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【発明の名称】 冷蔵庫
【発明者】 【氏名】大橋 祥記

【氏名】▲たか▼山 清

【氏名】岡本 泰幸

【氏名】小柳 英二郎

【氏名】前田 耕治

【要約】 【課題】強制通風冷却方式の冷蔵室において、室内温度の平均化による食品保存品質の安定化と室内照明の平均化を図る。

【解決手段】冷気吐出ダクト23を冷蔵室17内の奥面両側部に配置し、空気循環用送風機27による吸入空気を冷蔵室内に吐出する空気循環ダクト26と室内照明灯31の室内側前方に設けた照明カバー32を冷気吐出ダクト23の相互間に配置し、且つ複数段の棚25にわたって同一平面上に配置することにより、室内上下,左右の冷却温度分布を平均化し、上下の照度分布も平均化する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 断熱材で構成した本体および扉と、前記本体内に形成した冷凍室,冷蔵室と、圧縮機,凝縮器,冷却器等よりなる冷凍サイクルと、前記冷却器で冷却した冷気を前記冷蔵室に強制通風させる送風機と、前記送風機からの冷気を前記冷蔵室内に吐出する冷気吐出ダクトと、前記冷蔵室内の空気を循環させるための空気循環用送風機と、前記空気循環用送風機による吸入空気を前記冷蔵室内に吐出する空気循環ダクトと、前記冷蔵室内の上下方向に複数段備えた棚とを設けて、前記冷蔵室内の奧部において前記冷気吐出ダクトを両側部に前記空気循環ダクトを前記冷気吐出ダクトの相互間に配置し、且つ前記複数段の棚にわたって同一平面上に配置したことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項2】 断熱材で構成した本体および扉と、前記本体内に形成した冷凍室,冷蔵室と、圧縮機,凝縮器,冷却器等よりなる冷凍サイクルと、前記冷却器で冷却した冷気を前記冷蔵室に強制通風させる送風機と、前記送風機からの冷気を前記冷蔵室内に吐出する冷気吐出ダクトと、前記冷蔵室内の空気を循環させるための空気循環用送風機と、前記空気循環用送風機による吸入空気を前記冷蔵室内に吐出する空気循環ダクトと、前記冷蔵室内を照明する室内照明灯と、前記室内照明灯の室内側前方に設けた照明カバーと、前記冷蔵室内の上下方向に複数段備えた棚とを設けて、前記冷蔵室内の奧部において前記冷気吐出ダクトを両側部に前記空気循環ダクトと前記照明カバーを前記冷気吐出ダクトの相互間に配置し、且つ前記複数段の棚にわたって同一平面上に配置したことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項3】 冷気吐出ダクトからの冷気吐出を複数段の棚間にわたって行わせることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】 空気循環ダクトからの空気吐出を複数段の棚間にわたって行わせることを特徴とする請求項3に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強制通風方式の冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】強制通風方式の冷蔵庫にあって、冷却用の送風機以外に空気循環用の送風機を庫内に設けた例について例えば特開平7−35466号公報にその一例が示されている。以下、図5を参照しながら説明を行う。
【0003】1は断熱材2によって構成された冷蔵庫本体で、区画壁3により上部に冷凍室4、下部に冷蔵室5が区画形成されている。6は冷凍サイクルの冷却器、7は前記冷却器6で冷却された冷気を前記冷凍室4、冷蔵室5に強制通風させるための送風機であり、通常冷凍サイクルの圧縮機(図示せず)と同期して運転するよう構成されている。また、8は前記冷却器6の下方に備えられて加熱除霜作用を行うガラス管型の除霜ヒーターであり、ガラス管表面に吸着型熱分解触媒層が塗布されている。
【0004】9は前記冷却器6内で冷却された冷気を送風機7によって冷蔵室5に通風させるための冷気吐出ダクトである。10は前記冷蔵室5内に設けた空気循環ダクトであり、その最上部に空気循環用送風機11を備え、さらには前記空気循環用送風機11の風上側に酸化マンガン等を主成分としたハニカム状の低温活性触媒12を備えている。またここで、前記空気循環用送風機11は圧縮機及び送風機7の停止時に運転するよう構成されている。
