| 【発明の名称】 |
氷蓄熱用の製氷装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】坂野 義孝
【氏名】小野田 利介
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| 【要約】 |
【課題】氷蓄熱用の製氷装置について、製氷効率の向上を図る。
【解決手段】製氷装置は、圧縮機1にて圧縮した冷媒ガスを凝縮器2にて凝縮させることで冷媒液化すると共に、この冷媒液を膨脹により減圧させてから2つ一組の製氷器5、6に導いて製氷を行なうようになっており、凝縮器と製氷器の間に、第1〜第6の配管路11〜16を有している。第1の配管路11は第1の切換弁21と第2の切換弁22を有し、第2の配管路12は第3の切換弁23と第4の切換弁24を有し、第3の配管路13は第5の切換弁25と第1の膨脹弁31を有し、第4の配管路14は第6の切換弁26を有し、第5の配管路15は第7の切換弁27を有し、第6の配管路16は第2の膨脹弁32を有している。そしてこれらの各配管路を使い分けるこで、製氷器5、6における製氷と解氷を同時並行てに行なえるようにして、製氷効率を向上させている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機にて圧縮した冷媒ガスを凝縮器にて凝縮させることで冷媒液化すると共に、この冷媒液を膨脹により減圧させてから製氷器に導いて製氷を行なうようになっている氷蓄熱用の製氷装置において、前記製氷器は二つが一組として設けられると共に、前記凝縮器から前記組の製氷器の間に、第1の切換弁と第2の切換弁を有し、前記第1の切換弁の上流で前記凝縮器に接続し、また前記第1の切換弁の下流で且つ前記第2の切換弁の上流で前記組の製氷器の一方にその下流側から接続し、さらに前記第2の切換弁の下流で前記圧縮機に接続する第1の配管路と、第3の切換弁と第4の切換弁を有し、前記第3の切換弁の上流で前記凝縮器に接続し、また前記第3の切換弁の下流で且つ前記第4の切換弁の上流で前記組の製氷器の他方にその下流側から接続し、さらに前記第4の切換弁の下流で前記圧縮機に接続する第2の配管路と、第5の切換弁を有すると共に、前記第5の切換弁の下流に上記冷媒液を膨脹のための第1の膨脹弁を有する第3の配管路と、第6の切換弁を有し、前記第6の切換弁の上流で前記第3の配管路に接続すると共に、前記第6の切換弁の下流で前記組の製氷器の一方にその上流側から接続する第4の配管路と、第7の切換弁を有し、前記第7の切換弁の上流で前記第3の配管路に接続すると共に、前記第7の切換弁の下流で前記組の製氷器の他方にその上流側から接続する第5の配管路と、上記冷媒液を膨脹のための可逆的である第2の膨脹弁を有し、前記第4の配管路と第5の配管路との間をつなぐ第6の配管路とが設けられたことを特徴とする氷蓄熱用の製氷装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、製氷で得た氷を蓄熱体とする方式の、例えばダイナミック式氷蓄熱システムと呼ばれる冷房システムなどで用いられる製氷装置に関する。 【0002】 【従来の技術】氷蓄熱用の製氷装置では、製氷で得られた氷を製氷器から分離するために解氷する必要がある。その解氷方式の一つとしては、例えば特開平10−339533号公報に開示される例のように、ホットガスと呼ばれる高温の冷媒ガスを製氷器に流入させる方式がある。また他の方式として、例えば特開昭60−207875号公報に開示される例のように、高温の冷媒液を利用する方式がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記のホットガス方式は高温の冷媒ガスを用いることからサイクル全体としてエネルギーロスが大きくなるという欠点がある。これに対し、高温の冷媒液による方式ではエネルギーロスは小さい。しかし解氷時に製氷を停止する必要があり、製氷効率が低下するという問題を残している。