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【発明の名称】 冷蔵庫の仕切り構造
【発明者】 【氏名】榎園 智基

【要約】 【課題】冷蔵庫の仕切り部分の構造の強度を容易に上げることができるとともに、結露も防止できるものを提供する。

【解決手段】冷蔵庫と製氷室を区切る仕切部26内部に断面コの字状の補強用空間部40を設け、この内部に断熱材48を配し、その前面に防露パイプ50,50を配し、さらに鉄製の前板52を配し、この前板52に下部ヒンジ部58を取り付けたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】冷蔵庫のキャビネットが外箱と内箱との組合せより構成され、この内箱に設けた仕切り部により2つの部屋を上下に仕切る冷蔵庫において、仕切り部は上面と下面とよりなり、その前面は開口し、この開口した前面に仕切りカバーが嵌め込まれ、この仕切りカバーの内部に水平方向に架設された補強用リブを設けたことを特徴とする冷蔵庫の仕切り構造。
【請求項2】補強用リブを上下に2個設け、これら上下の補強用リブの後端を接続する背面部を設けることにより、断面コの字状にしたことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫の仕切り構造。
【請求項3】断面コの字状の部分に断熱材を収納したことを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫の仕切り構造。
【請求項4】仕切りカバーの前面に前板を配し、前板と断熱材との間に防露パイプを配したことを特徴とする請求項3記載の冷蔵庫の仕切り構造。
【請求項5】仕切りカバーの前面に前板を配し、前板の前面に冷蔵庫の扉を枢支するヒンジ部材を固定したことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫の仕切り構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫の仕切り構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫の冷蔵室の扉は、通常ヒンジ構造により開閉自在となっている。このヒンジ構造を構成するヒンジ部材の下方の部材は、冷蔵室と冷凍室等の他の部屋とを仕切る仕切り部分の前面に固定されている。
【0003】この構造は、図4に示すように、仕切部100の前面に仕切りカバー101を配し、仕切りカバー101の前面を鉄板で構成した前板102を設け、補強板104を仕切りカバー101内部の断熱部材106に埋没させることによって、アンカーとしての効果を持たせ、また、前板102の取付構造に剛性を持たせた上で、この前板102にヒンジ部材108をネジ110で固定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構造において、さらにヒンジ部材108の取付け強度を上げるためには、補強板104を大型化するか、新たに他の部分に補強板を設けるか、或いは、ヒンジ取付け構造部品の肉厚を増す等の方法がある。
【0005】しかしながら、これらはいずれもコストの上昇につながるという問題点があった。
【0006】さらに、前板102の剛性を上げるには、その肉厚を大きくする必要があるが、同時に鉄板の熱容量も増すことになるため、庫内の冷気によって前板102が冷やされて、結露するのを防止するために、従来より大きな熱を防露パイプ112から供給する必要があり、場合によっては防露パイプ112だけでは熱の供給が不足するためそれ以外の対策部品を取り付ける必要があるという問題点があった。
【0007】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、冷蔵庫の仕切り部分の構造の強度を容易に上げることができるとともに、結露も防止できるものを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の冷蔵庫の仕切り構造は、冷蔵庫のキャビネットが外箱と内箱との組合せより構成され、この内箱に設けた仕切り部により2つの部屋を上下に仕切る冷蔵庫において、仕切り部は上面と下面とよりなり、その前面は開口し、この開口した前面に仕切りカバーが嵌め込まれ、この仕切りカバーの内部に水平方向に架設された補強用リブを設けたものである。
【0009】請求項2の冷蔵庫の仕切り構造は、請求項1のものにおいて、補強用リブを上下に2個設け、これら上下の補強用リブの後端を接続する背面部を設けることにより、断面コの字状にしたものである。
【0010】請求項3の冷蔵庫の仕切り構造は、請求項2のものにおいて、断面コの字状の部分に断熱材を収納したものである。
【0011】請求項4の冷蔵庫の仕切り構造は、請求項3のものにおいて、仕切りカバーの前面に前板を配し、前板と断熱材との間に防露パイプを配したものである。
【0012】請求項5の冷蔵庫の仕切り構造は、請求項1のものにおいて、仕切りカバーの前面に前板を配し、前板の前面に冷蔵庫の扉を枢支するヒンジ部材を固定したものである。
【0013】請求項1の冷蔵庫の仕切り構造であると、仕切りカバー内部に水平方向に補強用リブを架設することにより、仕切部の強度を上げることができる。
