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【発明の名称】 自動製氷機の扉構造
【発明者】 【氏名】武田 博充

【氏名】川隅 政明

【要約】 【課題】この発明は、上下スライド式の扉でありながらスロープを機能させることができる自動製氷機の扉構造を提供することを課題とする。

【解決手段】リンク機構により扉11を押し下げながら開くと、スロープ16の先端部が扉11の裏面のガイド18に接触し、ガイド18の傾斜部に沿って摺動する。さらに扉11を開いていくと、スロープ16の先端部がガイド18の頂点を乗り越えて扉11の裏面のパッキン17に接近するが、ガイド18がパッキン17より所定の高さだけ高く設定されているため、スロープ16の先端部がパッキン17に当接することなくパッキン17を通り過ぎて停止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 製氷機本体に形成された氷取出口を開閉する扉がアームを用いたリンク機構により上下方向にスライド式に移動する自動製氷機の扉構造において、扉の開閉に伴って開閉するように扉の内側で製氷機本体に回動自在に取り付けられ且つ扉を開けたときに製氷機本体内の氷を受けるためのスロープと、扉の裏面に設けられ且つ扉を開ける際に前記スロープの先端が扉の裏面周縁部に突設されたパッキンに当接しないように前記スロープの回動動作を案内する案内部材とを備えたことを特徴とする自動製氷機の扉構造。
【請求項2】 前記スロープは、扉を全開したときにほぼ水平状態になる平坦面を有することを特徴とする請求項1に記載の自動製氷機の扉構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動製氷機の扉構造に関し、特に上下スライド式の扉の内側にスロープが設けられた自動製氷機の扉構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7に、従来の自動製氷機における回動式の扉の取り付け構造を示す。製氷機本体1の前面には製造された氷を取り出すための氷取出口が開口しており、この氷取出口を開閉する扉2がヒンジ3を介して取り付けられている。扉2の側部には扉ストッパ4が連結されている。扉2の内側にはヒンジ5により回動自在にスロープ6が配設されている。このスロープ6は、扉2を開けた際に製氷機本体1内のストッカから溢れた氷が外部にこぼれ落ちないように、氷を受けるためのもので、扉1の開閉に伴ってスロープ6も開閉する。
【0003】このような回動式の扉構造では、ヒンジ3を中心として扉2を手前に大きく回動させた状態で扉2越しに製氷機本体1内部から氷を取り出すために、自動製氷機の設置スペースを大きくとる必要があった。そこで、図8に示されるように、扉7をその両側部にてそれぞれ2本のアーム8及び9により製氷機本体1にリンク結合し、上下方向にスライド式に開閉する扉構造が考案されている。この扉構造にあっては、扉7が大きく手前に飛び出ることがないので、小さな設置スペースでも円滑に氷の取り出しを行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に示す上下スライド式の扉7の内側に回動自在にスロープ6を配設すると、扉7を手前下方へ押し下げながら開くときに、図9に示されるように、スロープ6の先端部が扉7の裏面周縁部に突設されたパッキン10に当接し、このため扉7をそれ以上開くことができなくなってしまうという問題点があった。この発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、上下スライド式の扉でありながらスロープを機能させることができる自動製氷機の扉構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る自動製氷機の扉構造は、製氷機本体に形成された氷取出口を開閉する扉がアームを用いたリンク機構により上下方向にスライド式に移動する自動製氷機の扉構造において、扉の開閉に伴って開閉するように扉の内側で製氷機本体に回動自在に取り付けられ且つ扉を開けたときに製氷機本体内の氷を受けるためのスロープと、扉の裏面に設けられ且つ扉を開ける際にスロープの先端が扉の裏面周縁部に突設されたパッキンに当接しないようにスロープの回動動作を案内する案内部材とを備えたものである。このような構成により、扉を開ける際には、案内部材によってスロープの回動動作が案内され、スロープの先端が扉の裏面周縁部に突設されたパッキンに当接することなく扉が開放される。