この問題は、特開昭62−56754号公報に開示される技術のように、製氷と解氷に関して二つが一組になるように製氷器を設け、この組の製氷器について製氷と解氷を同時並行的に行なうようにすることで、解消することが可能である。 【0004】しかし特開昭62−56754号の技術では、二つ一組の製氷器で製氷と解氷を同時並行的に行なうことはできるものの、製氷時間と解氷時間のギャップに対処することができない。すなわちこの従来技術では、単に製氷と解氷を同時並行的に行なえるというだけであり、解氷を終えた一方の製氷器が次の製氷を開始するには製氷中の他方の製氷器がその製氷を完了して解氷に移るまで待つ必要がある。しかるに、製氷に要する時間は一般に数十分程度であるのに対し解氷に要する時間は例えば2分程度と、それぞれの時間に大きな開きがある。したがって製氷時間と解氷時間の大きな差の分が常に何れかの製氷器について製氷停止となる。このためシステム全体としてはそれほど製氷効率が改善されない。 【0005】本発明は上記のような事情を背景になされたものであり、製氷効率をより一層高めることのできる氷蓄熱用の製氷装置の提供を目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的のために本発明では、圧縮機にて圧縮した冷媒ガスを凝縮器にて凝縮させることで冷媒液化すると共に、この冷媒液を膨脹により減圧させてから製氷器に導いて製氷を行なうようになっている氷蓄熱用の製氷装置において、前記製氷器は二つが一組として設けられると共に、前記凝縮器から前記組の製氷器の間に、第1の切換弁と第2の切換弁を有し、前記第1の切換弁の上流で前記凝縮器に接続し、また前記第1の切換弁の下流で且つ前記第2の切換弁の上流で前記組の製氷器の一方にその下流側から接続し、さらに前記第2の切換弁の下流で前記圧縮機に接続する第1の配管路と、第3の切換弁と第4の切換弁を有し、前記第3の切換弁の上流で前記凝縮器に接続し、また前記第3の切換弁の下流で且つ前記第4の切換弁の上流で前記組の製氷器の他方にその下流側から接続し、さらに前記第4の切換弁の下流で前記圧縮機に接続する第2の配管路と、第5の切換弁を有すると共に、前記第5の切換弁の下流に上記冷媒液を膨脹のための第1の膨脹弁を有する第3の配管路と、第6の切換弁を有し、前記第6の切換弁の上流で前記第3の配管路に接続すると共に、前記第6の切換弁の下流で前記組の製氷器の一方にその上流側から接続する第4の配管路と、第7の切換弁を有し、前記第7の切換弁の上流で前記第3の配管路に接続すると共に、前記第7の切換弁の下流で前記組の製氷器の他方にその上流側から接続する第5の配管路と、上記冷媒液を膨脹のための可逆的である第2の膨脹弁を有し、前記第4の配管路と第5の配管路との間をつなぐ第6の配管路とが設けられたことを特徴としている。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1に第1の実施形態による製氷装置のフロー図を示す。図にみられるように、製氷装置は、高温高圧の冷媒ガスを圧縮する圧縮機1、圧縮機1からの冷媒ガスを凝縮して液化する凝縮器2、凝縮器2で生成させた高温高圧の冷媒液を蓄えるレシーバ3、圧縮機1の手前に設けられたアキュムレータ30、および二つ一組で設けられた製氷器5、6を備え、さらにレシーバ3と製氷器5、6の間に第1〜第6の配管路11〜16を備えている。 【0008】第1の配管路11は、第1の切換弁21と第2の切換弁22を有し、第1の切換弁21の上流でレシーバ3を介して凝縮器2に接続し、また第1の切換弁21の下流で且つ第2の切換弁22の上流で一方の製氷器5にその下流側から接続し、さらに第2の切換弁22の下流でアキュムレータ30を介して圧縮機1に接続している。 【0009】第2の配管路12は、第3の切換弁23と第4の切換弁24を有し、第3の切換弁23の上流でレシーバ3を介して凝縮器2に接続し、また第3の切換弁23の下流で且つ第4の切換弁24の上流で他方の製氷器6にその下流側から接続し、さらに第4の切換弁24の下流でアキュムレータ30を介して圧縮機1に接続している。 