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【発明の名称】 フィルタ取付構造
【発明者】 【氏名】真田 智之

【氏名】奥井 収

【要約】 【課題】フィルタの清掃や交換等に際して、該フィルタを簡単に取外したり取付ける。

【解決手段】フロントパネル15の開口部に、枠状本体21が嵌着される。枠状本体21の正面右側の上下位置に、上下一対の膨出部27,27が形成され、両膨出部27,27には溝穴27a,27aが凹設される。ルーバ23は、上下に突設したピン29,29を膨出部27,27の溝穴27a,27aに係合することで、枠状本体21に対して横開き形態で回動自在に枢支される。ルーバ23の裏側に、一対のガイド31,31が上下に離間して平行に形成される。そして、両ガイド31,31間にフィルタ16が挿脱自在に差込まれて、該フィルタ16はルーバ23の裏面に当接状態で保持される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 筐体(11)のフロントパネル(15)に開設した開口部(15a)に、塵埃捕集用のフィルタ(16)を取付ける構造であって、前記開口部(15a)内に配設され、ルーバ取付用の開口(24b)が開設された枠状本体(21)と、前記枠状本体(21)に対して回動自在に枢支され、前記開口(24b)を開閉自在なルーバ(23)と、前記ルーバ(23)の裏側に配設され、前記フィルタ(16)を挿入口(32)から挿脱自在に差込んでルーバ(23)裏面に当接するよう保持するガイド(31,31)とから構成したことを特徴とするフィルタ取付構造。
【請求項2】 前記枠状本体(21)に対してルーバ(23)は横開きするよう枢支されると共に、ルーバ(23)の挿入口(32)が側方に形成されて該ルーバ(23)に対してフィルタ(16)を側方から挿脱するよう構成した請求項1記載のフィルタ取付構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フィルタ取付構造に関し、更に詳細には、例えば自動製氷機の筐におけるフロントパネルの空気吸込口(開口部)にルーバを回動自在に配設し、このルーバに対してフィルタを着脱自在に装着するよう構成したフィルタ取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】筐体の内部に冷凍機構を備え、この冷凍機構で冷却される製氷室に多数の角氷を製造する自動製氷機が、喫茶店やレストラン等の厨房施設で好適に使用されている。前記冷凍機構は、圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブ、および前記製氷室に配設される蒸発器等を備えている。また凝縮器は、一般にフィンアンドチューブ形が用いられ、筐体内部に設けた冷却ファンによって、該凝縮器を強制空冷する構成が採用されている。このような空冷式の凝縮器を備える製氷機等では、その筐体下部に空気吸込口と吐出口とが開設される。すなわち外部空気は冷却ファンにより吸込口から吸引され、凝縮器と接触し熱交換により温度上昇した空気は、前記吐出口を介して外部に吐出される。
【0003】このとき空気と共に筐体内に吸込まれた塵埃が、凝縮器の表面に付着すると熱交換効率を低下させ、オーバーヒート等による故障の原因となる。そこで筐体内に吸込まれる空気は、この凝縮器と接触する以前に浄化して塵埃を除去しておく必要がある。このため自動製氷機等では、前記筐体に配設されたフロントパネルの所要個所に吸込口となる開口部を形成し、この開口部にフィルタを備えた通風用ルーバを配設するようにしている。すなわち通風用ルーバは、筐体の内側に面した裏側にフィルタを備え、自動製氷機の筐体内に配設された冷却ファンが回転した際には、該通風用ルーバのフィルタを外部空気が通過することによって、その内部に混在する塵埃が除去されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した構成に係る通風用ルーバは、前記筐体にネジ止めされている前記フロントパネルに対して裏面側からネジ止めされている。すなわち、フィルタの清掃や交換作業を行なう際には、先ず前記フロントパネルを筐体から取外した後、その裏面にある通風用ルーバからフィルタを取外さなければならず、作業が煩雑であった。このため定期的な清掃を怠り、フィルタの目詰り等により外部空気の円滑な流入が阻害され、前記凝縮器の冷却不足による能力低下や故障の原因となっていた。