。
【0007】さらにまた前記両従来の技術では、低温室は冷蔵室内部、貯氷室は冷凍室内部にあるので、独立した扉を持たず、かつ収納容積も大きくできず、使い勝手が悪かった。
【0008】さらにまた前記従来の技術の前者は野菜室が冷蔵庫本体の下部にあるので、重量のある野菜の出し入れには腰を屈めなければならない使い勝手の悪いものであった。
【0009】本発明は前記した課題を解決するもので、最も温度の高い室を、周囲からの伝導及び輻射熱で冷やすようにして、冷気通路の構造簡素化とそれによる冷蔵庫全体の収納容積の増大を図り、かつ節電と各室の使い勝手の向上を図った冷蔵庫を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、冷蔵庫本体の上部に冷蔵室、冷蔵庫本体の下部に冷凍室、前記冷蔵室の下方に貯氷室、前記貯氷室と同一高さでかつ左右方向に配置する低温室、前記貯氷室及び低温室と冷凍室の間に野菜室をそれぞれ独立して設け、前記冷蔵室は横開きの扉,貯氷室,低温室,野菜室,冷凍室は引出扉を有し、冷蔵庫本体の下部後方に圧縮機、野菜室の後方に冷却器を設け、前記野菜室を貯氷室,低温室,冷凍室,冷却器で囲み各々からの伝熱及び輻射熱で冷却するようにしたものである。
【0011】これにより、他の室よりも最も温度の高い室は野菜室なので、冷却器、最も温度の低い冷凍室,貯氷室、次に低い温度の低温室からの伝導及び輻射熱で冷却することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載した本発明は、冷蔵庫本体の上部に冷蔵室、冷蔵庫本体の下部に冷凍室、前記冷蔵室の下方に貯氷室、前記貯氷室と同一高さでかつ左右方向に配置する低温室、前記貯氷室及び低温室と冷凍室の間に野菜室をそれぞれ独立して設け、前記冷蔵室は横開きの扉,貯氷室,低温室,野菜室,冷凍室は引出扉を有し、冷蔵庫本体の下部後方に圧縮機、野菜室の後方に冷却器を設け、前記野菜室を貯氷室,低温室,冷凍室,冷却器で囲み各々からの伝熱及び輻射熱で冷却するようにしたものである。
【0013】これにより、他の室よりも最も温度の高い室は野菜室なので、冷却器、最も温度の低い冷凍室,貯氷室、次に低い温度の低温室からの伝導及び輻射熱で冷却することが可能となり、従って特別に野菜室への冷気を強制的に導く通路を設けなくてよくなり、圧縮機及び電動ファンの負荷の軽減による節電と共に冷気通路の簡素化及び冷蔵庫本体の収納容積増大につながる。また、使用頻度の高い冷蔵室を上部、貯氷室,低温室,野菜室を真ん中に配置し、引出扉にしているので、立った姿勢で冷蔵食品の出入が容易にできることはもちろん、貯氷室,低温室,野菜室からの食品の出入も楽な姿勢でできる。
【0014】また請求項2に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、冷蔵室と野菜室を、一つの温度制御手段で温度制御するものである。
【0015】これにより、野菜室は独立した貯氷室,低温室,冷凍室,冷却器に囲まれて冷やされ、強制的に冷却用の冷気を導かなくても必要な温度を確保できる。従って、単独で温度制御する必要がなく湿度等を調整してやる通路だけでよく、冷気通路の構造が簡単になると共に組立もし易く、かつ収納ケースも大きなものを使用可能になる。
【0016】また請求項3に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、低温室を、一つの温度制御手段で温度制御するものである。
【0017】これにより、低温室は単独で負荷変動の少ないきめ細かな温度制御が可能となり、生鮮食品の長期保存も可能となる。
【0018】また請求項4に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、低温室は、天井面より低温室へ冷気を導く低温室通路を有するものである。
【0019】これにより、低温室には冷気を均等に導くことが可能となり、迅速に温度の安定化を図ることが可能である。
【0020】また請求項5に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、冷凍室には、複数の収納ケースを設けたものである。
【0021】これにより、複数の収納ケースに分けて食品の整理整頓が可能で、収納量の増大と出入が容易になる。
【0022】また請求項6に記載した本発明は、請求項5に記載したものに加え、冷凍室は、それぞれ収納ケースへ冷気を独立して吐出する冷気通路を有するものである。