【0010】第3の配管路13は、第5の切換弁25を有すると共に、その下流に高温高圧の冷媒液を膨脹・減圧するための第1の膨脹弁31を有する。 【0011】第4の配管路14は、第6の切換弁26を有し、この第6の切換弁26の上流で第3の配管路13に接続すると共に、第6の切換弁26の下流で一方の製氷器5にその上流側から接続する。 【0012】第5の配管路15は、第7の切換弁27を有し、この第7の切換弁27の上流で第3の配管路13に接続すると共に、第7の切換弁27の下流で他方の製氷器6にその上流側から接続する。 【0013】そして第6の配管路16は、高温高圧の冷媒液を膨脹・減圧するための可逆的である第2の膨脹弁32を有し、第4の配管路14と第5の配管路15との間をつないでいる。ここで、以上の説明における「上流」や「下流」は、製氷のための冷媒液の流れ乃至製氷後の冷媒ガスの流れの方向を基準にしているものである。 【0014】上記のような構成を有する製氷装置は以下のようなモードによる動作が可能である。第1の動作モードでは、第3の切換弁23と第2の切換弁22を開とし、他の切換弁は何れも閉とする。そうすると、レシーバ3からの高温高圧の冷媒液が第2の配管路12を通って製氷器6に流入し、製氷器6では解氷がなされる。製氷器6から出た高温高圧の冷媒液は可逆的である第2の膨脹弁32を通ることで膨脹・減圧されて低温低圧の冷媒液となった後に製氷器5に流入する。そして製氷器5では低温低圧の冷媒液が蒸発して冷媒ガスとなる過程により製氷がなされる。つまり製氷器6における解氷と製氷器5における製氷とを同時並行で行なうことができる。 【0015】第2の動作モードでは、第2の切換弁22、第4の切換弁24、第5の切換弁25、第6の切換弁26および第7の切換弁27を開とし、他の切換弁は何れも閉とする。そうすると、レシーバ3からの高温高圧の冷媒液が第3の配管路13を通ることでそこにおける第1の膨脹弁31により膨脹・減圧されて低温低圧の冷媒液となった後、この低温低圧の冷媒液が第4と第5の各配管路14、15を通って製氷器5と6のそれぞれに流入する。したがって製氷器5と6の何れでも製氷がなされる。 【0016】第3の動作モードは第1のそれと対称的なもので、第1の切換弁21と第4の切換弁24を開とし、他の切換弁は何れも閉とすることで、製氷器6では製氷がなされ、製氷器5では解氷がなされる。 【0017】第4の動作モードでは、第2の切換弁22、第5の切換弁25および第7の切換弁27を開とし、他の切換弁は何れも閉とする。そうすると、レシーバ3からの高温高圧の冷媒液が第3の配管路13を通ることでそこにおける第1の膨脹弁31により膨脹・減圧されて低温低圧の冷媒液となり、それからこの低温低圧の冷媒液が第5の配管路15を通り、そこにおける第2の膨脹弁32により再び膨脹・減圧されることでさらに低温低圧の冷媒液となった後に製氷器5に流入し、製氷器5のみを用いた製氷がなされる。 【0018】第5の動作モードは第4のそれと対称的なもので、第4の切換弁24、第5の切換弁25および第6の切換弁26を開とし、他の切換弁は何れも閉とすることで、2段膨脹を受けた冷媒液により製氷器6のみを用いた製氷がなされる。 【0019】第6の動作モードでは、第1の切換弁21、第4の切換弁24、第5の切換弁25および第7の切換弁27を開とし、他の切換弁は何れも閉とする。そうすると、レシーバ3からの高温高圧の冷媒液が第1の配管路11を通って製氷器5に流入し、製氷器5では解氷がなされる。また同時に、レシーバ3からの高温高圧の冷媒液が第3の配管路13を通ることでそこにおける第1の膨脹弁31により膨脹・減圧されて低温低圧の冷媒液となった後、この低温低圧の冷媒液が第5の配管路15を通って製氷器6に流入すると共に、製氷器5を出た高温高圧の冷媒液が第6の配管路16における第2の膨脹弁32により膨脹・減圧されて低温低圧の冷媒液となった後に製氷器6に流入する。したがって製氷器6では通常よりも2倍の量の冷媒液が供給されて製氷がなされる。 【0020】第7の動作モードは第6のそれと対称的なもので、第2の切換弁22、第3の切換弁23、第5の切換弁25および第6の切換弁26を開とし、他の切換弁は何れも閉とすることで、製氷器6での解氷と製氷器5での2倍量の冷媒液による製氷が同時並行的になされる。 