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【発明の名称】 逆セル型製氷機
【発明者】 【氏名】中村 光良

【要約】 【課題】貯氷量を増加する事ができると共に、氷詰まりを防止する事を目的とした。

【解決手段】冷却器13を具備し、この冷却器13により下向きに開口した複数の製氷室12が冷却可能とされた製氷部14と、この製氷部14に対して開放及び閉塞可能に一側を軸支され、閉塞時に製氷用水を製氷部14に供給する水皿15とを備え、水皿開閉駆動機構19にて水皿15が製氷部14を閉塞して製氷する製氷工程と、製氷後水皿15が傾動して製氷部14を開放し離氷させると共に、離氷後水皿15が復動して製氷部14を閉塞する離氷工程とを一製氷サイクルとして繰り返し製氷する逆セル型製氷機1において、水皿15傾動時、水皿15上を落下する氷を、水皿15の先端方向と水皿15先端とは逆方向に振り分ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷却器を具備し、この冷却器により下向きに開口した複数の製氷室が冷却可能とされた製氷部と、この製氷部に対して開放及び閉塞可能に一側を軸支され、閉塞時に製氷用水を製氷部に供給する水皿とを備え、水皿開閉駆動機構にて水皿が製氷部を閉塞して製氷する製氷工程と、製氷後水皿が傾動して製氷部を開放し離氷させると共に、離氷後水皿が復動して製氷部を閉塞する離氷工程とを一製氷サイクルとして繰り返し製氷する逆セル型製氷機において、水皿傾動時、水皿上を落下する氷を、水皿の先端方向と水皿先端とは逆方向とに振り分けることを特徴とする逆セル型製氷機。
【請求項2】 水皿の傾動時に下方回動し、復動時に上方に収納され、氷を振り分ける振分装置を設けたことを特徴とする請求項1記載の逆セル型製氷機。
【請求項3】 振分装置は、一側に水皿の先端方向への氷の落下を阻止しない切欠を形成し、他側に水皿先端とは逆方向に氷を導く氷案内部を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の逆セル型製氷機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、氷を生成する製氷部の下面を、傾復動可能な水皿にて閉塞する逆セル型製氷機に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に先行する従来技術として、特開平7−167539号公報(F25C1/04)には、冷却器を具備し、この冷却器により下向きに開口した複数の製氷室が冷却可能とされた製氷部と、この製氷部に対して開放及び閉塞可能に一側を軸支され、閉塞時に製氷用水を製氷部に供給する水皿とを備え、水皿開閉駆動機構にて水皿が製氷部を閉塞して製氷する製氷工程と、製氷後水皿が傾動して製氷部を開放し離氷させると共に、離氷後水皿が復動して製氷部を閉塞する離氷工程とを一製氷サイクルとして繰り返し製氷する逆セル型製氷機が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した様な従来技術において、離氷工程の際、水皿の傾動方向は一方向であるため、貯氷庫の片方に氷が積み上げられてしまい、この氷が積み上げられる側に貯氷センサが取り付けられていると、貯氷庫には十分に余裕があり、まだ氷を収納できるのにも関わらず、満氷を検知してしまう恐れがある。
【0004】また、氷が積み上げられる側の反対側に貯氷センサが取り付けられていると、貯氷センサが満氷を検知した時には、製氷部近傍まで氷が積み上げられ、製氷部から貯氷庫への通路が氷で詰まってしまう恐れがある。
【0005】本発明は、上述した様な問題点に鑑みてなされたもので、貯氷量を増加する事ができると共に、氷詰まりを防止する事を目的とした逆セル型製氷機を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための手段として、本発明の請求項1では、冷却器を具備し、この冷却器により下向きに開口した複数の製氷室が冷却可能とされた製氷部と、この製氷部に対して開放及び閉塞可能に一側を軸支され、閉塞時に製氷用水を製氷部に供給する水皿とを備え、水皿開閉駆動機構にて水皿が製氷部を閉塞して製氷する製氷工程と、製氷後水皿が傾動して製氷部を開放し離氷させると共に、離氷後水皿が復動して製氷部を閉塞する離氷工程とを一製氷サイクルとして繰り返し製氷する逆セル型製氷機において、水皿傾動時、水皿上を落下する氷を、水皿の先端方向と水皿先端とは逆方向とに振り分ける逆セル型製氷機を提供する。
【0007】このため、水皿の先端方向、水皿先端とは逆方向の両方に氷を振り分ける事ができる。
【0008】また、請求項2の発明では、水皿の傾動時に下方回動し、復動時に上方に収納され、氷を振り分ける振分装置を設けた請求項1記載の逆セル型製氷機を提供する。
【0009】このため、振分装置が、山状となって溜められる氷の頂部を崩す事ができ、貯氷を平均化する事ができる。
【0010】また、請求項3の発明では、振分装置は、一側に水皿の先端方向への氷の落下を阻止しない切欠を形成し、他側に水皿先端とは逆方向に氷を導く氷案内部を形成した請求項1又は請求項2記載の逆セル型製氷機を提供する。
【0011】このため、切欠にて水皿の先端方向への氷の落下を阻止しないと共に、氷案内部にて水皿先端とは逆方向に氷を導いて振り分ける事ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】図1は本発明を具備する逆セル型製氷機の縦断面図、図2は振分装置の斜視図、図3は水皿復動時の製氷部の側面図、図4は水皿傾動時の製氷部の側面図、図5は他の実施形態を示す振分装置の斜視図である。
