| 【発明の名称】 |
ゲレンデ用造雪装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】田代 英史
【氏名】関 光雄
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| 【要約】 |
【課題】人工雪の搬送用動力の省エネルギ化を期すことができるゲレンデ用造雪装置を提供する。
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】下記(a) 乃至(d) 構成よりなるゲレンデ用造雪装置。 (a) 人工雪を製造する造雪手段。 (b) 往管と復管をエンドレスに連通する搬送管と、この搬送管の中にエンドレスに回送されるループ部材と、このループ部材の長手方向に取り付けられ、ループ部材が搬送管内を回送されることにより人工雪を押して搬送する雪押し部材と、前記ループ部材を前記搬送管の搬送方向へ駆動する駆動手段とを有し、前記造雪手段からの人工雪を搬送するための搬送手段。 (c) 前記搬送管の往管における下面に適宜の間隔で設けられ、開閉自在な蓋を有する複数の排出口。 (d) 前記搬送管の往管に沿って設けられたレールに案内されて移動可能なフレームと、このフレームに設けられ前記排出口からの人工雪を受けるホッパと、ホッパからの人工雪を圧縮エアで送るエアブロアと、圧縮エアで送られる人工雪を導いて散布方向を定める散布管を有する散布手段。 【請求項2】前記搬送管は閉断面を有し、前記ループ部材はチェーンであり、前記雪押し部材は前記搬送管の閉断面に倣う形状の板材である請求項1に記載のゲレンデ用造雪装置。 【請求項3】前記搬送管内へ水道水や温水を供給する温水供給装置を備え、搬送管内面に氷着した人工雪を融かすことができるようにした請求項1に記載のゲレンデ用造雪装置。 【請求項4】前記造雪手段は、冷熱を供給する冷凍機と、この冷熱により製氷する製氷機と、製氷機からの氷を砕く砕氷機とよりなる請求項1に記載のゲレンデ用造雪装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はゲレンデに人工雪を散布するためのゲレンデ用造雪装置に関する。 【0002】 【従来の技術とその問題点】図5及び図6は従来のゲレンデ用造雪装置1の一例を示すものであり、図6に示すように、冷凍機3によって供給される冷熱により製氷機5が製氷を行い、同製氷機からの氷7は砕氷機9によって砕かれ、微粒子状あるいは薄片状の氷である人工雪となり、ロータリーバルブ11を介して搬送管13内に導かれる。一方、エアブロア15によって圧縮された圧縮エア17は、エアクーラー19によって冷却され、前記搬送管13内に送られる。 【0003】しかして、搬送管13内に導かれた前記人工雪は冷却された圧縮エア23により搬送管13内を通り、同搬送管13の先端から吹き出されてゲレンデ21に散布される。前記搬送管13はフレキシブルなものとしてあり、ゲレンデ21の複数か所に雪山25を形成し、この雪山25を、後に、人手やブルドーザーにより平にならす。 【0004】しかしながら、広いゲレンデ21に人工雪を散布するめには、搬送管13の長さを長くしなければならず、これによりエアブロア15の送気圧力も大にしなければならず、エアブロア15の送気圧力を大にすると、動力エネルギが過大となり、また、エアブロアも高価なものを使用しなければならない。 【0005】また、送気圧力を大にすると、断熱圧縮により圧縮エア17の温度が上昇し、エアクーラー19の容量も大きなものが必要となり、必然的にエアクーラー19も高価格のものを使用しなければならない。 【0006】さらに、送気圧力を大にすると、ロータリーバルブ11から圧縮エアが漏れやすくなり、圧縮エアが無駄になると共に、漏れたエアにより人工雪の一部が溶かされ、再凍結してロータリーバルブ11に付着し、あるいは人工雪の通路を塞いでしまうこともある。 【0007】 【発明の目的】本発明は以上の課題を解決するためになされたもので、エアブロアの送気圧力を大きくせずに済むゲレンデ用造雪装置を提供することを目的としている。 【0008】 【本発明の構成】上記目的を達成するために、本発明に係るゲレンデ用造雪装置は、人工雪を製造する造雪手段と、往管と復管をエンドレスに連通する搬送管と、この搬送管の中にエンドレスに回送されるループ部材と、このループ部材の長手方向に取り付けられ、ループ部材が搬送管内を回送されることにより人工雪を押して搬送する雪押し部材と、前記ループ部材を前記搬送管の搬送方向へ駆動する駆動手段とを有し、前記造雪手段からの人工雪を搬送するための搬送手段と、前記搬送管の往管における下面に適宜の間隔で設けられ、開閉自在な蓋を有する複数の排出口と、前記搬送管の往管に沿って設けられたレールに案内されて移動可能なフレームと、このフレームに設けられ前記排出口からの人工雪を受けるホッパと、ホッパからの人工雪を圧縮エアで送るエアブロアと、圧縮エアで送られる人工雪を導いて散布方向を定める散布管を有する散布手段とよりなる構成のものとしてある。 