また、ネジを取外したり取付けるのに工具が必要であるばかりか、取外したネジ等を紛失する恐れもあった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、前述した従来の技術に内在している前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、フィルタの清掃や交換等に際して該フィルタを簡単に取外したり取付けることのできるフィルタ取付構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係るフィルタ取付構造は、筐体のフロントパネルに開設した開口部に、塵埃捕集用のフィルタを取付ける構造であって、前記開口部内に配設され、ルーバ取付用の開口が開設された枠状本体と、前記枠状本体に対して回動自在に枢支され、前記開口を開閉自在なルーバと、前記ルーバの裏側に配設され、前記フィルタを挿入口から挿脱自在に差込んでルーバ裏面に当接するよう保持するガイドとから構成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るフィルタ取付構造につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお実施例では、フィルタ取付構造を自動製氷機に採用した場合で説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、筐体のフロントパネルに開設した吸込口および吐出口を介して空気の流入流出が行なわれ、かつ吸込口(開口部)でのフィルタによる空気浄化を必要とする機器全般に広く使用し得るものである。
【0008】図1は、実施例に係るフィルタ取付構造が好適に採用される自動製氷機の要部を斜視状態で示すものであり、図7は、自動製氷機の正面を概略的に示すものである。図示の自動製氷機10は、その本体をなす筐体11の内部上方に製氷機構(図示せず)が配設され、この製氷機構で製造した角氷は、筐体内部の貯氷庫内に放出貯留される。また筐体11の内部下方には、貯氷庫とは断熱的に遮断された機械室12が画成され、該機械室12内に、圧縮機、凝縮器13および冷却ファン等からなる冷凍機構14が配設されている。筐体11における機械室12の前側に臨む位置には、該機械室12を全面的に開放する開口部(図示せず)が形成され、該開口部が筐体11の前面に着脱自在に配設されたフロントパネル15により閉成されるよう構成される。
【0009】前記フロントパネル15における凝縮器13の配設位置と対応する部位に矩形状の開口部15aが開設され、この開口部15aに、塵埃捕集用のフィルタ16を備えた通風用ルーバ組17が着脱自在に取付けられるようになっている。また開口部15aの内周縁には、機械室12内に所要長さで突出する矩形状の取付枠18が形成され、該取付枠18を介して通風用ルーバ組17が取付けられる。なお、前記機械室12における開口部15aに近接する位置には、各種電子部品等を収納した電装箱19が配設されると共に、該電装箱19の前面には電源スイッチ20が配設され、該開口部15aを介して外部から電源スイッチ20の操作を行ない得るよう構成してある。
【0010】前記通風用ルーバ組17は、図1に示す如く、前記フロントパネル15の開口部15a内に嵌着される枠状本体21と、複数条のスラット22が形成されたルーバ23、および該ルーバ23に着脱自在に装着されるフィルタ16とから構成される。枠状本体21は、フロントパネル15の開口部15aにおける内径寸法と略同じ外径寸法に設定されると共に、ルーバ取付用の矩形状の開口24bを形成した矩形枠状の取付枠部24を備える。この取付枠部24の前端外周縁に、外方に所定長さで延出するフランジ25が一体形成され、取付枠部24を開口部15aに嵌挿した際に、フランジ25が開口部15aの外側端縁に当接して挿入が停止される位置決めがなされる。また取付枠部24の上下左右の外側面には、複数(実施例では上下面に各2個で左右面に各3個)の外方に突出する掛止片26が、夫々内外方向に弾性変形可能に形成されている。これら掛止片26とフランジ25との離間距離は、前記開口部15aにおける取付枠18の筐体内突出長さと略等しくなるよう寸法設定される。従って、枠状本体21の取付枠部24を開口部15aに嵌挿すると、図4および図6に示すように、フランジ25と各掛止片26とによりフロントパネル15の取付枠18が挟持されて、該枠状本体21がフロントパネル15に嵌着される。なおフランジ25は、フロントパネル15の開口部15aにおける内端縁を外側から覆って、該内端縁により作業者が傷付くのを防止する機能も兼ねる。