【0023】これにより、各収納ケースを効率よく冷やすことが可能になり、温度の均一化ができる。
【0024】また請求項7に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、冷却器から電動ファンで送られる冷気を冷凍室へ導く冷凍室通路を設け、この冷凍室通路は冷凍室方向へ向かって徐々に冷凍室側へ傾斜させたものである。
【0025】これにより、冷凍室への冷気は自重でも自然に下降が円滑に導かれ、電動ファンの負荷の軽減と、効率よく冷気を導くことが可能である。
【0026】また請求項8に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、冷凍室は、冷凍室へ冷気を導く冷凍室通路の後方に冷却器への冷凍室戻り通路を設けたものである。
【0027】これにより、冷凍室通路と冷凍室戻り通路をコンパクトに製造することが可能になる。
【0028】また請求項9に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、冷凍室へ冷気を導く冷凍室通路と冷却器への冷凍室戻り通路の間に仕切部を設けたものである。
【0029】これにより、冷凍室通路と冷凍室戻り通路の間における冷気のショートサーキットは、例え前記両通路がコンパクトに製造されても起こり得ず冷気の出入が確実である。
【0030】
【実施例】以下本発明の冷蔵庫の実施例につき、図面に従い説明をする。
【0031】(実施例1)図1は冷蔵庫本体の各室を中心として示した縦断面図、図2は同冷却器から各室への冷気の流れを示したブロック図、図3は図2に沿って概略示した冷蔵庫本体の斜視図、図4は同低温室等になる第2室と野菜室等になる第3室部分の斜視図、図5は図4における部分的な分解斜視図、図6は同冷凍室等になる第4室部分の拡大断面図、図7は同冷凍室等になる第4室部分の正面図、図8は冷蔵庫正面から見た各室のレイアウトを示した正面図である。
【0032】1は縦長の冷蔵庫本体である。そして、冷蔵庫本体1は最上部に温度が4℃程度に設定して使用する横開き式開閉扉2を有する冷蔵室3と、この冷蔵室3の下方に断熱区画壁4を介して一定温度又は−18〜6℃程度まで切替え可能として使用する引出扉5を有する低温室6と、この低温室6と同じ高さで冷蔵庫本体1に向かって正面左に配置し断熱区画壁44を介して温度が−18℃程度に設定して使用する引出扉40を有する貯氷室41と、この低温室6及び貯氷室41の下方に区画壁7を介して温度が6℃程度に設定して使用する引出扉8を有する野菜室9と、この下方に断熱区画壁10を介して温度が−18℃程度に設定して使用する引出扉11を有する冷凍室12とをそれぞれ独立して備えている。
【0033】また、冷蔵庫本体1は金属製の外箱13と樹脂製の内箱14とこれらの間に充填した断熱材15とで形成される筐体から成る。そして、前記開閉扉2,引出扉5,引出扉40,引出扉8,引出扉11も前記筐体と同様な構造を備えている。16は野菜室9の後方に設けた蒸発器としての冷却器で、断熱材等で形成した仕切部材17で前方の野菜室9及び低温室6と仕切られている。18は冷蔵庫本体1の最下部の後方に設けた1台の圧縮機で、冷却器16,凝縮器,絞り手段,ドライヤ(図示せず)等と冷媒管で接続して周知の冷凍回路を構成している。19は電動ファンで、気流を起こして冷却器16と熱交換した冷気を冷蔵室3,低温室6,貯氷室,冷凍室12へそれぞれ送って冷却するものである。一方、野菜室9の冷却は各室の中で最も温度が高いので、上方の独立した低温室6,貯氷室,後方の冷却器16、下方の冷凍室12により囲み、これらからの伝導熱及び輻射熱により冷却できるように設計している。
【0034】ここで、電動ファン19により各室へ冷気を送る経路につき、図2に従い説明する。冷却器16で熱交換した冷気は冷気通路20より分流して冷凍室通路21に導かれ冷凍室12内に複数設けた、上段ケース23,下段ケース24にそれぞれ冷気N,Oで示すように独立した冷気通路23a,24aから放出され、均一に行きわたる。また一方で冷気は貯氷室通路42に導かれた冷気Qは貯氷室41に放出される。また、冷気は冷気通路20より分流して冷蔵室通路25に導かれ、冷気Aでダンパー等の温度制御手段26に入り冷蔵室3の上部における両側の奥壁から冷気Bで示すように放出される。また同じように冷気Dでダンパー等の温度制御手段27に入り、冷蔵室3内の下部に設けた冷蔵室低温室28に冷気Eで示すように放出される。また同じように低温室通路29に導かれ冷気Jでダンパー等より成り、室温の切り替え可能な温度制御手段30に入り、断熱区画壁4内の低温通路4aを通り低温室6の前側から冷気Kで示すように放出される。