【0006】扉を全開したときにほぼ水平状態になる平坦面をスロープが有していれば、氷を入れるための容器をその平坦面上に置いた状態で氷の取り出しを行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1にこの発明の実施の形態に係る自動製氷機の扉構造を示す。扉11は、製氷機本体12に開口された図示しない氷取出口を開閉するためのもので、扉11の両側部においてそれぞれ2本のアーム13及び14により製氷機本体12にリンク結合され、上下方向にスライド式に開閉するように構成されている。扉11の内側には製氷機本体12にヒンジ15により氷を受けるためのスロープ16が回動自在に取り付けられている。また、図2に示されるように、扉11の裏面周縁部にはパッキン17が突設されており、パッキン17の内側の扉11裏面の上部には4つのガイド18が扉11の幅方向に一直線上に配列されている。各ガイド18は、扉11の裏面上に立設された互いに平行な一対の三角形状の側板19と、これらの側板19を互いに連結する補強板20とを有している。
【0008】次に、この実施の形態における扉11の開放動作について説明する。まず、氷取出口を閉じた状態Aにある扉11をアーム13及び14によるリンク機構を利用して手前下方へ押し下げながら開くと、これに伴ってスロープ16も開いていくが、このときスロープ16の先端部が扉11の裏面のガイド18に接触し、ガイド18の側板19の傾斜のある周縁部に沿って摺動する。このまま扉11を開いていくと、スロープ16の先端部がガイド18の三角形状側板19の頂点を乗り越えた状態Bとなる。さらに、扉11を開くと、スロープ16の先端部が扉11の裏面のパッキン17に接近するが、ガイド18の側板19の頂点がパッキン17より所定の高さだけ高く設定されているため、スロープ16の先端部がパッキン17に当接することなくパッキン17を通り過ぎて状態Cとなり、停止する。このとき、スロープ16は扉11の上辺あるいはパッキン17の上で支持される。このようにして扉11を全開にすると、図3に示されるように、扉11は製氷機下部の機械室12aの前方にまで降りた状態で保持される。
【0009】なお、上記の実施の形態では、ガイド18を一対の側板19と補強板20とで形成したが、スロープ16の先端部が摺動し得る傾斜部と所定の高さを有していればよく、例えば図4(A)に示されるように成型品からなるガイド21や図4(B)に示されるようにワイヤからなるガイド22を用いることもできる。さらに、複数のガイド18を扉11の幅方向に一直線上に配列する代わりに、図4(C)に示されるように、扉11の幅方向に延在する一つの細長いガイド23でもよい。このガイド23は、扉11のリアパネルに凸状に一体成形されたものである。
【0010】また、スロープ16の代わりに図5に示されるようなスロープ24を使用することもできる。このスロープ24は、図6に示されるように、互いに連続する二つの平坦面25及び26で氷を受けるように構成されている。これらの平坦面25及び26のうち、回動軸27に近い平坦面25は、図5に示されるように、扉11を全開したときにほぼ水平状態となるような角度に形成されている。このため、扉11の全開状態で水平な平坦面25上に容器28を載置し、製氷機本体12内から取り出した氷を即座にこの容器28に入れることができる。このとき、左右計4本のアーム13、14で扉11を支持し、その扉11の上にスロープ24が支持されているため、容器28を載置するに十分な強度が確保されている。なお、平坦面25は扉11の全開状態で水平に限るものではなく、図5において平坦面25が扉11側へわずかに傾斜していてもよい。このようにすれば、容器28が製氷機本体12内へ落ち難く、容器28を確実に平坦面25上に載置することができる。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の自動製氷機の扉構造によれば、アームを用いたリンク機構により上下方向にスライド式に移動する扉の内側で製氷機本体にスロープを回動自在に取り付け、扉を開ける際にスロープの先端が扉の裏面周縁部に突設されたパッキンに当接しないようにスロープの回動動作を案内する案内部材を扉の裏面に設けたので、扉を開ける際に案内部材によってスロープの回動動作が案内され、スロープの先端が扉の裏面周縁部に突設されたパッキンに当接することなく扉を開放することができる。すなわち、上下スライド式の扉でありながらスロープを機能させることが可能となる。また、スロープが扉を全開したときにほぼ水平状態になる平坦面を備えれば、氷を入れるための容器をその平坦面上に置いた状態で氷の取り出しを行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ電機株式会社
【出願日】 平成11年5月6日(1999.5.6)
【代理人】 【識別番号】100057874
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道照 (外6名)
【公開番号】 特開2000−320938(P2000−320938A)
【公開日】 平成12年11月24日(2000.11.24)
【出願番号】 特願平11−126100