【0011】前記枠状本体21の取付枠部24における正面右側(図5参照)の上下位置に、上下一対の膨出部27,27が形成されており、両膨出部27,27には、ルーバ23のピン29,29(後述)が係合する溝穴27a,27aが対向側に開放するよう凹設されている。また図6に示すように、取付枠部24の正面左側の下部に係合孔24aが形成され、該係合孔24aにルーバ23のフック30(後述)が係脱自在に係合するよう構成してある。
【0012】前記ルーバ23は、枠状本体21の取付枠部24における開口24bに収納可能な矩形状の枠体28を備え、該枠体28の両側板間に、複数条のスラット22が所要角度で傾斜架設され、枠体28に開設した矩形状の開口28a内に臨んでいる。また枠体28における正面右側(図5参照)の上下位置に、上下一対のピン29,29が突設されており、各ピン29,29が、前記枠状本体21の対応する膨出部27,27の溝穴27a,27aに係合するようになっている。すなわち、前記フロントパネル15に嵌着された枠状本体21に対し、ルーバ23がピン29,29および溝穴27a,27aを介して前後方向に横開きするよう回動自在に枢支され、該ルーバ23が枠状本体21の開口24b内に収納されて該開口24bを閉成する閉位置と、該開口24bを開放してフロントパネル15の前面側に突出する開位置との間を回動されるよう構成してある。なお、ルーバ23における枢支端側(図5の右端)とは反対の自由端側(図5の左端)に近接する前側に、前方に所要長さで突出する取手37が形成され、該取手37を介してルーバ23の開閉が容易に行ない得るようになっている。また枠体28の下面には、該ルーバ23を閉位置に位置決めした際に、前記枠状本体21の係合孔24aに係合可能なフック30が弾性変形可能に設けられており、該フック30と係合孔24aとの係合によって当該ルーバ23は閉位置に位置決め保持される。
【0013】前記ルーバ23の枠体28における裏側(機械室12を指向する側)には、図2および図3に示す如く、断面L型を呈して幅方向の略全長に亘って延在する一対のガイド31,31が、上下に離間して平行に形成されている。両ガイド31,31の対向する側に開放するガイド溝31a,31aは、ルーバ23における自由端側の側方が開放され、この自由端側がフィルタ用の挿入口32として形成される。すなわち、両ガイド31,31のガイド溝31a,31aに挿入口32側からフィルタ16が挿脱自在に差込まれて、該フィルタ16をルーバ23の裏面に当接状態で保持するよう構成される(図4参照)。なお、両ガイド31,31の枢支端側にストッパ33,33が形成され、該ストッパ33,33に当接するまでフィルタ16を差込むことで、該フィルタ16がルーバ23の開口28a裏面側を全面的に覆う位置に臨むよう設定される。
【0014】前記ルーバ23に着脱自在に装着されるフィルタ16は、矩形状の枠体34に塵埃捕集用の網体が張設されたものであるが、その枠体34は、ルーバ23の枠体28に開設された開口28aの裏面側を全面的に覆い得る寸法に形成される。この枠体34に囲まれる矩形状の開口34aには、所要材質の網体からなるフィルタ部材35が張設され、該フィルタ16を介して吸込まれる空気中の塵埃を完全に捕集し得るようになっている。枠体34の上下端縁には、外方に延出して幅方向に延在する一対の突条36,36が平行に形成され、両突条36,36をルーバ23における両ガイド31,31のガイド溝31a,31a間に側方から差込んで装着するよう構成される。
【0015】
【実施例の作用】次に、前述した構成に係るフィルタ取付構造の作用につき説明する。前記フロントパネル15に通風用ルーバ組17を取付ける場合は、先ず前記開口部15aに枠状本体21の取付枠部24を前側から嵌挿し、前記フランジ25をパネル前面に当接させる。これにより、枠状本体21は、図2に示す如く、フランジ25と複数の掛止片26とでフロントパネル15の取付枠18を前後から挟持した状態で位置決め固定される。次に、枠状本体21に対し、前記ルーバ23の一対のピン29,29の夫々を対応する膨出部27,27の溝穴27a,27aに夫々係合させる。これにより、枠状本体21に対してルーバ23は、両ピン29,29を支点として横開き形態で回動自在に枢支される。
