| 【発明の名称】 |
自動製氷装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中山 厚男
【氏名】筧田 直子
【氏名】安藤 仁
|
| 【要約】 |
【課題】家庭用冷蔵庫の自動製氷装置に対し、簡単に一定量の注水を行う。
【解決手段】注水機構,製氷皿,氷排出機構,氷剥離用ヒータ1,製氷皿の温度センサ,貯氷量検出機構,及びこれらを制御する電子制御回路を備え,温度センサとしてサーミスタ4を用い,注水された水の水位を検出し,水量の変動を抑える。なお、サーミスタは,水位検知専用でなく,製氷検知用サーミスタと兼用としている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】注水機構,製氷皿,氷排出機構,氷剥離用ヒータ,製氷皿の温度センサ,貯氷量検出機構と,これらを制御する電子制御回路を有し,少なくとも注水機構以外の構成要素が冷凍庫内に設置される家庭用冷蔵庫に使用される自動製氷装置で,温度を連続的に検出できるセンサを用いて,注水された水の水位を検出し,一定の注水量が得られる事を特徴とする自動製氷装置。 【請求項2】1個のセンサで水位検知と,製氷が完了した事も検出できる制御方法と,前記制御方法を確実にする為に,製氷皿の温度の影響を受けにくくし,かつ目的の水位にセンサを配置する事を特徴とする,請求項1に記載した自動製氷装置。 【請求項3】水位検出方法として,センサの検知温度が水温以下(0℃以下)になってから注水し,水がセンサに達した時の温度上昇を検出する事を特徴とする,請求項1に記載した自動製氷装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は,家庭用冷蔵庫に使用される自動製氷装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】注水方法として,注水用ソレノイド・バルブを開く時間を一定として,一定の注水量を得るのが一般的である。また,サーミスタによる水位検知機能を備えているとしても,一般の水位センサは,サーミスタ自身に過大電流を流して自己発熱させ,そこに水が到達する事で温度が下がり,水位検知を可能にしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来技術の様に,注水用ソレノイド・バルブを開く時間を一定にすると,水道管の水圧が一定していれば,一定の注水量を得られるが,水圧の減少,注水用ソレノイド・バルブの能力低下,或いは途中に水を濾過する為のフィルタが有る場合はフィルタの目詰まり等が起こると,注水量が減少し,作られた氷が小さくなってしまう,または極端な場合は,注水されないまま装置が空運転されてしまうという不具合が発生する。水位検知をしようとすると,専用のセンサを必要とし,コスト高となる。また,サーミスタを用いた一般の水位センサは,サーミスタ自身に過大電流を流して自己発熱させ,そこに水が到達する事で温度が下がり,水位検知を可能にしているが,センサ出力を読込む入力回路の他に,サーミスタに過大電流を流す為の回路を追加しなければならず,更にコスト高となる。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明による自動製氷装置では,温度を連続的に検出できるセンサと検出回路,及び注水量を調整できる制御回路を用いて,常に一定の注水量を得る。また水位検知センサは,製氷検知用温度センサと兼用する。 【0005】 【作 用】サーミスタとA/Dコンバータ内蔵マイコンを用いて,注水された水の水位を検出し,常に一定量の注水となる様,注水用ソレノイド・バルブを制御する。水位検知方法としては,専用のセンサを追加せず,製氷検知の為のサーミスタで兼用し,また,自動製氷装置が設置される環境が,冷凍庫内である事を利用し,サーミスタが冷えた状態のところに水が到達する事で,温度が上昇するのを検知する。 【0006】 【実施例】図1及び図2に示す一実施例により,本発明を具体的に説明する。図1は,本発明からなる自動製氷装置のシステム・ブロック図である。図2は,本発明からなる自動製氷装置の水位検知実験データである。図1において,1は製氷皿から氷を剥離する為の製氷皿に設けられた電熱ヒータ,2は氷排出用の単相交流モータ,3は注水用ソレノイド・バルブ,4は製氷皿温度を検出するサーミスタ,5は氷貯蔵バケットに氷が所定量貯まった事を検出する氷貯まりセンサ用リミット・スイッチ,6はA/Dコンバータ内蔵マイコン,7はトライアックのゲート・ドライブ回路,8は5V出力のDC電源回路,9はトライアック,10は製氷皿の過熱時に作動する温度ヒューズであり,これらは図示の如く接続される。先ず始めに,6マイコンは4サーミスタの出力電圧を逐次読込みA/D変換し,検出温度が例えば−5℃程度まで冷えるのを待つ。その後,6マイコンからの制御信号により7ゲート・ドライブ回路を経て9トライアックが一定時間(例えば4秒)オンとなり3注水用ソレノイド・バルブが開き製氷皿に注水する。この最初の注水時間は,水圧等の条件が悪化していない時に,一回の注水で4サーミスタまで水が到達する時間が良い。