【0014】請求項2の冷蔵庫の仕切り構造であると、断面コの字状に形成することにより、仕切部の強度をより上げることができる。
【0015】請求項3の冷蔵庫の仕切り構造であると、断面コの字状の部分に断熱材を収納することにより、冷気の漏れ及び熱の侵入を防止することができる。
【0016】請求項4の冷蔵庫の仕切り構造であると、前板と断熱材との間に防露パイプを配することにより、熱を適切に前板に伝えることができる。
【0017】請求項5の冷蔵庫の仕切り構造であると、前板にヒンジ部材を固定することにより、ヒンジ構造の強度を上げることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1〜図3に基づいて説明する。
【0019】図3は、冷蔵庫のキャビネット10の斜視図である。
【0020】キャビネット10は、内箱12と外箱14とを組合わせたものであり、内箱12と外箱14との間の空間には、発泡ウレタン等の断熱材が充填されている。
【0021】このキャビネット10において、上段から冷蔵室16、製氷室18、冷凍室20、野菜室22が配されている。また、製氷室18の右側には、庫内温度を切り替えることができる切替室24が設けられている。
【0022】図1は、冷蔵室16と、製氷室18及び切替室24を仕切る仕切部26の縦断面図である。
【0023】仕切部26は、内箱12と一体成形されたものであり、仕切部26の上面を構成する上板28と下板30とよりなり、その前面に図2に示す仕切りカバー32がはめ込まれている。
【0024】仕切りカバー32は、図1及び図2に示すように、上面板34、下面板36、左右両側板38,38より構成され、前後は開口している。また、仕切りカバー32の内部において、両側面板38の間を断面コの字状の補強用空間部40が架設されている。この補強用空間部40は、水平方向の上リブ42と、下リブ44と、上リブ42,下リブ44との後端部を接続する背面板46とより構成されている。また、この補強用空間部40の前面は開口している。
【0025】この補強用空間部40の内部には、直方体形状の発泡スチロールよりなる断熱材48が収納されている。
【0026】この断熱材48の前面には、防露パイプ50が2本配されている。
【0027】2本の防露パイプ50を挟むように、補強用空間部40の前面には、鉄板より構成される前板52がはめ込まれている。この前板52の上部と下部は後方に折曲され、補強用空間部40の上リブ42と下リブ44を挟んでいる。
【0028】上記の状態で、内箱12と外箱14の間の空間に発泡ウレタン15を注入することにより、仕切部26内部全体に発泡ウレタン15が充填される。そして、発泡ウレタン15を仕切部24内部に充填することにより、仕切部26の上板28と下板30とを接着固定することができる。
【0029】次に、冷蔵庫の扉の取付構造について説明する。
【0030】図3に示すように、ヒンジ部材の一方である上部ヒンジ部54は、キャビネット10の天板にネジ56で取り付けられる。上部ヒンジ部54には、ヒンジカバー62を被せる。
【0031】また、下部ヒンジ部58は、図1及び図3に示すように、仕切部26の前面右端部、すなわち鉄板よりなる前板52にネジ60で固定される。このネジ60は、2本の防露パイプ50の間に位置するようにする。
【0032】上記構成の仕切り構造であると、下部ヒンジ部58に扉11を取り付けた場合に、扉11の荷重により下部ヒンジ部58が、図1に示すようにその先端部が下方に引っ張られる力を受けるが、この時、前板52も左下方向に引っ張られる方向の力を受ける。しかしながら、前板52の上下のフランジ部52a,52bは、発泡ウレタン15内部に埋没しており、発泡ウレタン15は圧縮に対して強い強度を持っているため、前板52が傾くのを阻止する効果を発揮できる。したがって、下部ヒンジ部58の傾きを阻止することができる。
【0033】また、冷蔵室16と製氷室18との間には、温度差があるが、仕切りカバー32は合成樹脂により形成されているため、熱伝導率が小さく、さらに金属で構成された前板52との間には断熱材48が配置されているので、前板52の熱を奪うことを軽減でき、防露パイプ50,50によって室温とほぼ同じ温度を保つことができる。したがって、前板50に結露が発生することがない。
【0034】さらに、前板52の肉厚を大きくしても、直接冷気と接しないため、前板50の肉厚も厚くすることができる。
【0035】
【発明の効果】以上により本発明の冷蔵庫の仕切り構造であると、仕切部の構造を特別な部品を追加することなく上げることができる。また、仕切部の前面に結露を防止することもできる。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【識別番号】000221029
【氏名又は名称】東芝エー・ブイ・イー株式会社
【出願日】 平成10年6月22日(1998.6.22)
【代理人】 【識別番号】100059225
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 璋子 (外1名)
【公開番号】 特開2000−9380(P2000−9380A)
【公開日】 平成12年1月14日(2000.1.14)
【出願番号】 特願平10−174848