| 【発明の名称】 |
製氷装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小島 明
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| 【要約】 |
【課題】負荷の増減を正確に捉えることができる保護装置を備えた製氷装置を提供する。
【解決手段】過冷却した溶液から掻き板の回転により連続的に氷を生成する製氷装置において、掻き板18の回転駆動に必要な有効電力又は有効電流を検出する装置23,24,25と、該検出された有効電力又は有効電流に基づいて掻き板の過負荷を検出して保護動作を行う保護装置22,29とを備えた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 過冷却した溶液から掻き板の回転により連続的に氷を生成する製氷装置において、前記掻き板の回転駆動に必要な有効電力又は有効電流を検出する装置と、該検出された有効電力又は有効電流に基づいて前記掻き板の過負荷を検出して保護動作を行う保護装置とを備えたことを特徴とする製氷装置。 【請求項2】 前記有効電力又は有効電流を検出する装置は、前記掻き板を回転駆動する電動機に供給する電圧と電流とから、その位相差を算定し、該位相差に基づいて力率を算定し、これにより有効電力又は有効電流を算定するものであることを特徴とする請求項1に記載の製氷装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は溶液から氷に変換することにより蓄熱する氷蓄熱用冷凍装置等に好適な、冷媒によって溶液を過冷却液にし、掻き板を過冷却液中で回転させることにより連続製氷を行う製氷装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図1は、上記氷蓄熱用製氷装置の要部を示す。外筒11と内筒12との間の冷却室13には、液化された冷媒が供給孔14から導入され、冷却室13内にて気化し、排出孔15からガス化した冷媒として排出される。従って、冷却室13内では、液化した冷媒がガス化することにより気化熱を吸収し、これにより内筒12の内部の製氷室16が−1℃程度に冷却される。そして、製氷室16内には、入口17から0℃程度に冷却された溶液がポンプ(図示しない)により圧送される。製氷室16内には、掻き板(ダッシャブレード)18が回転自在に備えられ、図示しない電動機により回転駆動され、これにより過冷却された溶液が粒状の氷となり、更に塊状の氷となって、出口19より連続的に排出される。即ち、製氷室16内においては、冷媒によって過冷却化された溶液が、掻き板18によって内筒12の内壁をすくい取られ、製氷室16の中心部に移動することで、過冷却状態が解除され、連続的な製氷が行なわれる。 【0003】ところで、係る製氷装置においては、冷媒による冷却が過度であると、内筒12の内壁面に氷がへばりついてしまい、掻き板18の回転が困難となり、ついには製氷装置を破損に到らしめるという問題がある。このため、従来から掻き板18を回転駆動する電動機の過負荷を検出して、これにより冷却温度を上げる、又、最悪の場合には運転を停止する等の保護装置が備えられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の保護装置は掻き板にかかる負荷、即ち回転力を誘導電動機に供給される電流値の変化により検出していた。ところが誘導電動機の電流値は、実際には皮相電流値を示しており、回転駆動力として有効な有効電流成分以外に、回転駆動力に寄与しない無効電流成分とのベクトル和を示しているものである。そして、無効電流成分は、負荷が増減しても殆んど変化せず、このため負荷の増減に伴ない有効電流成分が比例的に増減しても、これらのベクトル和である皮相電流は変化が少ないことになる。即ち、皮相電流は負荷の増減に対して比例的に変化せず、このため負荷の増減を正確に捉えることができないという問題があった。 【0005】本発明は、上述した事情に鑑みて為されたもので、負荷の増減を正確に捉えることができる保護装置を備えた製氷装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の製氷装置は、過冷却した溶液から掻き板の回転により連続的に氷を生成する製氷装置において、前記掻き板の回転駆動に必要な有効電力又は有効電流を検出する装置と、該検出された有効電力又は有効電流に基づいて前記掻き板の過負荷を検出して保護動作を行う保護装置とを備えたことを特徴とする。 【0007】上述した本発明によれば、製氷装置は掻き板の回転駆動に必要な有効電力又は有効電流を検出する装置を備えることから、掻き板の回転駆動に必要な力の増減を正確に捉えることができる。従って、冷却温度が低過ぎて掻き板の回転が困難となる場合などには、この状態を正確に検出して、冷却温度を上げるなどの保護措置を取ることが可能となり、これにより製氷装置の破損などを確実に未然防止できる。 【0008】また、前記有効電力又は有効電流を検出する装置は、前記掻き板を回転駆動する電動機に供給する電圧と電流とから、その位相差を算定し、該位相差に基づいて力率を算定し、これにより有効電力又は有効電流を算定するものであることが好ましい。これにより、製氷装置の運転制御に用いられているマイクロコンピュータ等を利用して、容易に有効電力又は有効電流の計測を行うことができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。