【0009】また、前記搬送管は閉断面を有し、前記ループ部材はチェーンであり、前記雪押し部材は前記搬送管の閉断面に倣う形状の板材であるものとしてある。 【0010】さらに、前記搬送管内へ水道水や温水を供給する温水供給装置を備え、搬送管内面に氷着した人工雪を融かすことができるようにした構成のものとしてある。 【0011】また、前記造雪手段は、冷熱を供給する冷凍機と、この冷熱により製氷する製氷機と、製氷機からの氷を砕く砕氷機とよりなる構成のものとしてある。 【0012】 【実施例】本発明の実施例を、図1乃至図4に示す具体例に基づいて説明する。人工雪を製造する造雪手段29では、冷凍機3により冷熱が供給され、この冷熱により製氷機5が製氷を行う。製氷された氷7は、砕氷機9により砕かれ、粒子状又は薄片状の氷、すなわち人工雪となる構成になっている。 【0013】前記造雪手段にて製造された人工雪は、従来のように圧縮エアにはよらない機械式搬送手段であるパイプコンベア31によって搬送され、このパイプコンベア31は、パイプ材によって構成される搬送管30の往管33と復管35がエンドレスに連通されたもので、各々円形の閉断面を有する。 【0014】搬送管30内には、図3に示すように搬送管30に沿ってループ材であるチェーン37が設けられていて、チェーン37の長手方向には、等間隔に多数枚の雪押し部材たる円板材39が取り付けられている。 【0015】円板材39は、人工雪53を押して搬送するもので、搬送管30の円形の閉断面に倣う円形形状を有し、支持部材39aによってチェーン37の長手方向に対し直角に起立するように取り付けられていて、チェーン37は造雪手段29内に設けられた駆動手段41により搬送方向へ回送される。駆動手段41は例えばモータにより駆動されるスプロケット(図示省略)を備え、同スプロケットによりチェーンを回送するものとしてある。 【0016】パイプコンベア31の搬送管30下面には、長手方向の複数か所に排出口43が設けられていて、この排出口43には手動により水平方向に開閉自在な蓋(図示せず)が取り付けられている。 【0017】そして図4に示すように、搬送管30を構成する往管33と復管35は、例えばT字状の支持柱44の両端に支持されていて、往管33の長手方向には、この往管33を挟む一対のレール45が設けられており、このレール45によって人工雪53を散布する散布手段54を往管33に沿って移動可能に取り付けてある。 【0018】散布手段は、前記レール45に沿って走行可能な車輪47を備えるフレーム49には、前記往管33下面の排出口43から人工雪を受けるホッパ51と、同ホッパ51に連通する散布管55と、同散布管55内に圧縮エアを供給するエアブロア57を備えていて、散布管55の途中には、水平面内で回動自在なジョイント58を設けてある。 【0019】また、搬送管30のうち往管33の最上流側には、温水供給装置59を設けてあり、この温水供給装置59は人工雪53による搬送管30の凍結や断面積の縮小を防止するためのものであり、水道水や温水を供給するものとしてある。 【0020】次ぎに、上述のように構成した本発明のゲレンデ用造雪装置の作用を説明する。冷凍機3から供給される冷熱によって製氷機5にて製氷が行われ、製氷機からの氷7が砕氷機9にて砕かれて人工雪53となり、人工雪53はパイプコンベア31の内部に落下し、パイプコンベア31により搬送管内を搬送される。 【0021】散布手段54は、予めレール45に沿って移動させ所定位置の排出口43の下に位置させ、排出口43の蓋を開いておく。搬送管30を搬送されてきた人工雪53は排出口43から散布手段54のホッパ51を経て散布管55内に入り、エアブロア57からの圧縮エアによって、散布管55内を通り、ゲレンデ21に散布される。散布管55はジョイント58の部分で回動できるようになっており、散布方向を変更することができる。 【0022】なお、搬送管の往管33において排出口から散布手段に供給されずに搬送管内に残った人工雪53は、パイプコンベア31の搬送管30、すなわち往管33と復管35を循環する。 【0023】散布手段54のエアブロア57は、人工雪53を搬送管30からゲレンデの必要箇所までの短い距離だけ搬送すればよいので、送気圧力はさほど大なるものでなくて済み、消費エネルギーも小で低価格のものを使用することができる。 【0024】また、エアブロア57とホッパ51との間を常時開いておく構造、すなわち従来のようにロータリーバルブ11(図6参照)などを設けなくても、散布手段54の近くにのみ散布を行えば十分であるから圧力損失はそれほど問題にはならない。