【0014】図1の1は逆セル型製氷機本体で、内外両箱2、3間に発泡断熱材4を発泡充填してなるものである。そして、この逆セル型製氷機1の前面には開口が形成されており、この開口は断熱扉5にて開閉自在に閉塞されている。また、この断熱扉5の外面上部には把手5Aが取り付けられており、断熱扉5の内側には熱伝導性の低い部材で形成された内扉6が設けられている。これらの断熱扉5及び内扉6は下部を軸に前方に回動可能となっている。
【0015】そして、この逆セル型製氷機1の内側下部は、製氷された氷Iを貯留する貯氷庫7であり、内側上部には製氷装置8が設けられている。更に、前記貯氷庫7の背面上部には、氷Iが所定量溜まった事を検知する貯氷センサ9が設けられている。
【0016】尚、10は溜まった氷から溶けだした水や製氷装置8にて製氷しきれなかった未氷結水を排水するための排水装置で、11は逆セル型製氷機本体1下面の四隅に設けられ、高さ調整が可能な台脚である。
【0017】また、図3及び図4に示す如く、前記製氷装置8は、下向きに開口した複数の製氷室12を有し、上面に蛇行する冷却管より構成される冷却器13を具備する製氷部14と、回動可能に一側を軸支され、製氷室12を下方から閉塞する水皿15と、この水皿15に固定された水タンク16と、水タンク16内に給水された製氷用水を水皿表面に形成された噴水口から製氷室12に噴水せしめる循環ポンプ17と、そして回動可能に支持された水皿15を傾動、復動せしめる正逆回転可能な水皿開閉用モータ18を含む水皿開閉駆動機構19にて構成されている。20は水皿15が図4に示すように傾動した時、水タンク16から排水される製氷用水の排水受皿である。
【0018】前記水皿開閉用モータ18の回転軸にはアーム21が固定され、アーム21の一端側21Aに取り付けたコイル発条22の他端を水皿15の側部に連結している。尚、このアーム21とコイル発条22は水皿15の左右に一対に装設されている。
【0019】ここで水皿開閉用モータ18の正転で水皿15は開き、逆転で閉じるものとする。そして、図3に示すように水皿15が閉じ製氷工程を行い、製氷終了に基づきモータ18が正転して水皿15が開き切る時、反時計方向に回転するアーム21の他端側21Bで動作されてモータ18への通電を停止し、次の復動を可能なようにモータ駆動回路を逆転状態に切換えるモータ停止用制御スイッチ(図示せず)が支持梁23に設けられている。
【0020】従って、離氷工程に入りモータ18が逆転して水皿15閉じる時、今度は時計方向にアーム21が回動し、アーム21の一端側21Aが図3のように上方に来て、モータ停止用制御スイッチを動作させ、モータ18の停止及びモータ18の正転方向を可能とするようにモータ駆動回路を切換形成する。
【0021】以上の如く、水皿開閉駆動機構19にて水皿15が製氷部14を閉塞して製氷する製氷工程と、製氷後水皿15が傾動して製氷部14を開放し離氷させると共に、離氷後水皿15が復動して製氷部14を閉塞する離氷工程とを一製氷サイクルとして繰り返し製氷する。
【0022】尚、前記冷却器13は図示しない圧縮機、凝縮器などと共に冷凍サイクルを構成するものである。
【0023】以上の構成にして以下に本発明の要旨を説明する。
【0024】前記水皿駆動機構19には、ギヤ部24が設けられており、このギヤ部24にかみ合い、水皿15の傾復動に対応して上下方向に回動する振分装置25が設けられている。
【0025】この振分装置25はステンレスにて形成され、図2に示す如く、前記製氷部14の横幅と略同じ幅のプレート状を成しており、中央より先は、手前側に氷案内部26を形成し、奥側を氷通過用の切欠27としている。更に、この氷案内部26はその先端を水皿15側の方向に折曲している。
【0026】また、前述した氷案内部26及び切欠27は、前記水皿15が傾動した際に、氷Iが導かれる通路、即ち水皿15上面の延長線上に形成されているため、奥側を落下する氷Iは、前記切欠27を通過して水皿15の先端方向に導かれ、手前側から落下する氷Iは、前記氷案内部26に当たって水皿15先端とは逆方向に導かれるものである。
【0027】更に、前記氷案内部26は下方回動時、山状に積まれる氷Iの頂部を崩すため、貯氷庫7内の氷Iを平均化することができ、より多く貯氷する事ができると共に、製氷装置8から貯氷庫7への通路が氷Iで詰まってしまう事を防止できる。
【0028】尚、振分装置25の氷案内部26は、図2に限定される事無く、図5に示す如く櫛状に形成し、氷I噛みなどで過大な力が加わった場合に撓る様にしても良い。この場合、氷I落下時や、山状の氷Iを平均化する時に、氷I自体の破損を極力防止できる。
【0029】
【発明の効果】 以上詳述した如く、請求項1の発明によると、水皿の先端方向、水皿先端とは逆方向の両方に氷を振り分ける事ができ、貯氷量の増加を図る事ができる。
【0030】また、請求項2の発明によると、振分装置が、山状となって溜められる氷の頂部を崩す事ができ、貯氷を平均化する事ができるため、貯氷量の増加を図る事ができると共に、氷詰まりも防止できる。
【0031】更に、請求項3の発明によると、切欠にて水皿の先端方向への氷の落下を阻止しないようにできると共に、氷案内部にて水皿先端とは逆方向に氷を導く事ができ、貯氷量の増加を図る事ができる。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成11年1月13日(1999.1.13)
【代理人】 【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
【公開番号】 特開2000−205713(P2000−205713A)
【公開日】 平成12年7月28日(2000.7.28)
【出願番号】 特願平11−6596