図2は、本発明の製氷装置の制御系の構成を示す。製氷装置本体10の掻き板18は、主軸20を介して三相交流誘導電動機21により回転駆動される。電動機21は、電力制御回路22を介して三相商用交流電源から電力の供給を受け、電力制御回路22は例えば全負荷に対して95%運転等の電力の供給制御及び電路の開閉制御等を行う。電路には、電流変換器(CT)23及び電圧変換器(VT)24が備えられ、電動機21に供給される電流及び電圧を検出して、マイクロコンピュータ又はシーケンサ等からなる制御装置25にそれぞれを取込む。 【0010】制御装置25には、取込まれた電圧及び電流から、その位相角を算定する手段26、位相角から力率を算定する手段27、及び力率から有効電力又は有効電流を算定する手段28等を備えている。これらは、例えばマイクロコンピュータに備えられたA/D変換回路及びシステムプログラムを利用して、プログラムのルーチンとして作成することができる。制御装置25には、同様に各種入出力回路及びこれらの信号を処理する制御回路29を備え、算定された有効電力又は有効電流に基づいて各種の制御動作を行う。即ち、有効電力又は有効電流が大きくなり、製氷装置本体の掻き板の過負荷が検出された場合には、冷凍機31に指令を出して製氷装置本体に供給される冷媒液の量を調整するなどして製氷装置本体の製氷室16の温度を上げるようにする。また、過負荷により製氷装置の破損の恐れがある場合には、電力制御回路22に指令を出して電路を遮断して、運転を停止する等の保護動作を行う。また、有効電力又は有効電流値を表示装置32を介して表示することにより、製氷装置の運転状態を表示する。また、有効電力又は有効電流が所定値を越えて、安全運転上問題がある場合には、ブザー等により警報するようにしてもよい。 【0011】次に、図3及び図4を参照して、本発明の効果について、従来例と対比して説明する。図3は、従来の電動機への供給電流のみを計測して、皮相電流IA又はIBのみを計測した場合を示している。ここで(A)は定格負荷を、(B)は80%負荷をそれぞれ示す。一例として、(A)定格負荷時に有効電流 I1a=1.73A無効電流 I2a=1.00Aであるとすると、皮相電流 IA=2.00Aとなる。 (B)80%負荷時には、有効電流は定格負荷時の80%となり、無効電流は殆んど変化しないので、有効電流 I1b=1.38A無効電流 I2b=1.00Aとなる。従って、皮相電流 IB=1.70Aとなる。尚、ここでθa、θbはそれぞれ位相角を示し、cosθa、cosθbは、それぞれ力率を表している。即ち、実際の負荷は、(A)定格負荷時に対して、(B)80%負荷時には、20%減少しているにもかかわらず、皮相電流で比較すると、IB/IA=1.7/2.0=0.85であり、15%しか減少していないことが判る。 【0012】これに対して、本発明においては電動機の皮相電流Iの他に、電圧Vをも取込み、有効電力又は有効電流を算出する。そして、マイクロコンピュータにより位相差θを算出し、位相差θから力率cosθを算出する。力率cosθが算出されると、有効電力Wは、W=VIcosθで表され、有効電流I1は、I1=Icosθで表される。 【0013】ここで図4(A)に示すように、全負荷時に有効電力W1a=1.73kW、無効電力W2a=1kWであるとすると、皮相電力WA=2kWである。図4(B)は80%負荷時を示し、有効電力W1b=1.38kW、無効電力W2b=1kWであるとすると、皮相電力WB=1.7kWとなる。即ち、有効電力で比較すると、W1b/W1a=1.38kW/1.73kW=0.8であり、正確に負荷の増減に比例していることが判る。従って、掻き板を回転駆動する電動機の有効電力又は有効電流を計測することにより、掻き板に加えられる過負荷の状態を正確に検出することができ、適切な安全確保のための保護動作を行うことができる。 【0014】尚、上述した実施の形態においては、有効電力又は有効電流の算定にマイクロコンピュータを用いる例について説明したが、力率計や電力計を用いて計測するようにしてもよい。また、氷蓄熱用の製氷装置について説明したが、掻き板を用いた各種の製氷装置についても同様に適用が可能である。 【0015】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、製氷装置の掻き板に加わる過負荷の状態を正確に検出できるので、より安全性の高い製氷装置が提供される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000140111 【氏名又は名称】株式会社荏原電産
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| 【出願日】 |
平成11年1月18日(1999.1.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091498 【弁理士】 【氏名又は名称】渡邉 勇 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−205711(P2000−205711A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月28日(2000.7.28) |
| 【出願番号】 |
特願平11−9477 |
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