6マイコンは,9トライアックをオフした後,水が4サーミスタまで到達し,かつ4サーミスタが反応するまでの時間待ち(例えば5秒)をし,再度,4サーミスタの出力電圧を読込みA/D変換し,注水開始時の温度(この例では−5℃)と比較する。ここで注水後の温度が,注水開始時の温度に対し一定温度以上(例えば1.5℃以上)上昇すれば,水位検知完了とし,一定温度以上上昇しなければ,水圧の減少等が発生したと判断して,微量の注ぎ足し(例えば0.5秒)をする。以降,時間待ち,温度比較,注ぎ足しを繰り返し,水位を検知した時点で注水終了とする。この時,注ぎ足しを繰り返す回数が,所定回数(例えば8回)を越えてしまえば,注水機構またはセンサ機構等に異常が発生したと判断して,所定の異常処理を行う。この注水処理の様子を図2を用いて説明する。図2において,11は注水口付近のキューブ内温度,12はサーミスタ付近のキューブ内温度,13は製氷皿自体の温度,14はサーミスタの検出温度である。11注水口付近のキューブ内温度が−5℃の時注水され,水温(約0.5℃)まで上昇する。12サーミスタ付近のキューブ内温度は,サーミスタ付近のキューブに水が到達するまでの時間(約15秒)後に約−1℃まで上昇している。更に,水がサーミスタに到達し,かつサーミスタが反応するまでの時間(約18秒)後,14サーミスタの検出温度は水温(約0.5℃)まで上昇する。この時,14サーミスタの検出温度の上昇分は約4.5℃であり,この上昇分を検知して,水位検知完了となる。このデータが示す様に,13製氷皿自体の温度の上昇仕方より,14サーミスタの検出温度の上昇仕方の方が急峻である事も,本発明の特徴である。以上の注水処理が完了すると,6マイコンは改めて4サーミスタの出力電圧を逐次読込みA/D変換し,製氷完了を検知するシーケンスに移る。6マイコンが製氷検知の後,ヒータ制御信号とモータ制御信号は,7ゲート・ドライブ回路を経て9トライアックをオンとし,1ヒータと2氷排出用モータに通電を行う。2氷排出用モータが回転し氷排出機構の爪が氷に突き当たると,しばらくの間2氷排出用モータはロック状態となる。1ヒータにより製氷皿温度が上昇し,製氷皿に接している部分の氷が溶け始めて氷が製氷皿から剥離すると,2氷排出用モータのロックが解放されて氷が排出される。氷の排出が完了したら,1ヒータへの通電を止めて,氷排出機構の爪を所定の位置で停止し製氷動作の1サイクルが完了する。このサイクルを続けて行うと,排出された氷を貯蔵するバケットに氷が貯まり,氷が所定量となった時点で5氷貯まりセンサ用リミット・スイッチが作動し,6マイコンは,そのリミット・スイッチが作動した事を検出し製氷サイクルを一時停止する。使用者によりバケットから氷が取り出されると,5氷貯まりセンサ用リミット・スイッチが復帰し,6マイコンはこれを検出し製氷サイクルを再開する。以上,本発明の一実施例を示したが,ここで使用されるセンサはサーミスタ以外の温度センサであっても差し支え無い。A/Dコンバータ内蔵マイコンは,A/Dコンバータとマイコンの2チップ構成でも実現できるし,マイコンを使用しない制御回路であっても構わない。モータ等を駆動するパワー・スイッチング素子は,例えばリレー等のメカニカル接点でも良いし,モータも単相交流モータに限定されない。氷貯まりセンサ用リミット・スイッチは,例えば磁石とホール素子を用いた磁気式のスイッチでも良いし,フォトセンサの様なものでも良い。ここで,1個のセンサで水位検知と製氷検知の両方を実現させ易くする為の,センサ取付方法についても記述する。製氷検知,つまり製氷皿の温度を正確に測定する為には,センサと製氷皿を密着させる,或いは,製氷皿の中に直接埋め込むのが望ましい。しかし,製氷皿の熱容量が大きい場合(本実施例では,製氷皿の材質としてアルミ・ダイキャストを使用),センサ検出温度は水温よりむしろ製氷皿の温度に委ねられ,水位検知しにくくなる。そこで,センサの一部が水に直接触れる様に配置し,更に,製氷皿との熱的結合を低下させる為に,熱伝導率の低い材質(本実施例では樹脂)を介して,センサを製氷皿に取付けている。但し,それぞれの温度を正確に測定する為に,2個以上のセンサを用いても同様の効果となる事は言うまでもない。 【0007】 【発明の効果】本発明によれば,専用の水位センサを追加する事無く,また,サーミスタを発熱させる為の回路も必要とせず,マイコンのソフト処理のみで,水圧が変動よると水量も変化すると言う等の不具合を抑え,一定量の注水を可能とする。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000228730 【氏名又は名称】日本サーボ株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年4月5日(1999.4.5) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2000−292042(P2000−292042A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−97274 |
|