【0005】以上のように構成された冷蔵庫についてその動作を説明する。圧縮機及び送風機7が運転中は空気循環用送風機11には通電されず、冷凍室4、冷蔵室5が所定の温度に冷却される。そして、この間除霜ヒーター8の吸着型熱分解触媒層には室内の臭気成分が吸着される。その後圧縮機の運転時間が所定時間積算されると除霜ヒーター8に通電され、冷却器6の除霜作用を行うとともに吸着型熱分解触媒層が加熱されて、吸着した臭気成分が加熱分解される。このようにして脱臭作用が行われる。
【0006】一方圧縮機及び送風機7が停止中は除霜ヒーター8への冷気循環がなくなるため前記脱臭効果が発揮できなくなるが、冷蔵室内の空気循環用送風機11が運転されるため、室内の臭気成分が強制的に空気循環ダクト内の低温活性触媒12に循環吸着し、低温で酸化分解されて脱臭作用が行われる。このように圧縮機、送風機の運転、停止に関わらず脱臭作用を行うため、外気温度の変化などの条件変動に対しても安定して脱臭効果が発揮できるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の構成は、冷却用の送風機とは別に空気循環ダクトおよび空気循環用送風機を設けて、その循環風路中に脱臭手段を備えることによって脱臭効果を高めることが目的であり、空気循環ダクトおよび空気循環用送風機により庫内の冷却分布を平均化する構成にはなっていなかった。また、庫内照明の構成についての開示はなく、照度の平均化についても言及されていなかった。本発明は従来の課題を解決するもので、空気循環ダクトおよび空気循環用送風機の適用効果を高めることにより庫内の冷却分布の平均化を図ると同時に庫内照明の照度の平均化が図れる冷蔵庫を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載の発明は、断熱材で構成した本体および扉と、前記本体内に形成した冷凍室,冷蔵室と、圧縮機,凝縮器,冷却器等よりなる冷凍サイクルと、前記冷却器で冷却した冷気を前記冷蔵室に強制通風させる送風機と、前記送風機からの冷気を前記冷蔵室内に吐出する冷気吐出ダクトと、前記冷蔵室内の空気を循環させるための空気循環用送風機と、前記空気循環用送風機による吸入空気を前記冷蔵室内に吐出する空気循環ダクトと、前記冷蔵室内の上下方向に複数段備えた棚とを設けて、前記冷蔵室内の奧部において前記冷気吐出ダクトを両側部に前記空気循環ダクトを前記冷気吐出ダクトの相互間に配置し、且つ前記複数段の棚にわたって同一平面上に配置したものであり、圧縮機および送風機の運転中は冷蔵室内の奥面両側より冷気が吐出されて、断熱壁に近いために分布的に温度の高くなる両側部が上部まで冷却促進され室内左右方向の温度分布が平均化される。加えて空気循環用送風機の循環作用により、空気循環ダクトを通じて冷蔵室内の空気が循環し、室内上下方向の温度分布も上部まで平均化される。
【0009】請求項2に記載の発明は、断熱材で構成した本体および扉と、前記本体内に形成した冷凍室,冷蔵室と、圧縮機,凝縮器,冷却器等よりなる冷凍サイクルと、前記冷却器で冷却した冷気を前記冷蔵室に強制通風させる送風機と、前記送風機からの冷気を前記冷蔵室内に吐出する冷気吐出ダクトと、前記冷蔵室内の空気を循環させるための空気循環用送風機と、前記空気循環用送風機による吸入空気を前記冷蔵室内に吐出する空気循環ダクトと、前記冷蔵室内を照明する室内照明灯と、前記室内照明灯の室内側前方に設けた照明カバーと、前記冷蔵室内の上下方向に複数段備えた棚とを設けて、前記冷蔵室内の奧部において前記冷気吐出ダクトを両側部に前記空気循環ダクトと前記照明カバーを前記冷気吐出ダクトの相互間に配置し、且つ前記複数段の棚にわたって同一平面上に配置したものであり、圧縮機および送風機の運転中は冷蔵室内の奥面両側より冷気が吐出されて、断熱壁に近いために分布的に温度の高くなる両側部が上部まで冷却促進され室内左右方向の温度分布が平均化される。加えて空気循環用送風機の循環作用により、空気循環ダクトを通じて冷蔵室内の空気が循環し、室内上下方向の温度分布も上部まで平均化される。また、冷蔵室内中央部の上下に連通した照明塔として作用し、室内の照度分布が平均化される。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、冷気吐出ダクトからの冷気吐出を複数段の棚間において行わせるものであり、冷蔵室内の温度分布が複数段の棚間において平均化される。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、空気循環ダクトからの空気吐出を複数段の棚間にわたって行わせるものであり、冷蔵室内の上下方向の温度分布も複数段の棚間にわたって平均化される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の冷蔵庫の実施の形態について図1から図4に従い、図面を参照しながら説明する。
