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【発明の名称】 冷蔵庫のガスケット取付け枠
【発明者】 【氏名】渡邊 裕二

【要約】 【課題】内部に発泡ポリウレタンを注入して断熱層とした冷蔵庫ドアーのガスケット取付け枠とドアーの裏板との隙間に、発泡ポリウレタンが流入するのを阻止してガスケット取付け枠の変形を防止する。

【解決手段】断面コ字状8と、断面L字状12を繋いだような全体形状をしており、上記コ字状8の上下辺9,10の端縁を互いに向き合うように折り曲げ、その端縁に勾配を付けて蟻溝13を形成し、かつ、上辺9の両端が僅かに延長され、縦片11の上角部でコ字状9の開口側に括れ14を設け、コ字状8の上辺9の周囲に前板2の裏側内周縁3が嵌まる凹溝15が設けられ、断面L字状12の縦辺16の下端から斜め後方(裏板側)に向けて両面が勾配でもって収斂する軟質塩化ビニルを材料とするヒレ17を延設したものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外殻の片方の縁と他方の縁との間に嵌め込まれるガスケット取付け枠であって、上記ガスケット取付け枠の一方の周縁に、上記縁のいずれか一方の端縁が嵌まる凹溝が設けられ、上記ガスケット取付け枠の他方の周縁に、上記外殻の他方の内周面に向けて両面が勾配をもって収斂する弾性樹脂のヒレを延設した冷蔵庫のガスケット取付け枠。
【請求項2】 冷蔵庫ドアーの前板の裏側内周縁と裏板の外周縁との間に嵌め込まれるガスケット取付け枠であって、外周面に前板の裏側内周縁が嵌まる凹溝を設け、内周縁に裏板に向けて両面が勾配をもって収斂する弾性樹脂のヒレを延設した冷蔵庫のガスケット取付け枠。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、外殻の片方の縁と他方の縁との間に嵌め込まれるガスケット取付け枠であって、上記外殻の内部に発泡ポリウレタンを注入して断熱構造とするときに、嵌め込まれたガスケット取付け枠と外殻の縁との隙間に、または、隙間から発泡ポリウレタンが流入、または、流出しないようにした冷蔵庫のガスケット取付け枠に関する。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫の構造は、例えば図3に示すように圧縮機、凝縮器、蒸発器(図示せず)等を備え、発泡ポリウレタンを注入して断熱構造とした冷蔵庫本体30と、冷蔵庫本体の開口部31に、開閉可能に取付けられたドアー32とからなり、このドアー32は、図2に示すように鋼板またはプラスチックを成形した前板21の裏側内周縁22と、裏板23の外周縁24との間にガスケット取付け枠25を嵌めて外殻26とし、この外殻26の内部空間に発泡ポリウレタン27を注入発泡させて断熱構造とし、前記ガスケット取付け枠25にガスケット28をはめ込んでなるものである。
【0003】また、他の例では冷蔵庫本体の開口部にガスケット取付け枠を嵌め、このガスケット取付け枠にガスケットを嵌め込むものがある。(以下、説明を単純化するために冷蔵庫ドアーの例で説明を進める。)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記構造のドアーでは、発泡ポリウレタンが発泡するときの圧力でガスケット取付け枠と裏板との隙間に発泡ポリウレタンが流入したたり、前記隙間から発泡ポリウレタンが流出することがある。このようになるとガスケット取付け枠は押し上げられて変形し、後に前記取付け枠に嵌め込まれたガスケットが波うち状態となり冷蔵庫の保冷効果を低下させる問題があるほか、変形が小さく保冷効果に影響がない場合でも前記隙間から食みだした発泡ポリウレタンを除去するという余分の作業を必要とし、製品のできばえも好ましいものではない。
【0005】この発明は上記問題に鑑み、冷蔵庫ドアーの内部に発泡ポリウレタンを注入して断熱層を形成する冷蔵庫ドアーにおいて、ガスケット取付け枠とドアーの裏板との隙間に発泡ポリウレタンが流入、あるいは、隙間から流出するのを阻止できるガスケット取付け枠を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するためにこの発明は、外殻の片方の縁と他方の縁との間に嵌め込まれるガスケット取付け枠であって、上記ガスケット取付け枠の一方の周縁に、上記縁のいずれか一方の端縁が嵌まる凹溝が設けられ、上記ガスケット取付け枠の他方の周縁に、上記外殻の他方の内周面に向けて両面が勾配をもって収斂する弾性樹脂のヒレを延設したものであり、冷蔵庫ドアーの前板の裏側内周縁と裏板の外周縁との間に嵌め込まれるガスケット取付け枠であって、外周面に前板の裏側内周縁が嵌まる凹溝を設け、内周縁に裏板に向けて両面が勾配をもって収斂する弾性樹脂のヒレを延設したものである。