さらに、散布手段54を往管に沿って移動可能に設けてあるので、散布手段は一台でよく、複数台設ける必要がない。 【0025】従来の圧縮エアによる人工雪の搬送と本発明のパイプコンベアによる人工雪の搬送に要する動力エネルギーの比較を行ったところ、傾斜角が15度の斜面を有するゲレンデにおいて、上方へ20m搬送し、あるいは下方へ80m搬送する際の消費エネルギーは、従来の圧縮エアによる搬送の場合が共に13.6kwであるのに対し、本発明のパイプコンベアによる搬送の場合は共に2.2kwであり、本発明の装置における消費エネルギーが従来のものに比して格段に小であることが分かった。 【0026】また、送気圧力が小で済むので、圧縮エアの温度が上昇する程度も小さくて済み、従来のようなエアークーラー19(図6参照)は不要となり、しかも従来のように圧縮圧を大きくするために圧縮エアが漏れるということがないので、漏れた圧縮エアにより人工雪の一部が溶かされ、再凍結して氷が付着してしまうことによる問題が生じるということも防止できる。 【0027】上述した実施例においては、散布管55はジョイント58により散布方向を変更できるものであったが、ジョイント58を設ける代わりにフレキシブルな散布管55を用いて自在に散布方向を変更できるようにする場合もある。また、上述した実施例では搬送管30の閉断面を円形としてあるが、楕円形や四角形などの他の閉断面形状とする場合もあるし、上部が開口する断面形状のものとする場合もある。 【0028】さらに、ループ部材にチェーン37を用いているが、チェーンではなくワイヤロープなどの他の部材を使用する場合もある。また、雪押し部材39は、搬送管30の断面に倣う形状のものであったが、人工雪53を十分に押して搬送することができる面積、形状を有するものであれば搬送管の断面に倣う形状のものでなくてもよい。 【0029】さらに、排出口43の蓋は手動による開閉を行うものとしたが、散布手段54を排出口43の下方に移動させると、フレーム49の一部に設けられた爪が蓋を押圧することで、自動的に蓋を開くようにする場合もあり、散布手段54が排出口から離れると、蓋がばね等の弾性部材の復元力で自動的に閉じる構造とすることすることもできるし、モータ等の駆動力により蓋を自動的に開閉させる場合もある。 【0030】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、人工雪の長い距離の搬送はパイプコンベア等の圧縮エアを用いない搬送手段によって行い、人工雪を散布する散布手段にのみ圧縮エアを用い、これにより圧縮エアの送気圧力を小なるものとすることができる。 【0031】また、送気圧力を小さくできることから、従来のようなエアクーラーやロータリーバルブが不要であり、また、散布手段は搬送手段に沿って移動可能に設けてあるので、1台あれば事が済み、複数台設ける必要がなく、したがって装置コストを抑えることができる。 【0032】また、搬送手段は搬送管の中を駆動されるループ部材に取り付けられた雪押し部材により、人工雪を押して搬送するという簡単な構造にでき、また、排出手段は、排出口と蓋という簡単な構造でき、また、散布手段は、搬送管の往管の長手方向にレールを設けるという簡単な構造にでき、したがって装置のコストを低く抑えることが可能となる。 【0033】さらに、水道水や温水を供給する温水供給装置により、搬送管内における人工雪の凍結をより完全に防止することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390026974 【氏名又は名称】株式会社東洋製作所
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| 【出願日】 |
平成11年4月19日(1999.4.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065086 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 清美
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| 【公開番号】 |
特開2000−304394(P2000−304394A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月2日(2000.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−110861 |
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