【0016】前記ルーバ23を枠状本体21に取付けた後、該ルーバ23を、図1に示すように、前記挿入口32側をフロントパネル15の前方に臨ませた開位置に臨ませた状態で、前記フィルタ16を一対のガイド31,31間に挿入口32側から差込んで装着する。なお、フィルタ16をガイド溝31a,31aに沿って前記ストッパ33,33に当接する位置まで差込むことで、当該フィルタ16は、ルーバ23の開口28aの裏面側を全面的に覆い得る位置において、その前面をルーバ23の裏面に当接した状態で保持される。そして、ルーバ23を閉成方向に回動すれば、前記枠状本体21の係合孔24aにフック30が係合することで、該ルーバ23は枠状本体21の開口24a内に収納された閉位置に位置決めされる。
【0017】前記自動製氷機10の運転に際し、冷凍機構14における冷却ファンの回転により外部空気は、前記通風用ルーバ組17を介して機械室12内に吸込まれ、該空気により凝縮器13や圧縮機等の発熱部の空冷作用が営まれる。この場合におい、通風用ルーバ組17に配設されるフィルタ16は、前記ルーバ23の裏面に略密着状態で装着されているので、ルーバ23を介して吸込まれる外部空気中の塵埃を完全に捕集することができる。
【0018】次に、前記フィルタ16を清掃や交換等のために取外す場合は、前記ルーバ23の取手37を持って手前側に引張れば、前記フック30が弾性変形することで係合孔24aから離脱し、該ルーバ23は前記ピン29,29を支点として閉位置から開位置まで回動される。このとき、ルーバ23の側方に形成された挿入口32は、フロントパネル15から離間する前方側に臨むので(図1,図6参照)、該挿入口32からフィルタ16を簡単に引出して取外すことができる。また清掃後のフィルタ16や新しいフィルタ16は、前記開位置のルーバ23に対して側方の挿入口32から両ガイド31,31間に差込むだけで簡単に装着される。すなわち、フィルタ16の清掃や交換等に際しての該フィルタ16の取外しおよび取付け作業を、簡単かつ短時間で行なうことができ、ロスタイムを低減し得る。なお、ルーバ23を開位置まで回動することで、前記枠状本体21の開口24bは開放されるので、該開口24bを介して機械室12に配設された前記電装箱19の電源スイッチ20を操作することが可能である。
【0019】前述した実施例では、前記枠状本体21に対してルーバ23を横開き形態とし、該ルーバ23に対してフィルタ16を側方から挿脱するよう構成したので、例えば複数の製氷機(筐体)を縦積みした場合であっても、各段のルーバ23に対するフィルタ16の取外し取付けが容易である。すなわち、高い位置にある製氷機のルーバ23からのフィルタ16の挿脱を支障なく行ない得る。
【0020】実施例ではルーバに対してフィルタを側方から挿脱する場合で説明したが、ルーバの裏側に幅方向に離間して上下方向に延在する一対のガイドを形成し、両ガイド間に上方に設けた挿入口からフィルタを挿脱するよう構成してもよい。また通風用ルーバ組の各構成部材の材質については、合成樹脂が好適に使用されるが、ステンレス等の金属であってもよい。なお、実施例ではルーバを枢支するための膨出部を枠状本体の取付枠部に設けたが、該枠部の開口内における上下面に直にルーバのピンが係合可能な穴を形成してもよい。更に、実施例ではルーバの枠体に複数のスラットを配設したが、該スラットを省略して矩形状の開口が設けられた枠体のみで構成し、該ルーバに装着されたフィルタが枠体の開口を覆うものであってもよい。
【0021】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係るフィルタ取付構造によれば、筐体のフロントパネルに開設した開口部に配設される枠状本体にルーバを回動自在に配設すると共に、該ルーバに対してフィルタを着脱自在に装着したので、フィルタの清掃や交換等に際しての取外しおよび取付けを簡単かつ短時間で行なうことができる。すなわち、フィルタを着脱するためにフロントパネルやルーバを筐体から取外す煩雑な作業を必要としないので、定期的な清掃を怠ってフィルタの目詰り等により外部空気の円滑な流入が阻害される事態の発生を抑制し得る。また、ルーバを横開き形態にすると共にフィルタを側方から挿脱するよう構成したことで、例えば複数の筐体を段積みした場合であっても、各筐体におけるフィルタの挿脱を容易に行ない得る利点もある。
【出願人】 【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ電機株式会社
【出願日】 平成10年12月7日(1998.12.7)
【代理人】 【識別番号】100076048
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜幾
【公開番号】 特開2000−171147(P2000−171147A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平10−346967