【0035】さらに、冷凍室12で熱交換した冷気Pは冷凍室戻り通路31を通って冷却器16に戻る。また貯氷室41で熱交換した冷気Rは貯氷室戻り通路43を通って冷却器16に戻る。また冷蔵室3,冷蔵室内低温室28で熱交換して温度の高くなった冷気C,Fは合流して温度調整気Gとなって区画壁7の通路7aを通って野菜室9の前側から温度調整気Hで示すように放出されて野菜室9の冷えすぎの温度調整に使用される。さらにまた前記の室温調整気Gの一部は低温室6からの冷気L,野菜室9からの室温調整気Iと合流して冷却器16に戻る。なお、実施例では冷気の流れが冷蔵室3,野菜室9,冷却器16となっているが、低温室6,野菜室9,冷却器16と流れるようにしても良い。また、野菜室9から冷却器16への冷気の流れは、実施例以外に低温室6から冷却器16への通路を通っても良い。
【0036】また前記した仕切部材17は図5に示すように低温室6と野菜室9の奥壁全体になる大きさの断熱材17a、これに嵌合して低温室6と野菜室9の奥壁になる樹脂製の板17bから成る。板17bは区画壁7が嵌合する凹部32を一体に設けている。一方、断熱材17aは前記凹部32の裏面を受けるように凹部32aを設けている。33は各冷気の通路で、34は通路33のカバーである。35は冷凍室通路21の最下部の出口に設けた弾性体の仕切部で、引出扉11を閉じたときに下段ケース24の後部が当たって気密に冷凍室通路21と冷凍室戻り通路31を仕切って両者の間に冷気のショートサーキットが起こらないようにする。36は上段ケース23を引出可能に支持する引出手段で、冷凍室12内に設けている。
【0037】上気した実施例において、圧縮機18を運転すると冷却器16と電動ファン19が動作する。そして、先に図2に従い説明したように冷気が循環して冷蔵室3,冷蔵室内低温室28,貯氷室41,低温室6,冷凍室12が冷却される。
【0038】また、野菜室9は冷蔵室3から独立した低温室6,冷凍室12,冷却器16に囲まれ、これらからの伝導及び輻射熱により冷却される。従って、冷却器16で熱交換した冷気を強制的に野菜室へ導かなくても必要な温度を確保でき、単独で温度制御をする必要がなくなり冷蔵室3の温度制御手段26で行えばよい。また、特別に野菜室9への冷気を導く通路を設けなくてよくなり、圧縮機18及び電動ファン19の負荷の軽減による節電と共に冷気通路の簡素化及び冷蔵庫全体の収納容積を増大することができる。また、使用頻度の高い冷蔵室3を上部、低温室6,貯氷室41,野菜室9を真ん中に配置し、引出扉にしているので、立った姿勢で冷蔵食品の出入が容易にできることはもちろん、低温室6,野菜室9からの食品の出入も楽な姿勢でできる。
【0039】また、低温室6は単独のダンパー等の温度制御手段30で制御しているので、負荷変動の少ないきめ細かな冷却制御ができ、低温室6への冷気通路を短くできる。このような低温室6には冷気が断熱区画壁4内の低温室通路4aを通り低温室6の前側から放射され、天井から降り注ぐような状態になる。
【0040】また、冷凍室12の引出扉11を引き出すと、下段ケース24だけが引き出され、上段ケース23は冷凍室12内に残り、断熱区画壁10が上部に位置している。そして、上段ケース23は必要に応じて引出手段36を介して独自に引き出し持ち運んで使用することができる。さらに上段ケース23,下段ケース24には独立した冷気通路23a,24aより、それぞれに冷気が放出されて、前記各ケース内には均一に冷気が行きわたる。
【0041】また、この冷凍室12へ冷気を導く冷凍室通路21は冷凍室方向へ向かって徐々に冷凍室側へ傾斜させているので、冷気の自重でも自然に下降が円滑になって電動ファン19による吐出力も少なくでき、その負荷の軽減と、効率よく冷気を導くことができる。
【0042】さらに、この冷凍室通路21の後方には冷凍室12で熱交換した冷気の冷凍室戻り通路31が設けてあり、特に内箱14の一部を使用している。従って、前記両冷気通路の全体をコンパクトにできるし、それにより収納ケースも大きくできる。