【0007】上記の如く構成すれば、ヒレの存在によって発泡ポリウレタンの流入あるいは流出を阻止することができ、ガスケットが良好な状態で取付けられ、ドアーを閉めたときガスケットが冷蔵庫本体の開口部周面に良好な状態で密接して保冷効果を高め、作業性と外観を向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】次にこの発明の実施形態を図1を参照しながら説明する。鋼板あるいはプラスチックで成形されたドアー1の前板2の裏側内周縁3と裏板4の外周縁5との間にガスケット取付け枠6が嵌められ一定間隔でネジ等で固定されてドアー1の外殻7が形成される。
【0009】上記ガスケット取付け枠6は、硬質の塩化ビニルからなり、断面コ字状8と、このコ字状8の下辺10の縦片11寄りに断面L字状12を繋いだような全体形状をしており、上記コ字状8の上下辺9,10の端縁を互いに向き合うように折り曲げ、その端縁に勾配を付けて蟻溝13を形成し、かつ、上辺9の両端が僅かに延長され、縦片11の上角部でコ字状9の開口側に括れ14を設け、コ字状8の上辺9の周囲に前板2の裏側内周縁3が嵌まる凹溝15が設けられたものであり、断面L字状12の縦辺16の下端から斜め後方(裏板側)に向けて両面が勾配でもって収斂する軟質塩化ビニルを材料とするヒレ17を延設したものである。
【0010】上記の如く構成するガスケット取付け枠6を装着したドアー1の内部空間18には、発泡ポリウレタン19が注入されるが、このときガスケット取付け枠6ののヒレ17の端縁は、発泡圧により裏板4の表面に密接して発泡ポリウレタン19の漏出や隙間への流入を完全に阻止し、良好な状態でガスケット取付け枠6が装着される。
【0011】なお、上記実施形態のガスケット取付け枠6は、全体形状が略コ字状8とL字状12とを一体にしたような断面形状をしているが、必ずしもこの形状にする必要はなく、要するにガスケット取付け枠6の外周面に、前板の裏側内周縁が嵌まる凹溝15が設けられ、ガスケット取付け枠6の内周に裏板に向けて両面が勾配をもって収斂する弾性のあるヒレ17を設けているものであればこの発明の目的は達成される。
【0012】また、上記ガスケット取付け枠6の成形は、可塑剤の配合量の少ない硬質PVC(枠本体部分用)と可塑剤の配合量を多い軟質PVC(ヒレ部分用)を別々のシリンダーにより混練押出し成形ダイで合流させて一体に押出し成形される。
【0013】ガスケット取付け枠6の断面コ字状8の上下辺9,10の端縁を互いに向き合うように折り曲げて形成された蟻溝13にはガスケットの蟻20が嵌め込まれる。このとき蟻20の外形は先細りのテーパーとなり、内部が空洞になっているので嵌め込むのは容易であり、一旦嵌め込むと嵌め殺しとなって不用意に外れることがなく、さらに必要なときは内部が空洞となっているので容易に外すことができる。
【0014】上記説明は、冷蔵庫のドアーにガスケット取付け枠を嵌め込む場合に限って説明したが、この発明に係るガスケット取付け枠は、冷蔵庫本体側にガスケットを設ける場合にも、また、行き違い扉を採用した冷蔵庫の場合にも適用することができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明した如くこの発明によればガスケットが、冷蔵庫本体やドアーに良好な状態で取付けられるので、ドアーを閉めたときガスケットが良好な状態で密接して保冷効果を高め、ガスケット取り付け枠の嵌め込み作業性と外観を良好にするものである。
【出願人】 【識別番号】000208503
【氏名又は名称】大和冷機工業株式会社
【出願日】 平成10年6月22日(1998.6.22)
【代理人】 【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
【公開番号】 特開2000−9377(P2000−9377A)
【公開日】 平成12年1月14日(2000.1.14)
【出願番号】 特願平10−174706