【0021】上記のような製氷装置の通常的な運転では、一例として上記第1〜第3の各動作モードが交互的に組み合わされる。すなわち第1の動作モードにおける製氷器6での解氷と製氷器5での製氷の同時進行、第2の動作モードにおける両製氷器5、6での製氷のみの同時進行および第3の動作モードにおける製氷器5での解氷と製氷器6での製氷の同時進行が交互的に組み合わせれる。この関係をタイムチャート化して示すと図2のようになる。図においては横軸が時間軸であり、ハッチングを施してある部分が製氷の時間帯であり、その間に挟まれているのが解氷の時間帯である。この図からわかるように、製氷と解氷を同時並行的に行なえるだけでなく、両製氷器5、6の何れか一方で解氷がなされている間にも他方で製氷を行なうことができる。したがって製氷効率を大幅に高めることができる。またこのような動作モードにあっては、製氷と解氷の同時進行時において、解氷により冷却された冷媒液を製氷に用いることができるので、その分だけサイクル全体としてエネルギー効率を高めることができる。 【0022】また上記のような製氷装置における第4および第5の各動作モードは、例えば製氷器5、6の何れかに故障などが発生して、一方のみで運転する必要のある場合に特に有用である。すなわち第4および第5の各動作モードは、製氷器5、6の何れかのみを用いて製氷を行なうものであるが、その製氷について、2段膨脹を受けた冷媒液を用いることができ、したがってそれだけ一つの製氷器における製氷の効率を高めることができることになり、製氷器を二つ用いる通常の運転に比べてそれほど製氷能力を低下させないで済む。 【0023】また上記のような製氷装置における第6および第7の各動作モードによると、製氷を行なっている製氷器5または製氷器6に2倍量の冷媒液を供給できるので、第1の動作モードや第3の動作モードに比べ、さらに製氷効率を向上させることができる。また解氷により冷却された冷媒液を製氷に用いることによるエネルギー効率の向上も第1の動作モードや第3の動作モードの場合と同様である。したがってこの第6と第7の動作モードを第2の動作モードと交互的に組み合わせる運転も好ましいものの一つとなる。 【0024】図3に示すのは第2の実施形態による製氷装置のフロー図である。本実施形態では、製氷と解氷に関して組となる対の製氷器5、6がそれぞれを複数の製氷板5p、6pを有している。 【0025】図4に示すのは第3の実施形態による製氷装置のフロー図である。本実施形態では、第1の実施形態におけるのと同様な製氷器の組を2組、並列に設けてある。 【0026】 【発明の効果】以上の説明したように本発明によれば、製氷効率を大幅に向上させることができるし、またエネルギー効率も改善でき、さらに組となる製氷器の一方に故障などが発生した場合に、システム全体の効率をそれほど低下させることなく運転を継続させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所
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| 【出願日】 |
平成11年4月15日(1999.4.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093872 【弁理士】 【氏名又は名称】高崎 芳紘
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| 【公開番号】 |
特開2000−304390(P2000−304390A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月2日(2000.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−108000 |
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