| 【発明の名称】 |
透明氷及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】弟子丸 和則
【氏名】段原 一義
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| 【要約】 |
【課題】溶存酸素量が水道水等の通常の原料水よりもはるかに小なる原料水を使用することにより、従来の方法のようなアイス缶の中の原料水へ圧縮空気を供給するドロップチューブの挿入及び抜去作業やあるいは同作業の自動化装置を不要ならしめて、製氷コストを著しく低減せしめる。
【解決手段】抜気手段2により溶存酸素の含有量を可及的小ならしめた原料水1’を入れたアイス缶3を冷却媒体中に浸漬せしめてアイス缶内の原料水を凍結せしめることを特徴とし、また、前記原料水1’中の溶存酸素量を3ppm以下とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】抜気手段により溶存酸素の含有量を可及的小ならしめた原料水を入れたアイス缶を冷却媒体中に浸漬せしめてアイス缶内の原料水を凍結せしめることを特徴とする透明氷の製造方法。 【請求項2】前記原料水中の溶存酸素量が3ppm以下である請求項1に記載の透明氷の製造方法。 【請求項3】溶存酸素量が3ppm以下である透明氷。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は透明度の高い氷及びその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術とその問題点】氷は原料水を入れたアイス缶を低温ブライン等の冷却媒体液に浸漬し、アイス缶内の原料水を缶壁側から徐々に凍結せしめて製造する。アイス缶は主として135kg缶と称される内法寸法が290mm×570mm×1120mm程度のものが使用される。 【0003】透明度の高いいわゆる透明氷を製造するには、アイス缶内の水へコンプレッサからの圧縮空気を耐えず供給して水を攪拌しており、この攪拌によって原料水中の溶存酸素が氷の中に封じ込められることがなくして氷中に気泡ができないようにしている。 【0004】圧縮空気はアイス缶内へ垂直に挿入したドロップチューブと称する給気管によって供給するが、氷の成長につれてドロップチューブが生成した氷に氷結しないようアイス缶内の原料水が或る程度凍結した時点で抜去しなければならず、例えば製氷に48時間掛かる場合には製氷開始から30〜35時間経過した時点でドロップチューブを抜去する。 【0005】ドロップチューブを抜去する作業は、通常作業員がアイス缶内の水の凍結状態を監視しつつ行なっており、抜去作業が遅れるとドロップチューブが氷結して氷から抜き出すことが困難になり、逆に抜去作業が早過ぎると透明度の高い氷は得られない。 【0006】冷却槽たる低温ブライン槽には製氷工場の規模にもよるが数十缶乃至数百缶のアイス缶が浸漬されており、これらのアイス缶からドロップチューブを抜去する作業の労力は大変なもので、労務費が非常に嵩む。 【0007】ドロップチューブの挿入、抜去を自動化するにしても、その装置費用が高くつき、労力によるにしろ自動化によるにしろ製氷コストが高くなる。 【0008】また、ドロップチューブを抜去した後に残る未凍結原料水の芯水にはその後圧縮空気が供給されず、攪拌されないので、溶存酸素量が大で気泡が生じ、氷の中央部分に不透明な部分ができてしまうという問題もある。 【0009】 【目的】本願発明は溶存酸素量が通常の原料水(水道水)よりもはるかに小なる原料水を使用することにより、従来の方法のようなアイス缶の中の原料水へ圧縮空気を供給するドロップチューブの挿入及び抜去作業やあるいは同作業の自動化装置が不要で、製氷コストを著しく低減できる透明氷を提供できるようにした。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、抜気手段により溶存酸素の含有量を可及的小ならしめた原料水を入れたアイス缶を冷却媒体中に浸漬せしめてアイス缶内の原料水を凍結せしめることを特徴とし、前記原料水中の溶存酸素量が3ppm以下であることを特徴とする。また、できた氷も溶存酸素量が3ppm以下であることを特徴とする。 【0011】 【実施例】以下、本発明に係る透明氷およびその製造方法の実施例を添付図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。本発明においては水道水をそのまま原料水として使用するのではなく、図1に示すように水道水1を脱気装置2によって溶存酸素量を可及的小ならしめて、溶存酸素量が3ppm以下の原料水1’を作る。 【0012】次いでこの原料水1’をアイス缶3に入れ、冷却槽4内の−9℃前後の低温ブライン5中にアイス缶を浸漬して、低温ブラインとの熱交換により原料水1’を徐々に凍結させる。 【0013】凍結される原料水1’はもともと溶存酸素量が3ppm以下と少ないので、気泡は殆ど発生せず、気泡による不透明部分の氷の発生は極力阻止される。 【0014】以下に本発明の実験例を示す。実験例では、脱気装置2に例えば(株)丸山製作所(所在地:東京都新宿区西落合3−1−12)の商標名「クレバー」なる膜脱気装置を使用する。 【0015】膜脱気装置2はシェル内に通気性材よりなる細いチューブの導水管の束を多数配し、また、シェル内はバキュームポンプVPに接続したものとしてある。導水管へ水道水を送り込み、また、バキュームポンプVPを作動させる。 【0016】かくすることにより、導水管内を通る水に混在する空気は、バキュームポンプにより導水管の管壁から吸引され、シェル外に排気され、導水管を通過した水は溶存酸素が十分除去されたものとなる。 【0017】本実験例では、膜脱気装置2により溶存酸素が1ppmの原料水1’とした。この原料水をアイス缶に入れ、冷却槽の低温ブラインで48時間冷却して氷にした。得られた氷は極めて透明度の高いものものとなっていた。 【0018】また、従来の製氷方法と本実験例の製氷方法における電力消費量を比較したところ、20t/日の製氷を行う場合において、従来の製氷方法では原水中に圧縮空気を供給するエアコンプレッサの消費電力が3.75kwであったのに対し、本実験例では前記バキュームポンプVPの消費電力が0.37kwであり、電力消費量を約1/10に低減できることがわかった。 【0019】 【発明の効果】本願発明によれば極めて透明度の高い、したがって商品価値の高い氷を得ることができる。 【0020】しかもアイス缶の中の原料水へ圧縮空気を供給する必要がなくて消費電力を低減でき、また、圧縮空気供給用のドロップチューブの挿入及び抜去作業やあるいは同作業の自動化装置が不要で、製氷コストを著しく低減でき、それでいて透明度の高い透明氷を提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599054927 【氏名又は名称】弟子丸 和則 【識別番号】599054938 【氏名又は名称】イワヤ産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月20日(1999.4.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065086 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 清美
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| 【公開番号】 |
特開2000−304393(P2000−304393A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月2日(2000.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−112766 |
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