【0013】(実施の形態1)13は断熱材14によって構成された冷蔵庫本体で、区画壁15、16により上部に冷蔵室17、中部に冷凍室18、下部に野菜室19が区画形成されている。20は冷凍サイクルの冷却器、21は前記冷却器20で冷却された冷気を前記各室に強制通風させるための送風機、22は本体底部に設けた圧縮機であり、前記送風機21と圧縮機22は同期して運転するよう構成されている。
【0014】23は前記送風機により強制通風される冷気を冷蔵室17内に吐出するための冷気吐出ダクトであり、冷蔵室内の奥面両側部近傍に上下方向に設けられている。24は前記冷気吐出ダクト23に設けた複数の冷気吐出口であり、棚25により区画された冷蔵室17内の複数の段にそれぞれ対応するよう開口されている。
【0015】26は冷蔵室内の奥面中央部に、上下に設けた空気循環ダクトであり、前記冷気吐出ダクトとは所定の間隔をおいて配置されている。27は前記空気循環ダクト内の最下部に備えた空気循環用送風機であり、前面に開口した空気吸入口28より冷蔵室内空気を吸入し、上方の各段に対応するよう前記空気循環ダクト26に開口した複数の空気吐出口29より吐出するよう構成されている。また30は前記空気循環ダクト26内で、空気循環用送風機27の風下(上方)に設けた、例えば酸化マンガン等を主成分としたハニカム状の低温活性触媒脱臭手段である。また31は空気循環ダクト26内に備えた室内照明灯であり、32は前記室内照明灯31に対応して空気循環ダクト26の表面を形成する例えば半透明樹脂製の照明カバーである。
【0016】33は前記冷凍室18内の一画に設けた室内温度検知器である。34は前記室内温度検知器33より室内温度を検出する室内温度検出手段である。35は前記室内温度検出手段34により検出された室内温度が、設定温度の範囲内かを判断する室内温度判定手段である。36は冷蔵室17の扉37と本体13間に設けられた扉開閉検知器である。38は前記扉開閉検知器36を組み込んだ電気回路より扉の開閉を検出する扉開閉検出手段である。また、39は空気循環用送風機27の運転時間を計測する制御時間計測手段である。そして、40は前記室内温度判定手段35の出力に基づいて圧縮機22の運転を指令する圧縮機制御手段である。また、41は室内温度判定手段35、扉開閉検出手段38、制御時間計測手段39の出力に基づいて空気循環用送風機27の運転を指令する空気循環用送風機制御手段である。
【0017】かかる構成において、次に図3のフローチャート、図4のタイムチャートをもとにその動作を説明する。
【0018】まず、室内温度検出手段34は室内温度検知器33により冷凍室18内の温度を検出する(Step1)。すると室内温度判定手段35は室内温度がON/OFF設定温度に対して高いか低いかを判断する(Step2)。即ち、室内温度がON設定温度より高ければ、圧縮機制御手段40によって圧縮機22が運転される(Step3)。一方、室内温度がOFF設定温度より低ければ圧縮機22は停止し、代わって空気循環用送風機制御手段41によって空気循環用送風機27が運転される(Step8)。
【0019】次に扉開閉検知器36の出力に基づいて扉開閉検出手段38が扉開閉の有無を判定する(Step4、5)。扉37の開閉があると、扉が閉じられた時点から制御時間計測手段39が時間計測を始め(Step6)、一定時間Tに対する残時間の有無を判断する(Step7)。そして、残時間があるうちは圧縮機22の運転、停止に関わらず空気循環用送風機27は一定時間Tの経過まで運転される(Step8)。
【0020】このように、圧縮機22の運転中は同時に送風機21も運転され、冷却器20で冷却されたが冷気が、冷気吐出ダクト23を介して冷気吐出口24より冷蔵室17内の両側部付近に吐出される。このため通常、断熱壁に近く外気の熱吸収による温度分布の高さが問題となる室内の両側部付近の冷却が促進されて、複数の棚25で区画された各段の左右方向の温度が平均化される。