【0043】さらに、前記した冷凍室通路21と冷凍室戻り通路31とはコンパクトに設計されていても、仕切部35で両者の仕切を行っており、冷気がショートサーキットすることはなく、しかも引出扉11を通常通り閉じれば下段ケース24が仕切部35に当たって仕切るので、仕切の確認が容易にできる。
【0044】
【発明の効果】このように請求項1に記載した本発明は、冷蔵庫本体の上部に冷蔵室、冷蔵庫本体の下部に冷凍室、前記冷蔵室の下方に貯氷室、前記貯氷室と同一高さでかつ左右方向に配置する低温室、前記貯氷室及び低温室と冷凍室の間に野菜室をそれぞれ独立して設け、前記冷蔵室は横開きの扉,貯氷室,低温室,野菜室,冷凍室は引出扉を有し、冷蔵庫本体の下部後方に圧縮機、野菜室の後方に冷却器を設け、前記野菜室を貯氷室,低温室,冷凍室,冷却器で囲み各々からの伝熱及び輻射熱で冷却することが可能となり、従って特別に野菜室への冷却用の冷気を導く通路を設けなくてよくなり、圧縮機及び電動ファンの負荷の軽減による節電と共に冷気通路の簡素化及び冷蔵庫全体の収納容積を増大できる。また、使用頻度の高い冷蔵室を上部、低温室,野菜室を真ん中に配置し、引出扉にしているので、立った姿勢で冷蔵食品の出入が容易にできることはもちろん、低温室,野菜室からの食品の出入も楽な姿勢でできる。
【0045】また請求項2に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、冷蔵室と野菜室を、一つの温度制御手段で温度制御するもので、野菜室は低温室,貯氷室,冷凍室,冷却器に囲まれて冷やされ、強制的に冷却用の冷気を導かなくても必要な温度を確保できる。従って、単独で温度制御する必要がなく温度等を調整してやる通路だけでよく、冷気通路の構造を簡単にできると共に組立もし易く、かつ収納ケースも大きなものが使用可能になる。
【0046】また請求項3に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、低温室を一つの温度制御手段で温度制御するもので、単独で負荷変動の少ないきめ細かな温度制御を容易にでき、従来より生鮮食品の長期保存もできる。
【0047】また請求項4に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、低温室は、天井面より低温室へ冷気を導く低温室通路を有するもので、低温室には冷気を均等に導き迅速に安定化を図ることができる。
【0048】また請求項5に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、冷凍室には複数の収納ケースを設けたものであるから、複数の収納ケースに分けて食品の整理整頓が可能で、収納量の増大と出入が容易にできる。
【0049】また請求項6に記載した本発明は、請求項5に記載したものに加え、冷凍室はケース毎に冷気が吐出する冷気通路を備えたので、各収納ケースを効率よく冷やすことが可能になり、温度の均一化を図ることができる。
【0050】また請求項7に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、冷却器から電動ファンで送られる冷気を冷凍室へ導く冷凍室通路を設け、この冷凍室通路は冷凍室方向へ向かって徐々に冷凍室側へ傾斜させたので、冷凍室への冷気は自重でも自然に下降が円滑になり、効率よく冷気を導くことができ、かつ電動ファンの負荷の軽減にもなり節電できる。
【0051】また請求項8に記載した本発明は、請求項1に記載したものに加え、冷凍室は、冷凍室へ冷気を導く冷凍室通路の後方に冷却器への冷凍室戻り通路を設けたので、冷凍室通路と冷凍室戻り通路をコンパクトに製造することができる。
【0052】また請求項9に記載した本発明は、請求項2に記載したものに加え、冷凍室へ冷気を導く冷凍室通路と冷却器への冷凍室戻り通路の間に仕切部を設けたので、冷凍室通路と冷凍室戻り通路の間における冷気のショートサーキットを、仮に前記の両通路全体をコンパクトに設計しても防止でき冷気の出入を確実にできる。
【出願人】 【識別番号】000004488
【氏名又は名称】松下冷機株式会社
【出願日】 平成11年5月11日(1999.5.11)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2000−320943(P2000−320943A)
【公開日】 平成12年11月24日(2000.11.24)
【出願番号】 特願平11−129620