【0021】一方、圧縮機22の停止時は空気循環用送風機27が運転され、冷蔵室17の最下段に設けた空気吸入口28より室内空気を吸入して空気循環ダクト26内を上方へ通風し、脱臭手段30を介して上方の各段に対応した空気吐出口29より吐出するという循環作用を繰り返す。この時、通常冷気が澱みやすく他段に比べて低温になりやすい冷蔵室最下段の空気を回収して上方の各段に循環供給するため上下方向の温度が平均化される。また、比重が重いために冷蔵室内下部に滞留しやすい臭気成分は、空気循環用送風機27を最下部に設けて直吸い型の送風機として作用させるため、吸入抵抗が少なく効率よく回収される。このため脱臭手段30への吸着効率が高まり、低温活性触媒の酸化分解作用によって脱臭促進される。
【0022】また、空気循環用送風機27による室内空気循環作用は、このように主として圧縮機22の停止中に行われるため、圧縮機22の運転中に行われる冷却作用の妨げにはならず、室内の上下左右にわたって温度の平均化が図れ、食品の保存品質を安定して維持させることができる。
【0023】次に、空気循環用送風機27を、圧縮機22の停止時以外に扉開閉後の一定時間にも運転させるため、扉開閉によって新しい食品収納が行われた場合、初期品温を引き下げる冷却促進機能として作用する。このため、食品品質の劣化および臭気の発生が抑制される。またこの時、圧縮機22の運転中であれば冷却冷気が吐出されているが、空気循環ダクト26は室内中央部にあって両側部近傍の冷気吐出ダクト23とは所定の間隔をおいて配置されており、冷気循環の大きな妨げにはならない。
【0024】さらには、空気循環ダクト26内に備えた室内照明灯31と表面の照明カバー32によって、冷蔵室内中央部の上下に連通した照明塔として作用し、室内の照度分布が平均化されて室内の収納食品が見やすくなるほか、一体感のあるデザインで視覚的意匠効果も大きい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に記載の発明は、冷却器で冷却した冷気を冷蔵室に強制通風させる送風機を設け、この送風機からの冷気を冷蔵室内に吐出する冷気吐出ダクトを冷蔵室内奥部の両側部に配置し、空気循環用送風機による吸入空気を冷蔵室内に吐出する空気循環ダクトを冷気吐出ダクトの相互間に配置し、且つ冷蔵室内に備えた複数段の棚にわたって同一平面上に配置したので、冷蔵室内の奥部両側部より冷気が吐出されて、分布的に温度の高くなる両側部が冷却促進され室内左右方向の温度分布が平均化される。加えて空気循環用送風機の循環作用により、空気循環ダクトを通じて上下の空気が交換され室内上下方向の温度分布も平均化される。このため、冷蔵室内の上下左右全体の温度分布が平均化され食品の保存品質を安定して維持させることができる。
【0026】また、請求項2に記載の発明は、冷却器で冷却した冷気を冷蔵室に強制通風させる送風機を設け、この送風機からの冷気を冷蔵室内に吐出する冷気吐出ダクトを冷蔵室内奥部の両側部に配置し、空気循環用送風機による吸入空気を冷蔵室内に吐出する空気循環ダクトと室内照明灯の室内側前方に設けた照明カバーを冷気吐出ダクトの相互間に配置し、且つ冷蔵室内に備えた複数段の棚にわたって同一平面上に配置したので、冷蔵室内の奥部両側部より冷気が吐出されて、分布的に温度の高くなる両側部が冷却促進され室内左右方向の温度分布が平均化される。加えて空気循環用送風機の循環作用により、空気循環ダクトを通じて上下の空気が交換され室内上下方向の温度分布も平均化される。このため、冷蔵室内の上下左右全体の温度分布が平均化され食品の保存品質を安定して維持させることができる。さらに、冷蔵室内中央部の上下に連通した照明塔として作用し、室内の照度分布が上下方向に平均化されて見やすくなるほか、視覚的意匠効果も高めることができる。
【0027】また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明に、さらに、冷気吐出ダクトからの冷気吐出を複数段の棚間において行わせるので、冷蔵室内の温度分布が複数段の棚間において各段ごとに平均化できる。
【0028】また、請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明に、さらに、空気循環ダクトからの空気吐出を複数段の棚間にわたって行わせるので、冷蔵室内の上下方向の温度分布も複数段の棚間にわたって各段ごとに平均化できる。
【出願人】 【識別番号】000004488
【氏名又は名称】松下冷機株式会社
【出願日】 平成7年8月4日(1995.8.4)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2000−304410(P2000−304410A)
【公開日】 平成12年11月2日(2000.11.2)
【出願番号】 特願2000−109378(P2000−109378)